短波気象Fax受信ソフト 【Win_Fax】
For Windows
謝 辞 当プログラムの著作、提供を頂いた著者JG1HYHさんに感謝を込めてありがとう。 OLIVEOIL艇長 かわぐち ひでみ |
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【気象衛星の受信画像】 |
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☆☆ ソフトの概要 ☆☆ 当ソフトは、短波無線の専門家でSSTVの開発をされた JG1HYHさんが作られた気象FAXソフトです。 気象庁が毎日、短波帯で船舶向けに提供している各種気象Fax及び 気象衛星の画像を受信し表示するソフトです。 短波帯SSB電波を受信できる短波受信機と、アンテナをヨットに設置し その音声信号をパソコンマイク端子に繋ぐだけで、気象Faxを受信ができます。 その精度は、現在、販売されている市販ソフトと同レベルのクオリティの高い ものですので携帯電話の電波が届かない海域に航海する船には お役に立つ便利なシステムとなるでしょう。 |
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☆☆ 必要な機材 ☆☆ 1.受信機 短波帯SSB波を受信できる受信機が必要となります。 参考までに、FAX受信に使用できる受信機をいくつか紹介します。 2.アンテナ 受信する電波の波長に合わせたアンテナを取り付ける必要があります。 参考までに、ヨットに載せるアンテナの作り方をいくつか紹介します。 3.パソコン Windows3.1、95、98、Me、2000、XPに使用できますがMACは対応しません。 なお、動きが軽く作られていますので旧式PCでも十分実用に成ります。 4.接続ケーブル 無線機の音声をパソコンマイク入力端子にを繋ぐケーブルが必要です。 ☆☆ 有ると便利な機材 ☆☆ 1.マウス ノートパソコンにはカーソルキーが備わっていてマウスは不要ですが、 揺れる艇内での作業や作図時には マウスがあると便利です。 2.インバーター 航海等で長時間稼動させる場合は艇内の12Vのバッテリーから交流100Vを得 る変換器がホームセンター等で売られていますので入手すると良いでしょう。 なお、使用するパソコンの電源容量に合わせた容量のものが必要となります。 |
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☆☆ Win_fax の入手方法 ☆☆ ここ をクリックしてダウンロードしてください。 ☆☆ Win_fax の解凍 ☆☆ ダウンロードした【win_fax.lzh】は解凍して使用します。 |
☆☆ Win_fax の概要 ☆☆
【2/5】でのFAX受信画面 【調整】クロック誤差調整画面 |
1.Win_fax の受信準備 (1)取扱説明書 ダウンロードしたファイルを解凍するとが添付され詳しい使用 方法が入手できます。 (2)無線機にアンテナを接続し、受信機のイヤホーン端子から、パ ソコンのマイク端子にコードをつなぎ、気象Faxの放送を受信し ます。モードはSSBのUSBモードにします。 2.受信方法 (1)【Win_faxアイコン】をクリックすると右の画面が表示されます。 (2)【開始】ボタンを押すと気象FAXの表示をはじめます。 (3)受信画像がモニター画面の中程で縦黒線で別れている場合は 縦黒帯中間をクリックすると画像は正しく表示されます。 (4)受信画像が左右に斜めに傾いている場合は【調整】をクリックし 【クロック誤差調整】で正立する様に走査線の同期調整します。 (5)【入力窓】は受信機の音量レベルが表示されます。入力過大に なると窓が赤くなるので音量を低くし約80〜90%程度に音量を 調整します。 (6)【同調窓】を見ながら受信機の同調ダイヤルを回すと同調窓に Fax受信特有の白黒画像では2つの鋭い山、写真画像では山 幅が広い山型を同調指示線内に合わせて同調は完了です。 (7)【rpm】は放送局の送信速度(ボーレート)に合わせます。 【60rpm】と【120rpm】の局があり 【120rpm】の局が多い様です。 表示画像が2分割表示の時は【60rpm】で送信されているので 【120rpm】にすると正常に表示します。 (8)【多諧調】気象衛星画像などの写真映像受信に使います。 (9)【2階調】天気図などの白黒2色画像の受信モードです。 (10)【反転】【通常】受信がUSB、LSBによって画像の白黒表示が 反転した場合に使います。 (11)【x/yボタン】は走査線巾の調整ボタンで画面の縦巾調整が出 来ます。【1/1】は縦巾が狭く文字が大きくなる。【2/5】では一画 面で表示する範囲が広くなるが文字巾が小さくなる。 (12)【コピー】をクリックするとその時点の画像がクリップボードに記 憶され、ペイントページ等の画像処理ソフトに移行出来る。 (13)【クリアー】をクリックすると画面がクリアーされます。 (14)【停止】ボタンを押すと停止します。 |
