06.10.1ステラホール大会

 前日の土曜から上阪して、大阪プロレスに行く。なんばをうろついたのちホテルにチェックインして、とりあえず裸族になったあと(裸族・・・叶恭子なみに、室内では裸ですごす一族。私は実家暮らしなので、家裸族は無理なので、ホテル裸族)、テレビをつけると、阪神中日戦をやっていた。

 阪神が、奇跡の逆転優勝に向けて突っ走る中での甲子園での直接対決、解説は上田利治さんだったが、私は、この人は、てっきりもう死んでると思い込んでいたので度肝を抜かれた。最近、民放の野球ニュースを全く見ないので、昔「プロ野球ニュース」で解説してたりした、過去の名監督の方々の、生死がはっきりしない。「今も生きている」と断言できるのは、関根さんだけだ。それはこないだNHKで見たからだ。

 野球中継を最後まで見ていたら遅くなる。阪神が負けてしまって残念だった。
 デルフィンアリーナに着くと、五時の、入場開始時間をすぎていた。もう、整理券をもらって並んだりはしない時間だ。デルアリは一年以上ぶりなので、何だか懐かしい。前のメリーゴーランドが無くなっていた。いつか乗ってやろうと思っていたのに(正気か?)。

 入ろうとしたら、前で、タイガース選手がグッズを売っていた。なので、くいしんぼう仮面の扇子を買う。と、タイガース選手が、「くいしんぼうにサインもらったら」とすすめてくれた。そして、中の売店に、くいさんが居るかどうか、わざわざ見に行ってくれ、居るとわかると、私をそこまで連れて行ってくれた。しかも、私は当日券を買わないといけなかったので、私がチケを買う間、その扇子で私をあおぎながら待っていてくれ、入口で靴入れのビニール袋を渡していた練習生を、「これは練習生のヨシダです」となぜか紹介してくれ、それから中の売店まで行って、くいさんにサインを頼んでくれたのだ。(写真参照。扇子ってサイン書きにくそうだ。サインというか似顔だが。)
 私はその間、「すいません、すいません」と終始謝っていたが、激しく嬉しかった。今は選手が怪我で大勢休んでいて、大変な時期かもしれないが、こんなに親切にしてもらうと、絶対また行こうと思うので、頑張ってほしい。そんなタイガース選手を、「選手の鑑だねえ〜〜」と言いながら見ていたミラクルマンの姿も印象的ではあった。

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 この日はお客さんが少なめ。欠場選手が多い上、明日がツバサ選手の復帰戦なので、「どうせなら明日にしよう」という「観戦控え」がおきたものか?私は、あまりにデルアリが久しぶりで気後れがしたので、こっそり後ろの方に座ろうと思って行ったのだが、かなり前の方、しかも正面に座る羽目になる。
 タイガース選手は、この日えべっさんと対戦していたが、えべっさんが、あまり多くはないお客さんの中にまぎれて隠れ、上記の練習生のヨシダ君に、えべっさんマスクをかぶせて身代わりにする。それはいいのだが、えべっさんは私の隣に座って、「頑張れ!!」とか普通に声援を飛ばしていた。皆が見るので大変恥ずかしかった。タイガース選手も、「くそ〜、どこに行った!人が多すぎてわからんな!!」と、ネタが自虐ぎみ。えべっさんを見つけたのに、「おお、えべっさんのファンの人!えべっさんはどこに行きましたか!?」と、見逃す。「タイガース!後ろ後ろ!!」と言いたかったのだが、この状況ではあまりにも目立つのでやめる。
タイガースがえべっさんの腕を取り、一般入口から場外へ出て行く。
が、一周して戻ってきたら、なぜか、えべっさんがタイガースの腕を取っていた。
再び、選手入口から場外へ出て行くが

戻ってきたら、なぜか、練習生のヨシダ君がタイガースの腕を

「お!おまえはヨシダ!!」
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 デルフィン選手の試合では、「デルフィン選手の秘蔵っ子」がデビューするというので、期待していたら、何と女子だった。試合前の映像で「YUKA」と名前が出ても、男子にしては変わった名前だなとひたすら思っていた。

 背が高くて体格も立派だった。負けてしまったが、男子の中に混じって頑張っていた。私の撮った写真はフラッシュムーン選手とのカラミばかりだったが、よく考えれば、ペンギンさんが「出て来い!!」と挑発しても、「イヤじゃ!!」とキョヒっていたYUKA選手だった。

 応援の人もたくさん来ていて、試合後花束をもらい、挨拶をしていたが、「頑張ります」と初々しい。あとは、冨宅さんのセクハラにだけは気をつけて頑張ってください。

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 理由は全く不明だが、一言言うたびに異常に私のツボにはまるミラクルマンは、くいしんぼう仮面との試合。くいさんのセコンドには、ペッキーちゃんがついていた。今日は赤のワンピで可愛かった。いつかは、ペッキーちゃんとYUKA選手のカラミも見たいものだ。

