物欲伍長「MTU2400に萌えろ」編

伍長の家には現在TVが2台とPCディスプレイが1台あり、非常に邪魔くさい。すべてブラウン管(トリニトロンもあるけど)であり、非常に作業困難である。もっともS-VHSやらPS2やらが転がっている部屋なだけに、これらを一時は専用ディスプレイにしようとも考えた。だがしか〜し、15インチのフルフラットトリニトロンが1台どうしても使い道がなくて困っている。使い道がないといえばウソであるが、邪魔なのはまちがいない。そこで前々からなかったキャプチャーユニットを買って、デジタル処理するときのみ反応速度の速いCRTを使うようにすれば、こいつが無駄にならなくてすむわけである。(てか、ベアボーンでも組めばいいじゃん)そこで制約付きながら、何とかイイUSB2.0ユニットの吟味が始まった。で、結果はMTU2400だった。

<なぜ欲しかったのか?>
本来は単なるキャプチャーユニットでも十分であり、しいて言えばデスクトップを自作すればすむ問題であった。そうすればさしずめ昔バイト先で売ってしまったMTV2000を入れればいいだけの話であるからだ。しかしこのときすでに構想では第4弾レビューのClevo5620Dを購入してしまった後であり、困ったのだ。そこで何とかしてこれと同クラス、もしくは上のキャプチャーを選択し、それで我慢するという手もあった。
結果的にノートでも使える汎用性と、高画質を兼ね備えたものはUSB2.0のキャプチャーユニットしかないと考えた。
昔からDVコンバーターなんかを欲しがっていた俺としては、そっちに逃げるのもありかと思った。しかしながら近年のTVパソコンブームもあり、この系統は恐ろしい進化を遂げていた。なんといってもUSB2.0元年の2002年は、こういったデバイスを高性能化させる絶好の機会だったといえるのでは?
そこで、メルコ・I/Oデータ・カノープスなどから発売されたこのデバイスを吟味することからはじめた。
ちなみにTVチューナー付を選んだのは、VHSの劣化を抑えるためと部屋に散乱するビデオテープを減らしたい一心からである。あしからず。

<各製品の特徴>
と、あげる前にI/OデータのWebに評価が出ている。自社上げのものであるが、注意してみて欲しい。
3社(+1)の比較対照表。
これを見ると、いかにMTU2400が優れているのかがわかる。装備しているY/C分離回路やら、ゴースト除去チップは、日本では他にELSAのキャプチャーボードとNECのSMART VISION PROしかない。それら2種ともにPCIであることを考えると、価格・性能で上げているかがわからないでもない。実際、本物を見ないことにはまずわからないだろう。参考までにファイルをあげて置くので、そちらを参考にして欲しい。
まずはゴースト除去なし・4Mbps・テレビ埼玉(TVではノイズあり)でテスト
のいじ〜なMPEG2ファイルinテレビ埼玉(ご覧になるにはMPEG2デコーダーが必要です。)
対して3DY/C分離・4Mbps・テレビ埼玉の画像
やや改善された?Mpeg2ファイルinテレビ埼玉(ご覧になるにはMPEG2デコーダーが必要です。)
(なお、よほど高速なインターネットではない限りコマ送りになります。ダウソして見れ。それからDVD再生ソフトが入っていれば、メディアプレーヤーで再生できます。)
まずわからない?程度であるが、実際の画像はもっとひどい。なぜかVHSにゴースト入るからね。
見れないこともない。拡大すればするほどのいじ〜であろう。
最初の動画と2つ目の動画(の右のおね〜さんいいねw)のノイズののりを見て欲しい。
自分でこんなテストやったことがなかったので、ちょいとびっくりしている。結構違うね〜。

