旅日記番外  宝島編

*****管理人、赤門をくぐる*****

 06年8月10日、B'zライブその他もろもろのため、二日間の有休を取って上京。久しぶりの東京だ。もはやB'zライブの風物詩となった台風が襲来していたが、逸れてよかった。

 今回、羽田でバスに乗らずにすんだが、飛行機をおりてすぐのJALショップで、「萌える東京土産・メイドイン東京」という、メイドさんクッキーやメイドさんチョコレートのシリーズを見つけた。一部でウケると思い、買ったが、レジに持って行くのが目がくらむほど恥ずかしい。勘定さえすめば、JALの紙袋に入れてもらえ、恥ずかしさから解放されると思ったが、このシリーズに限って専用の紙袋があり、メイドさん紙袋に入れて渡され、恥ずかしさ倍増。そんな中、旅行会社でもらった、JALのクーポン(JALショップ一割引)を出すことは忘れなかった。
 メイドさん紙袋を持って新宿へ。ホテルに行ったが、チェックインできる時間ではなかったので、荷物と、メイドさん紙袋をフロントに預けて出発。

 新宿の三越で友達と待ち合わせ。昔よく行っていた、麻布の「カポ・ペリカーノ」(パンクラス前コミッショナー・持田さんのお店)が、東大の中に移転したので、そこに行く。ちゃんとしたレストランが大学の中にあるなんて、語るも恥ずかしいレベルの学食しかなかった愛媛大学からしたら、信じられない話だ。
 東大ははじめて行ったが、古い建物と新しい建物が混在していて、古い建物は由緒ある感じで素敵だった。敷地の周囲の塀は、レンガの柱が立ち並んでいるのだが、その柱の上に、なぜか、ミニ屋根みたいなのがついている。
 カポのある医学部の建物は新しい。カポは13階だが、エレベーターに乗ると、他の階は、解剖学や病理学、細菌学など、間違っても降りたくない感じだ。通っている人にとっては普通なのだろうが。
 カポでランチをいただく。デザートのプルーンタルトがおいしかった。カポを出て、同じ階のトイレに行ったが、個室のドアの荷物かけのフックが、ありえないほど高いとこにあって、全く手が届かない。あと、洗面所のすみに、「緊急用シャワー」があった(写真参照)。何だ、緊急用シャワーって。東大ってスゴイな。
 ライブの前に、新宿のホテルに帰って、B'zのツアーTに着替えなければならないのだが、東大から見下ろすと、目の前に東京ドームが見えている。本郷と水道橋がこんなに近いなんて知らなかった・・・。


 仕方なく新宿に帰り、東急ハンズで変なはがきを買ったりしたのち、着替えてドームへ。福岡等でライブがあると、街中どこを歩いていてもB'zTを着た人に会うのだが、やはり東京は広く、そういうことはない。が、水道橋は同志でいっぱいだ。グッズの買い物は福岡ですませたので、ガチャガチャをやる。欲しかったミニタオルが出たので嬉しかった。東京ドームは、この日が初日だったのだが、二日目三日目には、ガチャガチャは品切れしていたらしく、この日はやれてラッキーだった。まあ、いい年をしてそんなにガチャガチャがやりたいのかと言われると、そうでもないとしか言いようがないが、勢いとは恐ろしいものだ。

 今日の席は、ステージ正面の二階。途中で移動する、アリーナ中央の丸い小さなステージは見やすい。前回の経験から、使いどころを入念に考えてきたので、福岡ドームでは全く使わなかった双眼鏡が、今日は役立った。やはり二階は、一階よりは客席の熱が薄いような気もするが、私は一人で暴れていた。
 「ウルトラソウル」の、「Do it!」「HEY!」の部分で、イナバ氏が、松っちゃんのところに戻るのが間に合わず、カメラは松っちゃんを抜いているのに、松っちゃんはマイクなしで「HEY!」と叫んでいた。イナバ氏は松っちゃんを探し求めて激走したあげく「えー」みたいな顔をしていたが、よっぽど間違って遠くに行っちゃってたんだろう、松っちゃんの声が聞けなかったじゃないか!!と、私は憤慨していたのだが、後日、ネット等いろいろ見ていると、「松本さんの立ち位置が、この日だけ明らかに違っていた」というご意見もあり、だとしたら松っちゃんの方が、よっぽど間違って遠くに行っちゃってたんだろう。去年も、「ウルトラソウル」の前に、立ち位置を間違えて、一人だけ垂れ幕の外に取り残されていた、カワイイボスだった。

