五代松鉱山(ごよまつこうざん) 奈良県吉野郡天川村洞川  
                                                  撮影日  2007年4月   1/1


 五代松鉱山に関しては詳細はあまりよくわからない。採っていた鉱石が主に磁鉄鉱でネット情報によるとなんでも”原子炉の遮蔽材”として五代松鉱山産出の磁鉄鉱が使われていたとのこと。知らなかった・・・。昔、黄鉄鉱がその半導体性を利用してラジオの検波器として使われていた、というのは聞いたことがあるが原子炉の遮蔽材のことは初耳でした。またこれもネット情報ですが五代松鉱山は五代松さんが発見したのではない、という情報もあります。確認は取れていませんが地元では”吉野鉱業”と呼んでいる、とのことです。この辺りのことになると資料が少ないせいもあり正確な情報はもうお手上げです。地元まで行って複数の人に聞いてみないとわかりません。磁鉄鉱以外にも日本式双晶(ハート型の水晶)でも有名です。それを目的に採取に来る”石マニア”も結構いるみたいです。
 五代松さんが発見したという前提で話を進めると氏の活躍時期が大正から昭和にかけて、つまり1920年代なのでちょうど日本も世界も波乱の時期である(1918年に第一次大戦が終戦)。推測だがそんな時代の中で五代松鉱山でも結構それなりに往時があったことと思う。(資料があまりに少なく時代考証からの推測です。違ってたら申し訳ありません。) そんな鉱山もついに1981年閉山となる。現在は写真のようにどんどん解体が進みいずれはホッパー跡もなくなるのでは。裏山にあるらしい残存物も確認していないがもうすでに無いかもしれない。こう言っては失礼ですがどちらかといえば結構マイナーな部類の鉱山だと思います。  





 ここが五代松鉱山の跡だ。たぶんホッパーだと思う。ここの場合い資料が少なくてトロッコで運んだのかダンプで運んだのかよく分からない。  


A
看板はこんな感じだったんでしょうか。想像で書いてみました。関係者の方、気にさわりましたらすいません。

B
最左に「吉」の字が、右には「(株)」と「山」が。”五代松鉱山”の看板文字はほとんど消えてしまい今はこれしか残っていない。R写真は想像で復元してみました。”吉野鉱業”・「五代松鉱山」。 


ホッパーの内部。結構狭い。天井も低い。Rは右側面から見た構造物。ただのドラム缶ではない。下が円錐状になっている。  


”大峰の地下資源???の為に殉じてここに眠る。古井戸が一層の???” 分かりません。


鉱山跡の右側から上に上る道なき道です。どうやらお仲間さんはこのベルトコンベアの下をくぐって登っていっているみたいですね。この坂、結構足場が悪くてわたしはあきらめました。ズルズルッといきそうで。Rはその周辺です。  


ここはもうちょっと奥に行ったところからの写真です。たぶんこの坂を上っていくと鉱山に行くんでしょうね。  


鉱山前の道を奥の方へもうちょっと行くとごらんの標識がある。そう、ここは霊峰・大峰山登山の入り口なのだ。頂上までは登山口から5時間ぐらいかかるとか。ウッへ〜・・・。そんなに・・・。やめました。もうちょっと短時間であれば考えなくもなかったのですが。Rの写真、「これより女人結界」でしょうか? 以前、相撲の土俵に女性が入れないのはおかしい! と抗議をした方がいましたがこれを見てどう思うのでしょうか。ただハイカーの中には女性もいると思いますがね。確認はしてませんが。 


鉱山の奥の鍾乳洞の方から流れてきている水脈である。地元では”ごろごろ水”と言って結構人気のある水らしい。下の写真にもあるがこの日もたくさんの人が来ていた。私もちょっと飲んでみたが若干甘いかな、という感じだった。でも思うのだがここの採水禁止の場所と採水している場所は目と鼻の先ですが。何か殺菌処理でもしているんでしょうか。  


ごろごろ水の水脈方向にはこんな柵が.この奥の方に坑道があるのでしょうね。入ってみたいですが。  


五代松鍾乳洞の入り口です。ですが営業していません。なんでも洞内が崩れている箇所があるとか。再開はいつですか?と聞くと未定とか。あんまりやる気があるように聞こえなかった。ちなみに鍾乳洞の入り口はここから15分ぐらい急坂を上る。(下に写真がある)  


 五代松鍾乳洞の案内板です。
 Rは赤井五代松氏の胸像です。赤井氏は地元生まれの方で子供の頃にこのあたりで働いていて何か足元で”ゴーゴー”と水の流れる音を聞いて「何かあるな!」と考え、若いときからノミと槌だけで岩を掘り近所からは”気がふれたか”と馬鹿にされながらコツコツと親子で岩掘りに専念した結果、1936年(昭和11年)遂に鍾乳洞を発見しました。同氏の活躍時期は大正から昭和にかけての頃でした。鉱山の発見はたぶんこの鍾乳洞の発見過程で見つけられたものではないのでしょうか?その辺のことに関して資料があまりに少ないです。地元の役場で聞かないと分かりません。  


よくわかりませんがこれはゴロゴロ水採水用の滅菌装置でしょうか? 鍾乳洞入り口へ行く登り坂途中にありました。 


鍾乳洞入り口です。ごらんのとおり誰もいないし青い鉄の扉もガッチリと鍵がかかってます。


上写真のまるの説明です。


この日もたくさんの人や車がきてました。駐車場管理人に聞くとなんでも日によっては駐車場に入りきれずに横の道路にズラ〜ッと並ぶこともめずらしくないとか。採水しにきた人に聞くとこの水でコーヒーをたてると大変おいしい、とか。逆に考えるとそれだけ都会の水道水がまずい、ということか。  


そうしてる間にも次々と新たな車が。すごいですね。




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