【風雲の夏休み編】




(夏休み初日。登校した生徒が正門の前でたむろっている)


跡部※※ 「なんだ……てめーらこんなとこで立ち止まって」 ※2年
手塚黄 「あ、跡部。おはよー。見て見てあれあれ」 ※2年
跡部 「……………………。緑だな」
手塚赤 「ああ、緑だ」 ※3年
手塚青 「正直こうなると、学校なんだか不気味な洋館なんだかぱっと見わからんな」 ※3年


跡部 「……で、先輩方。校舎が緑のツタで覆われている「犯人」はわかってるんですか?」
手塚赤 「不明だ。……しかし流石だな」
手塚青 「最初に「原因」じゃなくて「犯人」をと訊くのは、この学校において実に正しい選択だと思うぞ」
跡部 「や、褒められても全然嬉しくないんで。(あーまた部活が滞る……)」


「あれはニガウリだな。つる性の一年生植物で、成長すると長さ4〜5mになる、のが一般的だが……」 ※2年
手塚桃 「えーと、つまりゴーヤなんですけど、伸び続けてます。この分だと明日の夕方には北校舎も全部覆われちゃいそうです」 ※1年(才気煥発の極み発動中。キラキラ)
「昨日の終業式の時は何もなかったのに、いったい一日で何が……?」
手塚黄 「―――ええ!? 化学部のせいじゃないの!?」
跡部 「―――じゃあ生物部か? 家庭部か?」
「貞治達に聞いたが、特に身に覚えはないそうだ(この二人、いいツッコミのコンビネーションだな)」
跡部 「見に覚えなくてもあり得るだろ!? てめーらは!」
「はっはっは。信用されていないなあ我々は」
跡部 「(こいつマジ図太い……)」


赤也 「てか、もう帰っていいッスか? なんか大変そーだし」 ※1年
真田 「赤也! お前の補修の面倒を見に来たのだぞ!」 ※2年
赤也 「でも………。なんか入りたくないッス。明らかにうごめいてるじゃないっすかあの緑」
真田 「………まぁ。確かに少し不気味なのは認める。しかしそれと補修とは別問題だ」
赤也 「いやーあんまり別問題じゃないと思いますケド」




屋上の人1 「そんなに怖がることはないぞ」
手塚黄 「(? 劇画調台詞?)」
手塚桃 「あ、あそこに人がいます!」
屋上の人2 「そうです。これは我々による夏の温暖化対策。名付けて『緑化大作戦』だからです」
屋上の人3 「エアコンなしでも夏の教室で快適に過ごせるという、エコ活動なんだよー赤也」
跡部 「(う…あれは…!)」
手塚黄 「(幸村! ……そして、誰だ残りは)」
真田 「何者だ貴様ら! 我々を生徒会と知ってのことか! これは!」
跡部 「(う…気付いてねえ…!?)」
手塚黄 「(どう見ても幸村だろアレは真田! ああ気温一度下がったあああ)」<技「幸村のテニス」で周囲の人間の五感を操り体感温度を下げることが可能




屋上の人1 「我々は、仮面の軍勢という」
屋上の人2 「そのトップ3であるG2Uです。―――以後お見知りおきを」
屋上の人3 「はい。火薬ー」 <どかーんと背後で煙。紺色・紫・黄色




跡部 「う、なんか格好いい…!」
手塚黄 「いやーあのカッコはセンスないと思うよ? 跡部…」
手塚青 「というか、仮面の軍勢ってヴァイ……」
屋上の人2 「そこ! そのルビを振ってはいけません!! あくまでも漢字読みで!」
手塚青 「……よくわからないが、とりあえずすまん」


手塚赤 「しかし凄い格好だな……。ジャージの上にバイキングのコート。それから仮面か……」
赤也

「あ、違いますよ。センパイ。バイキングってのは8世紀頃から西ヨーロッパ沿海部を侵略したスカージナビアの海賊のことで、
格好はこんな感じッス。ヴィンラントサガとか読むとよく分かります」<さらさらーっと絵を描く
「(スカンジナビアだ赤也……)」
赤也
「で、あの格好はパイレーツっす。ワンピースとか映画もあったし、やっぱイメージしやすいのはカリブ海賊っすかね?  こんな感じ?」<さらさらーっと絵を描く
真田 「上手いな……普通に」
赤也 「へっへー。授業中描いてるんで得意ッス」
真田・柳 「「だからいま補習を受けることになってるんだぞ」」
赤也 「う……!?(ユニゾンで正論言われた!?)」


