ひそやかな恋

 

 二人の恋を、

 いいふらさないのは。

 

 不釣合いなのは、俺の方だから。

 アンタにはもったいないっていわれるのは、俺でしょ。

 なにを言われても俺はいいけど。

 あのひとはきっと、哀しむから。

 

 だからいわない。

 あのひとと、俺だけが知っていればいい。

 ふたりだけの、ひみつでいい。

 そんなひそやかな、あのひとの中にだけ残る思いであればいいと思う。

 

 ほかにはなにも残せないから。

 あげられないから。

 そうして、いつか、忘れてくれたらいいと。

 真剣にそう思う。

 

 陽だまりのなかへ、あのひとを返してあげたいから。

 

 だからこんなにも、静かな恋をしている――

 

 

 

カカイル。何かのプロローグにしたい感じなので、二次発酵待ち中。 

 

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