■視線も渡る横断歩道
横断歩道を渡る際に左右を見るよう教えられた。
みんながいなくても、赤信号の横断歩道を渡ってしまうことは、いまとなればよくしてしまうことだ。クルマの影すら見えないし、バイクの騒音も聞こえない。そんな時は、悪いと知りつつ、急いでなんかいなくても渡ってしまう。
小学校時代、先生に聞いた話。先生のある友人は、横断歩道で左右を見るのに加えて、歩道の向こう側も見るのだそうだ。影も音もしない時でも、次に横断歩道の向こう側を見て、子どもがいないかを確認する。で、いくら急いでいても子どもがいる時には“赤信号を渡らない”んだそうな。
子どもに悪影響を及ぼしてはいけない、とPTAみたいな考え方を持っていたらしく、車道にクルマなんていなくて、どうみても渡れるって時でも、子どもがいる前では渡らなかったらしい。先生は、その友人に横断歩道では渡らないよう強制させられていたらしい。彼は普段はお調子者だったらしいが、なぜかこと横断歩道となるとこのような態度をとるんだそうな。この話がもとで、ぼくも、たまに余裕のある時は、赤信号の横断歩道に子どもがいないか確認してみたりする。
小学6年生の時、何の授業だったか、先生が話したことを今でも思い出す。
いま考えると、あれは、先生自身のことだったのかな?
(2004-10-26/K)