「終わりなき旅路の果てU」

2001924 FINAL沖縄宜野湾市海浜公園屋外劇場

 

01.花(アコースティックバージョン)

02. I'll be

03.ラララ

04.君がいた夏

05. LOVE

06.星になれたら

 MC

07.車の中でかくれてキスをしよう

08.抱きしめたい

09. Printing Dance Dance Dance

10. Round About〜孤独の肖像〜

11.シーラカンス

12.手紙

13.マシンガンをぶっ放せ

14.ニシエヒガシエ

15.光の射す方へ

16.深海

17. Tomorrow never knows

18. Hallelujah

19.

 encore

20. everybody goes−秩序のない現代にドロップキック−

21. innocent world

22.独り言

23.優しい歌

24. 1999年、夏、沖縄(2001年バージョン)




「ツアー ポップ・ザウルス」

/14旋律の初日静岡公演に始まりあっという間の2ヶ月間
遂にこの日がやってきてしまった,本当にこれが最後「フィナーレ」である。
ほんの少しの寂しさと、この日を無事迎えることが出来た嬉しさとが入り混じって複雑な心境だ…
朝から心臓の高まりが止まない。

ふと空を見上げると、多少曇ってはいるが何とか大丈夫そうだ
昨日の豪雨を思えば、多少の雨はノープロブレム!受け入れる覚悟は出来ている
かなりの気合を入れて、2時ごろ会場入りをする。

 幸運な事に今日の席はSブロック
最前列は取れなかったが、ほぼ中央の健ちゃん寄り2列目をキープ
ステージまでの距離なんと2m!!こんなに近くで見て良いのだろうか??
一瞬夢ではないかと自分の目を疑い体が震えだした
ただSブロックにはイスが無くオールスタンディング
一度場所を決めたらそこから動けないトイレにさえ行けない…(苦笑)

開演までの約1時間、疲れきった老体に気合をいれてじっと「その時」を待った。

 そう、この日は始まるずいぶん前から
「何か」が違っていた
これから起こる想像を絶する事態をまるで予言するかのような異様な熱気、只ならぬ盛り上がり・・・
Sという特別な場所だけではない、会場全体がその雰囲気につつまれ
「ファイナル」というとてつもなく大きな怪獣の出現を、皆な心待ちにしていた。

★静岡の初日にも、千葉でも、横浜でさえ感じることの無かった
この熱い空気…これは一体何なのか??
オープニングで桜井さんが登場し、
「花」を歌い始めた時・・・その時、謎は解けた。
 ものすごい声援、雄叫び、会場が割れんばかりの拍手、狂気の歓声!!!

そう、皆なこの瞬間を待ちわびていたのだ。
モチロン私も例外ではなく、一瞬めまいを覚え意識が遠のいた
花火があがる前にすでに会場は爆発していた、そんな一体感、勢いは想像を絶する物だった
しかしまだ1曲目である、これからこのライブはどうなってしまうのだろう??
だれも予想がつかない。



「I'LL BE」
 
これまでのMr.Childrenはライブの一曲目には元気のいい
勢いのある曲を持ってくるのが普通だった。
しかし今回のツアーではいきなりバラードから入る。
1曲目の花である程度は盛り上げているけれど、とても美しい静寂の漂うオープニングである。
この大胆な演出に初めはとても驚いたけれど、逆に自信があるからこそ出来るのかもしれない。
これから始まる全ての事を受け入れようとする自分たちを象徴しているかのような
そんな決意にもふさわしい曲である。

ミスターチルドレンの曲には、前向きな気持ちにさせてくれるものが多い。 

桜井氏が個人的に綴ったものでも、それを自分の経験に重ね合わせリンクさせてしまう。

 

気がつくと歌詞を一つ一つじっくりかみ締めながら聞いている
一瞬の瞬きさえも惜しいくらいにステージの上での出来事を
目に焼き付けようとしている私がいた。

今日、このファイナル公演で「私は、ミスターチルドレンの全てを拾い上げたかった。」

 

