第57回 挙動不審刑事シリーズ・琵琶湖に消えた格闘家!
松山〜長浜殺人推理!! (04.3.20)

 一昨日、滋賀の長浜に、冨宅さんの出る新日本プロレスを見に行った。久しぶりの、列車の旅になり、乗り継ぎを重ねて長浜まで行ったが、この、乗り継ぎというものがプレッシャーで、降り遅れないか、ホームを間違えないか、と緊張することを除けば、列車の旅もよかった。飛行機や、バスの旅と違い、やたらに、車内で読む雑誌や、車内で食べるお菓子など買いたくなるのはなぜだろう。飛行機は長時間じゃないので、さほど時間つぶしの必要はないし、バスで下手に雑誌など読んでいると酔ってしまうが、「列車の旅」がかもし出す旅情が、日本人のDNAにインプットされているせいもあると思う。
 松山では、週刊プロレスの発売日は、東京より一日遅れて金曜日だが、JR松山駅の売店では木曜日に売られていることを、今回発見した。JR岡山駅で、チョコバナナ味のフランを買った。JRの売店を見ると、小さい頃、母に連れられて母の実家に遊びに行くとき、冷凍みかんや天津甘栗を買ってもらったことを思い出す。その頃のJR四国(国鉄)は、まだ電化されておらず、ディーゼルで、匂いと揺れがひどく、乗ると必ず酔って、周囲に多大な迷惑をかけていたのだが。乗り物酔いがひどいのは、母の実家、ひいては母方の祖母の実家からの遺伝だ。母方の祖母の母(私のひいばあちゃん)は、自転車に酔ったことがあるツワモノだ。

 長浜からの帰りは、大阪までJRの新快速、大阪からはいつもの高速バスで、昨日の朝松山に着いた。そのまま仕事に行くのは少々疲れた。
 私が新快速に乗っている間、「白い巨塔」が最終回を迎えていた。ビデオのタイマーをセットして出かけたが、慣れていないので心配だった。出かける直前、何となく、設定時間を間違えたような気がして確かめてみると、やっぱり間違っていたりしたので、なおさらだった。昨日見て、録画できていたのでほっとした。「録画して、まだ見ていない」という方のためにも、最後どうなるか言わないのがルールだろうが、今回、タイトルが、思い切り、「財前死す」だったので、解禁だろう。最後、財前が死ぬところでは泣いてしまった。昔、「恐竜戦隊ジュウレンジャー」という戦隊モノがあり、今、若いお母さん達に戦隊モノのイケメン(半死語)ヒーローが人気なのと同じノリで、見ていたことがあった。その主人公(赤の人)ゲキの兄が、ブライというのだが、ブライが敵に呪いか何かをかけられて、死にそうなのを助けようと、ジュウレンジャー達がいろいろ頑張る話が続いていたとき、次回予告で、「はたして、ゲキは、ブライの命を助けることができるのか!!??次回をお楽しみに!!次回は『ブライ死す』です!!!」と言っていたことがあった。テレビの前の子ども達の総ズッコケが目に浮かぶようであった。

 昨日は、「浅見光彦シリーズ」で、愛媛の今治(いまばり)が舞台になっていた。今治と、広島の尾道をむすぶ橋「しまなみ街道」が主な舞台だったが、私も、「しまなみ街道」は、何度も渡ったことがある。ここは、瀬戸大橋と違って、歩道があるので、一番近い島まで、歩いて渡ったこともある。大型トラックが通ると橋が揺れるので怖かった。橋から島に下りるには、「島民専用」と書かれたエレベーターに乗らなければならないが、私は別に島民ではないのに、乗っても怒られなかった。
 「浅見光彦シリーズ」には別に興味はないが、長年、光彦役をやり続け、原作者にも「一番、光彦のイメージに近い」と言われた榎木孝明が、先日、光彦役を退いたことは知っていた。「これから、このシリーズのイメージを払拭していくんだろうな」と思っていたのだが、昨日見ると、光彦の兄の役で出ていた。何だよ。どうせそれなら、光彦役で出ればいいのに。中村俊介では、まだ頼りないと思うが、そう思わせるほど、榎木光彦のイメージが定着してしまったということだろう。金田一耕介のように、いろいろな俳優が演じた歴史があれば、見る方にも多少の心構え(どんな心構えだ)ができるが、だからといって、片岡鶴太郎が演じていたこともあったのは、見る方としても我慢の限界だった。先日まで放送していた「乱歩R」で、藤井隆が明智小五郎を演じているという噂を耳にしたが、怖いので見ていない。稲垣吾郎でいいじゃないか。何でも、やってみればいいというものじゃないだろう。

第56回 おかげさまで一周年。あなたのAddiction (04.3.15)

 最近、すっかり春めいてきた。日中は暖かいが、夜は少し冴え返るような、この季節が大好きだ。プチ花粉症なので、それだけが辛い。私は、鼻水やくしゃみはあまり出ないが、目がかゆく、ひどくなると、目のまわりや頬も赤くなってイジイジかゆいのが憂鬱だ。塗り薬は持っているが、「妊娠したら塗ったらいかん」と、お医者さんに念を押されるほど強い薬なので、あまり使いたくない。妊娠する身に覚えはまったくないが、それはそれでどうなのか。

 一昨日、このサイトも、めでたく、と言うか、別にめでたくもないが、一周年をむかえた。こんなに続けられるとは、正直、思っていなかった。いろいろなことがあって、何だか目まぐるしく、あっという間の一年だった。反省点がたくさんある。その反省点を、ここで書き綴ろうかと思ったが、特におもしろくもないのでやめた。一番の反省点は、冨宅さん本人が嫌がっているということで、これだけはどうにも、ファン活動としてどうなのか、一刻も早く閉鎖した方がいいのではないかと、いつも後ろ向きに考えてしまう砂の十字架(byやしきたかじん)なのだが、嬉しかったこともたくさんあった。皆様のおかげです。ありがとうございます。

