【会話集01〜】
≫01・スポーツ用品店
ずらりと並ぶラケットの前で、跡部と手塚はかれこれ数十分は問答を続けていた。
「だから、こっちの方がいいって俺は言ってるだろ。何が気にいらねーんだよ」
「何というわけではないが、敢えて言うなら直感で」
「はぁ?」
「やはり、「これだ」と閃いたものを使ってこそ、自信が持てるだろう?」
「あーまぁな。根拠なんて無いけど、自分が選んだっていう自信と、ラケットが自分を選んだっていう思い込みは、勝負時に必要な要素ではあるけれども」
「大体にして、お前が何故俺のラケット選びに口を出すんだ」
「助言してやってんじゃねーか」
「では少し黙っていてくれ」
「嫌だ」
「…………」
「もう無駄に時間潰すなよ。迷ってんならとっとと買って帰って試し打ちしてみればいいってこったろ」
「両方をか?」
「ついでにガットの張りもバリエーション出しとけば? 今から俺ん家で打とうぜ」
「ちょっと待て。それは四本以上買うと言うことか?」
「何が悪いよ」
「カードを出すな。ご両親の稼いだ金をなんだと思ってるんだ」
「バカじゃねえの。うち、そーゆー家庭じゃねえし。持ってる奴が使わなくて、どうやって日本は不況から脱出するんだよ。俺様が此処で買い物をするということはだなぁ。この店の利益、ひいては開発会社の利益、つまりはテニス界の利益。もうちょっとテニスって球技が日本に普及すれば、利益は俺とお前とうちの会社に還元するわけだ。それの何が悪いよ」
「…壮大な屁理屈だな」
かれこれ数十分は問答を続けている二人を、物陰から見守る同級生がいる。
「くぅ。たまらんわあの会話! あいつらどうしてあんなにボケボケやねん。ボケにボケじゃあ場がおさまらんやろ! あぁ〜つっこみたいわ〜。今こそ我が厚紙ハリセンの出番やのに」
「……いつも思うんだけどさ。君、そのハリセンどっから出してるの? 四次元?」
「いくらハリセンがあっても奴等を邪魔できる勇気はないよなあ、俺等に」
その時、棚の一つ越えた向かい側から声が届く。
「あっ。なあなあ侑士、これよくね?」
「これってどれや。ちょい待ち岳人。今そこいくから」
「…置き去りかよ俺等」
「ってか、今一瞬でハリセンしまったよね」
「言うな。それは」
「忍足ってさ、ホント明るくなったよね。テニス部に入ってから」
「おぉ。転校してきたときとは別人だよなー。ぜってー岳人のせい」
「彼さぁ。気付いてないみたいなんだよねえ」
「彼って?」
「岳人」
「何に気付いてないって?」
「だから、侑士が岳人大好き人間だってこと」
「…嘘だろ?」
「ホントホント。だってこの前、「侑士って誰にでも親切だよな〜ははははは」って笑ってたもの」
「激しくバカだな。奴が妙に親切なのは岳人が絡んだときだけだぜ? もしくは岳人が見てる前でだけ。はっきり言ってきしょい」
「だよねー。岳人といるときだけ幸せオーラ出してて、「誰にも彼にもこの幸せを分けて差し上げよう」って感じ」
「なんであんなオモシロイ奴になっちまったんだろーなぁ。初めて会ったときはもっとなんかこう…クールっての? ちょいスカしてて格好良かったっつーか」
「むしろ根暗だったというか」
「言うなよそれを」
「それがいまや跡部にもハリセンを打てるテニス部のツッコミ役に」
「…ま、本人が幸せならいいんじゃねーの?」
「まぁ、ねぇ」
「何か含むもんでもあんの?」
「なーんか僕目を付けられちゃってるみたいなんだよね」
「え、滝なんかしたのかよ」
「違う違う。侑士にノロケを聞かされるだけ」
「うわ。最悪」
「しかもノロケって自覚ないんだよね。人生今が最高ですって顔しちゃってるくせに」
「輝いてるもんなー笑顔。エセ爽やかだけど」
「自分が好きなときはそりゃ楽しいだろうけどさ」
「自分が好きなんじゃなくて岳人が好きなんだろ?」
「それもあるけど。忍足は他人を好きになれた自分が好きなの。だから人生楽しいわけ」
「意味わかんねーよ」
「わかりたくば忍足の話に延々付き合うことだよ…」
「……俺が悪かった。お前も大変だったんだな…」
「あのー先輩」
「ぁんだよ、鳳」
「いえ、いつまでこの店にいるのかなーって」
「あ? 用事があるなら帰ればいいだろ? 別に今日は部活ってわけじゃないんだし」
「それは、そうなんですけど」
「じゃあな。あ、日吉達ならあっちだから」
「ええ…と? ええ」
すごすごと帰っていく鳳を、滝と宍戸が見送る。
「ねぇ、宍戸。何も追い払うことないんじゃない?」
