テイルズオブファンタジア

 

機種 SFC PS     ジャンル  RPG      メーカー名   ナムコ
ついでに続編、ディスティニーとエターニアも

このゲームは一言でいうと本当の意味での「オススメRPG」です。

某歴史的ク○ゲーに貼ってある「オススメRPG」ステッカーは個人的にはこっちに貼りたいものデス。

 

このゲームの特徴は、格闘ゲームの要素を取り入れた戦闘画面、程良いゲームバランス、世界観にマッチした音楽、ツボを得たキャラクターデザイン、あきさせない展開、引き込まれるようなストーリー、 等かなりの完成度です。 後半少し間延びするような感じもしますがこれは些細な事です。

 登場人物は、主人公は剣士のクレス、ヒロインは法術師(回復系)のミント、主人公の幼い頃からの親友である弓使いのチェスター、召喚師のクラース、精霊魔法使い(攻撃系)のアーチェで、いずれも魅力のあるキャラクターばかりデス。

 ストーリーは、クレスとチェスターが住んでいた村が、彼らの留守中に何者かに襲撃され全滅し、それを機に時間をも越えた旅に出ることになります。 そして、主人公一行は、運命のいたずらに翻弄されながらも成長していく物語です。

 

 凄く簡単に書きましたが、とにかく魅力は、この世界に何故か引き込まれる様な感覚です。まずサウンドに対するこだわりが、かなり感じられると言う事が上げられ、全編に渡り、それぞれの場面に染みわたるような音楽、効果音は、物語を多いに引き立ててくれます。

 またストーリー展開も壮大かつ要所要所を締めていて、実に密度も濃い内容になっています。 これらの、要素が絶妙に噛み合って、独自の世界観を生みだしたのでしょう。 某有名漫画家によるキャラクターデザインの影響もかなり大きいデス。 とにかく理屈ではなかなか表せない魅力が多くあります。

 

 この作品は、発売された時期が早いので、今となっては後発のRPGにグラフィック等の面で劣る点もあるかもしれませんが、現在はベスト版で値段も下がっていて絶対に買って損はありません。絶対オススメです。

 なんか短い説明です。この様な名作はツッコミどころが少ないのでそうなります。なんか我ながらひねくれています。 

しかし、RPGの出来の判断に関しては、元々、自分が直接感動したかどうかで判断していると言ういい加減なものデス。また結構すぐ感動してしまう事も多いデス。つまり、実際のところ、自分は凄く単純だったりします。


 

そんなわけで続編の「テイルズオブディスティニー」の話に移ります(何がそんなわけだ!大体、肝心のテイルズオブファンタジアのレビューが少ないとはどういう事だ!?)

テイルズオブファンタジアはかなりの名作だったので、この続編に期待しましたが、これは期待はずれでした。 一般にもシリーズ中で一番評判が悪いようデス。

 このディスティニー、 ストーリーは何か前作のようには、のめり込めないし、ダンジョンの攻略に必要なものはひたすら忍耐と言う時点で問題があります。 この攻略には、パズル形式のものを解く物が多いのですが、その間でも敵は容赦無く出現します。 またダンジョンそのものが意味も無く深いだけで、とにかくひたすらストレスがたまります。

 この場面ではゲームをしている、もしくは物語に浸っていると言う感覚は一切ありません。 ダンジョンに入る必要があるたびに、つい「またかよー」と言いたくなる程デス。 なんかこのゲームは、忍耐力の程度が高い程クリアする確立が高くなるような感じで「忍耐力養成プログラム」とでも呼びたいものデス。

 また、戦闘シーンでも、問題があります。このゲームの戦闘システムは、リニアモーションバトル(LMB)と言う前作のシステムを受け継いだものデス。 これは早い話が格闘アクションの要素を取り入れたものです。 戦いは主人公側のパーティと敵グループであり、複数対複数になるわけですが、当然この場合直接操作出来るのは主人公のみと言う事になり、他のキャラは自動で動きます。