 ネットを見ていたとき、稲葉ファンの方のブログに、「今年はトークがあってよかった。でなかったら、『松本さんの声を聞く唯一の機会が、稲葉のせいで無くなった』って、一生、周囲の松本ファンに責められたと思う」と、書いている方がいらっしゃった。
 そんなに怖いのか、松本ファンって・・・。
 もし怖いとしたら、その理由をいくつか考えてみた。
 1.稲葉ファンよりマニアックな人が多いため、思い入れが強い
 2.イナバ氏より露出が少ないため、常にストレスがたまっている
 3.「おまえら(稲葉ファン)に、俺達(松本ファン)の気持ちがわかってたまるか!」と、意味もなく鬱積している
 等。

 ともあれ、今日もトークがあった。またアンケートに答えるのだが、イナバ氏は、「打ち合わせなしなのでおもしろいかどうかわかりません」と、投げやりなことを言っていたような気がする。この日の最初の質問は、「かき氷のフレーバーで好きなのは」という、夏らしくもくだらない、絶対に聞いておきたいもので、
増田さん「カルピス」
イナバ氏「原液をかけるの?」
増田さん「そうだよ。お中元とかで来るやつ」
大田さん「コーラス」(客:「?」)
イナバ氏「ハズしたね。こんな大きな会場でシーンとなるの珍しいね」
徳ちゃん「僕は抹茶あずき」
イナバ氏「甘くないの?」
徳ちゃん「あずきが甘いから」
イナバ氏「シェーンに説明するのめんどくさいんだよな〜」
シェーン「チョコレート」
イナバ氏「シェーンはチョコレート好きだよね。皆が引いてもどんどんいきますよ」
松っちゃん「僕は、徳ちゃんとカブるんだけど、抹茶とウォッカ。おいしいんだから。やってみて」(私がやったら多分死ぬ)
イナバ氏「僕は練乳です」(練乳単品?)

 二つ目の質問は、「お風呂に入ったらどこから洗うか」という、これもくだらない、ファンならずとも知っておきたいもので、
増田さん「頭」
大田さん「髪」
イナバ氏「頭ってことだよね」(なぜか言い直す)
徳ちゃん「顔」
イナバ氏「シェーンに説明するのめんどくさいんだよな〜」
シェーン「△○※■・・・」
イナバ氏「何?言っちゃっていいんだよ」
シェーン「ケツ!!」
イナバ氏「シャワーに、まず後ろ向きに当たるんだって。で、最初に水がかかるのがお尻だと」
松っちゃん「僕は左腕。昔からなんだよね、何で左腕なんだろうって考えるんだけど」
イナバ氏「それは、右利きだからじゃないんですかね?」
松っちゃん「うーん・・・」
イナバ氏「なんかギターと関係あるのかと思った」
松っちゃん「ないよっ」(ちょっとキレ気味)
イナバ氏「僕は首筋です」(客:「おおーーーっ」)
松っちゃん「何で首筋で『おおー』なんだよっ!!」(ちょっとキレ気味)
 ちなみに私も左腕なので嬉しかった。まあ、右利きだからなんだけど。

 九時半にライブが終わる。ドームを出るとき、ものすごい風圧で、吹き飛ばされそうだった。怖い。東京ドームはいつもああなのか?コロシアム2000以来、まだ二回めなので、よくわからない。コロシアム2000のときはどうだったか忘れた。
 水道橋の駅はとても混んでいた。ホームが満員になると、駅員が、これ以上人を入れないよう、改札を、切符がつまったときみたいに開いて、絶対に通れなくしてしまう。そんな光景ははじめて見た。それでも、新宿方面は少しすいていたので、十時半には新宿に帰れた。JR東日本の輸送力に感動する。ちなみに、JR四国の輸送力については、今年八月や去年八月の日記参照。

