05.12.25 クリスマスパーティ

 ※「さくら会」とは大阪プロレスFCのことです。

 いきなり注釈で始まったが、さくら会に入ってちょうど二年。その間、イベントには一度も参加したことがなかった。冨宅さんが来ないからだが、冨宅さんは大阪プロの選手ではないので、そんなに期待したこともない。ところがさくら会からクリスマスパーティの案内が来て、今年は、参加選手の中に冨宅さんの名前が!!大阪プロジャージ着用といい、社員証をもらってることといい、どこの選手なんだと軽いツッコミも入れたくなるが、そんなことはどうでもいい。なぜなら嬉しいからだ。
 早速申し込んだが、一つ心配がある。さくら会に、友達が一人もいないことだ。一人イベントというのは久しぶりで、パンクラスならいいが、大阪プロには顔見知りの選手もいない。とても不安だった。パンクラスのイベントにはじめて行った昔のことを思い出した(「パン窓」秋の行楽講座参照)。あのときはまだ若さゆえの勢いがあったが、今回はそれもなく、「こんな年増が一人で来てるの見て、周りはイタイと思わないか」等、要らない気を使う。

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 高速バスで梅田まで行った。幸い暖かかったが、調子に乗って薄着で行ったので寒かった。デルアリの昼間の試合か、梅田ロフトかなんばパークスに行こうかと思ったが、寒いのでやめた。結局夕方まで梅田のデパートにいた。この日、外を歩いたのは、阪急から阪神に行く歩道橋だけだ。よく晴れてスカイビルがキレイに見えた。
 理由はわからないが、阪神に行くと落ち着いて住人のようになっている。阪神でサンドイッチを食べたりネイルケアをしたりタイガースグッズをあさったりテディベア展を見たりいちごジュースを飲んだりしていたら夕方になった。
 こわごわデルアリに行くと、ファンが集まりかけていたが、「友達の友達とかでちょっと顔知ってる」程度の人さえいなかったので、ますます不安になる。ここでも試合のときのように、整理券をもらうのだった。知らなかったのでもらわずに待っていて、結局最後に入るはめになった。
 やはり一人で来ていた男性が声をかけてくれ、いろいろ大阪プロのことを教えていただく。その方と同じテーブルに座らせてもらうことになった。デルアリは普段は土足禁止だが、今日は靴のままでよく、脱ぎにくいロングブーツだったので助かった。

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 リングのまわりにテーブルが七つくらいセッティングしてあった。我々のテーブルは、前述の男性と私、それと小さな男の子を二人連れたお母さん、そのお母さんのお友達。即席のドリンクバーで飲み物をもらい、ドキドキしながら始まるのを待つ。デルフィン社長の挨拶で宴が始まると、選手が一人か二人ずつテーブルに来て座ってくれるのだった。ルードのブラックバファロー選手・政宗選手は、二人で別に座っている。我々のテーブルに来てくれたのは、二代目えべっさんだった。
 二代目えべっさんはあまり見たことがなくて、初代のようにおもしろい人かな!?と思っていたら、ビックリするぐらいおとなしい人だった。気を使って盛り上げようと思ったが、私も緊張していたので成功しなかったような気がする。あと、テーブルに置いてあったピザが、鬼のように冷めていて、それも気まずさに拍車をかけた。「昔『冷めたピザ』て言われた政治家がいましたよね」と、口に出そうかと思ったが、特に盛り上がるとも思えなかったのでやめた。
 えべっさんは、「初代のビデオとか見ますか」と聞かれ、「見るとできないと思うので、見ないようにしている。自信がついたら見ようと思う」と、エビス顔とは裏腹に真摯に答えていた。二代目というのは、二代目ゼットンや二代目バルタン星人と同じくらい苦労があるものだろう。所定の時間が来て、移動するとき、えべっさんは、「次、もっとおもしろい人が来ますから」みたいに言ってくれて申し訳なかった。

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 次に来てくれたのは、くいしんぼう仮面と、ラ・内田選手。くいしんぼうはしゃべらないことになっているので筆談だ。「選手への質問タイム」をやることになり、テーブルのメンバーがくいしんぼうに質問することになった。質問はベタな方がよかろうと思い、私は、「好きな女性のタイプは」と聞いたが、「ヨメ」という答えだった。最後になると質問がネタ切れし、男の子達のお母さんの友達の女性は、「好きな動物は」と聞いておられた。「それほんまに聞きたいですか」と、全員からツッコミが集中した。
 内田選手は、男の子二人をイジリはじめた。それは正解で、おとなしかった兄弟もうちとけてしゃべりはじめた。二人とも、選手がテーブルに来ても反応が薄かったのだが、大阪プロレスにはあまり興味がないようで、WWEのファンだという。弟君(T君、6歳)はアンダーテイカーのファンだ。幼稚園の年長組で、アンダーテイカーを知ってる子も、全国になかなかいないと思う。T君は、私に、「クリスマスプレゼントにWWEのフィギュアもろたけど、欲しい選手やなかった、サンタが間違えたんや」と語ってくれた。私は、「サンタも今が一番忙しいからねえ」と答えた。