 昨日は、「さんまのからくりTV」に、菊田選手が出演しているのを見た。「外語学院」のコーナーで、ボビーに格闘技を教えていた。「外語学院」の先生を務めるセイン・カミュは、以前、後楽園ホールにパンクラスを見に行った際、客席にいるのを見たことがある。顔が小さかったことが印象に残っている。
 昨日は、弟にK−1の録画を頼まれたので、何となく見ていると、サップと対戦した朝青龍の兄(なんとかバザル)が、P,s LABで練習している映像が流れた。それだけで何だか嬉しかった。相変わらず、放送開始直後から、「このあとすぐ、サップ対朝青龍兄!!」と煽りながら、サップの試合が始まったのは二時間後だったが。朝青龍兄弟は格闘一家だそうだが、その影響で、朝赤龍(あさせきりゅう)まで、朝青龍の兄弟だと思われていないか心配だ。

 今日は、アテネ五輪のマラソン代表選考があり、愛媛出身の土佐礼子選手が代表に選ばれた。地元は大騒ぎだ。愛媛出身の選手は、前回のシドニー五輪にも出ていたが、種目がマイナー(ボートやビーチバレー)だったので、やはりマラソンとなると注目度が違うのだろう。シドニー五輪のビーチバレーでは、愛媛出身の選手同士が対戦していたりした。「それやったら、シドニーまで行ってやらんでも、五色浜でやったらええのに」と、友達と語りあった記憶がある。高橋尚子選手は代表から漏れ、これで選ばれた選手がメダルを取れなかったら、また何かと騒がれるだろう。高橋選手の今の状況では、選ばれても、選ばれなくてもモメそうだが、だからといって、そのことについて、小泉首相にまでコメントを求めることはないと思う。
 小泉首相は、長嶋さんが倒れたときにもコメントを求められていた。過去、これほどコメントを求められる首相は、私の記憶にない。長嶋さんの容態は心配だ。長嶋さんが倒れたとき、民放のニュースで、新橋のサラリーマンにインタビューしていて(なぜいつも、丸の内とかでなく新橋なのか不思議だが、そんなことは置いておいて)、そのサラリーマンも言っていたが、長嶋さんは、病気をしない、死なないという気がしていた。長嶋さんの「驚異的な快復ぶり」が伝えられれば伝えられるほど、そんな些細なこと(ヨーグルトを食べたとか)が、ニュースとして伝えられる事態の深刻さを思い知らされ、暗澹とする。昨日の「からくりTV」に、一茂が出演していなかったのは、自粛というわけではないかもしれないが、そういう空気が日に日に、テレビ画面の中に漂ってきている。プリティ長嶋の仕事も、これから減るだろう。長嶋さんの脳梗塞の原因が、高血圧のせいではないということで、「アミールS」の製造元はほっとしているかもしれないが。

 全く関係ないが、最近、職場の女子(私を含めた、B,zFC会員の四人)の間で、理由はわからないが、マンガの貸し借りがはやりはじめた。この年になってマンガを借りて読むとは思わなかった。それも、古い少年マンガだ。四人中三人に、男の兄弟がいることも大きく影響していると思われ、その世代が、過去、一番マンガを読んでいた頃のものだ。私は、今、「ジョジョの奇妙な冒険」を借りて読んでいる。読み終わったら、「北斗の拳」を借りる予定だ。
 最近、職場でもプライベートでも、お菓子をいただくことが多い。私は、ものをもらうことが大好きだが、太りそうで心配だ。毎日、三時に職場で、夕食後に家で、何かしら甘いものを食べている。甘くないものとしては、先日、職場の男性の知り合いの方が立ち寄られ、釣ったばかりのメバルを大量に置いて行ったので、私もおすそわけをもらって帰ったが、生魚というものは、職場でわけるのに最もふさわしくない食材だと思った。甘いもので思い出したが、以前の職場で、イベントに、「白石和太郎洋館」という、古い洋館を利用する企画の話が出た。私達が、その話をしていると、それを聞いていた男性係長が、「そのようかんって、あまい?」と、口をはさんできたのだ。私は、「うわ、『洋館』と、『羊羹』と、かけとるつもりなんじゃわい!寒っ!!バカじゃないん」と思ったのだが、後でわかったところによると、その洋館は、「雨井(あまい)」という場所にあったのだ。バカなのは私だった、という話だ。

第55回 着ず嫌い王決定戦 (04.3.5)

 Tシャツというものをあまり着ない。したがって買うこともないが、パンクラスTシャツだけは例外で、その場(試合会場の物販)で、つい買ってしまったり、義理で買わされたりする。義理でいただくこともある。いただくのは嬉しいのだが、着ないのに着実に増えてゆくTシャツに業を煮やした私は、昨年の夏を、「Tシャツ強化シーズン」と決めて、まず、古いTシャツを何枚か、ねまきとして利用することにした。私は、寝るときに着るものは、本当に「パジャマ」という感じのものが好きなので、これには抵抗があったが、強化シーズンとあってはしかたがなかった。その甲斐あって、「Tシャツの首がのびる」ということを、生まれてはじめて経験した。その夏が終わると、古いTシャツは切って、掃除に使った。その中には、97年の、パンクラスALIVEツアーのTシャツもあった。それを切るときは少し悲しかった。
 Tシャツやトレーナーといった、やわらかい服が好きでなく、厚紙かと思うくらい糊のきいた綿シャツのような服が好きだ。肌につけるものは、人それぞれ、好き嫌いがあるだろう。うちの弟は、ニットが嫌いで、決して着ようとしない。先日、「Tシャツにアイロンをかける」と言ったら、一緒にいた方に驚かれて、こっちが驚いた。皆様は、かける派、かけない派、どちらですか。ちなみにうちの母は、私達がやめてくれと言うまで(二年ぐらい前まで)、ジーパンにもアイロンをかけていた。あと、下着を買って、はじめて身につける前に、洗う派か、洗わない派か、というのもある。私は洗わない。

