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阿佐ヶ谷村 村立動物園
WE LOVE KAIJYU! 

        ゴジラ(初代)  

茶月「言わずと知れた、日本初、すなわち世界初の大怪獣。映画全編の暗い雰囲気、姿を見せそうで見せないゴジラ、モノクロゆえの迫力。」
たがね「そーそ、ゴジラは後のシリーズで堕落して人間の味方になっちゃう(笑)けど、 じゃあこの時のコイツは人間の"敵"かというとそれも違うぞ。
 人間が死ぬのは暴れ行動の副産物であり、コイツにとって人間は味方する価値はおろか敵視する価値もないんだろーね。」
茶月「ヒトの価値観で計れないこの神秘性もまたゴジラの魅力の一つだな。」
たがね「この頃のゴジラが吐くのは白熱砲じゃなくて「放射能の火」(よく解らんがOK)なんだけど、この霧が当たった物が一瞬遅れて燃え上がる!! 鉄塔が熱で溶けてぐにゃっと曲がる!!この演出が凄まじくかっちょえーのだ!!
 ああっ、LOVE!!」
茶月「…レトロSFのメカなんかは、何十年も経ってから見たがゆえのチープさ、ダサさが逆にカッコ良かったりするんだが、初代から最新版までストレートなカッコ良さを誇りつづける怪獣、それがゴジラ、ってことだな。」
たがね「ところで「200万年前のジュラ紀」とか言ってるがホントは1億4千万年以上前だぞ。」

(映画「ゴジラ」1954)

        ラドン (初代)  

茶月「こいつも作品中なかなか姿を見せないなー。」
たがね「確かに、またかよ的登場佐原健二の記憶喪失は時間稼ぎにしか見えねーけど、 さんざ引っ張って登場したラドンは期待を裏切らないカッコ良さじゃん!!
 超音速で飛行機雲を引いて空を飛び、戦闘機を体当たりで撃墜!!
 火も光線も吐かないが、こいつは何しろ超音速なモンだから街の上空を 低空飛行するダケでビルが崩れフェンスや車が吹っ飛ぶのだ!! イカス!」
茶月「あ、あと、街中に下りたワイヤー見えまくりラドンを攻撃する為にカルピスの看板を踏みつけて進む戦車もなんだか異様にカッコイイよな。」
たがね「プテラノドンをラドンと呼ぶのも無理があるがまあそこはそれ!!

(映画「空の大怪獣 ラドン」1956)

        モスラ (モスラ対ゴジラ)  

茶月「実は最近観直して初めて気付いたんだけど、この映画って人間がゴジラを倒すためにモスラの力を借りるっていう話だったんだな(笑)。」
たがね「後半で双子の子モスラが卵から生まれるまさにその時、卵が内側からひょわひょわ光るんだよー!!
 あれだよアレ!!アレでこそ怪獣の卵!! 光らない卵は怪獣の卵じゃない!! オレは認めん!」
茶月「・・・あ、インファント島の原住民達(全員日本人)の描写は少しヤバげかなと思ったが、そんなキワキワってほどではなかったな。」

(映画「モスラ対ゴジラ」1964)

        キングギドラ (初代)  

茶月「こいつ以前の怪獣は「恐竜」「ゴリラ」「蛾」とモチーフがハッキリしていたが、キングギドラは宇宙生物という事もあってか、かなり先進的デザインだよな。
 まあ、ヒュドラやヤマタノオロチがモデルではあろうが、腕が無くて全身金色、小さな翼で空を飛び、そして・・・」

たがね「三つの首が別々に光線を吐いて地上を攻撃っ!!
茶月「・・・そう、こいつは光線吐きまくり怪獣の元祖でも在るのだ。」
たがね「光線の着弾点が街を走り抜け、爆発がそれを追いかける!!ココ必見!!
茶月「鳥居の向こう側に着陸するシーンとかも好きじゃないか?」
たがね「あれも好き好き!手前の鳥居から覗きこむようなアングルいいぞ!」
茶月「この作品でゴジラやモスラが「会話」をし始めるので、イヤな予感も駈け抜けるがな。」
たがね「ちょうどこの作品以降、ゴジラが人間の味方になっちゃうんだよなー。残念!」

