別のところで書いたように,最近はオンライン書店だけを利用しているのですが,どこで買うにしても少しでも安く買うことができないかと思ってあれこれ調べてみました。書籍の再販制度への挑戦です。(笑)
全面改装:2005.12.25/最終更新日:2011.09.03
商品などの製造者が販売者に対して購入価格を指定すること(これを「再販売価格維持」と言う)は独占禁止法(正確には「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」)で禁止されているのですが,著作物に関して値引き販売を禁止することが消費者の利益になる,という考えがあって,そのため著作物の販売に関しては独占禁止法の適用が除外されています。よって書籍は出版社が決めた価格で書店が販売することになっていて,これを「再販制度」(再販売価格維持制度?)と呼んでいます。しかし音楽ソフトに関してはCDになってから一部値引き販売が認められているという矛盾があり,このことについてなぜか明確な説明はされているのを私は知りません。(「値引き」が消費者の利益を損なうのであれば例外を認めてはいけないのではないのか?)。独占禁止法は事業者間での取引に適用される法律なので,小売価格については書店の裁量で決めてもこの法律とは無関係だと思っていたのですが,出版社と書店との間で価格を維持するという契約なので,やはり書店には書籍価格の決定権はないそうです。そのかわり,と言っては何ですが,「卸売価格」(取次・書店間,あるいは出版社・取次間)は自由に決めても良いことになっているそうです。一説によると,返品率が低いAmazon.co.jpへの「卸売価格」はかなり低めに設定されている(その分Amazonの利益が大きい)と言われています。本当かどうか知りませんが国民の大半は制度の維持を望んでいるという調査結果もあるそうです。(これはおそらく調査対象をかなり慎重に選んでいる疑いがある)
制度の是非は別のところで考えることにして,現状では書籍はどこで買っても定価販売で値引きがありません。そこで少しでも安く買う方法について以下考えることにします。以下の手法は,書籍販売店などのサービスを利用するだけなので,私の出費が少なくなっても再販制度や書店の経営に打撃を与えるものではない,ということも一応申し添えておきます(笑)
大阪駅前第nビル(1≤n≤4)の地下に密集する「金券ショップ」では図書カードが額面の約4%引きの価格で販売されています。これを利用すれば図書カードの取り扱い店(図書カード・ドット・コム に図書カード取扱店一覧が掲載されています)だと4%引きで書籍などが購入できることができます。オンライン書店では決済に図書券・図書カードの利用はできない,とありますが,注文した書籍を「書店店頭での受け取り」かつ「書店店頭での支払い」にすれば,図書券が使える場合があります。書店店頭での受け取りができるオンライン書店としては以下のようなところがあります。
また「オンライン書店」とは少し違いますが,店頭の在庫を取り置きする仕組みである以下の書店では受け取りが書店店頭になるため,当然利用できます。
ただし上記のオンライン書店でも書店以外のコンビニなどを受け取り店舗に指定した場合には図書カードによる決済は利用できないと思われます。最近ジュンク堂書店や旭屋書店では図書カードと同じようにQUOカードも利用できるようになりました。QUOカードはコンビニの店頭でも利用できますがセブンアンドワイでは書籍代金(だけではなく収納代行の代金)をプリペイドカードでは払えないことになっています。(ただしセブンイレブン店内で販売されている雑誌・書籍代金の支払いにはQUOカードが利用できます)
この方法の唯一(?)の欠点は,「チケットショップの営業時間内に図書カードを買いに行く」なのですが,最近,梅田の桜橋交差点近くに,どこかのチケットショップが図書カードの自販機を置いているを見つけてしまいました。当然,販売価格は額面の4%引きです。24時間稼働かどうかは未確認ですが,これで少し便利になりました(笑)
オンライン書店【ビーケーワン】ではJCBカードのポイントサービスである「Okidokiポイント」を書籍代金に使うことができます。利用条件は以下のとおりです。
ということで,少し使いにくいシステムなのですが,JCBカードのポイントの有効利用という点ではまぁまぁかな?という印象です。なおOkiDokiポイントはJCBカードの利用金額1000円ごとに1ポイントですが、「JCB OkiDokiランド」から利用すると,1000円ごとに2ポイント以上となります。また日常的に「ポイントアップ」キャンペーンをやっていますので,思ったよりも早く増えて行くようです。このOkiDokiポイントは1000ポイントで4500円の現金と交換することもできます。
家電量販店でおなじみになった「ポイントサービス」は,一部の書店で導入されつつありますが「零細書店を守る」などの理由でなかなか普及しないようです。一方,オンライン書店では,かなり以前からこのシステムが使えるようになっています。
