03.9.27 デルアリ大会

 このサイトの日記を読んでくださっている方々は、おぼえてくださっていると思うが、私は、9月24日、母と東京旅行に行き、25日に帰ってきた。25日は木曜日だった。愛媛では、週刊プロレスの発売は金曜日だが、羽田では木曜日に買える。一日早く買ったからといって、どうなるものでもないが、無意味な優越感を味わいたかった私は、田辺書店羽田空港店で、週プロを買った。
 旅で疲れた体を、飛行機の座席にあずけると、寝そうになるが、はじめての親娘旅行の余韻を楽しみたかったので、眠気ざましに週プロをめくっていると、「27日にデルフィンアリーナで、冨宅とくいしんぼう仮面が対戦」という記事が載っているではないか。
 15日のことは、裏で情報を得ていたが、これは、本当に全く知らなかったので、しばらく開いた口がふさがらなかった。27日といえば明後日だ。明日松山を出なければならない。そんなの行けるわけがないと思ったが、もし、地元で明日週プロを買っていたら、明日の夜フェリーに乗るのは100%不可能だったと思うと、今日週プロを買えたのは何かの縁だ。一日の余裕がある。プロレスの神様が「行け」と言っているに違いない。と、まともな人間ではたどりつきようもない意味不明な結論にたどりつき、行くことに決めた。翌日、留守の間にたまった膨大な洗濯物をかたづけ、旅支度はそのままに、フェリーに乗った。今回は、ローソンのロッピーでチケットを買えた。

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 冨宅さんとくいしんぼう仮面の対戦は、最も恐れていたカードの一つだが、それが二試合目にして早くも実現してしまった。どんな試合になるのか。大阪プロレスのファンに楽しんでもらえる試合になるのか。デルアリは、はじめて行くが、どんな雰囲気なのか。チケットは買えたが、自由席なので、いい席に座るには、何時頃から並べばいいのか。他の試合のカードも、試合順も、何もわからない。帰りのフェリーには間に合うのか。次の冨宅さんの試合の情報を得ておかないと、こんなことが続いたら死んでしまうが、どうすればいいのか。お財布に三千円しかないけど、どうやって夕方まですごすか等、またしても、さまざまな不安や疑問が渦巻く状態で、27日、大阪南港に上陸した。
 大阪南港の地図で確かめると、デルアリのあるフェスティバルゲートは、地下鉄の「動物園前」で降りればすぐらしい。親娘旅行のとき、上野動物園に入れなくて悔しい思いをしたので、腹いせに、天王寺動物園に行こうかと思ったが、外を歩きまわる元気がなかったので、またの機会にする。なんばが近いので、高島屋で時間をつぶす。デルアリに行く前、待ち時間が長かったときのために、高島屋近くの商店街で、「紙のプロレス」を買う。と、「マガジンファイル」というケースに入れてくれ、それには「生活情報サービス」ということで、いろいろなチラシや、DHCの試供品等が入っている。少し得した気分で、デルアリに向かった。

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 フェスティバルゲートはすぐ行けた。デルアリに行くと、てっきり、並んで待つものと思いこんでいたが、整理券をもらうのだった。それなら、もっと早く来てもらっておくのだった。80番だった。キリ番だが、別に嬉しくない。開場時間になると、警備員の方が、整理券の番号順にお客を並ばせ、入場させた。中は、椅子があるものと思いこんでいたら、床に座るのだった。何とか、段があって見やすいところに座ることができた。
 隣の女性に、「ここに座ってもいいですか」と聞いたのがきっかけで、その女性が話しかけてくださり、いろいろおしゃべりをして、楽しくすごせた。お座布団まで貸していただけた。一人で心細かったので、とてもとても嬉しかった。

