第82回 NKチケット予算復活折衝 (04.9.22)

 残暑が続いていたが、今日は涼しかった。仕事から帰るころには雨が小やみになって、虹が出ていた。今年は、たくさん虹を見た気がする。

 今年はとにかく日焼けをしたくなかった。引っ越す前、私の家は駅のすぐ前だったが、今は最寄り駅まで、歩いて15分くらいかかる。おかげでダイエットには成功したが、日焼けするのと、足が痛くなるのでカワイイ靴を履けないのが困る。坂が多いので、ヒールの高いサンダルなどは、たまに気合いを入れる日以外は無理だ。そうすると、スニーカー→ジーンズ→Tシャツという流れになってしまう。制服があるので、通勤服は何でもいいが、本当はスカートの方が好きなのに。かわいくて楽な靴というのはどうしてないんだろう。おしゃれには我慢が必要ということか。少し我慢してみようと思い、サンダルを通勤に履いてみたが、何日か続けると膝が痛くなったのでやめた。くつずれなら我慢するが、膝関節となると、なんか一生影響がありそうだ。

 靴の我慢はできないが、他のことなら我慢しないといけない。日傘はもちろん、今年ははおりモノと手袋を導入した。この猛暑の中、長袖と手袋で耐えた自分をホメてやりたい。たいてい「完全防備やね〜」とひやかされるが、職場の女の子が、「将来、笑うときが来ますよ」と言ってくれた。五月から九月まではUVカット手袋をして、十一月ころから三月ころまでは防寒手袋をすると思うので、一年中で手袋をしないのは、四月と十月だけだ。

 今日、一昨日行ったアイテムえひめの大阪プロレスが、愛媛新聞に載っていた。「聴覚障害者への支援アピール プロレス珍技に爆笑 チャリティー公演に800人」と見出しがついていた。「メーンイベントには『くいしんぼう仮面』や『えべっさん』といった大阪ならではの覆面レスラーが登場。観客はコミカルな技の掛け合いに爆笑し、宙を舞う大技に盛んな拍手を送っていた」と書いてあった。
 アイテムえひめはアクセスが悪いということは以前にも書いた。なのでめったに行かない。東京の友達が、桂スタジオを「遠い」と敬遠するのと同じだ。私の家から、車で十分くらいだが、私は車に乗れないので、公共の交通機関で行こうとすると、家から15分歩いて最寄り駅まで行き、15分電車に乗って「松山市駅」まで行き、そこから20分バスに乗らないといけない。
<図解>
                カマカズ家
<伊予鉄道高浜線>==港山==三津==山西==西衣山==(中略)==松山市駅=
                                                    |
                                                    |
                             アイテム−−<伊予鉄バス>−−−−

 行きは、しかたなくタクシーを利用した。アイテムの最寄り駅は「山西」だが、山西には絶対タクシーはいないので、「三津」から乗った。帰りだが、買うつもりじゃなかったのに、会場でTシャツを買ってしまったのでお金がなくなり、アイテムの前にタクシーが一台もいなかったし、山西まで歩いてみようと思いついた。今まで一度も歩いたことはないが、「徒歩20分」と書いてあったので、そのくらいならと思ったのだ。このサイトの常連の方々なら、もうおわかりだと思うが、それが間違いだった。皆様の予想通り、私は、地元でも迷子になってしまったのだ。
 山西までの道はまっ暗で、車は通るが人は誰も通らない。心細くなって、タクシーを呼ぼうかなと思ったときには、自分がどこにいるのかわからない。それでもひたすら歩いているうちに、山西の近くにある新田高校までたどりついたので、これで着けると思ったが、暗いので曲がり角を間違えたらしく、着けなかった。しかたなく、線路にそった大きな道を歩いて、「西衣山」まで行こうと思ったが、これがまた遠かった。大人なのに泣くかと思った。結局、アイテムから45分くらい歩いて、西衣山にたどりついた。ヒールの細いサンダルを履いていたので、非常にくたびれた。考えてみれば、こんなに歩かないですますチャンスは何回もあったのだが、私は迷子になると思考がストップして、芥川龍之介の「トロッコ」に出てくる子どもレベルになるようだ。
 西衣山は田んぼや草むらの中にあって、無人駅なので、ホームには私以外誰もいない。周囲はまっ暗で、虫が鳴いているきりだ。ベンチに座り、サンダルを脱いで、ぼんやりしていると、暗闇の中を、光のかたまりのような電車がやってきた。この、ほっとした気持ちをわかってくれる人は、そう何人も居まい。誰もわかりたくなかろう。電車というものは、なんて頼もしいものなのか。電車バンザイ!

 11月7日に、後楽園ホールで大阪プロレスの試合があるらしく、7日にバスで大阪を出発して試合を観戦し、8日に帰ってくるツアーの案内が、我が家に届いた。バスには、大阪プロレスの選手が同乗してくれるし、8日は、一緒に東京観光もできるらしい。申し込もうかと思ってよく考えてみると、7日は、パンクラスNKホール大会だった。どうにか両方行けないかといろいろ考えてみたが、無理っぽいのであきらめた。よく考えればお金もない。
 パンクラスNKホール大会のチケットを、最前列3万円にするか、その次の1万5千円にするか、迷いに迷って、何度も何度も計算してみたが、結局1万5千円の席に決めた。常に本能的に、最もいい席を買い続けてきた私にしては珍しい。最後のNKだから、ご祝儀で3万円、ということも考えたが、10月に本当のご祝儀(友達の結婚式)がひかえているので無理っぽい。しかし、1万5千円の席が買えるのなら、あと1万5千円ぐらい、何とかならないものかな・・・。でも、去年の両国でも無理して最前列を買って、ちょっと後悔したしな・・・。とりあえず、ギリギリのところまで折衝を続けたい(誰と?)。もちろん、冨宅さんが出るのなら3万円なんだが。

第81回 有名人小ネタシリーズ (04.9.19)

 このまえのうたばんで、SAYAKAが、「松涛に家を建てたい」と言って、タカさんに叱られていた。田園調布しか知らない私にはピンと来ないが、超高級住宅街らしく、稲葉の家もあるらしい。中居君が、稲葉の家の前を通ったことがあって、「スゲー」と思った、という話をすると、タカさんが、インターホンを押すと「ウルトラソウル!!」って鳴るんだ、と、小ネタを言っていた。爆問太田の「白うさぎ」に続くネタだ。これからも、こうしてちまちまと、ネタを拾っていきたい。