このうちJBOOKでは図書券(図書カードは不可)の額面をポイントに加算することもできるのですが,「図書券を書留郵便で送付」という作業が必要となるので,それほど大きなメリットがあるとは思えません。あとオンライン書店boox【ブークス】のポイントサービスは「ポイント利用のお買い物は,ポイント付与の対象外」になっています。1ポイントだけでもポイントを使って買い物をするとポイントがつきません。
あと厳密にはポイントサービスとは異なりますが,オンライン書店【ビーケーワン】ではメールマガジンやキャンペーンで有効期限付きのギフト券を送って来てくれます。利用に制限がありますが,割引率が比較的大きい(10%程度)上にポイント併用もできるので,この時を狙ってまとめ買いするという方法もあります。
「リアル店舗」では,私の知っている限り(大阪市内限定ですが)以下の書店で「ポイントカード」が発行されており,付与率は1%程度となっています(書店との提携クレジットカードのサービスは除きました)
これらの書店独自のポイントサービスとは別に,日本出版販売(日販)がHonya Clubというポイントカードを発行しており,加盟店で利用できるそうです。
トーハンも同様のポイントカードを発行するという未確認情報もあります。
アフリエイトプログラムを利用した「キャッシュバックモール」というサイトの存在を最近知りました。このサイトを経由して購入すると,決められた金額がキャッシュバックされる,というシステムになっています。キャッシュバックされる金額は購入先によって異なります。詳細はリンク先を参照してください。現在のところ,bk1/ブックサービス/セブンアンドワイなどで利用でき,「キャッシュバックモールBooks」という独自の書店(運営はオンライン書店boox【ブークス】が行っている)もあります。またほとんど同じ内容で,やはりイーバンク銀行が関係しているキャッシュバックコレクションというサイトもあります。(運営会社がことなるが同じシステムを利用している?)
その他,以下のポイントサイトでも書籍購入でポイントが付加され,貯まったポイントを現金やAmazonのギフト券などに交換することができます。購入先によって与えられるポイント数や交換可能なものが異なりますので,こちらも詳細はリンク先を参照して下さい。最近は「キャッシュバックモール」と同じくオンライン書店boox【ブークス】と提携した書店をサイト内に開設していることが多いようです。
現金の受け取りには楽天銀行やジャパンネット銀行,ゆうちょ銀行の口座をもっていれば便利です。ただしこれらのポイントがつくのは購入後数ヶ月あとになることが多いようです。
アフリエイトプログラムというのは,広告の設置者がその広告バナーなどをクリックしても「成果」にカウントされないのが普通ですが,中には「本人利用OK」というところもあります。一般にアフリエイトプログラムでの報酬額などは公開しないというのが約款上決められていることが多いのですが,以下のサイトに関してはアフリエイトプログラム会員以外にも情報が公開されていますのでここで紹介しておきます。(ということは他にもあるということですので,ご興味のあるかたは自力で探して下さい)
Honya Club.com
ののアフリエイトプログラムは,購入金額の3%が現金で戻って来るシステムです。
リンクシェアのサイトで「本人利用OK」であることが公開されています。(報酬額については明記されていません)
当然ですが,これらのアフリエイトプログラムと上記の「書店以外が提供するポイントサービス」の併用は出来ません。書店が提供するポイントは付与されるため,ここの場合だと合わせて実質的に6%還元ということになります。
上の2社が提携しているリンクシェアの場合は,報酬額が1円以上であれば支払いに応じてくれるのですが,他のアフリエイトプログラムではある程度まとまった金額でないと支払いに応じてくれない場合が多いようです。書籍購入の報酬は高くても5%程度であり,たとえば5000円以上になると支払いに応じてくれるということになると,総購入金額は10万円で,これではいつになれば報酬を受け取ることができるのかわかりません(笑)。ということで「本人利用OK」であっても,そのあたりを確認する必要があります。
上記のオンライン書店のうち,CD/DVDを扱っているところは書籍と同じ条件で購入が可能です。書店での店頭受け取りができるところでは図書カードも使えます。書店ではなくCD/DVDショップについても上記のような「調査」ができるのですが,ポイントの加算/利用条件が意外と煩雑でまとめる気が起こりませんでした(笑)。印象としてはCD/DVDショップのほうがポイントのレートが高いのですが,書店だと,書籍とCD/DVDでポイントが共有できるので,どっちが良いのかは難しいところでしょう。