日記

last-modified: 2011/12/14 02:48:28. JST

2005年01月01日(土)

2005年 乙酉 正月 新年明けましておめでとうございます

去年のネタが使えたので超やっつけ. (参考:2004年年賀状)


2005年01月02日(日)

午前中に京都に戻る. 実家引越しによって乗り換えが一つ減って随分ラクになった.

で, ダラダラ酒飲んで昼寝. 実家よりのんびりできるなー, やっぱ.


2005年01月03日(月)

漫画を描く時, どのような小さな判断であっても理でなされていると私は思う. 例えば「コマワクをどこで切るか」という問題でも, 「ここがバランスが良い」「だけどここだとバランスが良すぎるので 5mm ほどずらそう」とか. 定量評価を意識することがなくても, 大体の定量評価をしている筈だ. 自分の持ち得る評価方法で, 表現したい材料を最大限効果的に表現できる「最適解」を探す.

最適解を探す手順はアルゴリズムの問題になり, 効率を考慮しなければ最終的に求められるべき解は一意に定まる. (別の極小値に落ち込む可能性もあるけれど)

さて, 個々の漫画における「最適解」はこのようにして定まり得るのだが, もうちょっとメタな概念として「最善の漫画を描くための方法論」を模索したい. とはいえそんなに大上段に構えることはない. そもそも「絶対的な方法」なんてのは人間には到達し得ないんだから. 次に描く漫画ではどのように表現するのが「最適解」となるのかを考えよう, という程度だと思えば大体間違ってない.

私がコンテを切る際には, カメラワーク, コマワーク, ページという区切りの制約(メクリの配置など), 時間的制約, コストに対する効果, など様々なパラメータを適当に重み付けして評価する. そしてその値が最大となる解が切られるコンテとなる. その重み付けの比率が一意ならば得られる解は一意となるだろう. 解は関数に対して一意になるが, 人によって関数が異なるので最適解が異なると考えられる.

「最善の方法」を評価する手順は汎関数という概念に近いと思う. 私が「最善の方法」を模索する手順は汎関数の極値問題といえるだろう. 自分にとって最善の関数を得るために新しいパラメータを探したり, 異なる重み付けを試してみたりしているということになる.

だけどこういう言い方しても, この手の数学的な概念は知らん人の方が多いしなぁ. 俺もキチッと理解してるわけではないから上手に説明できないし. (参考:Google 検索: 汎関数 最速降下線問題)


2005年01月04日(火)

ブラック原稿中, KAZURA氏が置いていった『せんせいのお時間』をたれ流していたら, 『音盤ねこめ〜わく』の音が使われてたのでビックリした.

アパートの下の階の人が留守だったらしく, メール便が玄関脇に置かれていた. ……Leaf のロゴの付いた封筒が晒されておりました. メール便って怖いですね.


2005年01月05日(水)

環境全部 UTF-8 化に向けてまず mlterm を入れてみる. が, 東雲フォントが使えないという問題に対して, 然るべき設定を探り当てるのに数時間. これは解決したけれど, vim で UTF-8 の入力ができない, というか EUC-JP でターミナルに渡されているっぽい. ググってみると skkinput で UTF-8 という解は見当たらなかったが, 最近はどうも skkinput ではなく uim-skk というのが流行りみたい. ちょっとこっち調べてみるか.

skkinput で入力できないのは設定の文字を打ち間違えていたという凡ミスだった. とりあえずこっちで良いや.

mlterm が思っているフォントの幅と実際のフォントの幅が異なる問題. 「━」や「…」の表示が w3m や vim で変になってしまう.

mlterm あきらめ. 英語国民っていいなあ, こんな無駄な苦労せんでええもんな. PC で日本語を使うために努力するより英語能力を鍛える方が有意義な気がしてきた. ……論理的には間違ってるけど, かなり良い解だなぁ, コレ.

学校サボり.

南Q太『夢の温度』. やっぱり南Q太は結構良い.

よしもとよしともは, ちょっと分からない.


2005年01月06日(木)

夢の中で, 手を切るとかの痛みは感じたことがある. しかしこないだ見た「事故で下半身を失う夢」ではその痛みがなかった. どうやら自分が体験したことのない感覚は夢の中で再現できないようだ.

『青い車』『コレクターズ・アイテム』『Greatest Hits +3』(よしもとよしとも). 正直俺の感覚に合わない. 好きでない部分の方が多い.

今日中にブラック原稿渡そうと思っていたのだが, 17:00 過ぎから始まったゼミが終わったのが 22:00 だった. それはともかく, 明日からまた頑張ろう.


2005年01月07日(金)

実家から持って来た『絶対安全剃刀』(高野文子). やっぱスゲーよ, この人.

