埋葬

悲しみはひっそりと
どこかに埋めてしまおうと
私は森に分け入った
あなたは
戻らないのだから。

指を傷付け
爪を折り
私は両手で土を分けた
そうして冷たい穴の底に
悲しみを横たえた

瞼を閉じた悲しみを
土はさらさらと覆っていった
黒い雪のように。
しまいに私は重たい石を
柔らかな土に投げつけた

石にもたれて
もうどれだけ眠っただろう
暗闇の中
ここがどこだかわからない
ここから出てゆくことはない
私はおまえを離れない。