*****管理人、銀ブラをする*****

 翌日は、有楽町の国際フォーラムで、B'zのFCイベント「Treasure Land」。イベントといっても、大阪プロレスFCイベントのように、B'zとソフトボールができたり、ボウリングができたりするわけではない。ご本人達は、コメント映像のみのご出演。衣装やギター、セットの一部等が、年代別に展示されている。直筆譜面や歌詞等もあったが、混んでいてよく見えなかった。「うたばん」のお宝鑑定で、250万円の値のついた、イナバ氏の直筆「ウルトラソウル」の歌詞もあった。紙切れ一枚なのになあ。
 最後まで見てから、譜面がよく見えなかったことがどうしても心残りで、引き返してもう一度見ようとしたら、「一方通行です」と叱られる。知らなかったんです。ごめんなさい。
 展示を見たあと、ホールAに移って映像を見る。PVの撮影風景や、ライブの裏側などのお宝映像が満載。お二人が崖を登って「ファ○トぉぉーーー!!」「いっぱぁぁーーーつ!!」と叫んでるとことか、イナバ氏ソロの撮影で、海が荒れ、イナバ氏が普通に波にさらわれて流されてるとことか、一緒に行った友達も大変楽しんでくれていた。B'zには何の興味もない、格闘技友達なのだが、「B'zのCD買う!」と言ってくれて嬉しかった。そして、「松本さんの体、あれは鍛えてるね。インナーマッスルだよ」とも言ってくれて嬉しかった。

 ホールAは、小さなとこだろうと思い込んでいたのだが、私の地元だったら、演歌歌手なら、千円で入れる券とか配らないと埋まらないぐらいの、大きな会場だった。が、普通に満席になっていた。このイベントは、FC会員なら、申し込みさえすればタダで入れるのだが(一般同伴者は千円)、タダで入れてくれるというのも・・・なんか・・・ホントにスゴイな。バカな感想で申し訳ないが、あまりの規模に、何とも言いようがない。

 そして、また、パブロフの犬のように、条件反射的にグッズにむらがる。「Treasure Land」会場限定ミネラルウォーター、パンフレット、ポストカードブック三種類、ステッカーブックを買った。ステッカーブックは、「使う用」と「保存用」の二冊。ポストカードブックも、当初、全種類二冊ずつ買おうとしていて、使わなくても、誰にでも喜ばれるおみやげとして配ればいいやと思っていたのだが、危ないところで思いとどまり、一種類だけ、「使う用」と「保存用」の二冊買った。私も少し賢くなったと思い、自分で自分を褒める。


 友達と有楽町で別れ、せっかくなので銀座に行く。迷わず行けたので自分を褒める。ミキモトの前に、風鈴をたくさんつるしたキレイなツリーがあった。
 鳩居堂ではがきを買ったり、伊東屋でカードを見たりする。母がマカロンが好きなので、ダロワイヨに行ってみたが、改装中で閉まっていた。荷物が増えたが、東京から帰るときも「メイドさん紙袋」を使うのはどうしてもイヤだったので、紙袋欲しさもあり、千疋屋でおやつを買う。

 ホテルでおやつを食べ、買ったパンフレットを読み、ポストカードブックのはがきで、友達に残暑見舞いを書く。職場のB'z友達に、「東京からはがき出すよ」と言ったところ、「稲葉さんになりきって書いて」と言われたので、「いつも応援ありがとう。イナバです」などと書き、新宿駅前のポストに投函する。翌週の月曜に、友達の家に届いたが、友達のお父さんは、本当にB'zが書いたと思っていたらしい。