『ふしぎなジジ・ガール』(榎本ナリコ). いいなあ, 変態だなあ, この人. 榎本ナリコは頭が良いのか馬鹿なのか(あるいはその両方なのか), よく分からないところがあるが, そういうところひっくるめて結構良い.

『スカート』(榎本ナリコ). やっぱ頭良いよ, この人. 自分の問題意識をキチンと作品に投影することができる人だ.

『力の在り処』(榎本ナリコ). 前言撤回. かなり微妙. この人はネタの選び方が微妙でハマればかなり良い物になるけれど, ダメなものはとことんダメな感じ.


2005年01月08日(土)

漫研新年会. 風車小屋ブラックの身内パロディ原稿は概ね好評であった. てゆーか, この忙しい時期に10ページ描くことに全力を注げる自分が大好きだ. (まあ, 10ページといってもコンテ不要, 背景不要で基本的に模写だから15時間くらいしかかってないけれど)

作者当てクイズを自己採点すると, 正解してたのは以下の11人が描いたモノでした. 絵夢, なるお, MITSU, 宮崎, えすと, ひの, 秋なすび, 名代, 城本, フシギボウイ, 俺.


2005年01月09日(日)

最近, 他者の考え方がおかしいと感じても, それに対して働きかけるガッツがなくなってきた. これはちょっとマズい傾向かもしれん. まあ, 自分のことで手一杯ということもあるかもしれんが.

実は自分では「相手の思想を尊重している」つもりでいたらしい. しかし相手が間違っているのなら正してやるのが親切というものだし, 自分が間違っているのなら正してもらった方が良い. 両者とも正しいとしてもその理解は必要だと思う. このことも一度分かっていたつもりだったんだけど……. 来年度からは教育が仕事の一環になるわけやし, この辺の意識の持ち方はもうちょっと考えておかんとあかんだろう.


2005年01月10日(月)

おそらく最終チェックになるものを先生に投げた. ……何故俺は, 聖剣伝説3 なんかを始めているんだろう? ちなみに初プレイ.

それはともかく, 世界観, システムは十分に魅力的だと思う. しかしシナリオはキャラクターの心情などの練り込みが甘く, キャラがイベントに乗せられている, ストーリーに動かされていると鼻につく場面が多々ある. また, ボス戦のバランスが楽しくない. 多くのボスの HP がやたらに高くて, 回復が完全に間に合う状態でチクチクと同じ操作の繰り返しばかりで飽きる. もっと HP を少なくして, 代わりに攻撃力を上げるべきだろう. 死亡のコストが随分低いので, もっと頻繁に死んでしまってもかまわない. ダラダラと面倒臭い戦闘ではなく, 短時間でピリッとスリリングな戦闘キボン.


2005年01月11日(火)

返って来た先生チェックを反映させて, 新しく文章を考える. 今日はそれだけ. 4回生の中間発表も聞きに行けなかった.


2005年01月12日(水)

徹夜で博士論文の修正し, 昼前に来た印刷屋と本について打ち合わせして入稿. その後すぐ帰って寝る. あとは公聴会のプレゼンテーションのみ.


2005年01月13日(木)

-3:00 に起きて, 聖剣伝説3の続き. 6:00くらいにクリア. キャラクターの台詞が全然ダメだけど, システムが美しいのである程度許容したい気がする. 学業が一段落ついたら使ってないキャラを使ってもう一周してみよう.

プレゼン作成中. 例会の時点ですでに体力が底をついていたので5分くらいで帰った.


2005年01月14日(金)

プレゼン作成中, 遅々として進まず.


2005年01月15日(土)

起きてすぐに筑前煮を作る. 「うーまーいーぞー」 滅茶苦茶うまくできた.

どんなに美味いものでも毎日食ってりゃ飽きるわけで, それは栄養学的に, 生物の生存に有利に働く機構として納得の行くところだ. 現在の私には根菜分が不足していたのではないかと考える.

実は, 「引っ越し前にもうすぐ終わりそうな調味料は使い切ってしまおう」作戦の一環. 今日は2年物の味醂を使い切った. 強敵はやっぱり酢(米酢, リンゴ酢)かな? カレー以外の使い道が思い付かん.


2005年01月16日(日)

手持ちのファイルをデータベース化する方法を随分前から色々考えていたんだけれど, 漸く仕様が固まりつつある. 公聴会が終わったらコーディングの為に必要な情報を集め始めよう.

公聴会が終わったら, か. やりたいことは沢山あるんだよな. こないだの聖剣伝説3でゲーム熱に火が灯ったので, これをもう1周するとか, クロノトリガーとか, ドラクエ7とか.

でも投稿論文も書き上げなきゃあかん. 3本かそれ以上. あと追い出されコンパ漫画も用意していかんとな.


