私のひとり言
「理想の水」
ディスカスにとってどんな水が良いのだろう。ディスカスを飼い始めた頃からいつも考えていることです。これは、あくまでも水槽でディスカスを飼うのに「理想な水」です。ワイルドのディスカスにとっては、生まれ育ったアマゾン河/ネグロ河/マデイラ河周辺の水が一番良いのは当然のことです。でも生れ付き水槽育ちのターコイズ達はどうだろう?ターコイズ達もアマゾンの水を知ったら、おそらくアマゾンの水が良いように思えます。
アマゾンの水は、ブラックウォーターで見た目では、濁っているようですが、導電率40〜150μsと低い値を示す水だといわれています。これは、ジャングルから溶出する植物の腐敗成分(ピート)がイオン物質をどんどん塩のような安定化物質に変えているからです。実際、ピートを溜め水水槽に入れて、水を回してピートを通すと導電率の低い水になります。しかしその下がる値は、それ程大きくないのは、ピートの量が少ないからであって、ジャングルのような広大な自然に膨大なピートがあったとしたら、効果は想像できます。また、ピートは、導電率を下げる効果の他に、pHを下げる効果や、病気の治療/拒食の治療等にも有効な水と言われています。
アマゾンでは、雨季と乾季があって、雨季になると大量の雨がふります。この雨がピートを通した水を薄めていきます。薄められることによって、さらに導電率の低い水になります。その水の中をディスカスは泳いでいます。この環境を水槽に入れる水に当てはめて考えると、どのような水が、アマゾンのこの伝導率の低い綺麗な水に近くなるのしょう。
ピートを使ってブラックウォーターは作れます。溜め水にマーフィードのスタンダードでカルキ/金属イオン類/細菌等を取除いた水を溜めます。そこへピート(セラ・ブラックピート)入れます。できたブラックウォーター(ピート水)は、導電率がまだ高いので、真水で薄める必要があります。真水は、R/O装置で作れます。R/O水は、導電率0μsに近い綺麗な水です。R/O水は、水中の生き物が必要とする栄養/ミネラル等何もない水です。実際にはアマゾンの土地に降った雨は河に流れ込む前に土のミネラルを含んでいるはずです。このためR/O水にマーフィードのROライトを少し加えてミネラル類を与えます。このR/O水+ミネラルで、溜め水のピート水を割って、導電率150μs以下の水を作ります。
このできた水は、私がかってに考えた「理想の水」です。しかし、この水はアマゾンの水じゃないです。