 またうちの母の話で恐縮だが、最近、上戸彩の顔と名前が一致するようになって、得意がっている。とは言え、固有名詞が出にくくなって、「あれ」や「それ」の「こそあど言葉」ですますことや、うろ覚えが多くなった。小さい頃、祖母と母の会話が、ほとんど、「こそあど言葉」で成り立っているのが不思議で、よくあれで通じるものだと思っていたが、私も、それが通じる年になったのだ。母のうろ覚え歴の中で、特に私が気に入っているのは、「激情と静寂のはざま」(「冷静と情熱のあいだ」のこと)と、「サンタモニカケイスケ」(ユースケサンタマリアのこと)だ。特に後者は、和田アキ子が、ルー大柴のことをうろ覚えで呼んだ「ヘイ大久保」に匹敵するものがあると思う。

 今度はうちの弟の話で恐縮だが、モミアゲを伸ばしているためか、高砂部屋の関取・闘牙(とうき)に似ていると、会社で言われるらしい。それなので、弟の会社で、高砂部屋のHPを見るのがはやりはじめ、それによって、大食いのことを、相撲用語で「エビスコ」と言うことを知った会社の人達は、ある日、「エビスコ対決」をすることにした。弟一人と、女の子三人組とで、回転寿司で食べ比べをして、食べた皿の数が少なかった方がお勘定を払う、というものだったが、弟が、48皿食べて勝ったらしい。その夜、帰ってきた弟のお腹をさわらせてもらうと、パンパンで、ヤカンをさわっているようで、人間の手ざわりとは思えなかった。ちなみに私は、生魚が食べられないので、家族で回転寿司に行くと、たまごと巻き物ばかり食べている。飽きるので、多くて五皿が限度だ。

 今日は、松山の三越で行なわれた「假屋崎省吾の世界展」に行った。とてもきれいだった。来週、愛媛の華道会のいけばな展があって、私も出品しなければいけないので、何かヒントにならないかと思ったのだが、そんなことを期待する方が間違いで、スケールが違いすぎて、何の参考にもならなかった。会場には、美しい音楽が流れていた。その中に、以前、「タモリ倶楽部」の「空耳アワー」で聞いたことのある曲があった。曲のタイトルも、歌っている人もわからないが、シャンソンか何かで、高く澄んだ女性の声だ。本当の歌詞もわからないが、空耳は、「あ〜〜イボ痔、あ〜〜イボ痔、ああああ〜〜〜」というものだった。いつまでも耳について離れず、美しい花々と共に記憶に残り、忘れられない展覧会となった。

第54回 ランゲルハンスとキーゼルバッハ (04.2.26)

 最近、気になっていることがいくつかあるので、それを書いてみる。

一.B,zの「アラクレ」のPVの稲葉浩志が悶えすぎなこと

二.チワワがスノボをしているア○フルのCMで、画面のすみに小さく、「これはCM上の演出です。真似をしないでください」というテロップが出るが、それを見ていたうちの母が、「あんなこと書いても、犬には読めんのにね」と、真顔で言っていた。

三.母が、小学校の教師をしていたということは以前にも書いたが、つい最近、「ペンギンって、鳥やったんやねえ」と言っていた。

四.先週の「白い巨塔」の、里見先生が引越しをする場面で、ガラス扉のついた小さい食器棚を運ぶ際、引越しセンターの人が、カバーもかけないでそのまま運んでいた。扉は観音開きだったのに、突然開くのを防ぐために扉を固定するでもない。それだけで何だか萎えてしまった。そんな小さなことは、私が二年前に引越しを経験していなければ、全く気にならなかったと思うのだが。そういったことは、他にもあるかもしれず、ドラマ中の、医療に関することは、私には全くわからないが、本当のお医者さんが見たら、「あんなことあるわけない」と思うことがたくさんあるのかもしれない。「白い巨塔」とは関係ないが、よくドラマの茶道の場面で言う、「結構なお点前で」という言葉は、本当のお茶席では使わないので、見るたびに気になる。

五.一月の日記に、「Drコトー診療所特別編」を見たと書いたが、その中で、「あきおじ」というおじいさんが死ぬ場面があった。私は、年寄りっ子のためか、「老人モノ」に弱く、赤ん坊のように泣いてしまったのだが、あまりにも泣きすぎて、鼻血が出てきた。私は、生まれてこの方、本格的な鼻血を出したことがなく、このときも、鼻水に血がまじった程度だったのだが、それがなかなか止まらず、一か月以上、止まっては出、止まっては出続けた。こんなことは今までなかったので、とても気になった。
 鼻血の出やすい体質の人は、多くの場合、「キーゼルバッハ部位」という部分の血管が弱く、そこから出血するそうだ。「キーゼルバッハ部位」とは、二つの鼻の穴を隔てる仕切りのことらしい。どうしてそんな名前がついたのか不思議だが、「キーゼルバッハ」というのは、どうも人名っぽい(それもドイツ系)。人名だとしたら、なぜ、鼻の穴の仕切りに、その人の名前をつけたのか。「バセドー氏病」等、人名のついた病気は多いが、それは、その病気を発見した人の名前がついていたりするのだろう。しかし、「キーゼルバッハ部位」は、今更キーゼルバッハに発見されなくても、誰もが毎日見ている部分なのだから、この説は却下。
 膵臓に、「ランゲルハンス島」という部分があるが、「ランゲルハンス」というのは多分、その部分の役目(インシュリンを分泌すること)をつきとめた人の名前なのだろう。しかし、別にキーゼルバッハがつきとめなくても、「キーゼルバッハ部位」の役目が、右の鼻の穴と左の鼻の穴を隔てることだということは、私にもわかる。
 体には、人名のついた部分は多い。「アキレス腱」は、古代ギリシャ神話に出てくる英雄アキレスが、不死身の肉体を持っていたのに、唯一、かかとだけが弱点だったことに由来している。そうすると、どこかの国の神話に出てくる古代の英雄キーゼルバッハが、唯一、鼻の穴の仕切りだけが弱点だったのかもしれない。
 以上、全て憶測で書いてきたが、キーゼルバッハもランゲルハンスも、もしかしたら人名じゃないかもしれない。調べるのも面倒だったので、いいかげんに書いて申し訳なかった。
 「キーゼルバッハ部位」がなければ、鼻の穴は一つになってしまうが、呼吸に使っている鼻の穴は、いつもどちらか一方だけなので、もしかしたら、一つでも用が足りるのかもしれない。二つあるのは、どちらかがつまったときの用心のためなのだろうか。「天才バカボン」に出てくるお巡りさん(本官さん)は、鼻の穴が一つしかないが。以前「池袋ウェストゲートパーク」で、窪塚演じるタカシが、リンチの際、「本官さんの刑」というのをやっていた。ナイフで「キーゼルバッハ部位」を切り裂いて、鼻の穴を一つにしてしまうという恐ろしい刑だった。あれをされてみれば、鼻の穴が二つある意味が体感できるに違いないが、できれば、一生やられずにすませたいものだ。そのためにも、あまり池袋には行かないようにしなければと思う。

