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茨城県水戸市城里町錫高野 高取鉱山 (1/1) 撮影 : 2009.12 |
●採掘金属 : (佐竹藩時代は)金、銀、錫、(明治以後は)タングステン、錫、銅など。 ●経営企業 :明治以前は省略→(明治の一時は)三井系の某企業。→(いつからか不明)下川鉱業/株(北海道・三菱マテ系)→ 三菱マテリアル(1986年閉山時)。 高取鉱山というのは茨城県中北部、常磐道水戸インターの北西約10キロぐらいのところに位置する。行政区分は水戸市城里町。開かれたのは約400年前の佐竹藩時代である。当初は他鉱山同様、金(Au)が主目的で同時に銀、錫も掘っていたという。徳川時代に入り佐竹藩が秋田に国替えになって後しばらくは鉱山も採掘続行されていたようだがその後の様子は分からない。 明治に入り三井系の会社が一時採掘したというが詳細は不明(ちなみに日本でタングステンという元素が知られたのは明治時代)。その後、明治の後半に入り三菱系の下川鉱業(北海道で鉱山活動)が採掘。閉山時は三菱マテリアルと言われているが直営なのか子会社の下川鉱業なのか不明。ちなみに錫高野のズリ場からは鉄マンガン重石、錫石、水晶、蛍石、トパーズ、などマニアの欲しがるものが結構あったらしいが今では取り尽くされて簡単にはいかないらしい。 |
●L写真:県道112号線の錫高野バス停。いよいよ近くまで来た。地元では”すずごや”と呼ぶこの地域、文字通り錫(Sn)が 取れるしタングステンも採れる。 ●R写真:県道51号から入った道路をしばらく行くと分岐点があるがそのまま行く。右は高取山の方に行くらしい。 |
●L写真:奥へ入っていくとこんな感じです。 ●M写真:磁力選鉱機を使ってたんですね。理屈は簡単子供でも分かります。不純物の混じった微粉末鉱粒を電磁石or永久磁石をセット したベルトやドラムに通して磁性を帯びた物質だけを抜き取るという方法。湿式と乾式がある。 ●R写真:後ろを振り返ったところ。入り口方向。 |
上のほうに行くとズリ山がある。ここでは鉄マンガン重石からタングステンをとっていたようである。 |
●L写真:シックナーだろうか。何だろう? ●R写真:ヤマは閉山だがやることはある。いややらなければならないことがある。それは鉱排水処理。中和して流さないと周辺の農作物 が大変なことになる。プレハブは管理用事務所。 |
事務所前からもう少し行くと赤木毛通洞坑に着く。この案内の立て方は観光用に見えるが一般公開もしていたのだろうか。資材運搬用のトロッコだけが一人、いや一台淋しく取り残されていた。軌道が片方土に埋まっているからこのトロッコ、坑内に行くしかないと思うのだが・・・あるいはこれも観光用においてある?枯れ木もヤマの賑わい? |
赤木毛通洞坑内部。右側壁にはエア圧送用の配管と地面にはトロッコ軌道が確認できる。出水がかなり多いのか右側の排水溝も幅が広い。 |
●L写真:すぐ近くでタンクの塗装作業中。なんなんでしょう。 ●R写真:これはまた別の坑口だ。間際には近づけない。ここのエリアで一番荒れている坑口だった。 |
赤木毛通洞坑の反対側(方向が分からない)と言ってもすぐ近くの「第一通洞坑」。ここは幅も天井高も低いようだ。内部は水没状態。軌道もあったのかどうか不明。坑口の前は見たとおり排水溝のU字溝でがっちり固められている。 |
● L写真:右の建屋がコンプレッサー室。奥は不明。 ●M・R写真:パッと見では左右2気筒の大型コンプレッサーのように見えるが両サイドのシリンダー内がアキシャル式になっているのか もしれない。モーターもでかい!強力だ。 |
カンテラ、じゃなかったキャップ・ランプ用バッテリーの充電器。上のコンプレッサー室と同室。バッテリーが2〜3個残っている。 |
高取鉱山の錫高野地区にも採掘坑口がありそこにもズリ山がある。どちらかといえば石採取マニアたちはここに行く。小生が行った時は道路工事中で通行止め(こんなんばっかし)。まあ時間も遅くなりかなり暗くなってはいたが。一晩寝て明日行く手もあるが明日は別の予定もあったのでここはPASS。次回お楽しみに。 |
>おしまい< HOME (1/1) |