≫セブルス・スネイプ氏
11歳の子供に本気で喧嘩を売る大人げない大人。
「君の父上の思い出を心安らかに憎むことができる」
(言い訳)
上の解釈がこのサイトの基本姿勢にあたります。
(原作に色眼鏡)
魔法薬学を愛している。
研究者タイプ。何故学校の教師などしているのかわからない。
でも教師になったとき、「これで晴れてグリフィンドールから減点できる」と安堵を伴う喜びを覚えた。
現在グリフィンドールを過剰に減点しているのは、「かつてのグリフィンドールの悪党どもから引かれなかった分を是正しているだけ」(本人談)。
頭のいい人間が好き。
成績は常に上の上だった。けれど主席に成れたことはない。
努力がそのまま結果につながらないというこの世の摂理に本気で腹を立てている。
特に出来ない人間が努力して努力してそれでも出来ないということは不条理であり、信じたくない現実。
でもリアリスト。
物理的(魔法学的)に不可能なことは不可能だと割り切る。
魂の力とか心の生み出す力をあまり信じていない。
なのでハリーが助かったのは母親の愛などと説明されても鼻で笑う。
性格の悪さを自覚している。
プライドは高い。
一度受けた屈辱は、忘れようと思っても忘れられないという嬉しくない体質。
昔の思い出に腹が立って眠れない夜がそれなりにある。
一人でいることが苦にならない。
孤独を好む。
強引に誘う同僚とは絶対に飲みに行かない。
ただし搦め手で来る同僚にはうっかり首を縦に振ってしまったりする。
本人は冷淡で計算高いつもり。
なので、わりと情に流されることがあるのに気が付いていない。
かつて学生だった頃を知っている教師であるマクゴナガル・ダンブルドアペアが苦手。
特に校長は煮ても焼いても喰えないということを、学生時代から知っている。
一人称「我輩」。
かつては「私」。
その前は「僕」。
なんでまた「我輩」なのだろう。(でもそこが好きなのだ)
マクゴナガル先生は一人称を「私」から「我輩」に変えたセブルスになんとなく溜息が出たんじゃないか。
その脇でダンブルドア校長はほほえましく見守っていたのだろう(誰が最強かわかるなぁ)。
年齢は30代。若造と云われる歳。
出身階層不明。名家かもしれないし混血かもしれない。
家族構成不明。
でも可愛い奥さんがいてもいいと思う。
全体的に黒っぽい先生に対して、明るい色の髪でふわふわした服を着てちょっと背が低めな女性。
家庭では殆ど喋らない先生に対して彼女はよく喋る。
時々愚痴をこぼすと(主に校長+ポッター関連)「またそんなこと言って〜」と突っ込んでくれる。
…って妄想入りすぎですか?
黒髪。
陰気。
薄暗い地下室がよくお似合い。
お部屋は本でいっぱい。
実は乱読。
活字になっていると間違った知識でもそのまま覚えてしまう。
整理整頓はきっちりする。
だけど所蔵する本が多すぎて部屋が片づかない。
給料は研究書と薬草に注ぎ込む。
それって貧乏ってこと?
少なくとも貯金が好きには見えない。
粗食に耐えられる人。
甘いものは好きでも嫌いでもない。
とりあえずルーピンには苦さを倍にした脱狼薬をつくってやる。
そのささやかな嫌がらせにご満悦。
わりと動作が派手な方。
オーバーアクションと言うより、一つ一つの動作に勢いがあるということ。
なので、自分の部屋に入ってどさっと椅子に座ったとき、その震動で机の上の本の山が崩れたりする。
(でも気にしない)
映画で教室のドアを蹴り開けて(事実はどうあれそういうことにしておく)入って来たのはその癖の現れ。
外見はお世辞にも美しいとは言えない。
けれど醜いとは言いたくない(エゴ)。
渋い格好良さがあるはずだと信じている。
ついでに若い頃はそれなりに見られる外見だったってのも信じている。
三巻を読む限り名誉欲があるように思えるが、なんだかピンとこない。
自他共に認める天敵がジェームズ・ポッター。
馬が合わないとかそれ以前の問題で反発。
多分第一印象からして最悪だったはず。
たとえば廊下ではしゃいでいたジェームズの肘がセブルス頭に命中し、マジ痛かったセブルスが「ざけんじゃねえ馬鹿」的なことを言い、普通なら即行謝るはずのジェームズも「なんだか謝りたくない奴だから謝らない」という彼らしくない行動をとり、あとはネズミ算式に喧嘩数が増えていった…とか。
(この設定は自分でも気に入らないので、随時憶測中)。
絶対一度は殴り合ったことがある。
ただし体格はジェームズの方が上、よって敗北。
そこまで嫌っているジェームズに命を助けられたことは、あと三回生まれ変わっても他にないくらいの屈辱。
あのジェームズに「借り」があるなどと考えるだけで目眩がする。