屋上の人1 「えー…すまないが、あんまり無視されると、寂しい」
手塚赤 「意外と素直だな」
跡部 「とりあえず目的を聞こうじゃねーか幸村!」
真田 「跡部、俺の台詞を取るな―――――じゃなくて、幸村…!? 幸村だと!?」
赤也 「(あ、今気付いたんだ…)」
「少し黙っていてくれ、弦一郎(邪魔なので)」
屋上の人3 「まぁ好きに呼んでいいけど……、しかし俺の目的は一つ。そこにいる真田の首!デッドオアアライブ!」
→幸村 「それから手塚レンジャー!」 ※1年
幸村 「――を捕まえて青学の柱の力を手に入れること!」
幸村 「あとはガーデニングによって校内の消費電力を減らすと共に、一般生徒の楽しい夏休み支援のために校内に色々ドッキリを仕掛けることです(ダンジョン始めましたーみたいな)!」


屋上の人2 「幸村君。それ目的一つじゃないですよ」
屋上の人1 「あと生死不問(デッドオアアライブ)はちょっと違うと思うが」
幸村 「えー、じゃあアライブでいいや。とにかく生徒会室は俺達が占拠しているので、真田を引きずって連れてきた人にはいいことがあるよ。食券30枚とか」
仁王 「乗った!」 ※2年
柳生 「仁王君…」 ※2年
仁王 「やるじゃろ、やーぎゅ」
柳生 「ええ、勿論ですとも。…あ、エコの精神は私も賛同するところですので(とってつけたように)」<真っ黒
赤也 「真田センパイ…。わりと恨まれてるんすねえ?」
真田 「…………」
「(ちょっと不憫になった)弦一郎の名誉のために言っておくが、あの二人は単に面白そうだから向こうに付いただけだぞ」
真田 「……しかし精市が何故怒っているのかが皆目わからんのだが」
「皆目分からないのか…(溜息)。昨日、あっただろう、アレが」
真田 「いや確かにそういうことはあったが、それでここまで怒っているのか?」
「子供扱いするからだ」
真田 「そんなつもりは―――」


跡部 「あのー。悪ぃんだけど、痴話ゲンカの話とか聞きたくねぇんで、簡潔に状況説明頼む」
真田 「(ちわ…!?)」
「急に走ってきた車から幸村を避けさせたんだ。襟首猫掴みで
真田 「危なかったので咄嗟に――」
「そしてその後「小さいから軽くて良かった」と言った」
真田 「事実、だろう?」


幸村 「―――真田。首を洗って待っていろよ? それか手塚レンジャー捕まえて絶対お前より大きくなってその襟首持ち上げてやるからね?」


「…と、そんな感じに痴話喧嘩な訳だが」
跡部 「帰っていいか?」
「流石に気が引けるので止めはしない」




赤也 「てゆーか、ちょっと前々から聞きたいことあったんスけど。手塚サンたちにー」(幸村に聞こえないように小声)
手塚赤 「なんだ?」
赤也 「幸村部長、身長伸ばすとか言ってますけど「青学の柱」の力ってそんなこと出来るんスか?」
手塚赤 「できる」
赤也 「(え、マジで?)」
真田 「では、精市が普段から言っている校庭一面ラベンダー畑は…」
手塚青 「一瞬で」
真田 「(一瞬……!?)」
跡部 「なんでまた…」
手塚黄 「跡部、ちょっと「インサイト」で俺のステータスみてみれば?」
跡部 「えーと? 2-A・手塚国光・「手塚ゾーン」引力で物を引きつける・「百錬自得の極み」何でも倍返し・「青学の柱」なんでもできる。……何でもできる??」
手塚桃 「はい。文字通りです。なんでもできます」
手塚赤 「まあ、私利私欲には使わないと我々は誓っているわけだ」
手塚黄 「あ、でもちょっとだけ。手塚レンジャー名乗るときの火薬代わりに煙出したりはしてるけどね」
跡部 「毎回火薬仕掛けてご苦労なことだなと思ってたんだが、それが青学の柱の力だったのか……!?」
手塚黄 「…正直もうちょっと早くに気付いて欲しかったり(そんな毎回火薬仕掛けてるわけないじゃん)」