第53回 帰ってきたOSAKAスタイル part2 (04.2.18)

 14日、土曜日に、高速バスで大阪に行った。バスでは、例によって寝てばかりいた。
 いつもの大国町のホテルが満室だったので、天王寺に泊まった。もちろん、デルフィンアリーナに行くことを考えてのホテル選びだが、天王寺に泊まるのははじめてだ。JR天王寺駅に近いホテルだったので、バスで阪急三番街に着いてから、JR大阪駅に行き、環状線で天王寺に行った。
 大阪では、地下鉄ばかり乗っていたので、JRに乗るのは珍しい。地下鉄ばかりなのは、パンクラス大阪道場が地下鉄大国町駅の近くにあること、デルアリのあるフェスティバルゲートが地下鉄動物園前駅と直結なこと等、いろいろな理由があるが、一番大きいのは、南港からニュートラムに乗ると、必然的に、地下鉄の四つ橋線に乗り継ぐことだと思う。私が、「ああ、大阪に来たな」という実感をおぼえるのは、南港に上陸したときではなく、ニュートラムに乗って、住之江の競艇場が見えたときだ。ちなみに、東京に行ったとき、「ああ、東京に来たな」という実感をおぼえるのは、羽田に降り立ったときでも、羽田から京急に乗ったときでもない。京急で品川に着き、山手線の品川駅に行くと、ホームに、必ず一人は、ゴスロリちゃんがいる。地元でゴスロリちゃんを見たことがないので、それを見ると、「ああ、東京に来たな」という気がする。

 久しぶりにJR大阪駅に行って、「イコカ」というカードを売っているのを目撃した。「イコカ」は、JR東日本の「スイカ」と同じく、専用機械で入金のできるプリペイドカードだ。なぜ、カード名をダジャレにしないと気がすまないのか、ということはともかくとして、「イコカ」は、「スイカ」と違って、JR以外でも使える、という噂を聞いていた私は、駅員さんに聞いてみた。すると、その噂はガセネタだということが判明したので、買うのをやめた。「スイカ」や「イコカ」が、地下鉄でも使えるようになれば便利なのに。私と一緒に行動したことのある方ならご存じと思うが、私はとにかくトロく、「慣れない場所で」「友達を待たせないように」「バッグから財布を出し」「財布からお金を出し」「金額を確認して切符を買い」「おつりを財布にしまい」「財布をバッグにしまう」という一連の動作が、ちょっとした遠足くらい大変だ。それなので、いつも、カードを使うことにしている。カードは、旅行直前にバッグに入れようと思っていると必ず忘れるので、私のカードケースには常時、「スイカ」・パスネット・Jスルーカード・レインボーカードが入っている。

 迷わずにJR大阪駅に行け、天王寺に行くには外回り線に乗ればいいということも簡単にわかったのに、外回り線の乗り場がわからない。USJに行くのは内回り線なので、「←内回り線」という案内表示は、目立つようにたくさん貼ってあるのに、外回り線を表示するものが何もない。うろうろ歩きまわったあげく、結局わからなくてあきらめ、「環状線やから、内回り線に乗っても天王寺には行けるかもしれん」と思い、内回り線乗り場に行くと、同じホームの反対側が外回り線乗り場だった。立腹した。

 この日は比較的あたたかく、JRに乗っていると気持ちがよかった。天王寺では、近藤選手後援会「空我」のIT部長Mさんが、念願の天王寺動物園に連れて行ってくださり、嬉しかった。天王寺動物園に行くのは十年ぶりだ。十年前にはなかった「アイファー」という展示室があり、ヘビやカメ等がいる。なぜ「アイファー」なのか、展示室のどこを見てもわからず、結局、Mさんが帰宅してから調べてくださって、無脊椎動物・魚類・爬虫類・両生類の、英語の頭文字をつなげた造語だということはわかったが、現地の説明の無さ、見てもらおうという気持ちの全く感じられない、客を迷子にさせようとしているとしか思えない案内表示、そして看板の「アイファー」の文字が、「緊急特番!!カメラはアマゾン奥地に謎の巨大生物を見た!!」みたいな番組タイトルっぽい文字であることなど、かなりグッとくることが多かった。
 グッとくるといえば、天王寺界隈は、かなりグッとくる看板が多く、Mさんと二人でツッこみ続けたが、ツッこみきれなくて疲れてしまった。いつか、洗いざらい写真に撮って、「旅日記番外・天王寺編」を作りたいと思うが、今回、最も気に入った看板は、「つ肛門科」だ。おそらく「辻肛門科」だと思うが、「つ」と、「ち」に点々にしただけでは飽き足らず、ご丁寧に、赤字にしている。肛門科というのは、ただでさえ敷居が高く、恥ずかしくて行くのを我慢しているうちに手遅れになり、死に至る(これは嘘)と思うのだが、こんな看板を出されては、恥の上塗りだ。よくはわからないが、肛門科に行くのは、何も、痔のときだけとは限るまい。痔ではないのに、この「つ肛門科」に通っている人は、何か、忸怩たる思いを抱かないのだろうか。それとも、「そんなふうに思う心の方が恥ずかしい」のだろうか。「痔を差別するな」「痔だっていいじゃないか、堂々と生きよう」ということなのだろうか。それはわからないが、私だったら、もし、どんなに必要に迫られても、この病院には行かない。

