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■白紙のメッセージ
短編小説で重要なのは、終わりである。ただし、終わりといってもラストシーンがハッピーエンドかそうでないか、という「終わり」ではなく、終わりに続く白いページのことだ。
短い小説が並ぶ短編集では、一篇の終わりが本の終わりではない。いくつもの短編が終わっては始まり、終わっては始まり、だから今読んでいる短編の終わりが、いつ訪れるのか分からない状態であるのが短編集である。その宙ぶらりんな感覚を楽しむのも短編小説の醍醐味、と言えるだろう。つまり、10篇あれば10の終わりがあるのと同様に、そこに10ページ分の白いページが現れる。
めくった左手に白いページがノッソリと広がると、あぁ、このお話しはもう終わるのかぁ、と、まだあとちょっと残っていても感付いてしまう。放り出されるような、あの感触は、読んでいる短編のエンディングに、さらなる胸の高鳴りを興じさせるというものだ。
(2006-11-17-FRI/K)
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■終わり良ければすべて良し
「最終回」が好きです。
見てもいないドラマなども、わざわざ最終回だけを見たりします。
映画やドラマなど長い時間かけて見ていても、最後の最後で予想もしないしょーもないラストだったりすると、今まで費やした時間は何だったんだ
!?という裏切りと憤りと虚無感で脱力してしまう。それほどにラストは一番重要。一時期流行った夢オチ系の類、アレはよろしくない。アレは最後の最後まで考えてみたけど、いいラストが見つからなくてお茶を濁しちゃった感が多分に感じられます。
そして最終回には、恐ろしさも秘められています。とくに昔見たマンガやアニメの最終話のことを考えるととても恐くなります。幼い頃の記憶をたどるせいでもあるかもしれないのですが、マンガの最終回というのはたいてい不自然なラストを迎えていることが多いのです。魔女っ子などは周囲の人々から自分の記憶を消したり、別れがきたり、死んでしまったり、海に帰ったり、植物人間だったり……ああ、恐い!
そんな私の訴えににシンパシーを感じてくれたのは、研究員Bと大学時代の友人(男性)の2人だけでしたが、『いきなり最終回』(宝島社)という、その名の通り名作マンガの最終回のみを掲載していた雑誌の編集者も、きっとそんな恐さを感じていたから企画したのではないかなぁ。
東京MXテレビで再放送していた『小さなバイキングビッケ』が、今週土曜日最終回を迎える。
今から恐くて仕方ない。
※企画・編集した方を見つけました。シンパシー。
(2004-11-17/C)
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