moto yasu  koozan
基 安 鉱 山 1/1
愛媛県西条市川来須       訪問日:2009年





 基安鉱山は愛媛と高知の県境にある伊予富士の北斜面に位置する。この加茂地区にはこの辺りから石鎚山の北側にかけて他にも新居鉱山や西之川鉱山などいくつかあり大森鉱山、龍王鉱山など小さなものも入れると銅鉱山はたくさんあったようである。
 この地区に銅の鉱脈があるらしいというのはかなり古くから知られていたようだが実際に開発に入ったのは1929年頃からでその後5〜6年は活況を呈していたようだが一時衰退。1951年再度本格的に採掘を開始。一時は精鉱を年産12.000トン(品位2.3%)を別子に送鉱していたが1972年10月閉山となる。
  


  


 国道194号線を高知県側から愛媛県側に向かう途中、山の合間からかいま見えた寒風山の壮麗な冬景色。


 廃坑山めぐりで走りやすい綺麗な新道ばかりを走るのではちっともおもしろくない。昔の遺構もみつけられないしただの単なるドライブになってしまう。のでぼくの場合車の許す限り旧道を走ることにしている。旧道と云ってもココの場合こんなにきれいな道だが。
 ・R写真:冬だったのでトンネルの手前までは登山客のために開通しているがトンネルは通行不可だった。ザンネン!(トンネル向こう側は愛媛県側。)結局戻って新道の長〜いトンネルを走ることにした。
 ・L写真:見たとうり伊予富士、寒風山、笹ヶ峰への登山道だ。この日も何人かの男女が登る準備をしていた。


 登山案内板の地図。
基安鉱山は赤い×印。現在地はそれの右上、「寒風山トンネル」の右側入り口付近。もし徒歩でいけるとすれば2時間ぐらいか。


 新道のトンネルを抜けてすぐ左手の景色(左側が基安鉱山側になる)。だが何にも分からない・・・・。


 旧川来須中継基地よりちょっとトンネル側に戻った所にこんな土砂崩れが。川は谷川。堰きとめられてはいないのでそのままにしているのだろう。自然のチカラはオソロシや〜。


 元架空索道の川来須中継基地。索道は写真右側から送鉱用の盤器(ハンキ、鉱石を入れるバケツ、バケットのこと)に満載した鉱石を写真左手方向(別子の黒石、マイントピアの近く)にまで運ぶ。途中、下津池、吉井、大野山を経由して延々と18キロ弱を盤器をぶら下げたまま運んだ。
 索道は玉村単操式。手元の資料によると速度は毎分/105m、輸送量は毎時/11t。
 後になって索道をやめ唯一国道に面していたこの地点からトラック輸送に切り替えられた。


 中継基地のUP画像。と云ってもあるのはこの白い壁一枚だけ。裏側をのぞいてみたが草だけだった。トラック用のホッパーも確認不可だ。もちろん索道の跡も文字どうり跡形もない。何故これだけ残ったんだろう?壁以外にあるのは選挙用のポスター一枚だけ・・・・・。バス停でもない場所に何の意味が・・・。


 白い壁の裏手。所々に石垣が残っているが索道を彷彿させるものはなにもない。


 これで終わりです。
写真は中継基地の白い壁の南側にあったコンクリート基礎。他に撮るものがなく・・・・。





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