第52回 鳴門の牙 (04.2.5)

 ずいぶん以前から、木曜夜八時からは「うたばん」、九時からは「みなさんのおかげでした」、十時からは「ダウンタウンDX」を見ると決めていた。ドラマはほとんど見ないので、自然にそうなってきたのだが、この冬の新作ドラマがはじまってから、少し様子が変わってきた。
 私は、キムタク主演の「プライド」のようなドラマは間違っても見ないが、肩の凝らないバカドラマは嫌いではない。それなので、まず、木曜十時からのTBS系「ドールハウス」を見てみた。これは、番宣がおもしろそうだったので、期待が大きかったのだが、見せ場のセクシーダンスが、ちょっとどうなのかと思うのと、松下由樹のグラサンが似合わないのと、安達祐実が無理があるのとで、一回で見るのをやめた。次には、木曜九時からの朝日系「エースをねらえ!」を見てみた。これはかなり笑えた。お蝶夫人はもちろんのこと、上戸彩以外の全員が無理があるので、ここまで笑わせるのなら、宗方コーチの役をココリコ田中にやらせるなどしてほしい。これも、夜十一時半くらいから放映してくれれば、まだ耐えられるかもしれないが、九時では少々早すぎ、一回で見るのをやめた。
 今日は「サラリーマン金太郎4」を見た。「金太郎」には以前(多分「3」で)、船木さんがヤクザ役で出演していたので、そのときに見たことがある。なかなかおもしろかった。

 最近、「白い巨塔」を見はじめた。これは、つまらないわけがないので、「一度でも見逃すと気になって仕方ない」という状態になってしまうのを恐れて、第一部は見なかったのだが、何となく一度見てしまうと、やはりやめられなくなった。テレビを見るよりも、原作を読もうと思い、本屋に行ったが、全五巻もあったので手が出なかった。
 職場で「白い巨塔」の話をしていて、以前「氷点」もドラマになったという話になった。それで読みたくなり、同じときにさがしたが、見つからなかった。それなら、中居君主演で今ドラマになっている「砂の器」を買おうかと思ったが、その「砂の器」は、「犯人側の視点から描いた」ということが売りなので、もう犯人はわかっており、今から読む最大の楽しみがなくなってしまった。それで結局何を買ったかというと、同じ松本清張原作の、「ゼロの焦点」だ。「氷点」と、「点」だけが合っているのが、人間の連想のおかしなところだ。
 昔のドラマ「白い巨塔」のことはおぼえていないが、昔、「松本清張アワー」のような番組があり、定期的に推理ドラマを放映していたような記憶がある。そのオープニングで、まるで「ヒッチコック劇場」のように、松本清張の、横顔のシルエットが出た。あの下唇を見れば、シルエットだけで、誰もが松本清張だとわかるだろう。まれに、いかりや長介と間違える人はいるかもしれないが。

 話は戻り、「エースをねらえ!」だが、原作のマンガは、私は世代的にど真ん中だと思うのだが、実は一度も読んでいない。小さい頃は、少年マンガばかり読んでいた。特に好きだったのは「ドカベン」だ。山田太郎がプロ入りして、「ドカベンプロ野球編」というのがはじまったことは知っていたが、今年から「スーパースターズ編」として連載がはじまったと、愛媛新聞で読んだ。原作の水島新司が、「四国はあんなに野球がさかんなのに、四国にプロ野球チームがないのはおかしい」と、「スーパースターズ編」で、四国にプロ野球チーム(四国アイアンドッグス)を作るのだが、その本拠地が松山の「坊ちゃんスタジアム」で、そのために松山市長を表敬訪問したらしいのだ。ローカルニュースで、水島新司が、松山市長に「少年チャンピオン」を渡して、市長が「ぼくもドカベン世代なので嬉しい」と語る場面が映った(松山市長は四十代前半の青年市長)。
 それは読んでみなければ、と、少年チャンピオンを買ってみた。こんな雑誌を買うのは何年ぶりだろう。読んだが、その号には、四国アイアンドッグスは少しも出てこなかった。がっかりだ。チャンピオンの表紙は、アイアンドッグスのメンバーだったのだが。その絵を見ると、どうも、アイアンドッグスには、不知火や、影丸など、私が小さい頃に好きだったキャラクターが入団しているようで、嬉しかった。昔の「ドカベン」で、山田太郎率いる明訓高校のライバルだった、高知県の土佐丸高校の犬飼兄弟は、地元四国なので、入団しているだろうと予想はついたが。土佐丸高校といえば、スパイクをヤスリでといで刃物のようにし、スライディングで相手に怪我をさせるという、正気とは思えないラフプレイを得意とし、宿舎に土佐犬を連れてきて、土佐犬を相手にスライディングの練習に励み、高知県への偏見を助長していた。しかし、当時、水島新司は、高知県のことを、土佐犬ぐらいしか知らなかったのではないかと思えるふしがある。なぜかというに、その犬飼兄弟の兄の方は、「鳴門の牙」と呼ばれて恐れられている、という設定だったのだ。鳴門は徳島県なんだけど。

