きづき(日記)

きづき、またかんがえたことをしるす (いっぺい)
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2007年01月01日(月)

あけおめ。

年賀状、花札の図案

送った人にとって有り難みは半分くらいになるだろうけれど、送ってない人への今年の年賀状ということで。 図案は一部に好評。


2007年01月02日(火)

(有機)生物は基本的には C,H,O,N なんかの元素でできているわけだけれど、 木にはさらにカリウムが含まれているとのこと。 そういえば肥料の三要素は窒素、リン酸、カリウムだな、と思い至る。 木を燃やした灰にはカリウムが残っているため、肥料として有用である。 またカリウムが含まれているため灰を水に混ぜるとアルカリ性になり、人類が手にした最初の石鹸(アルカリと脂肪酸の化合物)のは焚き火で肉を焼いた時に油が落ちた灰だと言われている。 木を燃やす時にはカリウムが触媒として機能するため、強力な火力が得られる。 これに対して紙はカリウムが含まれていないので木を燃やす程には強力な火力が得られない、とのこと。

なんか今迄に持っていた知識とか経験とかが綺麗に整合された。


2007年01月03日(水)

プラネットアース。 北米プレーリーに生える草の生長点は根本に近いところにあるため、 葉の先を齧られてもまたすぐにそのまま葉を伸ばすことができるとか。 よくできてるな。

イネ科の植物は珪酸を成分に含み硬い幹がなくとも体を支えることができるとか。 ガッチリとしたタフな組織を作るにはそれなりのコストがかかるので、幹がなくても良いというのは短期間で十分に成長するために重要な要素となる。 そしてそれは乾季雨季や四季のあるところで種を残すのに有利なのだろう。 そういえば、ツバキなどの照葉樹はガッチリ作った丈夫な葉で数年持たせるが、サクラなどの広葉樹は半年しか使えないヤワな葉を作る。 この対比に似ている。


2007年01月04日(木)

こういう話がある。 今ここに2つの泉があったとして、澄んで底まで見える泉と、濁った泉、どちらが安全に飲めるだろうか? 勿論一概には言えないが、生物が住んでいるから水が掻き混ぜられて濁るのだし、生物の住めないような水は動かないので澄むのだという事が考え方の一つ。 火山付近には碧く澄んだ泉が湧いていることがある。 これらはあおみがかった透明の美しい泉だが、飲めたものではない。 この泉に溜まっているのは硫酸なのだから。

プラネットアースによると、エメラルドの色に透き通る熱帯の海は、実は栄養に乏しいからだということらしい。 しかしなんで栄養に乏しいのかとかはよく分かんなかった。

植物プランクトンが育つには窒素化合物やリン酸が必要で、これは海底に沈殿しているらしい。 だから海底から海面に向かって水が湧き出してくる場所ではこれらが巻き上げられて植物プランクトンの生育に適した環境になる。 また同時に植物プランクトンを食べる魚類などの生態系が豊かな海になるとのこと。

極付近では海氷の生成に伴って、残渣の海水は塩分が濃く低温となり比重が重くなる。 そのためこの海水が海底に沈降し、海洋深層水となると言われている。 熱帯では水がガンガン蒸発するので塩分濃度が高くなって海水が沈降するということはないだろうか。


2007年01月05日(金)

mlterm でカーソル色を変更するには ~/.mlterm/main に「cursor_bg_color=red」のように記述すれば良い。 ググル先生にばっかり聞いてたら、man に書いてあった。 ダメじゃん、俺、調べるならまずそっちだろ。

研究室のメルサバを立てるために6時間ほど消費。 稼働状態まで持っていくのにあと丸2日ほどかかりそう。 仕事としては今あまりやりたくないなあ。 メルサバ立てたら立てたでまたスパム対策とかの責任とかも生じるので正直あまりやりたくない。 無理ってことにしとくかな。

絵夢氏経由で『痴漢男』のネット漫画が完結したことを知る。 世界で一番好きな女の子とイチャイチャするって夢だよな、夢。


2007年01月06日(土)

先日出勤途上で住吉大社に寄ったら、なんか祭礼してた。 (冠とか、服装の)ゴージャスな4人の巫女さんが神事の舞を踊ってた。 デジカメは持っていたけれど、デジカメの電池を充電し忘れてたので思う存分撮れなかったのが心残り。 隣にいたおじいさんの話では毎年やってるらしいので来年も来てみるか。

