餓狼伝説(SFC版)

 

機種 SFC    ジャンル 格闘もどき   メーカー名 タカラ

 

それは、8年前の事であった。 

当時、日本国では格闘ゲーム症候群らしき病が流行し、多くの人々が格闘ゲームにとりつかれていた。

その更に一年前、業務用からスーパーファミコンに移植された対戦格闘ゲーム「ストリートファイター2」が爆発的なヒット商品となり、いわゆる「スト2」は、その後の格闘ゲームの一大ブームも引き起こした名実共に名作ゲームである。(業務用、家庭用両方とも)

しかし、その様な名作ゲームでもいずれは飽きが来る。そこで丁度良いタイミングで、その頃の業務用では、そこそこの評価を受けていた格闘ゲーム「餓狼伝説」のスーパーファミコン移植となり、自分も含め、期待していた人は多かったのである。

そして、発売されてからも各販売店では売り切れが続出し、その事がよりいっそう優れたゲームである事を予感させた。 そしてやっと中古で発見し、手に入れたのであった。 中古でありながら6000円と言うかなり高価な物であり、その事から更に期待も大きくなるわけで、家に帰ってさっそく電源を入れプレイしたのである。

しかし・・・

 

殺られた!

 

「これはひどい」(大冒険風)

 

「なんだこのゲーム内容はぁ!?」(デスクリムゾン風)

 

等、百人いれば百通りの形容詞があったかどうかは知らんが、今までの期待は全て、失望、落胆、怒り、スーパーサイヤ人化、等の方向へ変化したのである。

一回ゲームした後の感想は、「このソフト、いつ売りに行こうかな〜?」であった。

結果的に、売りに行ったのは買った2日後であり、買い取り値はキャンペーン中であった為5000円で、何とか1000円損害で済んだのである。 でも、

 

1000円分の文句を言わせてくれぇ〜!

 

まず説明書の技説明の部分で高速肘打ちの必殺技「斬影拳」が、何故かショルダーアタックになっている時点で気付くべきだったのだ。何かおかしい事に・・・

早速ゲームを始めてみると必殺技のコマンドを入力しても殆ど技が出ない!

そして、何よりもキャラの動きが風船にでもぶら下がっている位軽い! ・・・と言うよりも格闘ゲームのキャラを使った切り絵で遊んでいる様な気分なのである。

つまり、移植度は低いレベルであった、ではなく、作品タイトルとキャラは同じだけど、内容は全く違うゲームと言った方が正しいかもしれない。

 

そんなこんなで、自分の操作するキャラが負けてしまったらコンティニューを使いゲームを再開させると言う作業を繰り返し、3人の主人公のエンディングを見た所でこのゲームのカートリッジが箱から出される事は無かった。 もちろんつまんないから。

 

このゲームの最後の感想

 

「だまされた」

 

こうして「餓狼伝説(SFC版)」は、市場から消えて行った


 

やはり、移植の一番の失敗は、餓狼伝説の業務用の方は格闘ゲームの定番「SNK」ですが、このSFC版は「タカラ」だと言う事にあるでしょう。

おそらく「SNK」が原作のゲームをプレイするのがこれが始めての人は、SNKの格闘ゲームを誤解する事でしょう。 気付くとSFC版の餓狼伝説は、いつのまにか、市場から消えていました。 以後も何作かSNKのゲームが「タカラ」によって移植されましたが、評判は良く無かった様です。

 また、この後に発売された「闘○伝」シリーズを見ても、「タカラ」は玩具メーカーとしては超一流ですが、ゲームメーカーとしては、さ・・ゴフッ・・流である事は確かなようデス。 

よって、「SNK」が潰れた原因は、ひょっとしたら「タカラ」が原因なのかもしれません。(これはあくまでも仮説です。・・・多分)