旅日記番外  津山編ふたたび

*****きっかけはKAT-TUNで*****

 春頃だったが、MステにKAT-TUNが初出場して、当時隣の部だったSさんが、「見たいのに、送別会で見れん、ビデオセットするのも忘れてきた」と嘆いていたので、かわりに録画してあげることにした。最近Mステは、B'zの出るときしか見ないが、KAT-TUNは松っちゃん作曲の歌を歌うことだし、録画ついでに私も見てみた。すると番組半ば、アーティストトピックスとかいう(うろおぼえ)コーナーで、「地元に貢献しているアーティスト」特集があって、茅ヶ崎に「サザン通り」ができてるとかいう(うろおぼえ)話題のあとに、岡山県津山市が出た。

 危惧していると、予想通りイナバ化粧品店が出たが、それにも増して恐ろしいことに、一昨年ゲットした「稲葉浩志君メモリアルロードマップ」のNEWバージョンができたらしく、それには、イナバ氏の思い出の味を再現した「178(イナバ)ハンバーグ」なるものが食べられるレストランが載っているらしい。Mステのスタジオからは失笑が漏れていたし、こうして書いていても恥ずかしくて変な汗が出てくるが、そんなことはどうでもいい。
 職場のB'z部で、「これは行かなければ!」という機運が盛り上がり、6月18日に決行の運びとなった。B'z部の役付全員(部長、次長[私]、調査役、副調査役、主任)の五人で行くことになった。全員テンションが上がり、部長の女の子は、まだ日程も決まらないうちから、「なんか天気いいような気がする!」と言っていた。梅雨まっさかりなんだがな。
*****えんそくのしおり*****

今回もしおりを作成。その中身。

えんそくのもくてき
□ イナバ大先生を生んだ津山の空気に触れる
■ お宝映像や写真、グッズを見たり、イナママに会ったりして、イナ知識を深める
□ 親睦を深め、ストレスを解消する
■ 会報のネタを拾う

ちゅうい
□ けがをしない
■ 取り乱さない
□ おやつは500円までにする
■ イナバ化粧品店で、イナバ大先生の昔の写真を見て、「この頃は髪の毛がたくさんあった」とか言わない

やくわり&もちもの
班長・・・S部長(勇気と判断力)
会計係・・・H調査役(お財布)
音楽係・・・M主任(おすすめCD)
記録係・・・カマカズ次長(カメラと筆記用具)
保健係・・・K副調査役(ビニール袋と酔い止め)

 その他、日程表、地図、イナバ氏が「津山市勢要覧」に寄稿した文章、うたのしおり(B'z『HOME』の歌詞)等で構成。絵も入れた。

※「いちま」については前回の津山日記参照。津山銘菓。
 一昨年はJRで行ったが、今回は車。インター近くの大型スーパーの駐車場に、朝8時に集合。岡山までの三時間半、B'zのCDをかけまくり、歌ったり歌の振りをしたり、盛り上がりっぱなしで、上記のしおりの保健係の「もちもの」では酔う気マンマンなのだが、一人の脱落者も出なかった。
 天気が良くなく、瀬戸大橋を渡るときは、霧で島影が見えなかったが、本州に渡ると晴れてきた。岡山に着いたときは、UVカット手袋を忘れてきた私が、「こんなに晴れんでもええのに」と、二十回ぐらいグチるほどの好天になった。

 しおりに『HOME』の歌詞は載せたが、しおりっぽくする目的が大半で、何も本当に歌おうとは思っていなかった。が、本当に、全員で声をあわせて歌うことになり、CDをかけて、五、六回は歌ったような気がする。『君の家まで あともう少し 坂を上って 雲を追い抜いて』という歌詞があるので、岡山に入っては歌い、目的地が近くなっては歌っていた。たまたまそこが坂だと、一同興奮のるつぼだ。高速ならともかく、一般道に下りてからも歌っていたので、対向車から見たら異様な光景だったと思うが、そんなことは別にどうでもいい(写真は行きの車内。手前の手が私)。
 まずレストランを目指すが、途中で、イナバ氏の母校・津山高等学校の近くを通ったので、立ち寄る。高校の前に、学校付近にありがちなパンとか売ってる小さな店があるのを見ては、「イナバさんもここでパンとか鯛焼きとか買ったんやろうか」とか、近くに本屋があるのを見ては、「イナバさんもここで本買ったんやろうか」とか、近くに病院があるのを見ては、「イナバさんも具合が悪いとき、ここに寄ったりしたんやろうか」とか、バカ話を飽きもせずに繰り返す我々だった。右写真の看板も、イナバ氏も見ていたかもしれない。それにしては新しい気もするが。
*****リストワール津山にて*****

 高台のレストラン・リストワール津山に着いたのは、11時25分頃。11時半開店なので、開店と同時に入る。
 実はしょぼい店で、イナバ氏に便乗して商売してるんじゃないか!?などと失礼な予想もしていたのだが、普通にキレイで素敵なお店だった。周囲は、花が満開の公園になっていて、噴水もあり、家族連れが小さな子どもを遊ばせている。津山市内を見下ろせて、景色が抜群に良い。テラス席もある。我々が入ってからも、普通のお客さん(という書き方も何だが)が次々にやってきた。