修士の研究室のOB会で京都へ。

30才の節目を祝う中年式という嫌がらせ企画を主催。 俺はまだ29才なので対象外。 やったことはまあ、マダンでパスタ食っただけだが。


2007年01月07日(日)

『げんしけん』をようやく読了。 とても面白かった。 荻上と笹原にはいつまでも幸せでいて欲しい。 あと付録同人誌の安永航一郎がどこまでも安永航一郎で大変愉快だった。 オーバーアクションなあの手つきは特徴的でいいなあ。

寮を出て、東龍でラーメン食ったあと吉田山を歩き、お社をまわったり。

1/1付で晒した年賀状図案はネタが分かりにくかったらしく、「これってアレでしょ?」とズバリ答えてくれる人は未だおらず。 なのでネタバラシをしようと思うけど、そもそも仕掛けがあることに気付いてない人がいるかもしれないので、一応明示的に問いを投げておこう。

「花札は12枚あるが、猪は11頭しか描かれていない。これは何故か?」

答えを思い付いたら掲示板かメールでどうぞ。 明日ヒントを、明後日解答を出そうと思います。


2007年01月08日(月)

眠い。 今日は仕事で来客を迎えたあと、研究室で昼寝もかましてしまった。 あー、そういえば休日だったねえ。 じゃあ問題ないじゃないか。

掲示板に正解が書き込まれたので、もし仮に自分で考えたいという希有な人がいたら、その人は掲示板を見ないように。 わざわざヒント貰ってまで考えたい奇特な人はいないかもしれないが、一度言いだしてしまったことなので今日はヒントだけ。 「猪の描かれていない月の図案は牡丹です」

NHK 世界遺産のタージ・マハル。 聞いたことはあったが、「最愛の若い后を失った」という部分に激しく感じ入った。


2007年01月09日(火)

木が燃焼する際の反応を大雑把に C→CO2 と H→H2O の2つだと考えよう。 H2 はガスなので、薪の表面から離れたところで反応が進行するはず。 これはガスバーナーのイメージ。 対してC が燃える反応は、例えば純 C(グラファイト or ダイヤモンド)を考えると、C は固体なので C の表面が赤熱するだけで炎は上がらない筈。 火鉢の炭火はほとんど炎が上がらない。

ということで炎が上がるのは、主に H2 などのガス成分が薪から脱離する現象に依ると考えられる。 たぶん C の燃焼よりも H の脱離の方が起こり易いのだろう。 というのは薪を燃やすとまず炎が上がり、その段階を過ぎると燠(おき)と呼ばれる炎のない赤熱状態になるから。 また、炭焼きのように窯で薪を焼くことで H を飛ばして純粋 C に近い木炭ができることもその証左であろう。

明るい黄色の炎はススが光っているということらしい。 ススはどこから供給されるのだろうか? 薪の表面から木炭の粉が舞い上がっているのかもしれないが、それは少し考えにくい。 というのも、炎は薪に近いところよりも外縁部の方が明るく光るものだから。 一度 CO2 になったものが H2 の還元力によってススに戻されている可能性もあるが、これもやや無理があるように思う。 私がありそうだと思うのは、CH4 や C2H6 とかの C を含むガスの形で薪から離れ、このガスから脱離した H が先に燃焼し、C が残る、というストーリー。 残った C(スス)が熱せられて発光し、次第に O2 と化合して CO2 になっていくのではなかろうか。 ガスバーナーで空気ねじを閉じると不完全燃焼の黄色い炎になるだろう? O2が十分にあれば炭化水素ガスから直接 CO2 と H2O に燃焼できるが、O2 が不足した時には先に H から反応し、ガス中に C の微粒子が残るのだろう。

年賀状の図案のネタの解答。 猪肉は牡丹と呼ばれるので、それとひっかけてる。 ほら、牡丹鍋とか言うでしょう? あれです。 個人的には1頭つぶして精肉した、というややブラックなイメージ。

それはそれとして、牡丹の10点札(蝶)の向きを上下逆だとずっと思ってたことが発覚した。 ご指摘サンクス。

白熊ピース 7歳。 手術のときに、扉に吊り下げられたお守りに来るものがあった。 流石NHK、いい仕事してやがるぜ。

では、ちと出張してきます。


2007年01月10日(水) 「おやすみからおはようまで、暮らしを見つめるらいおん」

『スーパーひたち』が『スーパーひとし』に聞こえてこまる。

「照射損傷」って、早口言葉として優秀だ。


2007年01月11日(木)

