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*熱中症
ここ数年来、夏の時期はこれまでにない暑さにみまわれることが有ります。
その為、熱中症となり命を落とす方も出ています。これは人間だけではなく動物にも起こる事です。
熱中症というと極端な暑さによって引き起こされるものと思いがちですが、暑さ以外に高い湿度も要注意です。
湿度が上がると体表からの汗の蒸発が妨げられ気化熱の喪失による体温低下が起こり難くなるのです。
犬は足の裏に僅かに汗をかくだけなので、活発に息を吐き出すことによって体温調節を図ります。
この場合も、湿度の高低と体温調節は関連していると考えられます。
その時々の体調にも影響を受けますが、人間向けの暑さ指数(WBGT)が「注意」や「警戒」となっている
時点で犬の熱中症には充分用心した方が無難と言えるでしょう。
暑さ指数は環境省ホームページで確認することが出来ます。
*ホルモン失調と犬の病気
人間や動物の身体の中にはホルモンを分泌する様々な臓器が有ります。成長ホルモンや甲状腺ホルモンな
どという名前を聞いた事が御ありだと思います。動物が年をとった時や生まれつきの体質に問題がある時
などに何かのホルモンの量が異常に減ったり増えたりする事があります。
このような状態をホルモン失調と呼んでいます。ホルモン失調は一度起こると自然にはなかなか回復し難
く、やがて皮膚病や全身の倦怠感、痛みなどいろいろな症状が現れます。
□病気という程では無さそうだがあまり活気が無く散歩の時もトボトボ歩く。または散歩嫌い。
□大して食べるわけでもないのに太っている。
□身体を触ると嫌がる、どこか痛そう。
□異常に水を飲む。(普通は1日に体重1キロ当りで50〜100cc。体重10キロなら0.5〜1Lです。)
□湿疹や皮膚の赤味が気になる。痒がる、フケが多い、脱毛が激しい。
このような状態が2〜3当てはまるときはホルモン失調を起こしている事がありますが中には老化に伴う
自然な変化と思われて放置されてしまっている例も見受けられます。適切なホルモンを内服などで補えば
充分に治療可能なものです。血液検査で判定できますので上記のような症状に思い当たる所があったら1
度検査を受けてみることをお奨めします。
046-857-3581 または nagaiac@aol.com へお気軽にご相談下さい。遠方の方もお話だけでもお聞かせ
下さい。初回相談無料です。
*犬の痴呆症
近年、犬も長寿となり17〜18歳まで生きる事も珍しくありません。飼主にとっては嬉しい事ですが、
反面、高齢になると人間同様認知症(痴呆症:いわゆる呆け)の症状が出て来る事も有ります。
早い時には14歳頃から、一般には15〜16歳頃から夜鳴き、徘徊、ふらつき、斜頚等の症状が出る
事が知られています。特に問題となるのは夜鳴きで、日中はぐっすり眠り込んでいるのに家人が寝る時
間になるとムックリ起き出しそのまま夜通し鳴き続けると言う事も稀ではありません。
この状態が1週間も続くと大抵の人は参ってしまい、いきなり電話で「もう耐えられないから安楽死に
して下さい」と今までに何度頼まれたか判りません。ですがその前にちょっと待って落着いてもう一度
だけ治療のチャンスを与えてあげて下さい。確かにこの状態になると、睡眠薬はあまり効き目が有りま
せん。薬を飲ませても30分からせいぜい1時間くらいしか寝てくれないものです。最終的にどんどん
量を増やして行って、生きているのか死んでいるのか判らない、1日中薬でぐったり寝ているような状
態になってしまう事も有ります。当院では痴呆症の治療に睡眠薬を使わず、なるべく自然な状態で夜は
眠り、昼は起きると言う生活サイクルを取り戻す事を基本としています。その為に幾つかのお薬を処方
したり、初期の治療では注射による投薬を行ったりします。夜鳴き、徘徊に悩まされて咄嗟に「安楽死」
と考える前に一度ご相談下さい。長年連れ添った伴侶に対する最後のご褒美は「安楽死」ではない筈です
から。
046-857-3581 または nagaiac@aol.com へお気軽にご相談下さい。遠方の方もお話だけでもお聞かせ
下さい。初回相談無料です。
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