 メニューも普通で、別に178ハンバーグなんて書き方はしていない。おそらくハンバーグランチがそれだろうとは思ったが、とまどった我々は、ウェイターが、「本日の肉料理の、子羊のラグーというのは、子羊の煮込みのことで」などと説明してくれるのも、全く聞いていなかった。またウェイターも、こいつら絶対B'z目当てやとわかっているので、見事な半笑いだ。とりあえず恥をしのんで聞いて、目的のものがハンバーグランチだとわかったので、全員それを注文する。ドリンクはもちろんミルクティーだ(♪彼女はいつもミルクティー〜by『恋心』)。

 イナバ氏の行きつけだったレストラン・コペンハーゲンにいたシェフが、当時の味を再現したとか、しなかったとかいう話だ(大事なとこがうろおぼえ)。普通に、すごくおいしかった。1800円と、ランチにしては少々高めだが、いっそのこと1780円にしてみてはどうか。
 物腰柔らかな、若いオーナーが挨拶に来てくださる。B'zファンであることは即バレで、オーナーも、「昨日のCDTV、『世界に通用しそうなアーティスト』アンケートで、B'zが一位に選ばれてましたね」などと、気をつかってB'zの話をしてくれる。朝早かったので、全員、前夜は早く寝ていて、CDTVは見ていないので、この話題はありがたい。

 伝票の下の方に、赤い字で「B'z えひめ」て書いてあったんだが・・・。なんか統計取ってるだろ!?ねえ!?
*****ファンルームにて*****

 ここの目的は、ハンバーグの他にもう一つ。二階にある「稲葉浩志津山ファンクラブルーム」(うろおぼえ)だ。本日お店に一番乗りだった我々は、ファンルームにも一番乗りで、店員さんに案内してもらう。

 ソファの置かれた、普通のお家みたいな部屋だが、しおりの注意に「取り乱さない」とあったにもかかわらず、あまりにパラダイスな光景に、店員さんが出て行くと、我々は一瞬で取り乱す。

 懐かしいものから最新のものまでポスターが貼られ、B'z関連の書籍やFC会報が並び、机の上のアルバムにはイナバ氏のお宝写真が。そして、昔のテレビ出演等を録画したお宝DVDは、自由に見放題。

 何を見ても取り乱し、自分の手にしたものを見るだけでいっぱいいっぱいなのに、他人がキャーと言ったらそっちが気になり、しかも自分の持ったものはけして手放さないという、幼稚園状態が一時間近く続く。他に人がいなくて本当に良かった。そして、リストワール津山さん、こんな素晴らしい部屋を作ってくださって、本当にありがとう。

 壁には、イナバ氏がここのために書いてくれたメッセージ色紙がかかっているが、それは撮影禁止。見たい方はリストワール津山さんに行ってくださいね。 
←古いFC会報。初老男性二人が、一つのジュース二人で飲んでるんですが。

 そんなパラダイスだが、私は一つイヤなものを見つけた。昔出た、B'z関連の単行本で、帯と本文に、二人の高校時代の写真が載っているのだが、松っちゃんの写真が、何と言おうか、随分なアレで、週刊現代かなんかに載った連続幼女誘拐殺人犯の高校時代の写真みたいだった。何で事務所側がこれを許可したのかわからない。止めろ。何のための事務所だ。

 この少し前、五月末、私がPCでダウンロードしたライブ映像(奇しくも『HOME』)の、イナバ氏が、未だかつて見たこともないほどナニで、珍しくヒゲがはえてたのと、髪が変なのとで、私は「○成の日雇労働者みたい」と言っては、イナバ派の友達に叱られていたのだが、西○の日雇労働者と、連続幼女誘拐殺人犯とだったら、日雇労働者の方が、比べようもないほど人間として上等だ。そんなわけで、私はこの部屋で、皆とは違う意味で取り乱していた。

 「松っちゃんって写真写りがあんま良くないよね〜」(最近の口癖。)

 やがて、さっき我々の後ろのテーブルだった、やはり遠くから来たB'zファンらしき方々が上がって来られ、我々は少しおとなしくなる。あまり我が物顔にしていても悪いので、しばらくして出る。我々がいなくなったら、その方達も取り乱しただろうか。
 それから、イナバ氏のお兄さんが社長をつとめる和菓子屋さん「くらや」へ。抹茶パフェをいただく。おいしかった。てっぺんには銘菓「松の露」(うろおぼえ)が載ってます。

 くらやさんに車を置かせてもらい、タクシーでイナバ化粧品店へ。運転手さんは、「うちの息子は、コウちゃん(イナバ氏)と、同じ大学に行ったんや」などと話してくださる。

 リストワール津山〜くらや〜イナバ化粧品店というのは、定番コースで、津山市にはイナバ氏以外の観光資源は無いように思うが、当のイナバ氏はどう思っているのだろう。イメージ的にいやがりそうなのだが、それでもこんな事態になっている理由を、いくつか予想してみた。
 1.これほどまでになっているのを十分把握していない
 2.把握しているが、ご両親の立場を考えて、協力している
 3.なんかもうどうでもいい
 私的には3だと思う。
*****イナバ化粧品店にて*****