名刺忘れた。

電子的に名刺を交換するハードウェアというものがあればいいな、普及して欲しいな。 便利だと思うのだが。 NintendoDS の相互通信機能のような物を使って、ピピッと送信、ピッと受信、 相互の名刺データをファイルとしてやりとりする。 USB で PC にデータを転送して、PC で名刺を管理する。

このような物ができたとして、一番の問題は販売初期に普及率をどう上げるかだろう。 やりとりする相手がいなければ自分一人が持っていても仕方がないものであり、名刺という物の特性上見ず知らずの初めて会う人が持っていることをそれなりに期待できる環境でなければ消費者にとって全く魅力のない商品だ。 しかし、ある程度の普及率を越えると爆発的に売れて巨大な利益が得られる可能性もあると思う。

ということで販売初期に売るための作戦を幾つか考えてみた。

ファイル仕様は、1人分のデータは1ファイルで、その中に表裏2面の画像データと名前や所属などのメタデータ込みで記録してくれたら嬉しいな。


2007年01月12日(金)

東海から直接帰る時間がなかったのもあって、東京在住の元寮生某氏のところでダラダラさせてもらう。

大奥(よしながふみ)。 すげー豪快な漢らしい設定だ。 開始10ページで強烈に惹かれた。 そして何より恐ろしいのは、現代に残されている記録との矛盾があまり大きくならないように設計されていること。 勿論私程度の歴史の知識では、の話だけれど。 ひょっとするとあれはパラレルワールドじゃなくて、この世界の本当の歴史、という設定かもしれないぜ。


2007年01月13日(土)

「人口」。 人口という言葉は、人の数を食べる量すなわち口の数で測ったことに由来するのだろう、と唐突に思った。

歯の根の先は血管に繋がり、歯髄には血液が流れているらしい。 考えてみたら歯を抜いたら血が出るというのは、そこまで血管が通っているということだよな。 ということで数年前に抜いた親不知を抽斗から取り出し、眺めてみる。 おお、確かに足の先の方に小さな穴があいとるわ。 全然気付かんかったなあ。


2007年01月14日(日)

試験管に入れた水が蒸発するのを防ぐには、その試験管に油を少し垂らすと良い。 水より比重の軽い油は表面を覆い、水の変わりに揮発する役目を果たす。 そして水より蒸気圧の低い油はなかなか蒸発しない。

唇が乾いて割れる。 それを予防するにはリップクリームを塗るのが良い。 薬用リップクリームには幾つか薬効成分が入っているが、要は油だ。 皮膚や組織の健康を保つにはある程度の水分が必要で、油を塗ることで水分の蒸発を防ぐことができる。 あかぎれに塗るメンタームやハンドクリームも同様の効果を持つ。 唇をなめると一時的に湿度を補うことができるが、なめることで唇の油をそぎとってしまうため、そのあと乾きがよりひどくなる。 だから我々は親に言われたのだ。 「なめると唇の荒れが余計ひどくなる」と。

随分前に湿潤治療というのを知って感銘を受けたことがある。 やはり、生物の体組織は水分が保たれている状態がベストなのだろう。


2007年01月15日(月)

古い看板があるならば、その看板は青みがかっているだろう。 なぜなら一般に、赤色の色素の方が退色が早いから。

ここまでは知識としては知っていたのだが、最近、赤色の方が退色が早い理屈を一つ思い付いた。 赤い色素は青や緑の光を吸収し、赤い光を反射する。 青い色素は赤や緑の光を吸収し、青い光を反射する。 青い光の方が波長が短く光の持つエネルギーも大きいため、青い光をよく吸収する赤い色素はエネルギーの大きな光子により破壊され易いのではないだろうか。

あーでもどうかなー。 吸収がバンド構造によるのならほぼ可逆的にできそうな気もするなー。


2007年01月16日(火)

「モモヒキを装備した。 冷気属性への耐性が5上がった。」 ……こんないいものがあったとは! 山用のウールの奴でホコホコぬくい。 これを使うようになって気付いたのが、足元が冷えるとそのことに意識が行って集中が削がれていたということ。 これで仕事の能率もアップアップから大幅アップ……略してアップアップアップ(?)だぜ。