「では、今すぐ精市を改心させて自主的に降りてきた上で「調子に乗ってましたスミマセン」と土下座させることも?」
手塚赤 「できる」
手塚青 「できるな」
手塚黄 「もちろん」
手塚桃 「だけどこころなし酷い感じですよね、その依頼内容」
跡部 「(いや、こころなしどころじゃないだろ……?)」
手塚赤 「…やった方がいいか?」
「お願いします」<頭を下げる
手塚赤 「じゃあやるか。みんな、用意は?」
手塚s 「「「了解」」」
手塚赤 「はい、そーれ」
跡部 「(ええ……!? そんなやる気のないかけ声でポーズもナシで……!?)」


屋上の人2 「幸村君。どうしました?」
幸村 「………うん。なんか唐突にやる気なくした。もう帰ろうかな……」
屋上の人1 「幸村!? 一体何を…男たる者一度決めたことを覆したりしてダメだ!」
幸村 「……………。………? あれ? そうだよね? なんでいきなりテンション下がったんだろ。いや全然やる気あるよオレ?」
屋上の人1 「よし。とりあえず宣戦布告もしたし撤収しようか」
幸村 「だね。一旦部屋に帰って今後の作戦立てようか〜」


跡部 「―――効かねぇな」<帰ってく三人を見ながら
手塚青 「いや…これは…」
手塚赤 「何かの力に相殺された……?」
手塚桃 「って、あー! あれ! あの人手塚レンジャーです! あのジャージ、あのメガネ!」
手塚黄 「あっホントだ。ネイビーの眼鏡してるな」
手塚青 「ああ、成る程。それでこちらの力と向こうの力が反発しあって効かないわけだな」
手塚赤 「ということは…力を無意識に使っている?」
手塚黄 「そうですよ、あれ。だからさっきあいつらの背後にも火薬の煙でたし、あとゴーヤが伸びるの早すぎるのも、校内がダンジョン化しているのもそのせいですよ!」
手塚赤 「そうすると……放置するわけにもいかないな」
手塚青 「だな。仲間に引き入れなくては」
跡部 「…そうですか…(力なく)」
手塚黄 「そんなに「手が掛かるのが増えて面倒だなあ」って顔に書かなくても…」
跡部 「あ、悪ぃ。つい本音が」


手塚桃 「てゆーか、誰なんでしょうねあれ」
跡部 「いま見てやるよ。えーと」<インサイト発動中
跡部 「一人は言わずと知れた幸村。それともう一人は1-H・木手。最後の一人で手塚レンジャーの奴は…1-A」
手塚桃 「あ、同じクラスです!」
跡部 「……手塚国光」
手塚桃 「あ、同じ名前です! ………あれ?」
一同 「「「……………………」」」
手塚桃 「そういえば、クラスにもう一人手塚君いたような……?」
赤也 「『そういえば』じゃねーよ!」
手塚黄 「そこはもっと早くに気付こうよー」
手塚桃 「……え、でも、最初からいたかなあ……?」
手塚赤 「いたんじゃないか?」
手塚青 「そうだな。いたんじゃないかな」
手塚桃 「そうだったかなあ……?」


跡部 「まぁとにかく。今回ばかりは生徒会(幸村除く)と協力してとっとと片付けてとっとと渓流釣りに行くぞ!」
手塚s 「賛成」
「ということだが、真田?」
真田 「……誠心誠意頑張ろう」




顛末はこんな感じで。
ホントはリョーマs・乾s・不二sも会話に入ってたんだけどただでさえカオスなので削りました。
あと、以下はおまけです。




跡部 「――というか、手塚」
手塚黄 「うん?」
跡部 「「青学の柱」の力使うと、人の心も操れるのか?」
手塚黄 「あーやればできるよ。やらないけど。勿論跡部にも使わないし、その辺は実力で」
跡部 「あ、たりめぇだ!」 <がしっと頭をはたく




手塚桃 「…照れてますね」
手塚赤 「照れてるな」
手塚青 「ああ、照れてる」
跡部 「(…………)」 <聞こえてるけど反論するとヤブヘビなので言えない




たまには塚跡っぽく。