さて、これだけの回路を積んでいるので、値段が高い。じゃあ、他のメーカーはどうなのか?
まずはI/Oデータ。GV-M2TV/USB2である。メーカーの威信をかけ、マルチメディアのI/Oを名乗りたいあたりにこの付加価値を取り付けたのだろう。最大の特徴はTV出力(制限あり)が出来ること。これにより録画したファイルはそのままTV再生できる。(この用途のみらしい)それとDVDにダイレクト書き込み。そしてUleadのMedia Stadio Pro 5.2が付属する。(これだけうらやましい。)さらにケータイからの録画も出来る機能も付いており、なかなか。ただし、画質は昔と大差なし。大きな違いはないだろう。
次はメルコ。PC-MV5/U2。新設計のWinDVR3.0により、ハードウエアエンコードも可能になったため、実際は従来のソフトウエアエンコードと同じやり方で出来るのは大きいところ。ただInterVIDEOがパッケージ版を出していないところを見ると・・・。価格が29.800円と大変お安くなっております。(笑)手軽さではこれが一番だと思われる。
そしてSKNETのMonsterTV P2H。この業界の仕掛人である。初めて市場に出たモデルなので、といいたいところだが、実はかなりの高性能。最大25Mbpsでキャプチャーできるという荒業が出来る唯一のキャプチャーであり、期待は持てる。ただ、難点はSKNETのサポート。ソフト面が更新のまったく見えないところとドライバーやソフトの出来の悪さ。ハードがいいだけにこれは惜しまれる。

手軽にと言う人はメルコやI/Oを買うのがベスト。特にI/Oはマシンスペックがそれほどなくても観覧には耐えるぐらいの動画が取れてしまうらしい。価格差は約1万円あるものの、予算との兼ね合いで決めるべき。
ちょっとぐらいリスク負ってもいいかというなら、ハードの性能でSKNETだろう。間違いなく高性能である。
そして録画やキャプチャーをバリバリしますよという人向けなのはMTUでしょう。ただし5万オーバーのこのハードは投資してもその見込みが立たないことが多い。
(だってメルコのキャプチャーを買って、さらにDVD書き込みドライブも買えるぜ!!)
価値さえ見出せれば、買ってもいい代物なのかもね。

<購入後、思わず返品の文字が・・・>
さて、秋葉原のとあるショップにて42.800円で販売していたこいつを即買い。うきうきしながらオウチに帰りとりあえずソフトウエアのインストール。今回は新型のcreamというソフトを利用する。が、インストール途中で必ずエラーが起きる。何度やってもダメ。まあ、こんなときMTV2000のインストールにてこずった思い出と経験からマニュアルを取り出す。実に簡単なことで、WindowSの拡張プラグインがインストールされなかったらしい。まあ、これはこれでいいのだが・・・。
その後、ついに起動開始!!やった!!俺にもPCでTV生活が!!
・・・
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・・・数分後、こいつはくそデバイスの称号をGetしていた。理由はただひとつ。まともにTVなんか見れたもんじゃない。このデバイスは何かがおかしい。なんかしょっちゅうオーバーフローする。
これは本体のメモリー不足だ!!そう考えた俺は次の日、メモリーを256MB買ってきた。1万円の出費。痛い。痛すぎる。しかしご機嫌は取れない。取れないどころかぜんぜん無理。
う〜ん。他に何かしらの原因があるはずなんだ。
・・・
・・・
・・・
思い浮かばん。めんどくせ〜からこいつを返品してくるという選択肢が出た。しかし、何かあるはずだ!!
ためしにUSBのデバイスを全部抜いて、これだけにしてみる。
・・・
・・・
・・・
見れる。取れる。使えるよ、とうさ〜ん(爆)
USBの優先率が高く、それを越えるとブローする罠w
どこにも書いてないし、まったく何を考えているのやら・・・。
しかし、怒っても仕方がないので、これでいろいろと作ってみることにしよう。