第51回 帰ってきたOSAKAスタイル part1 (04.1.25)

 今朝、大阪から帰ってきた。久しぶりの高速バスの旅になったが、そのことについては後に譲るとして、昨日大阪に居たのは半日足らずだった。夕方からは大阪プロレスを見に行ったが、それまでは、阪急百貨店と阪神百貨店に居た。私は、特に理由はないが、阪急にはほとんど入ったことがなく、バスが阪急三番街に着いたのでたまたま入ったのだが、9階が、素晴らしい場所だと知った。9階は、文具や、手作り用品の売り場になっているのだ。はがきや便箋、布やビーズ、そしてミニチュア(ドールハウス)用品といった、私をダメにしてしまう物件が目白押しだ。そんなわけで、阪急の9階で、フラフラしながら、一時間半をすごし、結局何も買わずに出た。ミニチュアは、かなり欲しかったが、買うお金がなかった。本物そっくりの、親指くらいの大きさのヴィトンのバッグは二万円もした。二万円あれば、ヴィトンは無理だが、かなりちゃんとした本物のバッグが買えるだろう。
 お昼を食べようと、阪急百貨店をうろついたが、どこも混んでいて適当な店が見つからず、阪神百貨店に行った。去年入ったことのある、阪神百貨店の中のサロン・ド・テ・モロゾフに入った。去年、阪神百貨店をうろついていて、ホットサンドイッチのいい匂いにつられて入ったのがきっかけだ。鶏ごぼうサラダのサンドイッチを食べた。おいしかった。ちなみに夜は、大阪プロレスが終わってから、デルフィンアリーナの隣のモスバーガーでハンバーガーを食べた。かなりタイムリーな組み合わせだ(一ヶ月もすれば、ほとぼりが冷めて、この意味もわからなくなると思うが、この時期、鳥インフルエンザの蔓延と、アメリカでの狂牛病の発生で、鶏肉と牛肉を避ける動きが広まっていたのだ)。話は戻るが、鶏ごぼうサラダのサンドイッチのセットは、見本では、デザートはミニプリンだったのに、混んでいたので品切れしたのか、私に出されたのは、ミニレアチーズケーキだった。それがかなり悔しく、おなかがもう少しすいていたら、単品でプリンを頼もうかと思ったほどだ。やはり、モロゾフといえばプリンだ。モロゾフのプリンのガラス容器を、洗ってコップとして使った経験はどなたにもおありだと思うが、我が家では、普段使いのコップの全てが、それだったときがあった。あれは丈夫なのでなかなか割れず、減らないのだ。
 去年、喧騒のまっただ中にあった、タイガースグッズ売り場は、もう落ち着いて、スポーツ用品売り場の横に戻っていた。シーズンオフなので、メガホン等の応援用品はほとんどなく、フィギュアやカードといった、ある意味濃いものが多くならんでいた。カレンダーが、大きな壁掛け式のもの、卓上用のもの、星野前監督オンリーのものなど何種類もあったので、見ていると、知らないおばあさんに、「これ見よったら、思い出すなあー」と、声をかけられた。私は大阪人ではないし、阪神ファンでもないが、そのおばあさんと、タイガース談義に花を咲かせたのち、叔母へのおみやげに、星野前監督カレンダーを買った。監督の写真だけが載ったカレンダー、しかも、今の監督じゃなくて前監督のカレンダーが売られているというのもスゴイ話ではあるが。
 よく、「大阪のおばさんはずうずうしい」「なれなれしく話しかけてくる」と言われるが、私は、地元でもよくお年寄りに話しかけられるし、大阪で、特に感じたことはない。ただ、一度だけ、数年前、梅田の地下でコインロッカーから荷物を出そうとしていたとき、「あんた、可愛いワンピース着とるなあ!」と、知らないおばさんに声をかけられた。「どこで買うたん?」と聞かれたので、「いや、あの、私、こっちじゃないんで、旅行者なんで、地元で。すいません」と答えると、さらに「ほんならどこで?」と聞く。それを聞いてどうするのか。「松山の、○○○ってお店で」と答えると、おばさんは、「ふーん。ちょっと見せて」と言って、私の服をあちこちつまんでひっぱったり、裏返してみたりしたのち、「ありがとう」と言って去って行った。そのときは、「ああ、大阪やなあ」と思った。

第50回 ツッコミのない日常なんて (04.1.17)

 職場の横の道の電柱に、「ペット探してます」的手作りチラシが貼ってある。飼い主の心配ぶりをうかがわせる力作だが、そのペットというのはカラスで、カラスの写真の上に大きな字で、「カラスを見ませんでしたか」。それが目に入るたびに、「いや、見たけど、あんたのカラスかどうかはわからん」と、ツッこまずにはいられないので、疲れる。

 今週の火曜、家族でテレビを見ていると、RCC(広島のTBS系局)の夜九時か十時の番組が終わってから、五分くらいのローカル番組があった。広島出身の有名人が、思い出を語る番組で、ゲストは獣神サンダー・ライガー。ライガーのお母さんも登場して、ライガー夫婦が夫婦ゲンカばかりしていた頃の思い出を語れば、ライガーも、「中学の頃、母親と殴り合いのケンカをした」という、微笑ましいエピソードを語った。それは別にいいのだが、その番組のタイトルが、「素顔の時」。「被ってるやん」と、家族全員でツッこんだ。