「なんで追い払ったになるんだよ。帰りたきゃ帰れって、気を使って言ってやったんだろー? 大体今日だって忍足が跡部を観察しようっつーから集まっただけだし。なのになんで二年までいるんだか」
「彼はさー、にぎやかなのが好きなんだよ」
「だったら二年同士でつるめっての」
すごすごと帰ってきた鳳と、日吉と樺地が冷たく迎える。
「あーあ」
「やめろ。辛気くさい」
「だってさー入り込めないもんあの人達」
「三年は仲がいいからな。…これはどうだ、鳳」
「えー日吉にはこの色に合わない。もっと渋い色がいいと思う」
「…………それは何か? 俺には原色系を身に付けるなと言いたいのか?」
「だって似合わないでしょ。ねぇ樺地」
「ウス」
「お前ら、どっかいけよ」
「嫌だよ。二年は二年と一緒にいたらーって宍戸先輩が」
「お前、ホントにあの人ら好きだよな」
「ああゆう仲がいいのが羨ましいんだよね。滝先輩と宍戸先輩とか。忍足先輩と向日先輩とか」
「諦めろ。お前と俺と樺地とでアレは無理だ」
「ウス」
「こんなんで来年大丈夫なのかなぁ」
「馴れ合いがなくていいじゃないか。なぁ樺地」
「ウス」
「どうだっていいけど、日吉。跡部部長の物まね上手くなってない?」
「ウス」
「あ、ほら。樺地も言っているし」
「……ほんっと、仲悪いよな。ウチの学年は!」
仲良きことは美しき哉。
≫02・部長連盟
部長連盟とは、その名の通り部長の集まりである。(と今決めた)
特に主旨はなくただ各校部長が集っただけ。主催は一応手塚である(なんとなく仕切ってしまタイプ)。
登場人物紹介・
手塚・皆に一目置かれる青学部長。コミュニケーションは不得手。
跡部・自己中心型。だが意外と皆の風当たりは厳しくない。
幸村・現在療養中。王者立海の部長を張れる、嫌味のない尊大型。
南・ごく普通であることが逆に眩い。フォロー役兼ツッコミ。
橘・やや傍観者のスタンス。フォロー役その2。
赤澤・つっこみは緩いが発言数は多い。率直な感想を言う人。
葵・元気。爽やか。しかし、一同どう扱っていいか決めかねている部分はある。
第二万四百三十七会定例会
「今日の議題は中学テニス界の活況についてだ」
「…いつも思うんだが、誰が決めてるんだその議題とやらを」
「そもそも議題じゃなくて話題だよね!」
「そんなのやろうと思えばすぐに解決する話だろ。まず協会に圧力をかけてー」
「そこ! 中学生としての発言をするように」
「なんだとてめぇ。手塚のくせに偉そうに!」
「すぐに喧嘩になるね。跡部と手塚は」
「いや…止めようよ? な?」
「で、誰が行く?」
「…………………………」
「…しかし、ああしてみると、年相応に見えるよなあ手塚も」
「というか、この中に中学生の外見をしてる奴がいるのか?」
「赤澤。それは自爆だ…」
「まぁ、ボクくらいだよね〜あはははは」
(中略)
「じゃあそろそろオレは帰らせてもらうよ」
「あァ。無理すんなよお前。本調子じゃねえんだし」
「どうも」
「…残念だな。試合がしたかった」
「そうだね手塚。オレもだ。ああでも、うちの真田は君より強いから」←悪意のない微笑
「…………………」
(一人帰宅後)
「…手塚。お前さァ。いい加減自分に手の負えない奴にばっか入れ込む癖直した方がいいぞ。不二といい越前といい」←本気で憐れみながら
「黙れ跡部」←ジロッと睨む
「やんのか? あァ?」←睨み返し
(中略)
「しかし、流石立海と言うべきか。謙遜も奢りもない絶対の自信。ひがむ気にもなれんな」
「俺は苦手だ。なんとなくな」
「まあ、立海とソリが合う学校なんてないだろうね」
「まだ氷帝の方がマシかもね」
「ちょっと待て。どーゆー意味だよ」
「まぁ跡部。お前の方がまだ(あのパフォーマンス込みでも)(込みだからこそ)愛嬌があるといっているんだ」 ←肩を叩く
「殺す!」
(中略)
「…どうして彼らはああなんだろーな……」
「あ、腹に入った。痛いぞあれは」
「仲いいよね〜」
「アレが仲がよく見えるのか…?」
(劇終)
≫03・副部長連盟
副部長連盟
第1回定例会
「というわけで集まってみたわけだけど」
「少ないな」
「まぁ真田は副部長で有名だし、それはそれでいいんだけど」
「仕方がないですね。なにせ書き手が、3人しか副部長と言える人物がわからないんですから」
「大石と俺と観月だけか」
「氷帝、山吹、不動峰、緑山、六角、銀華も。誰が副部長なのか明言できないらしいね」