 目的地に着いた我々は、興奮を抑えつつ、まず、また、目の前の神社に上がる。一昨年の台風の傷跡は、キレイに修復されていた。また石柱を見て満足する。イナバパパのものらしい石柱も発見する。

 それからいよいよイナバ化粧品店へ!!まず、前で写真を撮ったり、周囲をうろついたりし、お庭の車が「178」ナンバーなのを発見して興奮したりしていると、イナバパパが庭に出て来られ、挙動不審な我々を発見して、ご自分の次男のファンだと察知され、挨拶をしてくださって、お店に戻られる。前回、イナバママにはお会いしたが、パパははじめてだったので興奮する。ちなみに、我々五人のうち、三人は一度ここに来たことがあるが、二人は初のイナバ化粧品店だ。

 中に入ると、一昨年から、だいぶ展示物が変わっていた。この日は父の日で、イナバ氏から、イナバパパにお花が届いていた。このあと乗ったタクシーの運転手さんによると、イナバママは某地方にご旅行中らしかった(そんなことまで把握されているのもスゴイが)。父の日なのに?とも思ったが、我々全員、自分の父を放り出してここに来ているので、人のことは何も言えない。

 パパは本当にやさしいおじいさまという感じの方で、「ライブのチケット取れた?」などと話しかけてくださる。それからライブのチケットのこと、津山の天気のことなど、まったりとお話する。一緒に写真も撮らせていただく。

 アルバムや切り抜き、お宝グッズなどを夢中で見ていると、B'zファンらしき方々が、途切れなくお店に入ってくる。リストワール津山でお会いしたファンの方と、ここでもお会いした。パパは本来お店に出てる方ではないので、奥にひっこんでしまわれたが、ファンの方から一緒に写真を撮りたい要望があると、店員さんに呼ばれて出て来られる。大変だ。だがやはり、全体にあったかい空気のお店である。ちなみに、今回も、店員さんは、写真を撮る際、「はい、ビーズ」と言っていた・・・。

 ネイルと日焼け止めを買い、カードを作ってもらい、イナバ氏のプライベート写真で作ったプリクラ風シールをもらう。結局一時間くらい居た。名残り惜しいが、そろそろ出る。外でタクシーを待つ間、お庭のホースのところに古いヘチマタワシが転がってるのを見つけては、「このタワシは、昔、イナバさんが体を洗ってたやつかもしれない」とか、門扉の取っ手を見ては、「この持つとこにも、イナバさんが、年にニ、三回は触るかもしれない」とか、そこらを通行中の善良な津山市民の方々が聞いたら変態以外の何者でもない会話をしていた。
*****気の毒な松本さん*****

 タクシーでくらやに戻る。途中、運転手さんが、イナバ氏のお兄さんのお家を教えてくれる。最近建て替えられたそうで、すごく大きいお家だった。運転手さんは、しきりに、「あの家はB'zが建てたんですよ」と言っていた。イナバ氏が援助したと言いたいのだろうが、B'zが建てたというと、なんか松っちゃんまでお金を出したみたいだ。

 そのお家の向かいのお宅は、松本さんという。あまりの符合に一同興奮する。私は、その松本さん宅の前で写真を撮ってしまった。しかし何が気の毒といって、気の毒なのはその松本さんで、松っちゃんの親戚ならともかく、何の関係もないのに、しかも、松本なんて、そんなに珍しい姓じゃないのに、ここに建ってるというだけで、観光客に見に来られたり写真撮られたりする。気の毒でたまらない(そう思うならおまえが真っ先にそういう行為をやめろ)。

 今年の一月、誕生日に、友達に買ってもらった「VOW nano!」に、奈良かどっかの旅行会社の広告が載っていて、奈良からイナバ化粧品店に行くツアーだったのだが、それにも、この松本さん宅のことは載っていた。旅行会社の広告にまで載せられ、それをまた、「街で見つけた変な広告」のコーナーにまで転載されてる松本さんは本当に気の毒だ。
 そのツアーが「変な広告」に載せられるくらいだから、我々のやっている行為は、一般の方から見たら、どのくらい変なんだろうか。もう、どっぷりつかっている我々には何もわからない。

 タクシーの運転手さんが、「イナバさんのお兄さんのお家の向かいのお宅の名前がね〜、何だと思います!?」と問いかけてきたとき、私は、知っていたのに、「え〜っ、何なんですかぁ!?」と、無用な小芝居をしてしまった・・・。
 
*****坂を上って*****

 津山を5時頃発つ。名残惜しくて帰りたくなかったが、10時からのワールドカップ・日本対クロアチア戦に間に合うように帰らなければならない。
 我が家まで、友達が送ってくれた。我が家は坂の上だ。♪君の家まで〜あともう少し〜坂を上って〜・・・
 最後まで『HOME』な旅だった。本当に楽しかった。また行きたい。
 
※えんそくのしおりより。タルトは松山銘菓。
「松山」と「津山」て似てるね・・・。



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