 同じ火曜のこと、「さんま御殿」を見ていると、素人からの投稿で、「スーパーで買い物中に、自転車のサドルを盗まれた母が、サドル代わりにブロッコリーをさしこんで帰ってきた」というのがあった。これは、完全にネタで、何回見たかわからない。たまに、ブロッコリーがカリフラワーになっていたりもするが。読売新聞日曜版の投稿コーナー「我が家のあたしンち」にも載っていた。投稿する方もする方だが、採用する方もする方だ。だいたい、「サドルを盗まれる」なんて、そんなに度々起こる状況なのか。なぜサドルだけ盗むのか、わけがわからない。
 昨年の二月、パンクラス大阪大会に行ったとき、大国町のファミリーマートで、ビニール傘を盗まれた。その夜、大阪の方と飲んだとき、その話をしたところ、別な傘を盗って帰ったのかと聞かれたので、「そんなことはしません」と答えると、「そんなことでは、大阪ではやっていかれへん」と言う。「自分の自転車のサドル盗られてんの見つけて、『あれ〜、困ったなあ』て言いながら、手は、もう、隣の自転車のサドル盗ってるくらいやないと」と言われた。大阪の人全てがそうではなかろうが、その理論でいくと、誰か一人、何らかの理由でサドルを盗むと、それが、隣へ隣へと連鎖していき、その連鎖は、ブロッコリーをさしこんだ人のところで止まるわけだ。
 ちなみに、私は、冨宅さんの自転車のサドルを持っているが、もちろん、広尾道場の駐輪場から盗んだものではない。

 水曜の「トリビアの泉」を見ていると、吉田秀彦が、「古代オリンピックは全裸で行なわれていた」というトリビアを披露して、金の脳をもらっていた。トリビア自体は、「選手だけではなく、コーチも全裸だった」という点を除けば、目新しいものではないが、「吉田が言った」ということと、再現VTRがおもしろかったことが勝因だと思う。トリビア自体よりも、VTRのおもしろさに左右されるところは、「タモリ倶楽部」の空耳アワーと同じだ。
 再現VTRでは、「全裸100m走」「全裸砲丸投げ」「全裸走り幅跳び」が行なわれたが、後ろから映す、ゴールテープなめで撮って股間を隠す、見えそうになるとカメラの前を審判が横切るなどの手段で、できる限りモザイクを使わないのがおもしろかった。昔、「北野ファンクラブ」という深夜番組の中に、全裸ネタのコーナーがあり、「全裸マラソン」「全裸盆踊り」「全裸ラジオ体操」などがあった。やる人が全裸なだけで、やっていることは普通だった。パンツネタのコーナーもあって、ブリーフ一丁で金髪のカツラをつけて演じる「パンツ宝塚」などがあった。その他にも、海パン一丁の刑事が登場する「海パン刑事」もあった。これは有名なので、ご記憶の方も多いと思う。そういうネタが異常に好きだ。男性の全裸は、女性の全裸と違って、なぜ笑いを誘うのか、それが不思議だ。私がまだ学生だったら、心理学の大学院に進んで、笑いのツボを究明したいのだが。

 あと、吉田の家で、金の脳がどんなふうに使われているか、それも報告してもらいたい。吉田が、後輩に、「吉田さん、あれどうしてるんすか、メロンパン入れてんすか」などと聞かれれば、「バカ言え、入れるわけねえだろ」と答えるだろうが、一度は入れてみるに違いない。
 全く関係ないが、昨年夏頃、ワイドショーの「お宅改造」のコーナーで、KABA.ちゃんの部屋を、お金をかけずに可愛く改造する回があり、棚をクローゼットに改造したり、ベッドを、アジア風の布を使って可愛くしたりしていた。「こんなの、テレビでやりよるだけで、ほんとに使ったりはせんのや」と思っていたのだが、昨年末、深夜番組で、KABA.ちゃんの部屋がチラッと映ると、手作りしたものはそのまま使われていた。それが何だか嬉しく、KABA.ちゃんが好きになった。

第49回 今頃純ちゃんフィーバー (04.1.10)

 6日は、私の誕生日だった。B,zファンクラブからのバースディカードは、早くも、昨年末に届いていた。今年のカードは、ポップアップで、前年のより可愛かったが、二人からのメッセージは、前年の方が良かったかもしれない。特に、前年の、稲葉からのメッセージは、「生まれてくれてありがとう」というもので、そんなこと、親にも言われたことがない。B,zからのメッセージは、当然、印刷なのだが、6日に、大阪プロレスファンクラブからバースディカードが届き、村浜選手の直筆メッセージが添えられていて嬉しかった。
 ケーキの食べすぎで吹き出物ができた。

 8日に、小泉首相が愛媛県を訪れた。うちの母の勤めている子規記念博物館を見学したあと、5時10分に道後を出発して、「坊ちゃん列車」(明治時代の列車を復元した路面電車)に乗り、大街道(おおかいどう)で降りるという情報を、母から入手した私は、仕事が終わると大街道に行ってみた。すごい人出だったが、何とか、列の前の方を確保して、待っていると、小泉首相が坊ちゃん列車から降りてきた。SPに囲まれていたが、顔を見ることができた。頭の悪い感想で申し訳ないのだが、テレビと同じだった。
 有名人を待っている現場を見ると、いつも思うのだが、携帯で写真を撮る姿は、どうしてあんなに、「失礼きわまりない感」が漂うのだろう。若い子が多いからか、それとも、家からカメラを持ってきて待っているのではない「お手軽感」がそう感じさせるのか。

 大街道の近くに、私の好きな和風小物のお店があり、着物を着たおばあさんが店番をしている。小泉首相を見た帰り、そこで鳩居堂の絵はがきを買おうと立ち寄り、見ていると、おばあさんは、私が真後ろにいるにもかかわらず、気づかないで、表のシャッターを閉めかけた。あやうく閉めこまれそうになった私は、あわてて、「すいません」と言って店を出た。翌日、改めて立ちより、誰もいなかったので、店の奥に向かって「すいませーん」と、何度も声をかけたが、誰も出てこない。10分くらい待ったが誰も出て来ず、待ちくたびれ、生まれてはじめて、万引きしたい衝動にかられたが、たったはがき四枚で、人生に汚点を残すのも嫌なので、待ち続けていると、ようやくおばあさんが出てきて、お勘定をしてくれた。おつりの計算がよくわからないようだったので、私が、「303円だと思います」と言った。おばあさん、大丈夫なのか、心配だ。