「悩みや迷いと無二の親友になれればいい、旅立とう、一歩づつ進んで、いつだって自由だ…」
「不甲斐ない自分に銃口を打ち付けろ、あたり障りない道を選ぶくらいなら
全部放り出して、コンプレックスさえもいわばモチベーション」
 

今日もまた物すごい形相で、体の底から搾り出す様に歌う桜井さん。

その勢いは私の肉体を完全に凍らせる。
そしてこの曲の後半ラストのグルーブはもの凄い!この時点で彼らはすでにターボがかかっている。
嵐のようなリズムを刻む中ケー&JEN、その姿は圧巻だ。



「ラララ」
 
誰かが言っていた、この曲の最中彼は
「歌のお兄さん」になると。

確かにこれが始まると理屈抜きで楽しめる。
桜井さんは惜しみない笑顔を顔中で表現し、大きな口を開け
私達と一緒に合唱をする事でコミュニケーションを取る。
ツアーファイナルともなると観客も慣れたものだ、戸惑いも無く「ら〜ららら〜らら、ら〜…」と
始めからガンガン歌い出す。というより今日は「全曲」歌いまくりである(^_^;)
コール&レスポンスなどというルールはここでは完全に無視されている。

まあ今日は一種の無礼講、「祭り」だ、良しとしよう。 桜井さんもメンバーも本当に嬉しそうだ。
ひとつ不思議なのは、今までの巨大なスタジアムよりはるかにオーディエンスの声が響く事。
そこにいる人間は約8分の1、明らかに少ないはずなのに。
恐竜たちに魅せられて南の離島へ集結した「Children達」は
もの凄い爆音を出し、その身をさらけ出す事を恐れない。
そしてもう一つの不思議、イノセントスマイルを炸裂させる桜井さま
あなたは何て爽やかな少年のような笑顔を見せる人なんだろう・・・。

ロンリープレイの「あの」パフォーマンスをする奴と同一人物とは、とても思えませぬ…(笑)。



「君がいた夏」〜「LOVE」
 
マイクは取り損ねるし、歌詞が飛んでしまうほど弾けていた桜井君。
あとで「歌詞間違えるな〜!」ってつっこまれていたっけ〜。
その時一瞬ほほが紅潮するのを見逃さなかったぞ、私は。(笑)
静岡で初めてこの曲を聞いた時
この初々しい歌詞を照れくさそうに歌う姿がとても印象的だった。

そして今日あらためて聞くと、また違った曲に聞こえるから不思議だ。
これがミスチルマジックという物なのか。
ベストアルバム「肉」に収められたこの曲は、見事なまでに
ポップザウルスの肉へと成長した。
初期のミスチルの代表曲、そして永遠のラブソングとなっていくことだろう。


「星になれたら」

 ギターを開放し、ここからはマイクを片手に右へ左へ、、、そろそろ危ないポーズがチラホラと。

オーストラリアに留学していた友人が当時この曲を聞いて
自分を励ましながら毎日過ごしていたと言う話を思い出した。
何かにつまづいたときは空に手をかざしてみよう、この風はきっとどこかで君と繋がっているから
世界中の人が同時に空を見上げ、手をかざし1つになれる、そんな気がした瞬間。
たとえそれが今日、この場所限定の「妄想」であってもそんな事はお構いなしだ。
4007本の手は宙を舞う。

 

「車の中でかくれてキスしよう」〜「抱きしめたい」

 これ程心を込めて歌い上げる桜井さんを見たのは初めてである。

間近で見ると、なおいっそう感じるのかも知れない。
彼自身MCで言っていた
「今日は特に心をこめて歌います、じっくり聴いてください」

目の前のマイクさえいたわる様に、1曲1曲本当に大切そうに、ていねいに歌ってくれた。

会場からため息が漏れる…。

「抱きしめたい」は初期の頃の代表曲 
いつのライブでも欠かす事の無かったこの曲
何十回、いや何百回と聞いただろうこの美しい旋律 
しかし決して色褪せることがない 

「抱きしめたい、あふれるほどの想いがこぼれてしまう前に、2人だけの夢を胸に歩いて行こう」
もしも君が寂しい時には、いつも僕がそばにいるから

そのストレートな歌詞は
大人になるにつれ歪んでいくこの心を洗い流してくれるように、
心に響いてくる。
こんなロマンチックで純粋な時もあったのね〜桜井くん。 



「Dance ×3」〜「Round About」
 
それまでモヤモヤしていたモノが、ここで一気に爆発した!!!