*****管理人、執事喫茶に行く*****

 東京最終日、12日。友達と池袋の「いけふくろう」の前で待ち合わせ、この旅のある意味最大の目的である「執事喫茶」へ!!(写真は、池袋駅前の、ふくろうの形の交番。)
 サンシャインの近くだが、周囲には、一口では言えないほど怪しい店がいっぱいだ。執事喫茶は地下にあり、階段を下りると、店の前のボードに、本日も予約で満席と書かれていた。かなり予約が取りにくいのを、友達が頑張って取ってくれたのだ。中が全く見えず、入るときもインターフォンを押すので、必要以上に緊張する。どちらがもてなす側なのかわからないほどだ。

 めくるめく緊張感とともにドアが開けられると、執事と、若いフットマン(従僕)が出迎えてくれた。「お帰りなさいませ、お嬢様」と言われる。覚悟はしていたが、半笑いを禁じえない。荷物を持ってくれ、日傘を預かってくれ、ソファに座るときはテーブルを引いてくれ、膝に、銀の刺繍のされたブルーのナプキンをかけてくれる。
 店内はさほど広くないが、お嬢様のお屋敷らしいゴージャスな装飾だ。アフタヌーンティーセットを頼む。紅茶は、ベタだが、ベノアティーにする。フットマンがお皿を取ってくれ、ティーポットから紅茶を注いでくれる。我々は緊張のあまり、執事にアドリブのきいた注文をすることもできなかったが、隣のテーブルの女性が、「紅茶にミルクを入れてください」とお願いしたらしい。するとフットマンが、「申し訳ございません、そこまでお嬢様を甘やかせてしまいますと、私が後で叱られますので」と言っていた。

 我々に仕えてくれていたフットマンは、途中で、シフトの時間が来たのか、帰ってしまったが、その際にも、「おいとまをいただきます」と挨拶に来る。「よろしくてよ」とでも言えばよかったかもしれないが、とりあえず半笑いな私だった。
 緊張がほぐれると、友達と、普通にしゃべりだすのだが、執事が来るたびに、全ての会話が中断されるので、「今、何話してたっけ」みたいになる。

 あっという間に、予約の80分がすぎて、執事が、「お嬢様、乗馬のお時間でございます」と迎えに来てくれる。執事とフットマンの見送りを受け、おでかけという設定なので、「お夕食は七時でございますので、それまでにはお戻りください」と言われるのだが、「夕食は冷やし中華でございます。麺が汁を吸ってしまいますので、必ず七時にはお戻りください」と言われた。ここは笑ってもいいところだと思ったので思い切り笑ってしまった。


 もう一人の友達と合流、ジュンク堂の裏のカフェでお茶を飲む。ものすごい雷雨になったが、上がったので安心していたところ、落雷のために山手線が止まっているという。新宿のホテルに荷物を預けてきたので、羽田に行く前に新宿に戻らないといけない。もちろん山手線一本でことが足りるはずだったのに、埼京線で新宿に戻り、中央線で東京に行き、京浜東北線に乗り換えて浜松町に行き、モノレールに乗る羽目になる。
 飛行機ギリギリの時間になった。旅行の間、テレビも新聞も見なかったので、イギリスのテロ未遂のニュースも知らなかったのだが、手荷物検査が厳しくなっていた。飛行機に遅れそうなのに、荷物は二回機械に通され、「Treasure Land」会場限定ミネラルウォーターのボトルは別に検査すると言われた。重いので飲んでしまっていたので、「空なんです!」と叫んで、久しぶりに走る。四国便の搭乗口は遠い。ようやくたどりついて、前の人に続いて、チケットを機械に通すと、私の後ろの人達は、誰も続いて来ない。私の前の人達は、皆、赤ちゃんを抱っこしている。優先搭乗の人達にまぎれて入りこんでしまったのだ。ゲートを入ってしまったものの、席まで行く勇気はなかったので、止まっていたら、係員が変な顔でじろじろ見ていた。

 羽田で「ごまたまご」を買おうと思っていたのに買えず、職場への唯一のおみやげは、一昨日買った「メイドさんチョコレート」だけになってしまった。が、意外に喜ばれる。箱は、萌えTの方(「旅日記番外・福岡編ふたたび」参照)にもらわれていった。そして、萌え紙袋を捨ててしまったということで、大変に叱られる。この幸せな三日間で唯一の、痛恨事であった。  



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