 松山市は、水不足が深刻で、食器洗い機を購入すると、市から補助金がもらえる。松山市民全てが食器洗い機を使うと、○日で(何日なのか、最も肝心な点を忘れたが)、石手川ダム一杯の水が節約できるそうだ。それで、我が家もついに、食器洗い乾燥機を購入した。食事のあとかたづけが本当に楽になって、嬉しい。
 以前から、私の部屋にビデオデッキが欲しかったのだが、置く場所がないので、ついでにテレビデオを買い、私のテレビは祖母にあげた。年末に買っていれば、大晦日のビデオ録画であんなに悩まなくてすんだのだが、思いつかないときはそういうものだ。14型なので小さいが、テレビが新しくなって嬉しい。新しいテレビで最初に見た番組は、「Drコトー診療所特別編」で、最初に見たビデオは、大晦日に録画した深夜番組「ブラックワイドショー特別編」だ。通常の「ブラックワイドショー」は、愛媛では放送してなかったんじゃないかと思われ、私は、東京の友達の家に泊まったときに、ビデオを見せてもらって、はまってしまった。北朝鮮の天才キッズ達の歌や踊りを勝手に採点するコーナーが、かなりグッときた。その中でも一番グッときたのは、天才幼稚園児が、宝石のような瞳と硬直した笑顔で歌う「豆乳の歌」だった。友達に見せてもらったビデオの中で、一番グッときたのは、七三分けの青年の歌う「みその歌」だったが。

第48回 管理人から謹賀新年 (04.1.3)

このサイトをご覧の皆様、明けましておめでとうございます。
旧年中は、本当にお世話になり、ありがとうございました。
本年もよろしくお願いいたします。

 昨年末は、今までの人生でかつてないほど早めに年賀状を出せたばかりでなく、換気扇やお風呂のタイルの目地のカビ、はては広尾のP,sLABまで大掃除ができて、さわやかな年明けだった。元旦は、親戚が遊びに来た。私の親戚は、私も含め、ほとんどが下戸だが、飲まなくてもテンションが高いので、大騒ぎになった。
 私のテレビ好きは、以前にも書いたが、正月番組のゆるゆるさがまた好きで、年末年始は、一日中テレビばかり見ている。
 大晦日は紅白を見た。私も、白組の勝ちだろうとは思っていたが、まさか、赤組に一票も入らないとは思わなかった。認めたくはないが、やはり、北島三郎ではなく、SMAPを大トリに持ってきたのがよかったのだろう。なぜ認めたくないかというと、私は、「世界に一つだけの花」が、あまり好きではないからだ。聞き飽きたということもあるが、聞いているとかゆくなってくる。SMAPが歌うのが合わないのだと思う。これがkinkiなら、別に何とも思わないのだが。
 大晦日は、結局、PRIDEを録画し、猪木祭りは弟が録画し、K−1は、元旦に遊びに来る親戚に頼んだ。この興行戦争は、私は蚊帳の外で楽しんでいたのだが、一般の人への浸透ぶりに驚いた。「大晦日何見るの」と、職場でも聞かれるし、「大晦日何見たの」と書いてある年賀状も来た。昨日、三本のビデオを一気に見た。早送りしながら見たが、六時間もかかり、疲れた。できるなら結果を知らずにビデオを見たいと思い、周囲に緘口令を出したところ、それが予想以上にきいて、本当に誰も何も教えてくれず、昨日ビデオを見るまで、永田が性懲りもなくヒョードルに挑戦したことも、ジョシュがベルトを防衛したことも知らなかった。知っていたのは、曙がサップに負けたこと、近藤がどうやら勝ったらしいこと、魔界倶楽部の村上が、花束贈呈に来た武蔵に、花束で殴りかかったこと、その三つだけだ。この情報過多の時代に、素晴らしいことだと思う。
 一気に見たことが災いして、どの試合がどの興行だったのか忘れてしまったが、私的瞬間興奮視聴率ベスト5をあげてみる。
1.近藤VSスペーヒー(近藤が素晴らしい勝利を上げ、誠実なマイクアピールで、お茶の間の好感度を上げた場面)
2.バーネットVSシュルト(ジョシュが勝利した場面)
3.桜庭の入場シーン
4.曙VSサップ(「父親の闘う姿を見せたい」と、曙が語っていた息子が、父親の試合中、あからさまに眠そうだった場面)
5.美川憲一VS小林幸子(美川憲一が、「ボブ・サップなんてイチコロよ!!」と叫んだ場面)

 プロ野球選手の出演するバラエティーが多いのも嬉しい。昨夜は広島ローカルで、「あなたが選ぶカープベストナイン」という番組があり、佐々岡投手と西山捕手が、ゲスト出演してイイ味を出していた。それとは関係ないが、以前、広島ローカルの野球中継で、三村さんが解説だったとき、カープ初優勝時の記念レコードが紹介された。歌っているのは優勝時のナインで、九番までの数え歌になっている。「四つとせ 四番センターおれのこと ダテに浩二はおりはせぬ チョイト豪気だね チョイト豪気だね」(歌:山本浩二)という感じで、時代を感じさせる。山本浩二は、昨夜の番組でも、ベストナインの四番に選ばれていた。文句のないところだろう。ちなみに投手は、僅差で大野豊。私は北別府だと思ったのだが。北別府が引退した今、パンクラスの山宮選手には、「チークいらず選手権スポーツ選手部門代表」として頑張ってほしいものだ。



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