シルクの奴も買って試してみたが、やはりウールの方が保温力が高い。 ウールはチクチクすると気になる人がいるらしく、そういう人にはシルクのスベスベ感がオススメらしい。 でも俺チクチクが気になんないのでウールの方が好みだな。

研究室のドアに50cm四方くらいの桟付きの通気口がある。 そのおかげで床から1mくらい冷気の層ができていたのだが、 これをダンボールで塞ぐと途端に暖房効率が良くなった。 省エネ、省エネ。

自転車で移動するときに無帽だと頭が寒い日が多くなってきた。 ということで毛糸の帽子(スキー、スノボ用品)を導入。 あと手袋(これは自転車用品)。 この手の防寒着は一番寒い時でも快適であるような物を選ぶより、そういう時の状況を少しだけ改善する程度にした方が軽量軽快でバランスが良いように思う。

この手の小道具に金をかけるのが楽しい。 俺が欲しがるような小道具は多少高価でも数千円のオーダーで話が済むからな。 そうそう、煙草ケースと携帯灰皿も新調。

あ、煙草吸いに戻りました。 去年は1年12箱以下を目標にしてたんだけど、もらい煙草可というどうしようもない条件を設定していたためかなりひどく見苦しい状況になってしまった。 その反省と反動が、今ここに。


2007年01月17日(水)

もっとちゃんと実験せんとあかんねんけどなあ。 学生にまかせっきりになってしまってる。

花札の牡丹と蝶々の図案は、「牡丹が下で蝶々が上」で正しかったみたい。

(引用元: ほぼ日刊イトイ新聞の任天堂デザイナーへのインタビュー記事)
まずはねえ
この蝶々の札ね。
「どちらを上にして見るのが正しいのか」。
この赤いかたまりは、雲なんですよ。
だから、蝶々が上になる。

2007年01月18日(木)

ここ3半日ほど(半日3回分ほど)複素関数の勉強やってた。 いや、いずれも13:00〜21:00とかなんでほぼ丸3日なんだが。 やった理由は趣味でとか研究で必要だからとかではなく、工業数学の演習で逆フーリエ変換する問題があってその採点するために必要だったから。 その問題もたった小問1つだけだったので「それほど本気でやらなくても良かったかなー」という気もするが、 達成感はなかなかのもの。 図書館で3冊ほど本を借りてきて、頭から大雑把に読んで。 ジョルダンの補助定理だとか、留数の定理くらいまで。 複素関数のイメージがなんぼか分かった気がする。 大変大味な理解だけれど。

数学も楽しいよな。 数学の教科書は頭から読むのではなく、証明は全く見ずにまず定理の内容だけを本の最後まで通して把握して、それから必要な証明を追いかけた方が良いと思う。 もちろん数学の本質は証明とか論理とかのあたりにあるのだろうが、 道具として使うのが目的の人にはこういう手順の方が実践的だし楽しいと思う。


2007年01月19日(金)

エロゲのデモ動画はメーカーが無料配布しているものが多く、またそこそこ出来が良いものも結構ある。 ということで集積サイトを日参して新着をチェックしてたんだが、もうやめよう。 そこそこには良いものに当たるが、それでも毎日10分とかの時間を消費するのはいただけない。 コスト対効果の悪い趣味は削っていかんと。 やるべきことはたくさん、たくさんあるのだから。

大変時間コストがかかっている趣味にこの日記が挙げられる件について。 まあでもふとした思い付きを他人に語れるレベルくらいまでには煮詰めて、たまにちゃんと(?Wikipediaとgoogleで)調べるし、しかも書くことで記憶も強化できるので、酒飲み話レベルではあたかもそこそこ博識で理知的であるかのように振舞える、というのがあるかな。 あと俺は自分の書く文章がダイスキなので、将来の娯楽を増やしているという観点も……いやこれはちょっと無理があるか。


2007年01月20日(土)

仕事が全然回りきってないので昨日から泊まりでお仕事。 なんとか数学は最低限やっとかなならんところまでは済ませられた。 「やっておいた方が良いこと」はまだ残ってるけど、他に優先順位の高い仕事があるので後回し。

信頼してない教科書を読むのって辛いなあ。


2007年01月21日(日)