 うたばんでは、ポルノグラフィティが、デビュー五周年記念で、広島のグルメを食べられるクイズにチャレンジしていたが、また、その中に、「八昌」のお好み焼きがあった。どれだけおいしいのか、空想はふくらむばかりだ。たとえ風俗街にあろうとも、近々チャレンジしてみたい。意外にたいしたことない、という結果に終わる危険もあるが。前回広島に行ったのは、B,zの「GREEN」ライブのときだが、ガイドブックに載っていた某店でお好み焼きを食べたところ、あまりおいしくなかった。なんかいつも同じお店(「お好み村」の「ちいちゃん」)に入ってしまうことが続いていたので、たまには気分を変えようと思ったのが失敗だった。いつだか忘れたが、多分、ベスト電器広島本店の船木・高橋選手のトークショーに行った帰り、一人で「ちいちゃん」に入ると、偶然同時に男性が一人入って来、二人で隣同士の席に座ったところ、お店の人にカップルだと思われ、メニューが二人で一冊しかもらえず、困ったことがある。お好み焼き屋で二番目に困ったのがそのときだ。一番困ったのは、焼き上がって「ヘラで大丈夫?」と聞かれ、ちょっとベテランぶって「はい」と答えたものの、どうしても上手に食べることができず、「すいません、箸ください」と頼んだときだ。
 それにしても、ポルノって、まだデビュー五周年なんだな・・・。もう十年近くやってるような気がするんだが。

 ちょっと前の「浜ちゃんと」に、野中広務先生がゲストで出ていた。浜ちゃんと笑瓶が、遊園地で野中先生を接待していたが、野中先生は、お金を入れると動くパンダの乗り物に乗って楽しんでおられた。私は見ていないが、浜ちゃんによると、松方弘樹もそれに乗って喜んでいたらしい。宇多田ヒカルも一時期、パンダの乗り物が欲しいと言っていた。今年のB,zカレンダーで、稲葉がパンダに乗っている写真もあった。どうも、大物有名人は、パンダの乗り物にひかれる習性があるようだ。

 昨夜は、道後の子規記念博物館であった「道後寄席」に行った。去年も行って日記に書いたので、記憶力が異常にいい方はご記憶かもしれない。寄席といっても落語があるわけではなく(去年は立川志の輔の落語もあったが)、ことばをテーマにした講演や歌、朗読など。8月28日は平家物語がテーマで琵琶奏者の人、9月4日はNOKKO、9月11日は谷川俊太郎、9月12日は筑紫哲也、そして昨日は細川元首相がゲストだった。細川元首相は、今は陶芸家だ。会場の外に、自作のお茶碗や茶入も展示してあったが、一個が70万円くらいした。一日ろくろを回すと何十個も作れる、という話をしていたので、そんならもっと安くしてくれと思ったが、自信を持って売れるようなものはそんなにできないのだろう。途中、細川家の歴史を語ってくれたとき、私は猛烈な睡魔に襲われてしまったが、それでも、今まで名前しか知らなかった「細川ガラシャ夫人」が何をした人なのかはわかった。若い方のために説明すると、明智光秀の娘だ。けしてハーフではない。関係ないが、私はお台場のジョイポリスで心理テストをやったとき、「性格の似ている有名人」が「明智光秀」と出たことがある。我慢に我慢を重ねてブチ切れ、とりかえしのつかないことをやらかすタイプなのだろう。

 谷川俊太郎さんは詩人で、国語の教科書やネスレのCMでおなじみの「朝のリレー」を書いた人。「朝のリレー」は、私も国語で習ったことがあり、そのせいでずっと昔の、もう死んでる人だと思っていた。谷川俊太郎さんの詩で最も有名なのは「鉄腕アトムの歌」らしいのだが。
 筑紫哲也さんの話はとにかく長くて終わらないので困った。二度と「ニュース23」は見ない決心をするほどだった。
 NOKKOさんは紺色の夏の着物で登場、ありえないほど顔が小さくて細くて可愛かった。この寄席のお客は年配の人が多く、前週の最後に「来週はNOKKOさんですが、NOKKOさんを知ってる人」と、館長が客席に問いかけたら、パラパラしか手が上がらなかった。でも歌が始まると、知らない人も引き込まれたようだった。NOKKOさんは、サービスで「フレンズ」も歌ってくれた。ものすごくキレイな澄んだ声だった。リハーサルを見ていた母によると、歌のコーナーはほんの三曲くらいなのに、何回も何回もリハーサルをくりかえし、「まだダメ、まだダメ」と、自分にダメ出しをしていたそうだ。「フレンズ」を歌い終わると、NOKKOさんは、「世界中の人が友達になって、争いがなくなりますように」と言った。そのキレイな声を、我々がうっとりして聞いているその瞬間にも、ロシアの体育館では、裸の子どもたちが撃ち殺されていたのだったが。

第80回 コッペパンの真実 (04.9.11)

 今週は、睡魔に襲われっぱなしだった。水曜、夕食後、リビングのソファで寝てしまい、横のテレビで母が「トリビア」を見始め、それが始まって十分くらいして目がさめた。目がさめる直前は、自分が「トリビア」を見ている夢を見ていた。夢は、外界からの刺激に影響されるらしいが、本当にそうだ。ただ、夢は、自分で作り上げるものなので、おかしなことになっていた。「ウニの口は、『アリストテレスの提灯』という」というトリビアを、私は耳で聞きながら、その夢を見ていたが、私の耳には「ウニの口」が「海の口」と聞こえたらしく、夢では、河口に住む「海の主」(チョウザメみたいな形の巨大な魚)の口が、提灯みたいな形になっていた。

 木曜のうたばんで、また、冬ソナ特集をしていた。パク・ヨンハで四週、そして未公開映像でと、何週冬ソナで引っ張るつもりだ。ヘキサゴンとか、全く冬ソナと縁もゆかりもない番組でもそうだ。ちょっと節操がなさすぎないか。こうなってくると、わずかでもゆかりのあるタレントは食いついてくるのでは、と思っていたら、やっぱり、こないだのうたばんにはソニンが出て、「韓国といえばあたしです」と、冬ソナロケ地を紹介していた。ユンソナは、ヨン様と共演したこともあるというのでまだ許せるが、ソニンは無理。
 ヘキサゴンで思い出したが、先週のヘキサゴンは「一発屋大会」で、円広志とかが出ていた。円広志は、歌は一発屋だけどよくバラエティで見るのでまだいいが、元C−C−Bの、りゅうという人は、普段テレビで全く見ないので、かなりキツかった。芸能人オーラなど皆無、歯はまっ黄色で、気持ち悪かった。テレビに出ないとこうなってしまうんだ、と、愕然とした。C−C−Bが、「ココナッツボーイズ」の略だと教えてくれたのが唯一の収穫だった。

