患者さんと患者様。お医者さんとお医者様。

私は決して患者様とは呼びません。

患者さんは患者さんです。

 

今は、私立の医学部でも患者様と呼べという教育がなされているそうです。

私の卒業した鍼灸学校でも、患者様と呼べと教わりました。

 

まったく、医療とは何なのでしょうか?

 

患者さんを患者様と呼んだ瞬間に、

患者さんではなく、お客様になってしまうのです。

 

確かに私は患者さんから戴いている治療代で生活しております。

しかし、それは治療報酬です。

私は命がけで治療をします。

患者さんも、何とか良くなるためにと、時間を割いて、体力を使って、

治療を受けられます。

ここには、商売の様な関係はありません。

 

私は回数券を売ることもしませんし、

いついつ来てくださいとも言いません。

 

この職業だけは、商売になってしまうと、医療ではなくなるのです。

医療とは、お互いが生と死の中で学びあうこと。

私も患者さんから沢山学び、

患者さんも医療の場を通して沢山学ばれる。

ですから、治る治らないが目的ではないのです。

 

生きること、死ぬ意味を考えられれば、

今、生きていることに感謝でき、

治療にも欲がなくなります。

結果、身体はどんどんよくなります。

 

それが、本来の医療です。

信頼関係の元に成り立つ、

学び合いの場です。

 

患者さんは、患者さん。

患者様と呼んだ瞬間に、

医者もお医者様になってしまいます。

 

患者さんは患者さん。

お医者さんはお医者さん。

鍼灸師は鍼灸師さん。

 

どちらが偉いわけでもなく、

どちらがどちらでも良いわけです。

 

患者さんと治療家との統合。

これが今の医療に欠ける第一の難関です。

 

患者さんと治療家との統合。

患者さんは患者さん。

お医者さんはお医者さん。

 

生きる意味があれば死ぬ意味もある。

患者さんに感謝感謝。

感謝感謝の心です。