「記撮」 |
機関車は、雪の多さに、すこし手前で立ち往生してしまった。 先ほどまで大きな音がしていたのにいつまで待ってもも来ない機関車。 と 一人の男が歩いて来た。 話かけるとそれは機関士だった。 機関士は携帯電話を持っていないかと聞く。 「俺のは‘聯通’だから山では電波が届かないんだ。あんたの携帯は‘移動’かい」 「そうだよ。どうするんだい」 「救援を呼びたいんだ。ありがとう」 「どういたしまして」 私の携帯で救援機を呼んだ後、記念写真を撮ってくれといいながら、機関車に戻っていった。 カーブを曲がるとそこには先ほど大きな音を出していた機関車が休んでいた。 悠々としたものである。 半時間ほどで立新から救援機がやって来た。 |
2006年 1月 3日 |