『イキガミ』(間瀬元朗)。 生活維持省(星新一)だなあ。 いや、別にそれでこの漫画の価値が下がると言いたいわけではない。 24時間前に告知するというルールはドラマ性を上げる為の独自の工夫であり、 連載作品にする上で適したルールだと思う。 しかし『サトラレ』もそうなのだが、変にキチンと社会システムとして矛盾しない設定を構築しようとするとおかしなことになってしまいがちなので、 24時間で死ぬという極限状態が人間に及ぼす影響だけに焦点を絞って描いた方が良いと思う。 描き手としてはそういう所も描かねばならない気がするもんだろうけれど。

ちなみに、短編漫画としての生活維持省は、志村貴子(『コミック星新一、午後の恐竜』に収録)によって完成されている。

仕事は少なめにして今日は睡眠補充の日。 来週は、たぶんキツい。


2007年01月22日(月)

3ヶ月で○kg 痩せた!という例示はダイエット広告の定番だ。 しかし鍵となるダイエット法以外の条件を揃えてないのではないだろうか、という懸念がある。 科学実験の定石は「ある一点を除いて他の全ての条件を同じにすることで結果の差異とその条件との関係を明瞭にする」ということだが、その手の広告では厳密に科学的であることに拘らないものだろう。

こんなビジネスはどうだろう。 まず、無理矢理体重を増やす。 そしてあらん限りのダイエット法、器具、食品、サプリメントなどを売る会社と交渉し、○ヶ月で○kg という数字を実現することで報酬を得ることを契約する。 実際に、その全てのダイエット某を実行しつつ、必要ならダイエットに必要だと思われることを自分で実行し、減量する。 できるだけ多くの企業と交渉するのがポイントだろうな。


2007年01月23日(火)

目が覚めると夢を憶えてないってのは、記憶を引き出す回路は働いているけど、新しく記憶する方(長期記憶)の回路が眠っているためだろう、きっと。

人体には日光を感知して生活リズムを作るシステムがある(らしい)。 で、どこで光を感知しているのかということだが、これはたぶん目なんだろう。 という理由の一つは、人体で最も光に敏感な器官が目であるということ。 また、明るい環境で眠れないというのは主に目に入る光の所為だから。 周囲が明るくてもアイマスクをするだけで眠れるという人は多数存在する。 夜中目覚めて便所に行く時に、できるだけ光が目に入らないように 目を半閉じにして歩くのは、その光で脳が起きてしまわないようにするためだろう。

当然だって? えーと、ビタミンD の生成には皮膚に光を浴びることが必要、ここから翻ってビタミンD 生成回路と同じ機構のものが光センサとして機能しうるのではないか、とも思っていたので。

照明と連動する目覚ましってないかなあ。


2007年01月24日(水)

『舞姫 テレプシコーラ』(10)(山岸涼子)。 第1部完。 第2部は春に再開予定とWikipedia に書いてあった。 山岸涼子のバレエ漫画の第2部は『アラベスク』という前例もある、というのは不要な蘊蓄だな。

面白かった。 もうちょっとじっくり六花の活躍を見せて欲しかったが、これこそが山岸涼子クオリティと言えんでもない。

と同時に、本当に、某雑誌のネタバレに怒りを憶える。 ネタバレしちゃいかん漫画だろう、これは。 いや勿論どんな漫画も基本的にネタバレすべきではないが。 漫画読みの心を全く理解していない、漫画読みの風上にも置けない。

好きな漫画を問われたらマイナーなものを探そうとする傾向がある。 しかし一般人との漫画話をスムーズに進行させるためには、メジャーどころから持ってくるように努力しないと。 ある程度以上に好きな漫画の数が多すぎて、酒飲み話の最中に全部走査して返答に最適なものをピックアップすることは事実上困難なので、前もって対一般人用の好みの漫画リストを考えておいた方が良いかもしれない。 TONO とか紫堂恭子とか日本橋ヨヲコとか岡崎二郎とか言うても大抵分かってもらえないし。 手塚治虫、藤子=F=不二雄、浦沢直樹あたりなら大丈夫だろうか。


2007年01月25日(木)

『A君(17)の戦争』9巻まで。 んー、戦略や兵器に対する知識を新しく得ることが最大の魅力かもな。 話自体はなんかあまり魅力を感じないけど、全体としては読みたい方に傾いている。

ふと気付いたのだが、RPG の戦闘というのは非常に戦術的な局面だなあ、と。 たとえば、敵が4体いてその中でまともな攻撃力を持った敵が1体しかいないならば、 そいつを倒してしまえばあとはサンドバッグだ。 これは相手の攻撃力を削ぐことで自軍の損害を最小にすることに通じる。