メンバーは暴れたくて仕方なかったのか!?
桜井君、中ケー、ジェンも健ちゃんも
そしてバックを固める河口さん、サニーさん、浦さんも、一気に加速しはじめた!!

この会場にいる全員、すでに細胞分裂してしまったのか?
理性というモノなどここには存在しない。
この怒涛の興奮状態の中で自分が壊れていくのがわかる…。
 もう誰にも止められない。

しかし、このもの凄い盛り上がりは半端じゃない!
こんな事態を誰が予想できただろうか??

訳が分らないまま、その渦に飲み込まれていく自分がいる。
本能のままに激しいビートに体をゆだねる。

ミスチルって「ロックバンド」じゃん、ヤッパリ!! と再確認してしまう。
健ちゃんがこんなに激しくギターを弾く姿を見たのは初めてのような気がする
目がいつもより数段鋭い。

中ケーさんも独特のリズムでベースを唸らせる、その姿は獅子のごとく、まさしくオスである。
ジェンを始め自由の利かないメンバーが
恨めしそうな目をして今にもこちらに飛び出してきそうな勢いだ。  

 そして桜井さんは縦横無尽にステージを駆け巡り、私たちを容赦なくあおりまくる!
腰をくねらせ挑発をする
「God Bless You〜!You〜!You〜!!!」
目の前で指をさされた男の子に、みんなの羨望の目が!もうわけわからない状態だ。 
どこまで行ってしまうのだ恐竜たちよ・・・。



「シーラカンス」〜「手紙」

 激しい曲の後の体の火照りを冷ますように、静かな時が流れる。

「深海」は私が愛して止まないアルバム…しばらくこの美しい旋律に耳を預ける。
初めて体験したライブの感動がよみがえる。
あの日、あの時、このまま地球の終わりがきてもいいとさえ思えたあの感動が。
桜井さんの
「声の魔力」のせいなのか?
気がつくとその世界にすい込まれる様に、どこか違う場所へと私達をいざなう。
桜井さん、声の調子は良さそうだ…伸びとつやがある。



「マシンガンをぶっ放せ」〜「ニシヘヒガシヘ」

 更なる興奮の戦慄へと突入!!
夢にまで見た
「あの」ギタープレイが私の目の前で繰り広げられる。
もうすでに「カッコイイ」「セクシー」の域を超えている。
失神しそうなくらいの、まさにそれは芸術と呼べよう。 
一体何者なんだろう、この人は!? この世の物とは思えない。

一瞬の瞬きさえ出来ない、その一つ一つが脳裏に焼きつき私の燃えたぎるとなりとなる。
すでに原曲の影はなく新しく生まれ変わったといっても良い。「ニシエヒガシエ」
この曲もツアーと共に進化していった、とてつもなく美しいリズムでその姿を変えながら。

何かに捕りつかれたように絶叫し嗚咽する桜井氏、ついに狂ってしまったのか???

そして興奮した彼はギターを手放した瞬間、客席へ飛び込んだ!!!
ダイブーーーーー!!!!!

もう彼は完全に壊れていた、白目をむき出しにして歌うその姿はアニマルそのものだった。


そして私はついについに・・・「イって」しまった!!
絶頂である。
生まれて始めての体験に意識がもうろうとする、これが究極の窮みと言うものなのか。
悶絶の瞬間、
遠のく意識の中でもう一人の自分が叫ぶ
「楽しすぎて気が狂いそうだ〜!!」

その最中にも体を揺さぶり髪を振り乱し、誰にも負けないくらい黄色い声を張り上げる自分がいる。
そしてこの会場にいたほとんどの人は違う世界にイッってしまったのは間違いないだろう。
誰も疑う余地の無い一体感に会場はつつまれていた。 

一夜限りの祭典はまだまだ終わらない・・・



「光の射す方へ」

 会場内は更なる違う世界へ(次は一体どこへ??笑)