2005年01月17日(月)

プレゼン作成, めずらしく早めからエンジンがかかる. かなりみっちりやった.

ここ1ヶ月ほど煙草復活. プレゼン終わったらまたやめられるかなぁ.

院生やってると結構頻繁にプレゼン作成する機会がある. この作業が私は結構好きで, 分かり易そうな図面を分かり易いように構成するというのが何というか, 快感だ. 夏に発表ポスターも作った. こんときに「統一的なカラーリング」という技を覚え, 今回のプレゼンにはそういうデザイン的な部分にもちょっと気を使ってみている.

ウェブサイトのデザインなんかももうちょい気を使っても良いのかもしれないけれど, 20人弱(?)の身内しか相手にしてないし, あんまりコストかける意欲がわかない. どっちゃにしろメインブラウザが w3m(テキストブラウザ)だからなあ.


2005年01月18日(火)

一日中しこしことプレゼン作成.


2005年01月19日(水)

公聴会. まあつつがなく終了したのだが, 副査の先生が最前列で眠ってたのはかなりプレッシャーかかった. 後から聞くとその先生は会議中もよく眠るらしいのであまり気にしなくても良かったようだが.

寮の友人に報告して, メシ食って軽くゲームしてから寝た.


2005年01月20日(木)

博士論文関連の書類を作成して教授に投げる. たぶん卒業関連の作業はこれで最後. これでほぼ確定っすね.

深酒しつつ, 聖剣伝説3. リングコマンドは面白いのだけれど, その他のステータス画面とか細かいところのユーザビリティのセンスが悪い. 端的に言うと使い勝手が悪い.

「立てた設定を全部吐き出したい」病. 初めて会った人にいきなり詳細な身の上話を初めたり. その他シナリオ通りにキャラを動かすために, 会話が不自然すぎるとか. シナリオ的にはもう1周, あるいは4周しないと踏破できないけど, いいや. このゲームで一番ダメなのはシナリオなので, わざわざこれを確認する価値はない.


2005年01月21日(金)

家具の採寸. そして引越し後の部屋の模様を決定し, 不要になる家具を決定する. ということで, 欲しい物があったら名乗り出るヨロシ.

漫画購入. 『NHK へようこそ』 久々の大失敗. 読むのつらい. 『プ〜ねこ』(北道正幸). 大当たり. 『LUNO』(冬目景) ハズレ. 何をしたいんかなあ, という感じ. 『家族のそれから』(ひぐちアサ) 結構当たり.


2005年01月22日(土)

「博士はプライドばかり高くて言うこと聞かない」と見られるという話. 私自身はそんなつもりはないと思っていたのだが, 周りから見たらそう見られうると思い至った. 例えば私が会社勤めになって, 明らかに不合理な指示を出されたとしよう. その時に私は「それはおかしいんちゃいますか」とか言ってしまいそうな気がする. 自分の頭で判断せず唯々諾々と従うような人間を求めるような部署ならば, 「あいつはプライドばかり高くて言うこと聞かない」と見られるのだろう. 博士であろうとなかろうとそうする人はそうすると思うのだけれど, 博士号取得者ならば「あいつは博士だから……」とそこに理由を見出される.

「唯々諾々と従わない」というのは基本的にはプライドではなく, 価値判断の部分だと思う. 自分の判断より合理的ならば喜んでそれに従うと思う. 行動するならばそのこと, その意義を理解してからやりたい. だから尋ねるのだ, 「どうしてそうするのですか?」と. この部分を「従わない」と見られているのではなかろうか.

まあ, 博士課程に行くような人間にそういう傾向が多いような気はする.

プライドばっかり高い博士というのも世にはいるのだろう. だけど, 自分の周りではそーゆー人はあまり見ない.


2005年01月23日(日)

また utf-8 化に向けて頑張ってみたわけだけれど, FreeBSD から terminfo を設定する方法が分からんので mlterm がキレイに動かん.

terminfo は devel/ncurse を入れて, tic <mlterm-src>/doc/term/mlterm.ti ということで行けた. w3m の<hr>の表示がちょっとおかしいというのはちょっと分からん. 放置してネットサーフィンには kterm + w3m を使うというのも手なんだよなあ. どうしようか.

mlterm + w3m でネットサーフィンすると画像の表示が乱れる. 具体的にはカーソルのある行が表示されない. ……ということは, 全部を mlterm に移行できる可能性もあるけれど, コストに対してその見込みはそれほど高くないんじゃないかという気がする. まあ暫くは kterm, mlterm の両刀使いで行ってみるかな.