 木曜に週プロを買うと、「ハッスル」のGMが、実写版「まいっちんぐマチコ先生」に出演と書いてあった。キャシャーン、キューティーハニー、ハットリくんと来て、とうとうマチコ先生か。リーサルウェポン級がついに来た。他に実写にしておもしろそうな懐かしマンガを、いろいろ考えてみた。「ストップ!ひばりくん」とかどうだろうか。あとCGを駆使して「コブラ」とか、ジャニーズ系で「キャプテン翼」とか。
 週プロを買ったので、ゴングは立ち読みですませたが、國奥の退団の記事で、「これで旗揚げからのメンバーは、鈴木みのる、橋義生だけとなった」と書いてあった。ふ、冨宅さんは?そうか、冨宅さんはミッションだからな・・・てコラーーーーーーー!!!鈴木さんもミッションじゃねえかよ!!!!!

 金曜に「メントレ」を見ていると、吉川晃司が出ていて、「今食べたいもの一品」を選ぶコーナーで、広島の「八昌」のお好み焼きを紹介していた。「八昌」は有名な店で、奥田民生も常連らしい。前の職場で、同僚の人が広島に出張するとき、おいしい店知ってたら教えて、と言われたので、「八昌」とあげた。すると、出張から帰ってきたその人が、変な顔をして、「行ったことあるの」と聞く。私は行ったことはないのだが、その人が行ってみたところ、風俗店の立ちならぶ中にあったそうだ。女性一人では行きにくいような場所らしい。残念だ。

 今日、愛媛新聞の「マツヤマ ゴーゴー」というコーナーを読んだ。若者ウケを狙っているが、必ずしも成功していない、田舎新聞にありがちなコーナーなのだが、Uスタイルの佐々木恭介(愛媛出身)の特集を組んでくれたり、まれに役に立つ。auのCMの「パケットして必殺技」の場面に出ていた格闘家が佐々木恭介だということを知ったのもこのコーナーでだった。
 そんな「マツヤマ ゴーゴー」が、ついにやってくれた。今日は「メロンパン特集」だったのだ。主に最近のメロンパンブームのことなのだが、「あなたはメロンパンのことを何と呼びますか」というアンケートの結果と、その分析も載っていた。
 昨年五月の日記で、「松山ではメロンパンのことをコッペパンという」と書いて物議をかもした私にとっては、松山メロンパン問題に決着をつけるものとして注目された。最初に私個人のことを書いておくと、普通は「コッペパン」といい、コンビニとかにある袋入りは「サンライズ」、最近出てきた、ほんとのメロンの香りのする高級なのは「メロンパン」と呼んでいる。

 その分析結果では、松山でも、比較的新しいベーカリーの多い東部・南西部では「メロンパン」と呼ぶ人が多く、北・北西部は「サンライズ」、中心部は「メロンパンとサンライズが半々」、南部は「コッペパン」らしかった。広島に本社のある「タカキベーカリー」が、昭和三十年頃から、メロンパンを「サンライズ」という名前で売っていて、松山にもタカキベーカリーはたくさんあるのだが、広島に近い海岸部では特に「サンライズ」と呼ぶ人が多いらしい(私の生まれ育った味酒(みさけ)地区もこの文化圏)。そして、松山に本社のある「ロバのパン」が、メロンパンを「コッペパン」という名前で売っていて、その「ロバのパン」の活動範囲・南部に「コッペパン」と呼ぶ人が多いというのだ。この「ロバのパン」は移動販売で、ワゴン車で「ふんわり ほわほわ ロバの夢〜♪」という歌を流しながら住宅街にやってくるのだが、昔は馬が車を引いて売りに来ていた。私も小さな頃に一度だけ、馬が引いているのを見たことがある。この「ロバのパン」の創業者は、広島でパン作りを学んだらしい。そして、広島でもメロンパンを「コッペパン」と呼ぶ地域があり、「JR山陽線沿岸は『サンライズ』だが、呉線に乗り換えると『コッペパン』」らしいのだ。

 長年の疑問が解決した気分だ。この特集の最後に、「メロンパンのことをコッペパンと呼ぶ人達は、コッペパンのことを『給食のパン』という」とあったが、私もそう呼んでいる。昨年、「コッペパン」の「コッペ」(フランス語の「クーペ」)を辞書で調べたら、「切る」という意味だったので混乱した、と書いたが、パンの表面に切り目を入れていたのでそう呼んだらしい。昔、「コッペパンはきつねいろ」という童話があって、おさない私は、「なーんも、コッペパンは黄色やのに」と思っていたのだが、そんな謎も氷解した。最近は何でも全国一律になっているが、こんな地域差を残しておいてほしい。残しても何の役にも立たないけど。

第79回 鳥の唄 (04.9.7)

 今日は台風で、電車も路面電車も止まってしまい、タクシーで帰る羽目になった。職場の窓から見ていると、どこかでガラスが割れる音がしたり、信号の頭が揺れまくって傾いたりしていた。
 松山は、気候が温順で災害もないので、電車が止まるのも珍しい。フェリーも飛行機もJRも止まって、孤島状態だ。大阪に行くときでなくてよかったと思った。気候がそんなだから、人間もまったりしている。先週のトリビアの「種」に、「結婚には、お金と愛とどちらが大切なんですか」と、12歳の女の子から質問があって、その答えを、人生経験豊富なお年寄りの女性二千人に聞いて集計していた。地域別に集計していたので、「中四国や九州は、ポヤーンとしとるから、愛って言う人が多いやろ」と予想していたら、やっぱり、中四国と九州では、はるかに、愛の方が多かった。関西では、恐ろしいほど、金の方が多かったが。