叫ぶは、踊りまくるは、いつ隣町の米軍基地から戦車が出動してきてもおかしくない状態である!!
私達一体どうなってしまうんだろう???
「ウォーーー!ウォーーー!ウォーーー!!!」「光の指す方ーーへ〜〜!!!」
ここでいつもの花火が爆発〜!!
大丈夫か〜?沖縄、これ以上やるとステージが壊れそうだ。

「ぎゃーーーー!!!!!」歓声と同時に私の体にパワーが宿る
ジャンプをしてこのまま宙に飛んでいけそうな気がした
そうまさしく「光の射す方へ」導かれたのである。

ライブも後半戦、すでに体は体力の限界を通り越しているはずだが、麻痺しているのか?
疲れを感じない状態に陥っていた。いや、そんなものを感じている余裕は無かった。
全身全霊をかけてこの「時」を楽しむ事だけに集中していた

人生で一度きりのこの時
を…。



深海」

あらためて・・・良い曲だ。眩暈がするほど。私を深い深い海の底へと導いてくれる。


僕の心の奥深く、深海で君の影ゆれる。あどけなかった僕はただ夢中で君をおいかけてたっけ

この曲を生で聴くといつも鳥肌が立つ。
その奥深くに潜むエネルギーが桜井氏の歌によって蘇り、
吐き出され私の体に突き刺さる!!「Take me to Heaven !!」
そう天国へと…惹きこまれる、惹きこまれる。どこまでもひき込まれてゆく…
その魔力にとりつかれたらそう簡単には現実には戻れない。


Tomorrow Never Knows

今日は何故かこの曲が、心に染み渡る。

果てしない闇の向こうに、手を伸ばそう。癒えること無い痛みならいっそ、引きつれて…
少しくらいはみ出したっていいさ、夢を描こう

今の自分の心境に重なってしまったのか? 
何百万回と聞いたはずのこの曲でこれ程胸を打たれるとは。
気がつくと涙が流れていた。
いつも冷静な私が今日はなぜだろう?心の底から思いっきり
「泣いた」

 

いつかインタビューで桜井氏が言っていた。「ミスターチルドレンはもう僕達だけの物じゃない」
すでにポップミュージックの伝道と化しているこれらの楽曲達。
作り上げた本人達でさえそう感じてしまうほど、進化してしまっているのか。

この壮大なアレンジと普遍性を持った歌詞に私生活をシンクロさせ
聞くもの全てを感動させてしまう。

ファイナル&沖縄という魔力にまんまとひっかかってしまったのだろうか!?
いや、これは自然の感情であった。
それ程人の心を動かす力がMr.Childrenの曲にはあるのだ。




「ハレルヤ」〜「花」

いよいよクライマックス、感動の嵐が会場内を包み込んだ。
皆な声高らかに歌っている、桜井さんの声がかき消されるほどの凄いパワーで。
体中から搾り出すような魂の叫びは次第に客席へとのりうつる。
恐竜の骨と真っ赤な花をイメージしたセットは今日はなかったけれど
今となってはどうでも良いとさえ感じる。
代わりに彼ら自身がステージの上で大きく花開き、私たちを包み込んでくれたような気がした。
時に冷たくさえ感じた彼らの瞳が、今日はこんなにも温かい。

「ハレルヤ」の大合唱に重なるように「花」を歌い始める桜井さん。
これを聴くのも今日で最後なのか、そう思うとまた熱い想いが込み上げてくる。
何度も何度も聴いたこの曲がまた形を変え、私達の前に現れた。
負けないように枯れないように笑って咲く花になろう、ふと自分に迷う時は風を集めて空に放つよ
心の中に〜〜〜〜〜永久なる花を〜〜〜〜〜〜さ〜か〜そぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜…………!!!

