■昆虫協奏曲
いつもあると気付かない、虫の音。
秋を知らせる虫たちの協奏曲は、お風呂に浸かっている時にとくに耳に入ってくる。リラックスしている証拠だろう。
虫がたくさんいるなぁ、そういえば今年は蝉がいつもよりたくさんいたなぁ、そういえば今朝カラスがまたゴミを荒らしていたなぁ……。これらは食物連鎖でつながっている。
カラスが“燃えるゴミ”を食べるようになって、蝉や虫たちは餌食にならずに長生きできるようになっただろう。そして、「虫」と「長生き」というキーワードから、まっさきに思い浮かぶのはゴキブリだ。地球が滅んでも絶滅しないであろうと言われるからだ。
で、お風呂に首まで浸かってご機嫌のぼくは更に考えました。そんなゴキブリたちが絶滅するような環境に世界はなってしまうのだろうか、と。無菌社会、潔癖社会って世の中がキレイキレイになっていくと、その内ゴキブリですら生きられない世界になってしまうのではないか……。
とはいえ、昨晩「お久しぶりっ」って現れたゴキブリに1時間ほど奮闘したぼくとしては、願って止まない社会像にも思えてしまう。
(2004-09-29/K)