相手に回復キャラがいたら? たとえばベホマやザオリクを唱える中ボスだ。 対抗手段は勿論そいつを殺すかマホトーンだ。 回復というのは戦争での補給、兵站に相当する。 兵站を断つことで敵戦力の無力化を計るわけだ。

どの手順で行動すれば味方の損害を最小に抑えつつ勝利できるか、という問題が絶えず提示される。 まあどこを勝利条件とするか、という戦略的問題までは扱えないけれど。


2007年01月26日(金)

一日何種の生物が絶滅している、という言い方がよくなされる。 ぐぐるさんの「I'm Feeling Lucky」では 74種ということらしいけれど。 で、問題にしたいのは、新たな種が発生する速度というのは1日に何種程度なんだろう、ということ。 もし74種くらいだったら笑えるな。

姉のツテ、居酒屋のツテで酒蔵ツアーに行くことにした。 センター試験と二次試験の合間とはいえ卒業論文で忙しい時期なのだが、 今年行かなければ判断材料を持たないまま毎年行かざることを悩むことになりそうなので。 ということで英勲(京都伏見)、開運(静岡掛川)、白老(愛知常滑)、若戎(三重青山)を1泊2日で回ってきます。 仕事は気掛りだが、まあなんとかなるさ。


2007年01月27日(土)

英勲を作る京都伏見は斎藤酒造。 伏見とは元々は「伏水」であって地下水があったことから付いた地名らしい。 頂いた原酒は、原酒にしてはやらわかい感じ。 主観的な評価によっては、おだやかとか、たよりないとかとも言えるが、まあ意味は同じだ。

開運を作る静岡掛川は土井酒造。 門がまえとか、丁寧に手を入れた木のある庭の空間だとか、16畳ばかりある客間やその調度品とか、そういうモノが大変格好良かった。 勿論酒も美味い。 新酒を5種類ほど利かせてもらったが絶品だった。

ツアーに声優さんが来ていた。 本当にいるんだな、世の中には。 そらまあ仕事中以外は普通に生活してんだから当然ちゃ当然なんだが。

高速道路の車線1本ににレールを敷いて、車を運搬する貨車のようなものができたら面白いのではないかと思い付いたのだけど、どうだろう? 高速道路をドライブするのは、同時に他のことをすることができない種類の単調作業だ。 そこで運転を丸投げしてしまえば本を読むとか好きなことができるし、居眠りや運転ミスによる事故も減りそうだ。 複数の車を1本のレール上で統合管理できるので車間距離をつめて単位時間あたりの流量も増やすことができるし、渋滞も緩和できそうだ。 また1台1台の車が持つガソリンエンジンで車を動かすよりも、全部繋げてまとめてケーブルカーのように動かした方がエネルギー効率が良い気がする。 ……なんか欠点が思い付かん。 すげーいいアイデアのような気がしてきた。

個々のドライバーは車を運転するわけじゃないから高速道路の制限速度を越えて運用しても法的に問題なさそう……。 あれ、ドライバーが乗ったままの車を運ぶということは旅客輸送にあたるわけで、その業務の責任者(運転手)が実地にいない形態は法的に問題があるかもしれん。 また現行のシステムでは事故の責任は運転者になるが、このシステムでは事故の責任は道路公団にかかることになり、道路公団にとって負のモチベーションになる。 この辺がネックな気がする。


2007年01月28日(日)

愛知は白老の澤田酒造 と三重の若戎。

純米酒の酒粕は酒の旨みが酒粕に残っているため美味いらしい。 酒粕に残っている旨みを酒に利用するために、酒粕に醸造アルコールをかけてさらに絞ることがある(すなわちこうやって絞った酒は醸造酒ということになる)。 酒粕から旨みが抜けてしまうため醸造酒の酒粕の味はイマイチになる。 吟醸酒の酒粕はその吟醸香が残っていて、最初の一口は美味いけど次第にその匂いがしんどくなるそうな。 なお、最近の酒造では出来た酒そのものより副産物である美味い酒粕の方が喜ばれることが多いらしい。

酒の腐敗による損失の話。 酒の仕込み樽の大きさはピンキリだろうが、大雑把に5キロリットルくらいだとして約30石=3000升(5400リットル)、現代の価格で考えて1升3000円で売れば 900万円なので大雑把に1000万円の価値と考えよう。 もやしもんによると樽の腐敗は伝染するもんらしいので、1つの樽が腐敗するときには他の樽もダメになるものらしい。 10樽程度の酒蔵が全滅すると販売価値で1億円の損害になる。 酒を腐らせると杜氏は首を吊らなならんとかいうのも全く頷ける話である。

