京阪京津線見学

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 2003年8月4日、鉄道研究部は京阪電気鉄道の支線である京津線を見学に行きました。京津線は御陵(みささぎ)〜浜大津(はまおおつ)間7.5kmの路線です。京都市営地下鉄東西線の開業に伴い1997年10月12日に京津三条〜御陵間3.9kmが廃止となりましたが、代わりに東西線の京都市役所前〜御陵間に乗り入れています。現在の運転体系は朝ラッシュ時が1時間に約6本、昼間時が1時間に約4本で、ほぼ全て浜大津〜京都市役所前の列車となっています。

京阪電気鉄道800系 京阪京津線に使用される車輌は地下鉄乗り入れ対応の800系のみです。以前は現在石山坂本線で活躍中の600形や700形、さらにはもう一世代前の形式も走っていましたが、東西線乗り入れ以来全て廃車もしくは石山坂本線に移動となりました。

 地下鉄対応の具体的な内容はワンマン運転やホームドア、ATO・ATCによる制御への対応ですが、登場時は京津線はツーマン運転だったためにツーマン対応の設備もありました。しかしながら京津線自身も2002年にワンマン化され、ツーマン運転がされることはなくなりました。ただしドアの開閉方法には違いがあり、地下線内は運転台のスイッチを用いますが、京津線内では普通の車掌スイッチを用います。

 車内は先頭車が2+1配置の転換クロスシート、中間車がロングシートとなっていて、小型普通鋼製の4両固定編成となっています。

京都市営地下鉄東西線のホームドア こちらは京都市営地下鉄東西線で使用されているホームドアです。ホームドアは路盤への転落や車輌との接触を避ける究極の方法ですが、逆に色々と問題もあります。

 ホームドアの裏側には駅名表があり、車内からでもホームドア越しに見る必要なくどの駅であるかを確認することができます。

 駅の発車ベルは京都らしい独特のものになっています。また、三条京阪駅のドアの色は写真の通り紅色ですが、色は駅によって違い御陵方面へ行くほど紫→青となって行きます。

浜大津手前の交差点での分岐 浜大津〜上栄町間は併用軌道区間ですが、浜大津を出たところの交差点は石山坂本線との分岐場所でもあり、架線など大変ややこしくなっています。

 併用区間にかかわらず急カーブが多く、速度制限20km/hということもありますが、意外にも併用区間では直線で40km/h弱を出すこともあります。京津線は乗り入れ開始と同時に4連化されたため、各駅にホームを延長したあとが見て取れます。

 ちなみに、800系は地上区間と地下区間の架線の高さの違いに対応するためシングルアーム式パンタグラフになっています。

京阪電気鉄道600形 こちらは石山寺〜浜大津〜坂本間を走行する石山坂本線の600形です。この形式は地下鉄開業以前は主に京津線で活躍していましたが、乗り入れ開始とともに石山坂本線に移動、旧形式を淘汰しました。ちなみに石山坂本線は「いしやまさかもとせん」と読み、決して「いしやまざかほんせん」ではありません。

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