 先週の月曜の台風もすごかった。それなのに、その日はお茶のお稽古仲間で、仲間うちのお宅に集まって、焼肉をしていた。その子のおうちは、松山の堀江という、海の近くにあって、天気がよければ浜辺でバーベキューをする予定だったが、室内に変更になったのだ。たとえ室内でも、決行する方がどうかしている。帰りは車で送ってもらったが、車に乗ることすら大変な風雨だった。それでも、お茶の先生は、もしかして泳げないかと思い、水着を持って行こうとしていたらしい。無理だろう。確実に波にさらわれて、全国ニュースで流れ、全国の視聴者から失笑を買うことになったと思う。
 焼肉を終えて家に帰ったら、私の部屋のスダレの下半分がボロボロになって、繊維というかスダレの草が、庭に散乱していた。蘭の鉢が転がって、根がまわって土が固まっていたので中身だけスポッと抜け、鉢だけが吹き飛ばされて無くなっていた。翌日、家の前の坂を上がったところで見つかった。弟は高松に住んでいるが、高松は高潮で、道路が冠水して仕事に行けなかったらしい。弟のマンションにも、一階部分に水が入ってきて、エレベーターの穴に流れこみ、二、三日ドブの匂いがしていたそうだ。

 先週の月曜は、NHKでオリンピック総集編が放送されるはずだったのだが、四国だけだと思うが、台風情報のために延期になった。私の住む住宅地の集合アンテナがやられてしまってテレビが映らなかったので、延期になってくれて助かった。
 オリンピックはNHK主体で見ていた。民放は少ししか見ていないが、日の丸、君が代、ニッポンバンザイと、一番熱烈に言っていたのは、皮肉なことに、テレビ朝日だった。キャスターを松岡修造にしたのが、朝日的には失敗だろう。
 何となく思うのだが、NHKのアナウンサーは、昔から、外国人選手の名前を略さずに、きちんとフルネームで言う傾向がある。それは別にいいが、水泳のピーター・ファンデンホーヘンバンド(オランダ)のことも、0.1秒を争うレースの中で、フルネームで言う。早口言葉大会か。せめて「ピーター」は略してもいいんじゃないか。ちなみにうちの母は、全て略す傾向があるので、森山直太朗のことは「モリタロウ」と言うが、ピーター・ファンデンホーヘンバンドのことは、「バンドさん」と呼んでいた。

 NHKのオリンピック総集編は、木曜の深夜に放送された。DVDに録画して見たが、がっかりしてしまった。日本人選手のメダル獲得シーンがいっぱい見られると思って楽しみにしていたのに、柔道の阿武教子等、ほんの三、四人にスポットを当てた構成で、他は、誰がメダルを取ったのかも、これだけ見たら全然わからない。私はこれを保存版にするつもりなので、「総集編」と言うからには、せめて、誰がメダルを取ったかくらいはわかるようにしておいてほしかったのだ。そして、全編、イラクやアフガニスタンの選手が頑張ったとか、ギリシャの内乱のこととか、平和へのメッセージに貫かれている。それはそれで立派だし、民放にはできないことだが、それに時間をかけすぎ。つまらなかった。

 こんなことなら民放の総集編を見ればよかったと思ったが、活躍した選手の身内が死んでいようものならすかさずそこからむりやりドラマを作り上げるようなのもイヤだし、BSでやっていた「あなたが選ぶ名場面」みたいなのもイヤだ。見ていないのに言うのもアレだが、その「あなた」と、こちらとのズレを感じると、何だか居心地が悪くなる。テレビ局にファックスを送って「この場面が見たい」と要求するような層と、一般視聴者の層とは、必ずしも一致しないのではないか。もっと言えば、選手のイラストや、自己陶酔したメッセージを書いてテレビ局に送りつけるような層とだ。いつだか忘れたが冬のオリンピックで、そんな番組があって見たとき、「もう一度見たい競技」第一位に選ばれたのは、日本人が活躍したスキージャンプやノルディック複合ではなく、フランスやロシアの美形選手が活躍した「男子フィギュアスケート」だった。
 
 年末にNHKで、「今年のスポーツ名場面集」みたいなのがありそうなので、それに期待している。NHKの総集編は間違っていない。私が期待するものと違っていたというだけだ。たまの休日、近所でプロレスがあるというので、お父さんが小さな息子を連れて見に行ったら、パンクラスで、息子つまんなくてぐずりっぱなしというのと同じだ。
 今にして思えば、昔から、NHKの総集編はこんなんだ。バルセロナオリンピックの総集編も、確か「鳥の唄」というタイトルだったような気がするので、「戦争反対」を前面に出していたんだと思う。ちなみにこの「鳥の唄」は、地元スペインの大音楽家パブロ・カザルスの愛した民謡のタイトルで、「この世のどこかで戦争や内乱があるかぎり、もう二度とチェロは弾かない」と宣言したカザルスの、「鳥は、カタルーニャの空を飛びながら、ピース、ピースと鳴くのです」というメッセージがこめられているもので、けして杉田かおるのアレではないということを明記しておく。

第78回 失敬週間 (04.8.29)

 私はいつもボーッとしているのに、今週はよりボーッとして、いろいろとやらかしていた。

 木曜、私のいる階にはめったに現れない頭取が、珍しくやってきていたのに、今まで「動く頭取」を見たことのない私は、それに気づかず、私の後ろを通る際に「こんにちは」と声をかけてくれたのに、それにも気づかず、完全に無視してしまった。

 金曜、朝、電車の中でおなかが痛くなり、乗り換え駅で休んでいたが、本気で救急車を呼んでもらうことを検討するほど痛くなってきた。「大げさになると恥ずかしい」と思って我慢したが、恥ずかしいなんて言っておれるようでは、まだまだ、救急車レベルにはほど遠いらしく、やがておさまってきた。仕事に行けそうだと思ったので、路面電車に乗った。「今の私なら、座る権利がある」と思い、空いていた優先席に座ったが、こんなときに限って、ヨボヨボのじいさんや、足の悪そうなおばあさんが大量に乗ってくるのはどういうわけだ。その人達が席を確保するまで、こっちは気が休まらない。冷汗が顎からポタポタ落ちているような状態なのに、何でこんなに気をつかわないといけないのか。優先席になんて座るんじゃなかった。

 昨日、職場の人に勧められてお見合いをした。深夜、というかむしろ早朝まで、オリンピックのシンクロを見ていたので、ものすごい寝ボケ顔でお見合いの席に現れてしまった。何日か前に、「向こうの人に渡す写真を持ってきて」と言われ、しぶしぶ準備した。向こうから来た写真が、お見合い写真というのでなく、普通の写真だったので、こちらも普通の写真でいいのだが、一枚しかない写真を渡すのはイヤだったので、自宅のプリンターで印刷した。最近撮った、CDにデータを残している写真では、なかなか、一人で撮ったのがなくて、四月に六本木ヒルズで撮ったのにした。六本木ヒルズというか、テレビ朝日で撮ったもので、写真写りがよかったので、それにしたのだが、バックは、歴代仮面ライダーのコスチューム展示だ。「『一ヶ月一万円生活』で使われた、よゐこ濱口の部屋(再現)」の前で撮ったのよりはいいかと思ってそれにしたのだが、似たようなものか。人生とはツライものだな。
 