「調べればいいことでしょう。一体なんのために1〜16巻を譲って貰ったんです? 10.5巻だって借りている最中じゃありませんか」
「…というか、観月。お前は本当に副部長なのか?」
「え?」
「マネージャーだったような気もするけど」
「え?」
「「どっちなんだ?」」
「んなっ。ちょ…ちょっと待って下さいよ。ルドルフに僕以外副部長がやれそうな人間がいると思いますか!?」
「……それはそれで部員に失礼なんじゃないか…?」
「ふっ…。誰もやりたがらないですよ。あの部長のフォローなんて」
「…ちょっと。その気持ちわかるかな…」
「じゃあ副部長対決は立海の圧勝だな」 ←満足そうな顔
「違いますよ! 部長自慢大会でしょうあなたが勝ったのは!」
「俺も副部長としては負けてないつもりだよ…?」
(※こんな観月ですが、彼は赤澤がいないとダメな人です)
(※そして大石。こういうはじけている彼も好きです)
(※真田に限らず、立海部長は全キャラの中でアイドルだと思います。そんな大予想)
≫04・某マンガのパロディ
「は〜いみなさん落ち着いて聞いてください〜。このゲームへの収録曲は、今お手元に配られた物になります。こちらの曲を各自で練習してくだされば結構ですから」
「ゲームへ収録する?」 ←腕を組んだ手塚。少し離れた場所から。
「歌というのはCDに収録されるものではないのか、跡部」 ←隣に視線
「あぁ…。しかし、こう十何人も歌うんじゃ、枚数がかさむからな…」 ←同じく腕を組んだ跡部。渋い顔。
「けれどな、」
「言うな手塚。大体CDだぞCD。この不況の日本で版権キャラクターが出すCDがどれだけ売れると思う?」
「跡部よ…」
「出来ないと思うならやるな」 ←真顔。正面から顔を見据えて
「うっ!?」
「俺はやる。ファンのためにはな」
(な…なにを考えているんだこいつは。集団で歌のゲームを出そうってのに一人だけ輪を乱す気か…!?俺は部長として、同じキャラクターの一人としてこいつを止めなければ…――――!?)
(か、歌詞カード!? 自作の歌詞カードを持ってやがるこいつは!)
「手塚ァ!」
「!」 ←振り向く
「貴様…それで俺に勝ったつもりかーっ!!」
「なんだと…?」
「ああやってやろーじゃねーの! シングルだろうがアルバムだろうが出してやろうじゃん!」 ←炎の背景
「ちょ…。部長待って下さい! なにそんなふざけたこと言ってるんですか!」 ←対決を止めに入った日吉
「日吉ぃ…。こんな自分の身を削った挑戦が――」
「ふざけて出来るかー!」 ←アッパー。日吉の顎に直撃。ふっとばす
「ふ…。それでこそだ。跡部、このCD発売に俺達の骨を埋めてやろうじゃないか」 ←手塚。ゴゴゴゴゴという背景音。色は紫と黄色
「そんな、他のキャラとのバランスが…」
「いいんや日吉。あいつらの歌のCDはあいつらのファンだけが欲しい物や。他のキャラのファンにとっては、何枚CDが出ようと関係のないこと。何のバランスも崩れてはおらへん」
「―――まあ、それはいいんですけどね」
「なんや?」
「で、これ何のパロディなんですか?」
「×××××」
「いえ、そんなさらっと伏せ字で言われても」
「出版社が違うから敢えて名前を出さんといた俺の気遣いわかっといてや」
「…あと、ここが肝心なんですけど。なんで俺が殴られ役なんですか?」
「似合うから」
「殴りますよ?」
「…殴ってから言うもんやないで」
(このマンガ大好きです。意外と、跡部は主人公が似合ってると思いました。熱血系で)
(CDは聞いてはおりませんが、CD発売合戦の裏舞台はこんなものだと思っています)
(あ、でも正確には↓のような感じ)
「跡部、お前いい加減にしろよ! 状況わかってんのか!?」
「うっせぇ宍戸! しかたねーだろいま日本は不況なんだよ!」
「あー行っちゃったよ、あとべくん」
「なんか、ちょっと家出少年入ってた感じっスね」
「………………………」 ←よっこらせ、と立ち上がる手塚
「え? 何? まさか手塚…行く気か!?」
「跡部一人だけ犠牲してもおけんだろう」
「止めるなよーおーいしー。折角手塚が行ってくれるって言うんだから」
「そうだね。何も自ら行こうとする者を止めることはないね」
「………………」
(以前日記に書いたものの流用ですがこれ)
(跡部があまりにも哀れだから、手塚は同情して一緒に付き合って奈落までいってくれるんだよきっと!)
(――と、CD発売までの経緯について、私はこのように固く信じております)