若松鉱山(鳥取県日野郡日南町湯河)    2/3    
                                   ・2回目 鉱山めぐりの日  2007年9月  


 同年、夏に2回目の訪問をしました。1回目のときは冬で雪に行く手をふさがれてしまい鉱山跡まで行けず途中で断念。今回は暑かったけど山道のわだちにマイカーの腹を気にしながら(結構こすりましたよ)トコトコとゆっくりゆっくり登りました。登ること約15分位。見えました! 木陰の間から! ああっ、あれか〜。ついにやってきました。




県道11号線を南から来て湯河に入り左折する場所がここです。L写真の左側の杉の木の向こう側、R写真のブルーシートと杉の木の間の道です。(R写真は逆から撮影)道幅は狭い。


Lはたんぼの向こう側にクローム鉱が結構一杯あるようだ。黒い砂のように見えるものがそれである。閉山している筈なのに? Rはここの貯鉱所近くの道路標識。


前ページの写真と比較すれば違いがわかる。なんでも解体が進んでいるとか。


最初に見えた地点からの撮影。Lは遠景、Rはアップ。思っていた以上に山奥だ。坑口は上部のずう〜っと右手の方だ。写真には写っていない。


現場の最初の場所、ホッパー。解体中だが整理されている。Rは「若松鉱山 2号(”号”は古い漢字だ)ホッパー」。ここにトラックを入れて積み込んでいたのだろう。トロッコ用レールは見えなかった。


上のホッパー隣の選鉱所。ここも解体される。内部の金属スクラップ類はもうすでに撤去されているかもしれない。そこまでは確認できなかった。


 Lは坑口から選鉱所までのトロッコレール。この右手方向ずう〜っと行くと坑口がたくさんある。しかし今は全部塞いでいる。ちょっと前まではきのこ栽培をしていたが今はやめている。やめた後、人が入りこんだりしての事故を防止するために塞いだようである。こんな所まで人が来るのか?小生が来ているから笑えないが・・・。Rは索道用の鉄塔だ。写真では分かりにくいが最上部にはワイヤーロープ用のプーリーがまだ残っている。この索道は出発点は多分坑口だろうが目的地は何処の選鉱所だろうか?上の写真の選鉱所なのか?あるいは下の県道から入ってすぐの選鉱所なのか?もっと他にもあるのかが分からない。だいたいここの鉱山の場合、資料があまりにも少ない。若松鉱山という大雑把な名前しか分からず選鉱所の名前などちょっとしたことさえ不明のままだ。こうしたことはだいたい地元の役場で聞けばいいのだが(最近は聞いても分からない場合もある)今回の鉱山めぐりでは聞くのを忘れた。そのかわり湯河にもどってから入った地元のおばさん一人でやっている食堂で定食を食べながら聞いた話では”・・・この辺りは鉱山が多くてね、私らにはよく分からんけどクロームを取ってるらしいけど。クロームって何なのかそれもようわからん。今は全部閉鎖してるけどひところはそらもう、ここら辺りすごい人人人ばっかりだったんよ。にぎやかでね〜、うちなんかもよくお客さんが来たね。(ところで)お客さんは何か鉱山関係の人?” きましたよ、よく聞かれるフレーズを。この質問を今まで何度聞かれたことか。聞かれる理由もわかるんだけど。このかっこうなんだよね。いつもそうなんだけど作業用の長袖(夏も)シャツで胸両ポケットにはペンとメモが、そして下はカーゴパンツ、足元は安全靴ではないがそれっぽい黒い革靴。そりゃ、聞くよね・・・これでメットをかぶってたらいくら「違う」と云ってもとうらないだろうね(車には積んでるけど)。(笑) 
 廃鉱山めぐりをする場合い、これぐらいのかっこうでないとやはり危ない。聞かれて答えは”いえいえ、ただ鉱山が好きなだけですねん。ただの鉱山マニアですわ、ハハハッ ”と。ここで人によってはもう一押しされますね。”石ひろい?”と。そうなんですね、ただの鉱山めぐりの人は以外と少ないんです。たいがい”石ひろい”目的が多いですね。話が脱線しました。
 ところでこのおばさんから新情報を得ました。 国道を東の方に河上の方に行くと何とか鉱山があるとか。う〜ん、それは知らなかった。名前を言わなかったなあ。帰って調べると多分”日野上鉱山”のことだと思う。ここと同じクロームだ。ということはここ湯河には若松・広瀬・日野上とクローム鉱山が3箇所とすぐ近くに高瀬鉱山と計4箇所のクローム鉱山があったことになる。なんとおよそ半径10キロ圏内に4ツの独立鉱山があったとは。一時は国内クローム産出量の90%を占めていたというがあながち嘘ではないかもしれない。


 解体中の選鉱工場。ユンボもあった。斜面はズリか?ただの土砂か?想像だがここに選鉱工場が建っていたのだろうか?斜面の部分で上下に工場が分断されている。操業時は当然ここも繋がっていた。


 Lはユンボがあった斜面を上から見たところ。Rはここはこんなに山深い場所だ。


 よくはわからないがバケットの4箇所の足にはスプリングがついている。どうやら振動させて下へ落とすのか?


上の拡大図だ。


最上部から撮影。R写真は○○鉱山の看板跡。○○には「若松」とあったのだろう。今はその跡すら皆無だ。


ほとんど頂上だ。よくもまあこんな所まで・・・。欲望のなせる業か。小生もよくもまあこんな所まで金と時間を使ってきたものだ。


露出している岩肌。これらはただの石だと思う。Rの「施業案対象外区域」ってなんだろう。わからない。


 最上部(だと思う)での解体作業。よくここまで4トン車で登ってこれたものだ。今解体しているのは何でもきのこ栽培用の建屋らしい。その右側の建屋が最初にトロッコから選鉱工場に落とす破砕場。




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