 前回書き忘れたが、いろいろな方に、台風の被害を心配していただいた。ありがとうございます。私の住んでいるところでは、とりあえず被害はありません。
 私の家は高台で、すぐ下に調整池があるので、水の出る心配はないが、床上浸水の映像を見ていると怖くなり、対策を母と話しあった。そして決めたことがこれだ。
「二階に上げる物の優先順位」
1.仏壇のお位牌
2.家族のアルバム
3.人形やぬいぐるみ(作家ものなどの高いものから順に)
4.DVDレコーダー
5.靴
 忘れず、とっさに行動できるよう、心覚えとしてここに書かせていただきました(何でここに)。すみません。

第77回 帰ってきたOSAKAスタイル part4 (04.8.24)

 昨日の朝、大阪から帰ってきた。そのまま仕事に行くのは少々疲れた。

 今年の夏はほんとうに暑かった。この冷房嫌いな私が、冷房を入れないと眠れなかった。毎日、二言めには、「暑い」「眠い」「松っちゃんのライブ行きたかった」と言っていたような気がする。昨年の、無職だった夏と違い、規則正しい生活をしているので、食欲が落ちることはなかったが、やっぱり疲れた。ほんとうに疲れた。
 先月から、このサイトで新コーナーを作ろうと計画して進めていたのに、結局何もできず、テンションも下がりぎみで、今回の梅田ステラで挽回をはかっていたのだが、できなかった。吉朗は勝ったし、ワタダイの試合にも興奮したのだが、脱力したままだ。ひとつも楽しいことなんかなかったような気がする。物販にいてサインしてくれる選手の中に、冨宅さんの名前もあったのだが、スカイAだか何だかの解説が入っていたらしく、ちっとも物販にはいなかった。一緒に写真も撮れなかった。解説なら仕方ないから、それなら最初から、物販メンバーの中に名前を出さないでほしい。すごく楽しみにして行った自分がバカみたいだ。何だか色々なことがほんとうにイヤになった。疲れた。物販では、伊藤君のギャグだけは十分堪能できたが、それも疲れた一因かもしれない。

 「ひとつも楽しいことなんかなかった」と書いたが、もちろんそんな気がするだけで、楽しいことはちゃんとあった。土曜と日曜の夕食だ。土曜は、友達が、食事のあと、梅田の「東方美人」という、マンゴー専門店に連れて行ってくれた。こんなお店ははじめてだ。友達と私は、マンゴーかき氷をオーダーした。ふわふわした氷の上に、氷よりも大量のマンゴーが乗っている。友達は、トッピングをアイスクリームにしたが、私は、ブラックタピオカにした。あんなおいしいものははじめて食べた。
 日曜は、試合後、まろぱぱさん、マコさん、ユキさんと、道頓堀の「わらい」というお店でお好み焼きを食べた。まろぱぱさんお勧めのお店で、これもすごくおいしかった。私の帰りのフェリーの時間のせいで、あわただしくなってしまって申し訳なかった。私は基本的にそば入りが好きなので、広島に行けば、絶対にお好み焼きを食べて帰るのだが、大阪でお好み焼きを食べるのは、まだ、これで二回目だ。タコ焼きはまだ一度も食べたことがない。

 アテネ五輪について色々書きたいが、あまりのメダルラッシュで、何を書いていいのかわからない。昨日は、疲れていたので、12時まで女子レスリングを見て寝ようと思っていたら、結局2時まで見てしまった。女子レスリングの代表四人は、全員、男らしくてイケメンで、できればつきあいたいぐらいだ。今日、野球がオーストラリアに負けてしまった。残念すぎる。切腹ものだ。昨日の愛媛新聞の投稿欄に、ありがちな投書ジジイが、「『長嶋ジャパン』という呼称はおかしいのではないか。優勝したら、長嶋の人形でも胴上げするのか」という文を寄せていたが、そんなことしなくても、柔道会場の応援席にプリティ長嶋がいたから、あれを連れてきて胴上げすればいい。何なら一茂で間に合わせてもいいだろう。

 今日、「タウン情報まつやま」という雑誌を読んでいると、「標準語だと思っていた愛媛方言ランキング」というコーナーがあって、「けんびき(口内炎・口角炎)」や「あおじ(青あざ)」が上位に入っていた。私は、「むつこい(油っこく、味が濃い)」や「おいでる(いらっしゃる)」が、つい最近まで標準語だと思っていた。校長会研究会全国大会の事務局に勤めていたとき、東京の校長先生から、県民文化会館への行き方をたずねる電話がかかってきたときも、平気で、「空港からおいでるときには」などと言っていた。愛媛県の南部では、「いらっしゃい」のことを「でちこんか」と言う。「出て来ないか」ということだ。職場の上司の娘さんが、NHKに勤めていて、南部の広見町というところにロケに行ったとき、カンペが出されたが、そこに書かれた「でちこんか」は、間違って「でかちんこ」になっていたそうだ。「このまま読んでください」と言われても、NHKの夕方5時ではなかなか難しいと思う。

第76回 野球〜す〜るなら〜 (04.8.14)

 こういう具合にしやしゃんせ〜♪ 投げたら〜こう打って〜♪ 打ったら〜こう受けて〜♪ ランナーになったらエッサッサ♪
 というのが野球拳だが、何で、受けられたのにランナーに出てるんだ。
 あ、ワンバンかな?