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【ペイント】に貼り付けたFAX画像 |
3.画像の保存・印刷方法 画像の保存や印刷をする方法は、 ( 1)FAX走査線が画面を満たす時点でメニューの【コピー】をクリック。 ( 2)モニターの画像がクリップボード(画像一時保存)にコピーされる。 ( 3)【ペイント】の起動 【スタート】をクリック⇒【すべてのプログラム】をクリック⇒ 【アクセサリー】をク リック ⇒【ペイント】をクリック⇒画像処理ソフト の【ペイント】が起動する。 ( 4)【ペイント】上のメニュー【編集】をクリック⇒【貼り付け】をクリック⇒ 画像はペイントにコピーされる。以後、ペイント編集機能を使い各種 画像処理(保存・印刷・編集)が可能となります。 【印刷】:【ペイント】画面メニューの【ファイル】をクリック⇒【印刷】を クリック⇒印刷開始。 【保存】:【ファイル】をクリック⇒【名前をつけて保存】をクリック⇒名 前 を付けて保存する。 注:上級画像ソフトが有れば2枚の画像を繋ぎ合せることが可能です。 |
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4.気象FAX受信機の紹介 気象FAXの電波は短波帯SSB電波形式で送信されています。 この電波を受信するために必要な受信機はどんなものがあるか 調べてみました。 |
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ハンディー受信機 アルインコ社製 DX-X2000 |
(1)ハンディー受信機 無線機のメーカーから発売されているハンディー受信機です。 100KHZから1200MHZまでの電波を受信できるものまで有ります が、短波帯SSBを受信できるものを選ぶこと。 このタイプの受信機の長所は小さく、電力消費量が少なく感度も良い。 実際に使用した受信機では、ICOM社の受信機が良かったです。 実勢価格は25000円くらいです。 右の写真はアルインコ社製のオールバンド受信機で実勢価格3万 円程度で販売されています。 |
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Iアマチュア無線用送受信機 ICOM社製 IC703 |
(2)アマチュア無線HFトランシーバー アマチュア無線用短波無線機ではオールバンドの受信ができ、 電波形式もSSBの電波が受信できます。 長所は受信感度が良い事、ハムの免許を取れば艇に搭載して 陸上との交信にも使え一石二鳥です。 rあうる長丁重欠点は消費電力が大きいこと、価格が高いこと。 ヤエス、ケンウッド、ICOMなどの無線機メーカーで発売し価格 は10万〜100万円位まであります。 右の写真はICOM社製のIC703でHF〜50MHZまで使え定価は10 万円程度です。 |
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アイテック電子研究所製 簡易短波受信機 SR-7 |
(3)簡易短波受信機 当ページの気象FAX画像を受信した簡易短波受信機です。 この受信機は7MHZ帯のアマチュア無線受信用自作キット受信機 として販売されています。 7MHZ台のFAX放送を受信する為にコイルのコア調整だけで受信 が可能と成ります。 私は3Mhzの短波FAX放送を受信したいので2個のコイルの巻数を 増やし受信周波数を3MHZ台に改造ました。 小さくて玩具の様な受信機ですが、回路は本格的なスーパー方式 で周波数安定度もよく中々のものです。単三電池2個で動きます。 キットは、丁寧な解説書に従って部品を組み立て初めての方でも 作れます。もし、完成しない場合はサポート体制があり安心です。 価格はキットが8000円位だったと記憶してます。 なお、組立&周波数改造に自信のない方はメーカーに特注で応じ てくれくれます。 製品名:7MHZハムバンド専用SSB、CW受信機 「新SR−7」 問合せ:アイテック電子研究所 TEL0287-62-0939 |
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JMH(気象無線模写放送)スケジュール |