 天王山トーナメントがもうすぐなので、「天王山に向けて、今日は正々堂々、シリアスな試合をしよう!」と誓いあってはじまったのに、くいさんは徹頭徹尾、サミング攻撃。サミングと言うより、あからさまに、ひたすらチョキの状態で突きに行ってるので、単なる目つぶしだろう。それなのにお客は全員ミラクルマンにブーイングを飛ばし、ペッキーちゃんには足をひっぱられ、ミラクルマンは「おまえら殺すぞ!!」とキレていたが、試合後、「卑怯なんはどっちや」とお客に問いかけたところ、お客は一斉に「ミラクルマン!!」と叫ぶので、「ほんまありがとう」と力なく笑っていた。

 そんなミラコーさんだが、「おれらが勝ち残ったらおもろいやろ」と、天王山での健闘を、くいさんと誓いあっていた。
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 メインが、冨宅さんとGAINA選手組対、現大阪王者のビリーケン・キッド選手&アジアンコンドル選手組。ビリー選手がルード転向してから見るのははじめてだ。

 冨宅さんの試合を見るのは一年ぶり。期待と不安が入り混じっていたが、冨宅さんの動きが、すっかりプロレスに溶け込んでいて、違和感も危なげも無かったので、ビックリした。人って何歳になっても進歩するものなんだと思い、感動する。「正規軍」という感じで、お客から声援も飛んでいた。

 ビリー選手はチョイ悪らしいので、どんな悪かと思っていたら、椅子を使う、冨宅さんを場外で連れまわす、子どもの持っていた風船を奪って割ってしまう、といった悪虐非道の限りをつくしていて、そんなに「チョイ」じゃなかった。まあ、岸和田愚連隊のようにバットが出てこない分、「チョイ」なのかも。

 冨宅さんが痛めつけられていてハラハラしたが、最後は逆転して、冨宅さんがビリー選手を押さえているうちに、GAINA選手がコンドル選手を下して勝った。GAINA選手は、「鳴門海峡」という技で勝っていたが、徳島出身なのだろうか。そう言えば、「がいな」というのは四国弁だ。愛媛では東の方でしか使わないが。
 前田吉朗選手は香川出身だが、プロレスラーではないので置いとくとして、垣原選手が引退してから、四国出身のレスラーはほとんどいないので貴重だ。今私が思い出せるのはダイナマイト四国くらいだ。

 ダイナマイト四国はどうでもいいが、GAINA選手は、天王山トーナメントの一回戦で冨宅さんと当たるらしく、試合後は、マイクで冨宅さんに宣戦布告していた。冨宅さんもマイクを握ると、「今年は俺が絶対優勝する」と宣言。かっこよかった!!

 冨宅さんとGAINA選手がリングを下りると、今度はビリー選手が優勝宣言。そして、「おれは悪じゃない!!チョイ悪だ!!!」と、特にマイクで言わなくてもいいようなことを叫んでいた。でも、チョイ悪ビリー選手が見たかったので嬉しかった。あとは、イベント等で、ジローラモばりの私服が見たい。

■■お詫び■■
 もともと上手ではない写真の腕が、さらに鈍ってしまいました。ピンボケばかりですみません。
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 翌日は雨でへこむ。ロフトに行きたかったが中止。阪神百貨店に行くと、バリバリ臨戦態勢を整えた、殺気立った阪神ファンが、グッズを買っていた。今日の甲子園は雨で中止なのに。

 ステラホールまでの道は、例の、気のめいる地下道なのだが、雨に濡れないで行けることだけが唯一の利点なのに、工事をしていて途中まで通れなかった。余裕を持って行ったつもりで、着くと、会場から人がぞろぞろ出て来たので、「ゲートの休憩かな」と思ったのだが、ゲートが終わったところだった。意外にギリギリだったのでビックリした。

 第一試合は三秒で終わってしまう。
 第二試合で、伊藤あすか選手と対戦した中井りん選手は、「パラエストラ愛媛」というところの所属らしい。私も愛媛に生まれて長いが、パラエストラの道場が愛媛にあるなんて知らなかった。帰ってネットで調べてみると、私がときどき野球を見に行く坊ちゃんスタジアムと、同じ敷地にある体育館で練習しているらしい。いつか見学に行きたいと思っている。公式サイトによると、「しゃべりに来るだけの人もいる」そうなので、敷居はそんなに高くなさそうだ。

 中井選手は、身長が155cmしかなくて、私とそうかわらない。伊藤選手よりずいぶん小さく見える。コスチュームも、愛媛の子らしく、伊藤選手に比べてあかぬけない感じ。これは中井選手を応援するしかなかろう。勝ってくれて嬉しかった。

