小さな小さな子猫たち


23年6月22日、ある方から連絡がありました。
仕事場に生後間もない動物の赤ちゃんがいて、
7匹のうち、すでに1匹は死んでしまっていたとのことでした。

その方の話によれば、母猫の姿はなく、
子猫たちは1日中なにも飲んでいないとのことでした。。
残った子達が夜になった今も、
生きているかどうかが分からないと聞き、
一刻を争うことだったので、通報者の方と急いで車を走らせました。

雨あがりの寒い夜でした。
駆けつけ、真っ暗な中、箱の中に手をいれると、
生き物とは思えないほど、氷のように冷たい体に触れました。
あまりの冷たさに驚きました。

みんな手が真っ赤に腫れあがるほどでしたが、
わずかになんとか動いてくれていました。

できるだけのことをして、なんとか生きて欲しい・・・
願うような気持で、車の中で一生懸命に体を温めました。
到着してすぐにミルクを作りました。
ミルクをスポイドやコットン、哺乳瓶などで、
必死になってあげました。
しかし、子猫たちには吸う力がなく、
指から垂れ落ちるミルクを、一滴一滴、
口の中に入れるのがやっとでした。
体重はどの子も40グラム前後しかありませんでした。

哺乳瓶を口に入れたまま、力が抜けていくような状態でした。

朝の4時ごろの様子です。
保護したときの手足の腫れはなくなり、
体の色も少し良くなったので、希望が湧いてきました。

2日間、不眠不休で頑張りました。
力尽きていく子の分の想いをすべて、
まだ生きてくれている子達に託しました。
最後の一匹が亡くなりました。
この小さな手の感触は、今も子の手に残っています。


なぜこんな状態で、そこにいたのか、

本当のことは何も分からないままでした。

やるせない想いが心から離れません。


どんな目をして、どんな性格の子になるんだろうと、

希望だけは捨てずにいました。

もし、今度生まれ変わることが出来たら、

永く幸せな一生を送って欲しいと心から思います。


この子達のことは、これからもずっと忘れることはありません。




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