 

ナント力強く、優しく、暖かいメッセージなのだろう。
 何といったらいいのか、言葉にならない・・・

喜びと、悲しみと、感動と、愛情と、憎しみと、
幾つもの感情が入り混じって再びあふれ出た涙。

そう私たちは、些細な事で泣き笑いともに感動し、素晴らしい時を共有できたのだ。
メンバーの表情は眩いほどに明るい、満足しているのが手に取るようにわかる。

力いっぱいの笑顔で「ありがとーーーーー!!!!!」といってステージを去っていった。





「アンコール」

今日は素晴らしい偶然が重なった日だ。田原健ちゃんの32回目の誕生日だったらしい。

ここにいる殆どの人がそれを知っているのか
アンコールの「星になれたら」がいつしか
「ハピバーコール」に変わってゆく。
それに導かれるように現れた彼らの笑顔には棘はなく、どこまでも優しい。

楽屋で打ち合わせをしたのだろうか、桜井さんいきなり「浜田省吾のモノマネやります」と言って
サングラスを取り出し「ハッピーバースデー」を歌いだした。
会場は爆笑の渦、渦、渦!!

しかもかなりイケていたよ、ナンちゃって浜省。 
ツアーファイナル、もう何でもありの状態である。
多分アドリブではないだろうこの演出、だってしっかりサングラス用意してあったもの(爆)。
浜省の物まねをする桜井君、照れ笑いでクシャクシャの健ちゃん
なんとも微笑ましい一幕であった。

「サンキュウ〜沖縄〜!」「もう一発いきますか〜!?」の掛け声でEverybody Goes」が始まる。
はいは〜い、何発でもいかせて頂きますぞ♪遠慮なく!!
恐竜版メンバー紹介も今日で見納めだ
,でも不思議と悲しい気持ちはなかった。
またいつかどこかで逢える日まで、ドラえもんのポケットにでもしまっておこう。 
2発目の花火に客席はまたまた大興奮!! とにかく盛り上がる曲だ。



「Innocent World」

あれ?!今日は桜井さん最初から全部歌いだした、やる気マンマン?!
いや最後くらい俺に歌わせろぉと思ったのか、真相は分らない。
でも皆なそれを無視して一緒に歌いまくっていたけど(笑)。

再びあの爽やかな笑顔が戻ってきた。 
完全に一つになったこの会場で、ともに同じ歌をうたう…。

いつの日もこの胸に流れてるメロディ、切なくて優しくて心が痛いよ・・・

こんなに贅沢な時が他にあるだろうか???
きっと彼らだって同じことを感じていたに違いない
あの楽しそうな笑顔がそれを物語っている。
このツアーでは、全ての会場で1番を私たちの為にマイクを向けてくれた…
なぜ今日は始めから通して全部歌ったのだろう? 
今思うとその意味が何となくわかる気がする

観客は多分いつものように歌い出すだろうと予想して、あえて彼は歌いだした。

この言葉を初めて聴いたのは、昨日のこと「優しい歌」を紹介する時だった。

「一緒に歌ってくれ!!」

彼の口からそんな言葉がでるとは夢にも思わなかった
しかし私達と共にこの場所で歌うことを、「彼自身」が望んだのだ。
そしてツアーのファイナルとなる今日、この日、こうする事で全てを締めくくりたかった。
この長い旅の終わりに、天にも響く素晴らしい歌声を聞かせてくれた。



「独り言」

 ジェン登場!しかし彼は人気者である。機関銃のような歓声の嵐!!「ジェン コール!」
その時ばかりは桜井君、完全に主役の座を奪われていたみたいだ。
何か言おうとしても、
「Jen Jen Jen !!!」そのすさまじい勢いに
ついに彼はMCをジェンに譲るという場面も。
彼ら自身が言う、カップリングには隠れた名作が多い、これもその一つ。
「Surrender」にしても「Heavenly Kiss」にしても、
こうしてライブで歌われなければ一生日の目を見ることは無かったかも知れない。
「独り言」は改めて聞いてみると、シンプルだがずっしり重い響きがある何ていい曲だろう。
平凡なメロディでも桜井さんが魔法をかけると、見事に名曲に蘇る

この曲でジェンのハーモニカは重要な役割を果たしている、そしてこの演出は大成功した。




「優しい歌」

この曲に関してコメントが思い浮かばない…(-_-;)何はともあれ元気を与えてくれる曲だ。
彼らが
「宣戦布告」とまで宣言して出した珠玉の1曲
有終の美を飾るにふさわしいポジティブなナンバーなのだろう。