(映画「三大怪獣 地球最大の決戦」1964)

        ガメラ (初代)  

たがね「個人的にこの時点でのガメラは大してカッコ良くはないと思うがなー。」
茶月「うーん、ロングカットが多いせいもあってか、あんまり迫力がないんだよね。まあ、監督がどうだとか、そういう事言いたくはないが・・・。」
たがね「だが内容そのものは楽しいぞ。とても飛べそうに見えない回転ガメラとか、その場の思いつきで作戦を立てるハカセがじつにイイ味を出しててイカス!!」
茶月「ああでも、頭と手足を引っ込めてそこから火を噴き出して回転して飛ぶ、ってアイデアはちょっと思い付かないんじゃないかな。あの時代ならではって気がする。
 技術がアイディアに追いついてなかったんだな、今考えると。
 それにしても、さすがにラストのロケットは都合が良すぎるんじゃないかと思うが・・・。」

たがね「結果的には役に立たなかったわけだし。まあご都合主義なくして怪獣映画は作れないってコトで、良しと。」
茶月「いいのか?」

(映画「大怪獣ガメラ」1965)

        ギャオス (初代)  

たがね「個人的に平成版よりこっちのが好き!
 なぜかっちゅーとデザインが、特に頭部のデザインが実にハッキリしててイイのだ〜。」
茶月「超音波メスにしても、デジタル処理が想像もされなかった頃の平面的なアニメーション(こっちのが好き)でなあ。」
たがね「ガメラの甲羅以外の部分をすぱっとカット!流れ出す血っ!!
 電車の屋根をカットして中の人間をつまみ食いするところなんか、遠足でワクワクしながら弁当箱を空けるガキみたいでとってもイカス!!
 そして走行中の自動車を真ん中からタテにすぱっ!左半分停止!!右半分前進!!ココ必見!!
茶月「そればっかだなオマエ・・・。でも確かにあのシーンは見所だよね。」
たがね「ラストのゆっくり飛んでいく超音波メスもオレ的にツボで素晴らしいぜ!!」

(映画「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」1967)

        昆虫怪獣 メガロ  

たがね「好調に尻すぼんで行くシリーズ中でも想像以上にコワレててオススメなのがこの『ゴジラ対メガロ』だ!!」
茶月「海底3000キロというマントル層より下に在る海底王国だとか、擬似科学系の説明もデタラメっぷりを楽しむ以外に道が無くなっているんだけど。」
たがね「だがしかし!オレは「メガロを生んだ」、と言うそれだけでこの作品には価値があると断言するぜ!!」
茶月「ああ、メガロと言えば、」
たがね「そう、ドリルだ!! 両腕の肘から先が一体化してギャリギャリ回転し地面を掘り進む!
 昆虫ならではの機械のごとき無表情で、伝説の名シーン、ダム決壊を実行!!」
茶月「・・・あれ、でもそのあとの・・・」
たがね「水の勢いに自ら流されちゃうメガロ!!たまらんっ!!」
茶月「ああ、あれもオマエ的にはOKなのか・・・。ジェットジャガーは?」
たがね「・・・別にアレ怪獣じゃないじゃん。」

(映画「ゴジラ対メガロ」1973)

        ビオランテ  

たがね「アノ人(小林晋一郎氏)お得意の『植物と動物の合体怪獣』だ!」
茶月「小林晋一郎氏ってのは『帰ってきたウルトラマン』第34話の原案を出した人で、植物と動物の合体怪獣であるレオゴンを考えた人ね。」
たがね「バラ形態も不思議とカッコイイけど、やっぱ最終形態のフォルムはイカスなー!!
 全体のシルエットもだけど、なんつってもクチの歯並びがスゲエカッコイイぜ!」
茶月「ゴジラとの対戦シーンではお互いが持ち味を出したいい戦いっぷりでかなり見応えがあるよね。」
たがね「そーそ、ビオランテの触手が水面を走ってゴジラに噛み付くシーンとか!
ゴジラの白熱砲が水面をズバズバ爆発させるシーンとかな!」
茶月「水面が爆発するシーンは迫力満点で素晴らしい出来だな。ゴジラの戦闘能力を創造させて、このあとの戦いにかける期待を嫌が応にも盛り上げてくれるねぇ。」
たがね「しかもちゃんと期待にそぐわぬ出来なんだもんな!!」
茶月「水を使った戦闘シーンってなんであんなにカッコイイんだろうなぁ。」
たがね「ビオランテが何本もの触手を立てて作ったカベが、ゴジラの白熱砲を浴びて一本ずつバシバシ吹っ飛ぶシーンはタイミング完璧でめさめさカッチョイイぞ!」
茶月「しかし、ストーリーについて触れてないこの会話だけ聞くと、まるでこの作品が傑作映画みたいに聞こえるかもな(笑)。」