さらに、ジェームズがそれを「貸し」だと思っていないことが何よりも許せない。
「お前は何故そこで勝ち誇らない!」と、客観的に見て見当違いな怒りを腹の底に溜めている。
彼の死を聞いたとき、「…馬鹿な」と一言。
噂が本当と知ったとき「どこまでもお前はふざけた奴だ!」と壁に蹴りを入れた。
結局、
ジェームズが嫌いな自分が好き。
自分が嫌いなジェームズが好き。
――ということ。
ハリーに関しては含むものがありすぎてどう接したらよいかわからない。
なのでとりあえず減点。
父親そっくりなのに全然似ていないハリーにホッとしつつも腹立たしい。
でも奴がスリザリンに来なくてよかったと思っている。
自寮は愛すべき憩いの場所。
あと、図書館は神聖な場所。
ハーマイオニーがハリーと仲良く成らず、スリザリンに来ていたらよかったのに、とちょっとだけ思ってみたりする(ので時々苛めてみたり)。
ロンを見ているとシリウスとジェームズの関係を思い出して苛つく(ので減点)。
ドラコは(成績と家柄が良いので)贔屓する。
これで彼の成績が下がったら容赦ないものと思われ。
生徒が厳正にして公平なるホグワーツの秩序を乱すのは許されないと考える。
その点でフィルチには好感を持つ。
ルーピンに関してはやや苦手な感触がある(ので早く追い出したい)。
殺され掛けたことに関しては、彼は恨みの対象にならない。
その事件に関して恨んでいるのはシリウス・ブラック。
加えてジェームズを殺した犯人である彼を引き裂いてやりたくてたまらなかった。
けれど個人で出来ることではない。
ので、ルーピンがブラックをホグワーツに手引きしていることに内心期待していた。
校内で八つ裂きは無理だが、引っ捕らえて思いっきり蹴り倒すくらいは出来るかもしれない、と一人で机に肘をつきながら口元だけ笑ってみたりして。
でも失敗。
よりによって自分の父親を殺した犯罪者を息子が庇うなどという、あってはならないことが起こる。
それには、天地がひっくり返ったような衝撃を受けた。
が、魔法で操られているのだろうと思い、気を取り直してブラック抹殺に挑む。
そして子供らに吹っ飛ばされて怪我をし、その他ひどい目に遭わされた上に、重犯罪者は逃亡。
校長は何度言っても、ここまで事実が出そろっているのに話を聞いてくれない。
「あんのくそ爺ィが!」と心の中で叫んでみる。
でも校長は偉大で実は尊敬しているので言えやしない(そこらへん律儀だ)。
―――という風に彼視点で三巻を読むと、そのあまりの報われなさに悲しくなってしまう。
ポエマー。
最初の授業にて、暗い情熱を込めて魔法薬学を語る様は座布団十枚分の素晴らしさ。
そしてシリウス・ブラックを目の前にした「復讐は蜜より甘い」発言。
この人でも、何かに陶酔することがあるのだと感じてホッとした。
そんなに自分の学問を愛しているくせに何故「闇の魔術に対する防衛術」の教師になりたがっているのかわからない。
てゆーか、もしやることがあるしたら兼任だろう。
映画でクィレル先生を脅しているシーンは悪役そのもので、とても好感が持てた。
学生時代にペティグリューに脅しを掛ける機会があった場合、あんな感じになるものと思われる。
でも実はペティグリューは眼中になかったのかも。
或る一定の度合いを超えた者しか見えない特殊な目を持っている。(むかつく度合いとか成績とか人望のレベルとか)
つまり、視野が狭い。
目が悪いとか言うんじゃなくて、基本的に狭量。
ダンブルドアのように実績を上げて偉大になることも、例のあの人のように恐ろしい偉大さを現すこともない人。
「別になりたくない」と、本人。
ヴォルデモートは抹殺対象。
シリウスとリーマスの誤解が解けてからは(解けるのか?)、3人のうち誰でもいいから(残りは死んでもいいから)ラスボス戦に挑めればと思っている。
でもそれは、やっぱり自分がやりたい役回り〜。
流石に、ハリーにヴォルデモート退治に関わって欲しいなどとは思っていない。
というか、むしろ対象外。
奴を相手にするのは大人の仕事であり、ジェームズの仇を討つのは同世代の我々(とシリウスとリーマスを自分と同じ枠に括るくらいは信用関係(≠信頼関係)が回復して欲しい)のすべきことだと考える。
ただし、「仇を討つ」などという思考が自分にあるわけがない、と思っているので、「奴が敵わなかった相手を倒してやる」と表面上自分を騙している。
…そして多分その願いは叶わない。
校長のこの科白がこの人の真骨頂であると思われる。
これ以上夢を詰められないので、あとはトーク・ジェースネをご参照ください。
他の人物解釈はこれほど長くならないので、今日のところは勘弁してください(苦笑)。