その昔、税収の 4割を酒税が占めたことがあるほど(Wikipediaによると 1902年)、酒造は国にとって重要な産業だった。 現在の酒税は1キロリットルあたり約14万円らしいので、国にとって仕込み樽1つ分の酒は 70万円程度の価値があることになる。 先の10樽の酒蔵が全滅した例では、国庫にとって700万円程度の損失になる。 酒が腐敗すると国の税収に大きな影響を与えるため、 酒造での腐敗を抑制するための研究がかつて(通産省ではなく)大蔵省主導で進められた、とのこと。

減反政策によって水田が減らされ、美しい田園風景が失われるという側面がある。 酒米を野菜として認定させることで、減反政策の中美しい景観を保存することができたとかいう話があるらしい。

撮った写真を載せようと思ったけど、整理する手間が今は払えない。 もし気が向いたら後日アップするつもりけれど、紅葉もずっと保留になってるからきっとそういう感じになるんだろうな、という予感。


2007年01月29日(月)

俺は科学の下僕なので科学的、工業的な酒造は大歓迎。 酒好きを自認しているが無限の金をかけてもいいと思っているわけではないので、そこそこの値段でそこそこ美味い酒が飲めることの方がよほど大事。 同じ味を低いコストで提供する努力は賞賛されるべきだ。


2007年01月30日(火)

あるある大辞典II の納豆番組捏造について。 そんなに一生懸命叩かなくても、科学的アプローチに即してない番組なんてゴマンとあるもんだろう。 まあ個人的には、あの番組は合計数十分程度見ただけだが、科学的アプローチに即してなさそうな空気を感じて(また芸能人のトークがウザくて)、すぐ嫌いになったのだが。 騙されたと声高に叫ぶ人間は、自分が騙されるような人間だと喧伝しているようなもんだと思う。 かつてひろゆきが言った「嘘を嘘と見抜けない人云々」という言葉に通じるところがある。 一般人に対する科学教育が大事だというのはこういうことだと思う。

まあ論文捏造問題で明らかになったように、科学的に信用されているメディアであっても虚偽の報告があったりするし、科学的な視点、思考を持つ人達でもゴロゴロ騙されたりするわけだが。 どんな嘘でも見抜ける人間なんてのは存在しないし、 「科学的な思考さえあれば見抜ける」というもんでもない。 別の機会に自分が騙され(てい)る可能性は多分にあるだろうが、 ここでこういう風に偉そうに言っておけば、その時に誰かがつっこんでくれるのではなかろうか。


2007年01月31日(水)

番組で科学データを捏造すること自体は罪なのだろうか? 良心にもとる行為であることは確かだが、刑事的な罪ではなさそうに思う。

悪徳商法の一つにバイブル商法というモノがある。 法律上、広告には嘘を掲げてはいけないことになっている(らしい)が、 表現の自由で守られる著作物はその限りではない。 「信頼できない本」として社会的な制裁は受けるかもしれないが、 事実ではないことを書いても法律に違反しているわけではない。 そこで商品の販売に有利なデータのみを集め(あるいは捏造して?)、 著作物(これが「バイブル」)として刊行する。 その本に載っている商品の情報は広告ではなく著作物なので、 建前上その人が信じている内容であればいいことになる。 その本を配布し、それを鵜呑みに信じた読者がその商品を買い求めてしまう、というやり口。

「じゃあ表現の自由って邪魔だ」などと言うわけにはいかない。 科学的に妥当性の高いものしか表現してはいけない、となると(キリスト教の!)バイブルやコーランも認められなくなる。 また、現代の科学が無限の正当性を持っていると誰が保証できるのか? そして現在の科学的常識を打破するような著作も許されず、科学の発展が阻害されることになるだろう。

話を戻そう。 番組は表現の自由で守られるべき著作物にあたるのではないか、ということである (テレビは本に比べて影響力が大きいため同列で語るのはよくないのかもしれないけれど)。 愛する科学の下僕として個人的にあの番組は嫌いだが、主観的に嫌いという以上のことは何も言えない。 何せそれは、鰯の頭ならぬ「納豆のネバネバも信心」という彼らの信仰だとも見做せるのだから。


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