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 大会がはじまると、まず、「冨宅を倒せ!パンクラスを倒せ!この男が立ち上がった!!」という煽り文句とともに、くいしんぼう仮面の映像が流れ、場内は歓声につつまれた。冨宅さんが、P,s LAB大阪のすみっこの、受付の机に座って、くいしんぼう仮面の写真をながめながら、「何をってくるかわからんだけに、こっちも、どう攻めたらええかわからんなあ・・」と悩む姿まで収録されていた。そのとき冨宅さんが着ていたのは、パンクラス10周年記念Tシャツだったが、それがわかったのはデルアリ内で三人くらいだったろう。
 映像が終わると、くいしんぼう仮面が入場。リングに上がってマイクを握ったが、リング外の選手とレフェリーに、いきなりスライディングキックをかまし、それがすむと、おもむろにマイクを握りなおし、「エ゛ッ」とゲップをして、無言で去っていった。冨宅戦を目の前にしての意気込みが、あふれるほど伝わってきた。
 今日もえべっさんはおもしろかった。スペル・デルフィン社長を、「慰安旅行に連れて行け」「松茸を食わせろ」と攻めたてた。私は、えべっさんがペロに言う、「小汚い犬め!!」というのが大好きだ。
 えべっさんは勝利をおさめ、今日が復帰戦だったGamma選手と、つもる話をし、そのあと、ペロとペッキーちゃんのクイズコーナー。待たされたためか、ペロのテンションがすごく低く、ペッキーちゃんが気の毒だった。正解した子どもには、ペッキーちゃんが風船をねじって作ったウサギがプレゼントされた。ちなみにそのクイズは、「オニはオニでも食べられるオニはなに?」で、私は「おにぎりだ!」とわかり、前回と違って子どもが少なかったので、本当に手を上げようとしたが、やはりみっともないのでやめた。

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 休憩後のセミファイナルが、冨宅さんとくいしんぼう仮面の試合だった。
 試合前、また映像が流れた。冨宅さんの試合映像にあわせて、「蹴!秒殺!!パンクラスの怖さ、見せてあげる!!」という文字がかぶさったと思うと、くいしんぼう仮面の試合映像にあわせて、「パンクラスにこれができるか!本当のプロレスを見せてあげる!!」という文字が。何でオネエ言葉なのかはさだかでないが、パンクラス10周年記念大会の「パンクラスVS新日本」もしのぐ対抗戦ムードが煽られ、一触即発の雰囲気(これは嘘)がただよう中、くいしんぼう仮面が、「いらっしゃ〜い」という三枝兄さんの声に乗って、おせんべいをまきながら入場してきた。
 冨宅さんとくいしんぼう仮面が、同じリングに立っているだけで興奮する。くいしんぼう仮面がマウントを取る場面もあった。くいしんぼう仮面は、リングに寝転がり、冨宅さんに腕相撲を要求したが、冨宅さんは、応じると見せかけて、バックを取る。冨宅さんがロープに飛ぶと、外にいたペロに足を引っ張られて倒れてしまう。ペロは、「みんなの友達」なのに、パンクラスの友達じゃないのかあーー!!冨宅さんがリング外に落ち、イギリス武者修行以来の場外乱闘かと思われたが、くいしんぼう仮面がしかけてこなかったので、それはなかった。
 冨宅さんは、4分58秒、チキンウイングフェースロックで勝つと、マイクを握り、「世の中にはいろんなレスラーがいるなあと、大阪プロレスに上がって勉強になりました」と語った。帰りぎわ、物販の脇にいた村浜選手に、冨宅さんは握手を求めたが、スカされた。

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 メインは、インフィニティと、岸和田愚連隊のタッグ対決だったが、はじまったのが8時近くで、最後まで見ていたら、フェリーに間に合わない。お座布団を貸してくださった方にお礼を言って、大急ぎでデルアリを出、走った。急ぎすぎて、御堂筋線の乗り場をまちがえたが、無事、フェリーに間に合った。さんざんやかましく冨宅応援して、冨宅の試合が終わったらさっさと帰ったパンクラスファンがいた」と、大阪プロレスのファンの方に思われて、ムカつかれていないか、それが心配で心配でたまらない。


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