2005年01月24日(月)

『恋風』 卑怯なんですよ. 状況がオイシイのと絵がかわいいのと. それを差し引いた純粋な漫画としての出来はそんなに高くない気がするのだけれど, ニヤニヤしてしまう自分が嫌いだ. なんだかニヤケすぎて少しずつしか読めない. 今2巻.


2005年01月25日(火)

千鳥サーーーーン! 頭の良い人は大好きです.

うん, あのプロポーズは, この観点は新鮮だった.


2005年01月26日(水)

明け方までこーへーとダラダラする.

学校いっても趣味のスクリプトいじりしかやってない. 投稿論文準備とかいろいろするべきことはあるんだけど.


2005年01月27日(木)

サボリ. 一日中部屋でダラダラしてた.

XML でファイルの情報を管理するスクリプトが大体出来上がった. ダメ出しするつもりで, とりあえず自前で運用してみよう.


2005年01月28日(金)

ファイル管理のためのスクリプトの基本的な機能は実装できたけれど, ちょっと複雑なことをさせようとした際には大変 confusing で よく考えてトライ&エラーを繰り返さなならん.

このような状況というのは他の作業でもしばしばあるのだが, これは要は「設計が悪い」のだと思い至った. 熟考しないと分からないというのは, あとで改良する為に コード全体を見返したときにまた考えなければならないことを意味する. 「設計についてもっと注意深くやらなければならない」ということは知っていたが, 「対象とする問題に対して混乱せずにスッキリと考えられる枠組みを用意できること」ということを指標として, 「考え込んでしまった」ということをトリガーとして設計について考え直すようにすると良さそうだ.

にしても, 設計に関するバックボーンが弱いのでデザインパターンについて勉強しようと思う. ここ暫くオブジェクト指向を使ってプログラムを組んでいたので最低限の素地は出来ているだろう.

あと自前の環境を全部 UTF-8 化してしまうとプログラムの複雑さがかなり軽減する. 今は XML データは UTF-8, ターミナルは EUC-JP なのでその境界で常に変換をさせる必要がある.


2005年01月29日(土)

Libretto L1 の OS 再インストール祭. 今回は(も?)Windows で2パーティションに分ける必要性がなくなったので (とっくに無くなってたことに気付いたので)パーティション切り直し, すなわち Windows も再インストールする. で, いつものように苦労したのだが, 今回はかなり入念にメモを取った. メモを取ることの重要性を再確認, そしてそれを支援するメモツールの重要性を実感した.

メモツールという高級なものがなかったとしても, 少なくとも grep がなければ俺はもう生活できない.

もうちょっとだけやってバッチ処理を投げてから寝ようと眠い目をこすりながら頑張っているときに Amazon 到着. PC に処理をさせながら, まずはと読んだ『シグルイ』(3). 一気に目が覚めました. 藤木の笑顔いいなあ. こんな凄みのある絵描けねえよ.


2005年01月30日(日)

「土壇場, 瀬戸際で人間の本心が出る」なんて, 誰が言いだしたんだ? そのような局面も無いとはいわないけれど, それが適当な場面の方が少ない気がする. 「お客さまは神様です」と同じように, 聞き齧りのフレーズを絶対の真理と捉えているような気持ち悪さを感じる.

以前, 生協の月刊誌でひぐちアサの『ヤサシイワタシ』の紹介があった. ところがこれが, 小学生の感想文よろしく文章の半分が粗筋で, しかも読む時に意識してしまうような部分, シナリオの核の部分のネタバレやってしまってるサイテーな物だった. 「粗筋しか書けないんだったらやめちまえ」と強く思った.

丁度その時『おおきく振りかぶって』を知ったあとで, ひぐちアサを買い集め始めた頃. 1巻を読んで「次の機会に2巻を買おうかな」と検討していた頃. そんな時に鍵となる部分をネタバレされて大変不愉快になった. そらまあ2年も前の本を揃えずに放置してる私も悪いんだけどさ. でも書籍紹介ってのは読んだことない人に紹介するためのもんなんだから, 読んだことある人にしか読ませられない文章書いてちゃいかんでしょう.

と, まあせっかく読んだけど意識がそっちいっちゃっててイマイチ入り込めなかった. 時間を置いてからまた読もう.


2005年01月31日(月)

例会後に平戸にちゃんぽん食いに行こうと思ったが, その往路において定休日であることを思い出す. しゃあないので東龍. でもやっぱり美味い.

そのあと水崎邸で試験勉強に勤しむ後輩らのかわりに漫画を読む. 花見沢Q太郎のエロは好きだけど, 買うほどじゃないなー. たぶん2, 3回や……ゲフンゲフン!……読んでしまいやね.

志村貴子の『放浪息子』は部屋でゆっくり読みたいので借りて帰った.


トップページ / bbs /