京阪交野線見学

鉄道見学記の目次へ

 2003年3月11日、鉄道研究部は京阪電気鉄道の支線である交野線を見学に行きました。交野線は枚方市(ひらかたし)〜私市(きさいち)間6.9kmの路線で、1929年の開業当時は全線が単線でしたがその後徐々に複線化が進み、1992年の枚方市〜宮之阪間の高架化&複線化によって全線複線化を達成しました。現在は昼間時は15分毎運転で1時間に4本が走り、朝ラッシュ時は1時間に9本、夕ラッシュ時は6本と支線としてはなかなかの運転本数です。

京阪電気鉄道10000系 京阪交野線は枚方市駅の5、6番線発着ですが、昼間時は主に6番線を使用しています。ちなみに5番線と6番線は島式ホームを挟んで両側にあり、5番線は本線とレールがつながっていまが、6番線は車止めになっています。

 交野線は5両編成または4両編成の運用で、5連には1900系と2600系、4連には2600系と10000系がはいります。左の写真は2002年に登場した10000系です。

 10000系は支線用として老朽化の進んだ2600系を淘汰するために登場しました。ベースは7200系ですが、45年ぶりの新色となるターコイズグリーン一色の塗装で登場しました。様々なバリアフリー対策がなされており、今後の京阪支線の標準型式となっていくことでしょう。

私市に停車中の京阪1900系 こちらは交野線の終着駅、私市です。相対式ホーム2面2線のこじんまりとした駅で、昼間時は2番線を使用、ラッシュ時には1番線にも列車が入ってきます。ちなみに、交野線は枚方市駅以外は全て相対式ホーム2面2線です。

 左の写真は1900系です。1900系は元は特急用の車輌でしたが、3000系の登場に伴い3扉化のうえ普通車に格下げされました。現在は全て5両編成で7本が在籍していますが、廃車も始まっています。

 5連のうち真ん中の車輌のみがT車の4M1Tです。基本的にM車には全てにパンタグラフが付いていますが、一部についてない車輌もあります。また3扉化の際に増設された扉は基本的に片開きですが、元両運転台車のみ窓数の関係から両開き扉となっています。

1810系両運転台車からの改造車 左の写真の1992形は、1900系のなかでも1810系から編入された車輌です。1900系には1810系から編入された車輌が結構存在しますが、この車輌は両運転台だったために扉間の窓数が9個と奇数で、2扉から3扉に改造するときに扉間の窓数が合わず、仕方なく両開きにしました。

 車輌の両端部の屋根などに先頭車時代の面影を残しており、連結幌は旧式の吊り下げタイプです。昭和31年の製造で47年が経過しており、その間改造や更新などが行われてきたものの座席などは叩くとほこりが出てくるものもあります。

私市駅の駅舎
 私市駅の駅舎です。駅ホームとはうって変わって、かなり綺麗な駅舎です。この駅舎は1992年の河内森〜私市間の複線化完成に伴って改築されました。

 私市はハイキングコースの最寄り駅となっています。

河内森駅から枚方市方面を望む 河内森駅から枚方市方面を望んだ様子です。交野線はアップダウンが激しく、京阪本線には負けますがカーブも結構多めです。その中にあってこの交野市〜河内森間は盛土高架となっており平坦直線区間が長く、列車は90km/hほどを出して快調にとばします。

 河内森駅はJR学研都市線の河内磐船駅との乗換駅となっています。と言っても河内磐船とは300mほど離れており、徒歩3分くらいかかります。しかしながら最近は学研都市線のサービス向上に伴い京阪からの客がどんどん流出しています。

 鉄道見学記の目次へ