 一昨日と昨日が、松山祭りの野球拳踊りだった。「本物の野球拳は、脱がない」ということは、「トリビア」等によって皆様ご存じだと思う。一昨日は企業の部、昨日は一般の部だった。一昨日は、うちの銀行の連が出るので見に行った。松山祭りなんか見るのは何年ぶりだろう。徳島の阿波踊りや高知のよさこい祭りに比べてしょぼいので、地元民でもなかなか、わざわざ見に行ったりしないものだ。昨日は、うちの銀行の連に振り付けをしてくれたダンスグループが出るので、職場の女の子達と見に行った。行く途中、うちの銀行の支店の前を通ったら、その支店には電光掲示板があって、ニュースや株価、CMを流しているのだが、一部の電球が切れて、「カードローン・スピーディーな手続きでお客様をサポート」の「様」の部分が点灯せず、「お客をサポート」になっていた。態度でかすぎ。
 昨日の一般の部は、企業の部と違って、大学のダンス部とか、若くて元気なのが多かった。「本家野球拳」連も出ていて、歌が、テープじゃなくて生歌で、野球拳の家元が歌っていた。「イケメン連」などというよくわからないものも出ていて、興味津々で見たが、「この人は、イケメンじゃないのでは」と思われる人が一人か二人いた。それから、カラオケをして帰った。職場の女の子達は、皆私より若く、「アニメソングメドレー・名作劇場編」を入れて皆で交互に歌ったとき、「あらいぐまラスカル」や「母をたずねて三千里」が歌えるのは私だけだった。ハイジの歌を歌うと、後半の「おしえて〜おじい〜さん〜」のあたりから、どんなに普通に歌おうとしても、ヨーデル風になってしまうのはなぜだろう。

 昨日、というか今日の早朝の、アテネ五輪の開会式を、私はすごく楽しみにしていた。高校生の頃から、オリンピック開会式と、ワールドカップ決勝戦は、全部生中継で見てきたが、時差の関係上、深夜二時半から早朝六時という、最もツライ時間帯となった。世界で最も視聴者の多いアメリカに好都合な時間に行なわれた、というのは本当なのだろうか。そう言えば、最もつらかった時間帯に行なわれたワールドカップ決勝戦は、アメリカ大会だった。点が入らなくてつまらなかったせいもあるが、途中大部分寝てしまったおぼえがある。そのときも、終わったら夜が明けていた。
 カラオケがすんで夜遅く家に帰ってから、胃が痛くてたまらなくなり、深夜に一人でピィーピィーいっていたが、薬を飲んで横になっていると楽になった。それが二時すぎで、そのまま寝てしまったらしく、開会式がはじまってすぐ目はさましたが、うつらうつらしながら、夢うつつで見た。目をさましているより寝ている時間の方が長かった。そんなことなら、ちゃんと寝て、今日早起きをして、午前中の開会式再放送を見た方がマシだったかもしれない。日本選手団入場の直前まではおきていたのに、ふと目をさましたらすでにケニアが入場していた。聖火点火の瞬間も見ていない。聖火点火や、日本選手団の入場シーンは、ニュース等で何回も見られるのでまだいいが、アトラクションをちゃんと見たかった。今日の夜のNHKで少しは流してくれた。体を白く塗り、古代のギリシャ彫刻に扮した男性を、卓球の愛ちゃんは「ロボットだと思ってた」と言っていたが、うちの母も、「あれは人間やないんやろ?」と言っていた。まばたきしてるじゃないか。ギリシャ彫刻だから、もちろん全裸なのだが、股間のあたりだけは作り物だったのだろうか(本物だったら放送できないよ)。

 胃の痛いのがなおったので、今日は、美容院に行った。明日は近藤選手とシウバの決戦なので、近藤選手の健闘を心から祈って、不動心Tシャツを着て行った。こんな田舎では、格Tを着ていても、誰もそれとわからないので安心だ。帰ってからはオリンピックばかり見ていた。いつも思うのだが、番組内で応援メッセージ(ファックスやメール)を募集してアナウンサーが読むのは、あれは、どういうつもりでやっているんだ。「視聴者の声に耳を傾け、視聴者の目線でお伝えする放送局」をアピールしたいのか。「年金問題大討論」とかならわからなくもないが、それだって、年金も税金も払ってない主婦とかが「小泉さん、もっとしっかりして」なんて言っててウザイのに、シロートの自己満足のファックスやメールを、貴重な時間を割いてスポーツ番組で紹介する意味は何なんだ。シロートの意見なら、テレビで聞かなくても、職場の食堂や更衣室でなんぼでも聞ける。そんな時間があるなら、試合の映像を、十秒でも二十秒でも多く流せ。

 さっき、柔道の谷選手と野村選手の、金メダルが決まった。早速嬉しいニュースだ!!他の階級でも、この調子で金メダルが取れれば嬉しい。前回のシドニー五輪では、柔道陣がメダルを量産し、我々一般女子は、「柔道男子で、つきあうんやったら誰がいい?」「結婚するんやったら井上康生やけど、つきあうんやったら野村やね」などと、「おまえら何様だ」的会話をやらかしていた。バカな会話ではあるが、誰も篠原信一の名前を出さないのが気の毒ではあった。

 嬉しいニュースといえば、巨人のナベツネオーナーの辞任は、近来にない嬉しいニュースだった。これで少しは、野球界も活性化するかもしれない。先日、「四国Gaja」という旅雑誌を買った。「野球王国四国特集」で、イチローや、水島新司のインタビューもあった。おもしろかった。「四国にプロ野球球団を」というメッセージが全編にあって、水島新司は、「ヤクルトが来ればいいんじゃないか」と言っていた。確かにヤクルトなら、阪神=甲子園ほど、神宮に思い入れもなさそうだし、関東には球団が多いから一つくらいなくなってもよさそうだし、四国出身選手も多いし、古田のお父さんが愛媛出身だそうで、オールスター誘致のときなど何かと協力してくれているし、今年からキャンプを松山でやるし、いいかもしれない。そうなると、応援の「東京音頭」は変えないといけないが。関係ないが、松山では、お祭りの屋台の「ベビーカステラ」のことを「東京ケーキ」と言うのだが、東京ではそう言わないらしい。松山の屋台で買うと、袋には「松山名物・東京ケーキ」と書いてある。どこの物なんだ、いったい。
 ヤクルトが来てくれれば、巨人戦もあるし、採算も取れるのではと思うが、現実には難しいだろう。四国で盛んなのは、高校野球の方だ。夏の甲子園での各県別勝率一位は、愛媛県らしい。今夏の甲子園が始まる前に聞いたトリビアだが、今のところ済美が勝っているので、多分変わっていないだろう。このまま頑張ってほしい。

「九つの人 九つの場をしめて ベースボールの始まらむとす」(正岡 子規)

第75回 焼肉焼いても・・ (04.8.8)

 先週、久しぶりに紀伊国屋書店に行ったら、「和もの」の特集コーナーがあって、京都の写真集とかいろいろあった。若い人向けの着物の雑誌もあったが、ゴスロリの着物版みたいだった。「和」へのアクセスの仕方は広がっているが、それにしても恐ろしい世の中だ。帯留の写真集を見つけて、四千円もしたのであきらめようとしたのに、どうしても欲しくて買ってしまった。かんざしや、帯留といった小物がすごく好きで、でも高くて買えないので、写真で我慢している。かんざしの写真集はもう持っている。いつかは、澤乃井の「櫛・かんざし美術館」に行くのが夢だ。