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 次に来てくれたのは、何と、冨宅さんとペッキーちゃんだった!!緊張してどうしていいかわからなかったが、ペッキーちゃんが、「冨宅さんの、週刊プロレスの選手名鑑見た?」と話しかけてくれた。全部の質問に「S○X」と答えてたアレだ。ペッキーちゃんによると、アレは、「サックス」「ソックス」など、いろいろ当てはめて読むらしい。私は「シックス」しか思いつかなかった。
 二人が来てすぐ、「タイガースマスクと小峠選手のクイズ大会」が始まった。タイガース選手と小峠選手がクイズを出し、テーブルごとに話し合って答えを書き、おもしろいのが正解となるのだが、我々のテーブルでは一切話し合いは行われず、冨宅さんが一人で書いていた。
 一問目は、「小峠選手が大切にしているものは何」だったが、ルード組もクイズに参加し、バファロー選手が「新妻 智香子」と書いていた。我々のテーブルの答えは「南極二号」で、他のテーブルから非難が集中した。
 二問目は、「小峠選手が最近悲しかったことは何」。我々のテーブルの答えは、写真で冨宅さんが持っている紙に書いてある。紙皿で隠しているのは、周囲の子どもの教育上よくないためで、中身は下の写真参照。ドラえもんの絵はペッキーちゃんが描いてくれた。我々は、「ほんまにテーブル全員で話し合ってるんですか!」と、タイガース選手に叱られた。
 ちなみに他のテーブルの答えは、「○○○さんの結婚(現場では実名)」「週ゴン主催インディー大会に出場する前、プロレス教室の生徒のコウノスケ君(四年生)から、『こうしたら勝てると思うで』と真剣にダメ出しされたこと」「冨宅さんが靴はいてない」等。私も言われるまで気づかなかったが、冨宅さんはなぜか靴下だった。
 全てのクイズが終わると、冨宅さんは、解答を書いた紙にサインをして、私にくださった。嬉しかったあああああ〜〜〜!!

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 それから、選手全員がリングに集まり、T君が心待ちにしていたビンゴゲーム。ちなみにT君は、ビンゴゲームのことを伝言ゲームだと思っていた。そんなT君だが、我々のテーブルで一番に賞品をゲットした。
 賞品は、選手の方々が、自らのセンスで買ってきて、一品ずつ提供してくれている。T君のゲットしたのは、誰の提供だか忘れたが、ウルトラマンのジェンガ。T君のお兄ちゃんは、ツバサ選手からの賞品、「おふろセット」をゲットした。すごくカワイイ入浴剤やカエルの形の洗面器とかが入っていた。さすがツバサ選手はカッコイイだけあってセンスがいいなあと思った。
 私は、クジ運とじゃんけん運はないが、ビンゴ運だけはあって、パンクラスのイベントでも何度か賞品をゲットしているが、今回も当たった!!リングにならべてある賞品から好きなのを選ぶと、それはバファロー選手の提供賞品で、バファロー選手はわざわざ席から出てきて握手してくれた。嬉しかった。テーブルに戻って開けてみると、中身はニットキャップだった。
 冨宅さんの提供賞品は、「大阪に行ってきましたせんべい」だった。職場へのおみやげを買っていなかったので、ナチュラルに欲しかった。この場で一番あれを必要としているのは私なのに、と思った。

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 最後に、選手全員とファンとの記念撮影。が、すでに八時で、例によって、最後まで居たらフェリーに間に合わない。泣く泣く撮影はパスしてデルアリを出て、フェリーターミナルに向かう。本当に楽しかった。帰りたくないほど楽しかったのは久しぶりだ。選手の方々もファンの方々も、やさしくしてくださってありがとうございます。
 緊張のせいかパーティーで何も食べられなかったので、フェリーの二等寝台にもぐりこんだが、おなかがすいて眠れない。しかたなく、フェリーのレストランに行って、神戸の明かりを見ながらきつねうどんを食べた。
 今、NHKの朝ドラで、別府と大阪が舞台になっているので、別府と大阪を結ぶこのフェリーでは、「コーヒーは別府の名水でいれている」と急に言い出したが、おそらくウソだと思う。あと、船内アナウンスで、昔は、「現金は身につけてお休みになるか、案内所にお預けください。現金はなくなりますと絶対に出てまいりません」と断言していたが、今はそこまでは言ってないなあとか、考えているうちに眠ってしまった。幸せなクリスマスだった。


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