宿直の後、早朝訪れた安倍のお邸…
 
 
「お前を待っていた、友雅」
と簀子へ座り、泰明は起きて私の来訪を待ってくれていた。
 

随分の間そうしていたのだろう…
寝ずにそうしていたのかも知れない
 
 
「小雨になったとはいえ、ずっとそこへ居たのでは風邪をひいてしまうよ。
ほら…このように手も冷たくなってしまっている」

 
冷えたその手をそっと掌で包み込んであげると、
泰明は柔らかに微笑んで…こう言葉を紡いだ
 
 
「今年初めて花開いた桔梗を、お前と見たいと思ったのだ…」

 
 



 
「それは素敵だね。 ……ふうん、中に一輪だけ白桔梗が混ざっているのだね」

「……? 何処にあるのだ、紫の花ばかりしかないように見えるが…」

「ふふ…、ほら此処にあるよ」

「何処だ?」

「手折ってしまうのは勿体ないが、だが…手折らずにはおれないな…
この白い桔梗の花は…ね」

「…あっ」
 



 白桔梗(=泰明さん♪)は友雅さんによって手折られ、花弁の口唇は奪われてしまったのでした♪
てな訳で、泰明さんを象徴する花でもある桔梗は秋の七草で、そのイメージも強いですが、
あえて友雅さんのお誕生月間に持ってきちゃいました。
というのは、桔梗は9月だけでなく6月にも咲いたりするので、なんかもう本当改めてトモヤス度高いっちゅうかっっ…!
互いの誕生月に咲くなんて、これはもう友泰の花(都道府県の花って感じで/笑)に認定するしかないでしょう!
てか、しないでか!!(…また勝手に決定してからに)
 
そんな感じの一枚です♪