 先週のゴングを買ったら、女子レスラーのセクシー写真が袋とじになっていた。別に見たくはないが、袋とじを切らないまま捨てるのも気になる。しかし、袋とじを切り開いたゴングを、弟に読まれるのも恥ずかしい。どうしたものか、今迷っている。

 昨日は、いとこのユキの勤めている某食品会社が社員の家族を招いて、会社見学会があり、叔母とうちの母と、私が行ってみた。私は今まで、公的な機関に勤めたことしかないので、「現社長が一代で築き上げた大会社」の中をつぶさに見るのははじめてだ。社長の話を聞いたあと、社内を見学した。巨大ホテルみたいなキレイな建物で、ハムやソーセージの工場は、中世ヨーロッパ風だ。庭には、社長と、商品キャラクター・バンコが並び立つ銅像が。バンコの石像が噴水を支えている。笑えた。

 最上階には「食文化博物館」があって、普段でも一般の見学ができ、食の歴史や、世界各地の食文化がわかる。「名画に見る、昔の食事風景」みたいなコーナーがあって、「最後の晩餐」のCG復元画があったが、いとこの同僚の女性は、お客さんにここを案内する際、「かの有名な、レオナルド・ディカプリオ作、『最後の晩餐』です」と言ってしまったことがあるそうだ。世界各国の、おもしろい形の酒瓶が飾られていて、「JINRO」の瓶もあった。高田総裁の顔入りJINRO瓶がここに飾られる日も近いだろう。

 一般見学できるコーナーにあるものの、社員の家族しか見ないであろうと思われる、社長の半生記映像を見せられた。再現フィルムで、それだけでも笑えるのだが、その映像を見るミニシアターの壁に、社長が昔、会社を立ち上げた小さなアパートの窓が再現されていて、映像にあわせて、その窓に、悩む社長のシルエットが映ったりする。それは別にいいが、社長31歳当時を再現したマネキン人形が立っているのはどうなのか。社員の家族じゃないガキが見学に来たら、七割の確率で、額に「肉」とか書かれそうだ。

 商品を展示した部屋もあった。焼肉のタレなどの小売部門は、全体の売り上げの三割で、七割は業務用食品らしい。それはわかるが、一般人が見学する場所なのに、「同じ量の肉でも、うなぎ用の細長いトレイに入れれば、持ったときに重く感じるので、売り上げが五割上がったこともある」などと、業界の内幕見せすぎな展示はどうなのか。おもしろかったが。以前、ユキが、業務用のサータアンダギー(沖縄ドーナツ)の粉をもらって帰って、一緒に作って食べたことがあるが、すごくおいしかった。あんなに大量に沖縄ドーナツを食べたのは、生まれてはじめてだ。粉を水でといて揚げるだけでできる。その粉には、業務用のパンフがついていて、「一袋で50個作り、一個50円で売れば、何と、粗利率70%」と書いてあった。そんなのを読んでしまうと、店でドーナツを買う気になれない。(写真は、この食品会社が出している、「酸素プラス」というミネラルウォーター。垣原賢人選手ご愛飲。)

 その夜は、母の実家で七夕飾りを飾り、座敷の前に縁台を出して晩ご飯を食べた。少しくもっていて、天の川は見えなかったが、涼しくて気持ちがよかった。
 今夜は、昨年も書いた、三津の花火大会。去年までは、松山祭りの前夜に行なわれていたが、今年から、松山祭りの前の日曜日になった。友達と、友達の旦那さんとお嬢ちゃんが来てくれた。花火は本当にキレイだった。「タマちゃん花火」もあった。「三津にタマちゃん出現」と、フリーペーパーで読んでなかったら、何だかわからないような形だった。花火の開発には、時間がかかるのだろう、すっかりタマちゃんブームが過ぎ去ってから出現したのは残念ではあった。「ヨン様花火」を作れないかとか依頼されたら、花火職人の方は困りそうだな。
 ヨン様といえば、先週、HEY×3とうたばんに、冬ソナのパク・ヨンハが出演したが、両番組とも、二週にわたって引っ張るのにはビックリした。そんなに人気があるのか。私は、冬ソナはほとんど見たことはないが、ヨン様よりもヨンハが可愛いと思い、うたばんを見ていたら、母が、「掃除機に、ムカデ吸い込んでしもた」と、助けを求めに来たので、ヨンハのトークはろくに聞けなかった。職場の、韓国好きな女の子に、私の韓国嫌いを暴露したところ、「ヨンハに免じて許してやって」と言われたので、少しは免じようかとも思うが、中国は、誰に免じても許せそうにない。

第74回 太陽のコマネチ エンジェル(by気志団) (04.8.3)

 先月から、弟が高松勤務になり、高松で一人暮らしをしているが、昨日今日と休みだったので帰省してきた。家族で近所の回転寿司に行った。私は、例によって百円の皿(たまごとか)ばかり五枚だった。ものすごい雨で、お寿司屋さんの樋があふれて、軒先にちょっとした滝ができていた。それから弟とコンビニに行った。弟が食玩を買っていたので、私もはじめて買ってみる。「アジアの雑貨屋さん」シリーズだ。「中国茶器と飾り棚」のフィギュアが当たればいいなと思っていたが、出たのは「フォーと生春巻」だった。これもかわいかった。明日も買いに行こう。1個だけ、1個だけ・・。
 弟が、「プロレススキャンダル事件史2」という雑誌を発見し、表紙のアオリ文の「プロレスバカの“極太”人生」というのが読みたかったので買うと、船木さんのインタビューも載っていた。買ってよかった!