しかし思い出すのはイントロでの浦さんのアコーディオンの音色、そして彼の不敵な笑み・・・。



「1999、夏、沖縄」

ラストチューン。
多くのファンの気持ちが通じたのか
はたまた何処かのミスチルサイトのBBSを彼らが「こっそり」チェックしていたのか(笑)真相は謎だ。
とにかくここ沖縄の地でこの曲は日の目を見ることになった。
名曲である。
この曲を聞くために沖縄に来たのだと言う人は多い。私もモチロン期待していた。
独特な哀愁をかもし出す、この印象的なギターのイントロが流れた瞬間は本当に嬉しかった
と同時に感慨深いものがあった。

反戦歌とまではいかないけれど、
これは桜井氏が沖縄を初めて訪れた時の想いを、淡々と歌い始める歌詞で始まる。

僕が初めて沖縄に行ったとき何となく物悲しく思えたのは、
それがまるで日本の縮図であるかのようにアメリカに囲まれていたからです
。」


沖縄の人は私達が考える以上に、深いその想いを胸に、この曲を聞いていた事だろう。
そしてここにいる誰もが「平和」というものを願わずにはいられなかった。
彼らのメッセージはここ「沖縄」でライブをする、
そして「1999、夏、沖縄」を歌うという事だけで十分に伝わってくる。
こそれれ以上の言葉はもう必要ないのかもしれない。

 

過ぎゆく夏の終わりに 私達が見たものは いつかは消える運命だと 

はるか遠く 長い旅路の果てで 私達がみたものは 儚い夢だとしても

 
これが「最後」の曲となりポップザウルスは幕を閉じた。

ステージの前に出てきて最後の挨拶をするメンバー。 皆な泣いている、メンバーも観客も。
中でも目を真っ赤にしていたのはジェンと河口さん、涙もろいのね。
ついもらい泣きをしてしまう、そういう私も彼らと同世代、涙腺が緩むお年頃である。
何度も何度も「ありがとーーー!!!」といって手を振る彼ら。
さすがの私もこの日ばかりはヤラレテしまったようだ。
思いっきり叫び、手を振って彼らに答えた。晴らしい夜だった、本当にありがとう。

 

燃え尽きた


このまま時が止まってくれたら良いのに
と誰もが思ったことだろう。

たった数時間の間、私たちの心を奪い虜にした男たち
「また逢おう!」の言葉だけ残して去っていった。

誰より憎い、誰より愛しい、ミスターチルドレン。

私たちは夢が去ってしまった後の抜け殻を抱きかかえ、呆然と立ち尽くすしかなかった。

終了のアナウンスが流れても拍手は鳴りやまなかった・・・いつまでもいつまでも…。

「今日はさいっっっっこうの夜にしたい!!!」と言い放った桜井氏の言葉は現実のものになった。

ポップザウルス・ツアーファイナル

ミスターチルドレンの完勝
であった。






★最後に、このツアーがきっかけで知り合うことが出来たたくさんの人々へ

オフ会のメンバー
、静岡のチケットを譲ってくれたなほみさん
千葉でご一緒した
あつこさん、横浜で初めての対面が実現したじーざすさん&マルちゃん
沖縄の事で色々アドバイスしてくれた
ぴーちゃん
沖縄初日のチケットを譲ってくれた福岡の
ぽんちゃん
24日ファイナルのSブロックで一緒に盛り上がってくれた
兵庫の女の子二人組み
23日ライブ帰り那覇のホテルまで相乗りしてくれた東京の女の子二人組

(ミスチル談義で大盛り上がりで本当に楽しかった、タクシーの運ちゃんは完全に凍っていたけどね、笑)。

出来る事なら、一人一人の顔を見ながらお礼をいいたい、どうもありがとう。

そしてこんなに素晴らしい想い出をくれたMr.Children & スタッフの皆さん、

本当に、本当にありがとうございました、心から感謝します。





同じこのアジアに生まれ、同じ時代を生き、このかけがいの無い時を共有できた事を幸せに感じます。


これからもずっとずっと、この身が果てる日まで、共に進んでいけたら。

2001年.夏.沖縄




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