すみません。まじめにレビューします。

<この商品は買いなのか?>
正直なところ、敷居は高いので、あまり万人向けではないだろうし、特に気をつけていただきたいのはハードウエアが高性能ゆえにPC本体も高性能機を要求するということである。
ためしにThinkPadでもやってみたが、まったくのダメ。TV鑑賞がやっとである。実際結構なスペックが必要ですよと書いてあっても、実際の数字以上をこのハードは要求してくる。
参考までに快適に使えた環境は
CPU:Pentium4 2.4GHz
メモリー:512MB
である。これ以下でも、目安は2GHzまたは2000+ぐらいである。
こいつを買っても、メモリーやCPUの追加投資を考えると頭が痛いところである。
とてもじゃないが、「ワタシの新テレビ生活。」のネーミングは捨てざるを得ないだろう。しかしそれ以上に高性能ゆえの誘惑がこの商品には詰まっている。並みの商品に飽きている方は、ぜひお奨めする。

ただし、お奨めできるのはノートユーザーやメーカー製のUSB2.0搭載省スペースマシンのみに取り付ける場合。自作やショップ・BTO通販などのマシンを使っているのであればMTV2000や、MTV1200、さらには2月の発売を目指しているMTV3000Wをお奨めする。そっちのほうがすっきりしていいし、何よりも安い。


<で、結構使ってみた>
ビデオいらないなあ。(笑)
綺麗としか言いようがないです。はっきりいってむちゃくちゃ綺麗。
これまでPCのキャプチャーをやってきた俺にとって、HDDとDVD-Rさえあればもはや完璧の域まで来てると実感。
下手なDVDレコーダーも買えてしまう金額であるが、パソコンの周辺機器として使えると考えれば双方ともに投資の価値が見出せるであろう。ただし注意すべき点として、HDDの容量が多ければいいこと・NTFSフォーマットであること・OSはXPにすることが条件としてあるかもしれない。
あとUSB2.0は、絶対条件でNECのコントローラー。そしてMSのドライバーで使用する必要がある。デスクトップもノートもそんなに高い買い物ではないと思うので、使うならぜひ買っておきたい。
もう性能に関しては多くは語らない。一人暮らしをはじめる方で、PCが好きなら是非テレビ代わりに買っても間違いなく損はない商品であろう。TV+VHS+DVDレコーダー<=PC本体+MTU2400+DVD-RWと考えてもいいであろう。(カノープスはこれでキャッチを考えたのかと思うが)
そしてなにより、ファイルの編集に命がかけられる方はもっと有効である。無論、編集ソフトがないのでパッケージ的にはまったくもって魅力を感じないのであるが、とりあえず買うというなら間違いなくお奨めしないので、ある程度この商品に大金はたいていいかもと割り切れる人のみ手を出していい商品ではないかと思う。
特に既存のMTVユーザーでも、乗り換える価値は大きいと思われるので、ぜひ大金はたいて遊べるのであれば、お奨めではないかと思う。

それから、3月の初めにCreamのアップが登場した。かなりのパワーアップをしている。
主な変更点は
かなり改善された感じが大きく、これからのユーザーには大変優しいソフトになっている。
買うのならば、リモコンつきのパッケージが同価格で発売中。いかんせんカノープスにやり場のない怒りを覚える。
ちなみにソフトを更新すると、低スペックPCでもTVが見れるようになり、録画も最高レートで録画可能になった。ThinkPadでも録画できるようになってうれしいぞ。

また、Win2000SP3環境において、録画のできない現象がおきているが、詳しくはProgramFilesのCreamフォルダにある、docフォルダのテキストを参照していただきたい。(これでも若干不安定)
また、MTU2400は、CreamやHomeEage以外での操作はできないようである。

<参考・DivXに保存するために>
ここからは自己責任となります。意味のわからない単語に関してはこのHPではお答えしかねます。また掲示板でも聞かないようにお願いします。
@MPEG1やMPEG2、もしくはVOBなどで録画・抽出する。
ADivXコーデックのインストールをする。
BMPG方式ならTMPGEnc、VobならDVDxでAVI(DivXコーデック)にする。
これで画質劣化に対してのファイル容量が明らかに小さくなるので、いいと思われる。
結構音声あわせに苦労しているが、問題はないだろう。