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 今大会注目(かどうかは知らない。とりあえず書いてみた)の、レッドスレイヤー・ガイ選手が、稲垣組の武重選手と対戦。武重選手はもちろんのこと、ガイ選手も、会場から、お仲間らしい声援がたくさん飛んでいたが、気になるのは、その全員が、「レッドさん!!」と呼んでいたこと。「レッドスレイヤー・ガイ」という名前の一部を取って「○○さん」と呼ぶ場合、九割の確率で「ガイさん」になると思うのだが。
そんなレッドさんはお面に猫耳、赤マントで入場。

お面と猫耳は、はずすと、セコンドにかぶせたが

セコンドはそれ、試合中もつけっぱなし。
 武重選手がアンクルホールドで勝ったが、私の席からはよく見えなくて残念だった。今回の席は、ステラでは珍しく二列目。ステラで最前列じゃなかったのは久しぶりだ。近藤選手の出場が決まってから、しかも9月16日の大阪プロレスIMP大会とどっちに行こうか、ギリギリまで迷ってからチケ取ったからかな。
 阪プロIMPに、マスカラスさえ来なければ・・・。

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 休憩後、八月の横浜文体で、初代フェザー級王者になった前田吉朗選手から挨拶。会場を見渡して、「パンッパンですね」と笑っていた。勢いのある言葉も聞かれた。良かった!!

 セミ、藤原大地選手と、平安孝行選手の試合。平安選手のローブローが入ってしまい、藤原選手が起き上がれなくなる。会場から、藤原選手のお仲間らしき方々の、殺気立った声が飛んでいた。「反省しろ!!」はまだしも、「ち○こ蹴るな!!」「おれに(平安選手の)ち○こ蹴らせろ!!」など、延々続き、あんなに「ち○こ」という言葉が大量に飛び交ったパンクラス会場は、私ははじめてだ。おかげで、平安選手のセコンドが、「深呼吸しろ!!」と言ったのまで、「ち○こ救しろ」に聞こえる。
 
 結局、そのまま、藤原選手の反則勝ちになる。会場で配られた「HYBRID NEWS」に藤原選手のインタビューが載っていて、今日は二年半ぶりの復帰試合で、「自分は涙もろい」と語っていたので、復活の感涙が見られるのか、と思っていたのだが、聞こえてきたのは悔し泣きだった。運が悪かった。とりあえず今は、ゆっくりち○こ休してください(結局それが言いたかったんだろと言われそうだが、誤解です)。
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 メインが、近藤選手と、ジョン・フランソワ・レノグ選手の試合。近藤選手が大阪大会に出場するのは、四年半ぶりとのこと。ステラで近藤選手の試合が見られて、得した気分だ。相手が外人なので、また得した感じがする。私は、どんな外人でも、とりあえず外人が出ていれば、得した気がする、昭和の感覚を持っている。

 パンクラス会場には、出場選手の国旗がかかっていて、それがなんか「ちゃんとしてる感」があって、タイトルマッチのときの国歌斉唱もそうだが、好きなところだ。私はこれで、オランダの国旗をおぼえた(バス・ルッテンやリオン・ダイクの功績による)。
 この日、会場にはフランス国旗がかかっていたが、私はそれが誰のためにかかっているのか、かなり後半までわからなかった。この日出場した外人はレノグ選手だけなのだが、レノグ選手の外見と、「フランス」が全く結びつかなかったせいだ。

 ところがレノグ選手は、私のそんな思いをちゃんとわかっていて、帽子(キャスケット?)にチェックのシャツ、サスペンダーつきの白ズボンを身に着け、フランスの国旗を振りながら、「必要以上にフランス出身であることをアピール」(週プロより)して入場してきた。

 レノグ選手が、あんな外見なのは、移民なのかな(移民バカにしてると腹に頭突きされるぞ)。

 近藤選手がキレイに勝ってくれると期待していたのだが、なかなか決めきれなかった。同じ間合いで、ずっと、リングをくるくる回っていたような気がする。判定になった。今日は短い試合が多くて、ビキニのラウンドガールもあまり出番がなかったが、メインでフル出動だ。判定では、近藤選手に一票入ったが、あと二票はドローだった。レノグ選手にとっては大健闘かもしれない。

 近藤選手は、「毎月でも試合がしたい」と言っていたそうなので、また早く、きっちり勝つ試合が見たい。毎月、というのは最近では珍しいが、昔、船木さんや鈴木選手は普通にそうしていたので、近藤選手ならできると思う。そう書いていて、船木さんは、今の近藤選手と同じ年で引退したのだなと気づいた。月日の流れるのは早いものだ。
 そう書いていて、船木さんの年齢はすぐわかるが、近藤選手の年齢を、何とかして思い出そうとしていたとき、なぜか自分が、「近藤選手はうさぎ年」ということだけ、強烈に記憶していることに気づいた。何でなのか全くわからない。

 久しぶりにパンクラスに行ったが、でも、おもしろかったと思う。
■■オマケ■■

カマカズの脳内のフランス人


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