尾瀬の写真展見て歩き  戻る


「尾瀬−空・水・光」
撮影者 大橋 俊夫 氏
期日 2003年6月6日(金)〜6月12日(木)
ギャラリー 富士フォトサロン スペース1
場所 東京都中央区銀座5-1
展示作品 カラープリント 全紙・大全紙・4全倍 約55点
作者コメント  私が最初に尾瀬を撮ったのは、ある雑誌の自然環境問題を訴える連載で、そのトップが尾瀬でした。10月上旬、三平峠を越えて、三平下に向かう途中、ハッと息をのみました。紅葉した樹木の間から見える紺碧の尾瀬沼、そして黄金色の大江湿原、澄んだ空気、水、光を五感に受けた興奮は大きく、この感激を写真にしたいという思いをその時から持ち続けていました。尾瀬は日本海からの北風と太平洋から吹きつける風が激しくぶつかりあい、またその複雑な地形によって、多量の降水量となり、日本海と太平洋の分水嶺になっております。尾瀬ヶ原は周囲を二千メートル級の山々に囲まれた特異の地形であるため、気象変化も激しく、四季を通じて、また一日を通しても気流による変幻自在の雲が発生し、その間から太陽の光がさし、風景はドラマチックに演出されます。尾瀬ヶ原中田代の橋上からの展望は、まるで円形劇場のようです。日の出・日没前後・星空・月光下など、微妙な光の変化に魅了され、撮り続けてきました。尾瀬の四季、その時、それぞれの一瞬の感動をお伝えしたいと思います。ぜひ、ご高覧ください。
写真
ポストカード 富士フォトサロンのサイトの案内から引用
写真集 「尾瀬−空・水・光」(日貿出版)
観覧日 2003年6月8日(日)
会場の様子
大橋 俊夫 氏 写真展会場の様子
写真展を拝見して  木道の一部分を切り取った作品があった。その写真はまるで喜怒哀楽の表情を持った人間の顔のようだ。
 もちろん、氏はそれを狙ったのであろうが。
 だが、それは尾瀬という生命体が持つ喜怒哀楽をそのまま表出しているのかもしれない。
  喜 … 春まさに命が一斉に生まれるとき
  怒 … 台風が襲来し尾瀬が険しい表情を見せるとき
  哀 … 心ない人たちが湿原に踏み行ったり、どっと人が押し寄せたとき
  楽 … 水芭蕉の後、あるいはニッコウキスゲの後の人影の少ないわずかな季節
 そんなことを考えながら会場を後にした。

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