 問題とは、自動で動くキャラがアホな事です。

前作の時は各キャラクターの技の特性上あまり気になりませんでした。しかしディスティニーでは違います。

特にルーティというキャラの場合デス。 

強い敵が少数出現した時には、全体攻撃は出来るが威力の低い必殺技を使い無駄にTP(テクニカルポイント)を消費し、

弱い敵が多く出現した時には、威力は高いが敵一匹にか通用しない技を使い、

肝心な時は金を拾っていると言う、

見事なまでの、”ちぐはぐ”さでプレーヤーを翻弄してくれます。

なんか敵方の妨害工作ではないかと勘ぐりたくなってきます。

また「人工無能」と言う言葉を思い出しました。

などと良くない事ばかり書いてしまいましたが、このゲーム、そつなく出来ているとは思います。ゲームバランス自体も悪くはありませんし、そこら辺のRPGよりは良く出来ているとは思います。 ただ前作の出来が良くて期待が大き過ぎたと言うのもあるのでしょう。 (一応フォロー)


ここまで来たら、せっかくだから、このシリーズ3作目の「テイルズオブエターニア」も見てみましょう。

 

結論から先に言えば、2作目のディスティニーよりは、かなり良くなったが、1作目のファンタジアには及ばないと言ったところで普通の出来です。

 戦闘の場面では、少し変化があるようです。 一作目の主人公「クレス」と二作目の主人公「スタン」の必殺技等は基本的に同じものでした。彼らは同じ流派の剣術を身につけているようです。 彼らの技には通常の必殺技と、二つ以上の必殺技を掛け合わせた、見た目もかなり派手な「奥義」があるのですが、一番強い必殺技とは、やはり後で覚える奥義の方でしょうか? しかし強いのは最初の方で覚える「飛燕連脚」と言う、敵を連続で蹴り上げる技デス。 この技は威力あまり強く無く、このゲームの中ではかなり地味なものですが、何故強いかと言うと、この技は特にボスキャラに有効で

「飛燕連脚」を出す、

ヒットして敵は抵抗不可 、

技の効力がきれる、 

着地寸前でまた「飛燕連脚」を入力、

ヒットして敵は抵抗不可 、 

技の効力がきれる、

着地寸前でまた「飛燕連脚」・・・・・

と言う繰り返しだけでほとんど勝てます。

つまり「ハメ」です。

味方の援護も少しはあるので本当にこれだけで勝てたのデス。

 

しかし、このエターニアでは、主人公(リッド)は剣術専門になって足技が他のキャラに受け継がれた為、それが出来なくなってます。

さすがにナムコも戦闘シーンの問題点に気付いていたようデス。

(しかし自分流の戦術(?)としてファラとメルディに回復に専念させて、キールに魔法で後方援護を任せ、リッドを操作し、奥義「猛虎連撃破」でハメるという方法で殆どのボスに勝てます・・・・・・ひどいなぁ・・)

という事は、前作のテイルズオブディスティニーで気になった、オートバトルのアホさも、改善されて・・・・・・・

いません!

 

ゲームの進行上、ただ単に作業的にレベルを上げる必要性が出てきた時なのですが、 自分で主人公を操作していた時は、結構余裕も持って敵を倒す事も出来、レベル上げと言う作業は面倒と言う事もあって、試しに主人公も含め全てオートにしてみました。そしたら・・・

 

いきなり全滅しました!

「くっそー」「やりやがったな!」

やっぱり、このゲームに限らずRPGのオートバトルモードは信用しない方が良いようデス。(それでも前作よりは賢くなっているような気がします)

また、あまり関係ありませんが、「ファラ」と言うキャラの「殺劇舞荒拳!」と言うボイスが他のサウンドの影響もあって「突撃二等兵!」と聞こえてしまいます。しかもこの「ファラ」は、

実際によく突撃をして死んで世話を焼かせてくれます。


このゲーム、やはり大手のナムコですから全体的にそつなく、出来ています。 わざわざ演出のために架空の言語を作ったりしている部分を見ても、力を入れて制作している事は良く分かり、出来自体も悪くないと思います。 前作で気になったダンジョンの欠点も改善されています。 

でも何か、気持ちが物語に入り込めるような魅力が全体的に足りない気がします。 これもまた一作目のファンタジアから来る期待が大き過ぎると言うのもあるのでしょう。


なによりも最近の作品(シンフォニアやリバース等)はあからさまに「同人向け」を意識して作られているようで、非常に好みが分かれそうです。
ついでに言えばキャラデザが「藤島氏」と「いのまた氏」の作品では全く作風が変わってしまうので、違うタイトルにした方がいいような気もします。

 


結局このレビューは、肝心のゲームの説明がほとんどないではないか!良いのか?こんな事で!