(映画「ゴジラvsビオランテ」1989)

        スペースゴジラ  

たがね「鉱物怪獣ってひょっとしてコイツが元祖なのかな?」
茶月「その辺はプリズ魔をどう解釈するかによるだろう。『新スタートレック(TNG)』の宇宙水晶体とかもな。
 ともかく、スペゴジのデザインは文句なしにカッコイイよな。あの、肩から突き出た結晶部分なんか特になー。」

たがね「それにしても『以前の戦いで宇宙に吹き飛ばされたゴジラ細胞がブラックホールからホワイトホールへ抜ける間に結晶生物と合体して生まれた』って言う説明は何回聞いてもサッパリ意味がわからなくてスゲェイイぞ。日本語わかんねーやつに脚本書かせたんじゃねーか?」
茶月「そりゃ言い過ぎじゃ…。でも、あさりよしとお先生も『宇宙家族カールビンソン』の中で「よっぱらいの意味不明のたわごとみたいなお話」って書いてたな、そういえば。」
たがね「結晶生物よりゴジラの部分がメインに見えるのに宇宙飛んじゃってるし。」
茶月「光線吐きまくりなのはちょっと減点対象かなー。効き目が判りにくいし。」
たがね「『ゴジラ対メガロ』に比べたら作品全体のコワレっぷりはまだおとなしいもんだけど。」
茶月「比べるなよ・・・。」

(映画「ゴジラvsスペースゴジラ」1994)

        デストロイア  

たがね「あれ?コイツの名前が入ってる・・・。
 村長コイツ好きなの?」
茶月「いや、ビッグサイト壊すから。
たがね「・・・どういう意味だよ・・・。」

(映画「ゴジラvsデストロイア」1995)

        レギオン  

茶月「設定の緻密さでは、一方を極めた感もあるレギオン。
 SF的なハッタリを効かせた設定が勝ちすぎる事も無く、怪獣単体として見ても充分カッコイイあたりも素晴らしい。
 まあ、マンガ『2001夜物語』(星野之宣)とかに似たような設定は見られるが。」

たがね「共生関係とか、ちょっと単純な気もするけどなー。」
茶月「いや、あれ以上複雑にすると描写しきれなくなるんじゃないかな? 作品の中で説明できる事には限界あるでしょ。
 この作品、伏線の張り方や話の起伏の付け方もかなり高レベルで見応えは充分!!」

たがね「戦闘シーンの演出も一つ一つがすげーよく出来てるぜ。電磁触手(勝手に命名。誰か正式名教えてくれ)の、ウネウネ動いたあとで光線のようにまっすぐ貫く動きとか、もーたまんねーよな!絶叫モノ!!」
茶月「ガメラも相手に不足なしとばかりにプラズマ火球3連発とか決めてくれるしな。」
たがね「ガメラシリーズの良いトコロは、血の流れてる生物が命がけで戦ってるってゆー迫力がビシビシ伝わってくる表現力! コレだぜ!!」
茶月「確かに、この作品のガメラとレギオンは、互いの存続をかけてギリギリの戦いを展開、どちらも最後の最後まで力を出し尽くしているのがちゃんと伝わってくるよな。」
たがね「痛そうだよな、レギオンなんか。
 実在しないイキモノなのに『痛そう』と感じさせるだけの描写力が有るってコトだよなっ!!」
茶月「とにかくこの作品は必見だ!!」

(映画「ガメラ2 レギオン襲来」1996)


           


文責:茶月夜葉 yaIba' chaDQI' (9912.15)   もどる 


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