 昨日、久しぶりにまじめにHEY×3を見たら、エンディングテーマが、岡村靖幸(うろおぼえ。違うかも)という人になっていて、PVが流れるのだが、デルアリでガンマ選手とデルフィン師匠がプロレスをしているのをバックに歌っていたのでびっくりした。昨日は、スマスマにも小川が出演して、スマップ相手にビリヤードをして勝って、スマップ全員にハッスルをやらせていた。そこで私は嬉しくなり、うちの猫をつかまえてハッスルポーズを取らせ、写真を撮ろうとしたが、猫はカンカンに怒って逃げてしまった。

 今日は、「学校へ行こう!」SPを見た。今まで一度も見たことがなく、何となく見はじめただけだが、ついつい最後まで見てしまった。「みのもんたに早朝バズーカ」がおもしろかった。私がその場(ロケ現場)にいたら、笑い死んでいるだろう。途中のラップのコーナーで現れた、ジーンズの短パンの、80年代な三人組が、出てきたときから嫌な予感はしたが、やはり、「B,zの稲葉でLADY NAVIGATION」と歌っていた。もういいかげん、短パンといえば稲葉、稲葉といえば短パン、という呪縛から解放してあげればどうかと思うが、エジソンが死ぬまで、「エジソンといえば電球」と言われ、「おれは蓄音機も発明してるんだ」と言っても定着しなかった(いや、知らんけど)ように、稲葉が死ぬまで短パン伝説は続くかもしれない。上記の三人組の短パンは、稲葉というよりも、4月25日のデルアリの冨宅さんに近かったが。

 全く関係ないが、市町村合併のローカルニュースで、愛媛の農村が映るのを見ていて、弟と疑問に思って語りあったのだが、農家のじいさんは、なぜ、作業着を着ないのだろう。愛媛だけかもしれないが、田んぼに行くのでも、ワイシャツにスラックスなのだ。そしてなぜか、妙に高い位置でベルトをしめている。それと必ずキャップ。農業でも若い人や、都会の暮らしが嫌になって自然とふれあいたくて農業をしている人などは、ちゃんと作業着を着ているのだが。私の祖父も、田んぼに行くときはワイシャツだった。もちろん汚れるし、汗もかくので、いつもヨレヨレになっている。夏はランニングだ。
 その疑問を母にぶつけると、母は、父のおさがりのワイシャツを、よく祖父に持って行っていたことを自供した。他のじいさん達も、案外そんなところかもしれない。今のじいさんのことはわからないが、私の祖父の世代は、質素だから、田んぼで着るものなんか、作業着とはいえ新品を買って着たりはしなかったのだろう。ユニクロもなかった頃の話だ。
 また全く関係ないが、その祖父の姓(母の旧姓)は、山内という。以前、「ラスト・サムライ」がはやっていたとき、映画のCMで「サムライの遺伝子を受け継ぐ、全ての人へ」と言っているのを聞いて、「今、『ラスト・サムライ』見に行てるやつ、ほとんど農民やろ。うちもやけど」と言ったところ、母に全力で否定された。母の実家は、武将・山内一豊の子孫だということが自慢だったらしい。ということは、私も、サムライの遺伝子を受け継ぐ者なのだ。「山内一豊の妻」の血をひく女だ。だからヘソクリが好きなのか。若い方にはわかりにくい話で申し訳なかったが、おじいさん・おばあさんに聞いてみてください。

第73回 只今ハッスル中 (04.8.1)

 昨日から、台風の影響で大雨だ。体調もよくなかったので引きこもっていた。買ったばかりの週刊ゴングを、珍しくすみずみまで読んだ。そこで、気に入った記事をチョイスしてみた。
1.ハッスル・オペラの記事全部
2.男色ディーノの技四十八手の解剖
3.アテネ五輪直前企画・藤田和之の語る「高橋義生との衝撃の出会い」
4.長井成瀬劇場に新展開!成瀬とタッグを組むことに決めた長井、「今までおれの火遊びを笑って許し、受け入れてくれた」成瀬を、「マット界の今井美樹」と命名
5.金本浩二、鈴木みのるのファッションを「あれはちょっと」と発言

 今月12日に、松山祭りの「野球拳踊り」がある。それに、私の勤めている銀行も連を出すので、連が商店街を練り歩くときの紹介メッセージを、こないだ担当の女の子達が考えていた。その中には、「暑さに負けずハッスル、ハッスル!○○銀行」というのもあったが、却下されたらしい。残念だ。私が、橋本真也の動向を、いつも心配して見守っていることは、ずっと以前に書いたが、「ハッスル」が予想外にはやってきたので、ほっとした。
 小川については、プライド参戦もあるが、オリンピックが近づいて、テレビ出演が増えていることも追い風だ。私は、小さい頃からオリンピックが異常に好きで、我が家にビデオデッキが来てからのオリンピック総集編(NHK)は、全て録画している。それ以前のは、新聞の切り抜きで対応している。引越しのとき、久しぶりにその切り抜きを見たら、幼いなりに寸評まで書いていたので笑えた。「アイスダンスではトービル・ディーン組がよかった」って、何様だよ。

 男色ディーノが中嶋君(16歳)と対戦したときの、心から嫌そうで泣きそうな中嶋君の顔が、本当に可愛くて、思わずハッスルしてしまいそうだ(しなくていいよ)。

 今、レアル・マドリッドが来日しているが、そのスーパースター達の華麗なプレイもさることながら、久しぶりに見たジダンのハゲっぷりには度肝を抜かれ、ハッスルすることも忘れた。

 B,zFCから、暑中見舞いが届いた。つり下げて飾れるようになっていて、可愛かった。昨日、「爆笑問題のバク天」を見ていると、流れには何の関係もなく、太田が、「やっぱり、あれがいいですね、B,z。B,zの稲葉。先日、稲葉さんに白うさぎをプレゼントしたら、『うさぎって、一匹二匹じゃなくて、一羽二羽って数えるんだよね』って言ってました」と、無意味なウソをついていた。そんなウソではハッスルできない。

<先週の、27時間テレビについてのハッスル追記>
 前回、ロンブー淳の字が間違っていた。ごめんなさい。女装が似合う似合わないは別として、一番「女」を意識してトークしていたのは、今田耕司とココリコ田中だと思った。
 「笑わず嫌い王」でのとんねるずのコントは、本当にさすがだと思ったが、ヒロミは、もう、何だろう。ゴールデンに出ていたら痛い感じがする。他の若手は、とんねるずがコントをやるとき、床に座って見ていたのだが、ヒロミは、それまでタカさんの座っていた座布団に座って見ていて、「おまえも床でいいよ」的空気を自分だけわかっていない感じが、また痛かった。
 岡村と具志堅用高のボクシングの際、ガッツ石松が解説に来ていたが、まともなことしか言っていなかった。元ボクサーは、ボクシング会場以外でしゃべらせたらダメだ。
 
 先日の健康診断で、「中性脂肪が少なすぎる」という結果が出たので、調子に乗って甘いものを食べていたら、2kg近く太ってしまった。22日のパンクラスまでには、1.5kgは減らさないと、恥ずかしくて行けない。これからハッスルしてダイエットすることに決めた。それでは。ハッスル、ハッスル!!
 


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