3.気象FAXの放送内容 (1)電波の形式及び、出力 受信周波数の形式はF3C(SSB・シグナルサイドバンド)と言う雑音に 強く、遠くまで届く電波形式で、短波放送に多く使用されています。 通常はUSBで受信します。出力は5KWです。 (2)周波数と、伝播の特徴 @ 3.62060MHZ/USB:夜間の国内伝播が良い様です。 A 7.30310MHZ/USB:一番使われて昼間国内の伝播が良い。 B 9.96830MHZ/USB:現在停波中 C 13.59530MHZ/USB:遠距離に一番安定している様です。 D 18.21830MHZ/USB:〃 〃 〃 E 23.52120MHZ/USB:夏季1000〜2000Kmの範囲 (3)JMH(気象無線模写通報)スケジュール 下記のURLで放送番組表が入手できます。 JST(日本標準時)の00:20〜23:58まで放送されています。 http://www.kishou.go.jp/177jmh/JMH-JPN.pdf 残念ながらJMJ(気象庁気象模写通報)は2001年3月に放送が 中止になりました。 (4)放送内容 @地上解析(天気図)、再放送 A静止気象衛星雲写真 B沿岸波浪実況、24時間予報 C台風予報(24時間予報、48時間予報、極東) D外洋波浪解析 E電波予報 FJMH放送スケジュール(毎日 12:40/JST) Fその他多数(気温解析、海水温度解析、結氷情報等など) (5)世界の気象FAX放送周波数一覧表 2.19550MHZ〜23.52290MHZ迄の世界の周波数一覧表です。 Googleで"Frequenzliste-FAX"で検索すると和訳文で表示されます。 http://www.km-zschiedrich.de/Frequenzlisten/Frequenzliste-FAX.htm |
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3.短波受信アンテナの作り方 気象FAXの放送は短波帯を使用しています。 短波の受信は、電波をキャッチするアンテナの性能に左右され、 どんな性能の良い受信機を使用してもアンテナの性能が悪けれ ば決して良い画像を得ることは出来ません。 アンテナは基本的に空中高く、近くに障害物の無い場所に建てる と良いのですが制約の多いヨットでは立てる場所が限られます。 そこで、アンテナの作り方をいくつか紹介しましょう。 (1)船尾パルピットに建てた7MHZ帯の釣竿アンテナ(左写真) @4〜5mくらいのFRP製釣竿にエナメル線か5mm幅の金属 箔テープ(ステンレス、銅)を10mほど釣竿に巻き付けます。 A竿尻にある末端の線に、TVの同軸ケーブルの芯線を繋ぐ。 B同軸ケーブルの網線をアースします。 C完成した釣竿を船尾パルピットに少し後ろに傾けて立てると バックステーの影響から逃れられ感度が上がるでしょう。 D同軸ケーブルの芯線を受信機のアンテナ端子に接続して、 網線を受信機のアースにつないで完成です。 (2)マストや、サイドステーを拝借したアンテナ(工事中) ノンラジアルアンテナの技法を使った簡易アンテナです。 ハム愛好家の中には、ベランダや鉄塔、電柱ステーをアンテナに 使用しているチャッカリハムがいます。この技法を利用してヨットの マストやステーをアンテナに使用出来る事になります。 現在、OliveOilで実験検証中で完成したら紹介したいと思います。 @船内のマストステップや、サイドステーに線を繋ぐ。 Aその線に300PF程度のポリバリコンを繋ぎ、一方をTVの同軸ケ ーブルの芯線をつなぎます。 B60mm径の塩ビ管に1mm径の銅線を巻いて作ったコイルを @と同軸ケーブルの網線に繋ぐ。 C同軸ケーブル反対側を受信機のアンテナとアースに接続する。 D気象Fax放送を受信し、ポリバリコンを調整して一番感度の良い 場所に合わせます。 |
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工事中 |
4.ノイズの除去について 短波帯SSB波はAM波と比べノイズに強く遠距離通信に使われて いますがノイズは少ないほど画像がクリアーになります。 しかし、船内にはノイズを発生するものが多数あり受信画像が乱れ るのでクリアーな画像を得る為にノイズ対策が必要です。 【対策】 @受信機 :船内の電源からノイズを拾う場合には、電源コードの 受信機側にフェライトの雑音防止器を付けます。 A発電機 :発電機はノイズ発生器です。受信時にはエンジンを止 めるのが最良策でしょう。 Bパソコン :パソコン自体がノイズ発生器です。電源コードや無線 機からの音声コードにフェライトを付けます。 CPC電源 :PCのAC電源は大きなノイズを発生するものがあり画 像がノイズのため映らない状態になります。 そこで 電源筐体を金属ケースやアルミホイルでシールドした り、電源コードにフェライトを数個付けます。 それでダメならPC本体の電池で稼動させます。 Dその他 :電子機器類でノイズが出すものにはフェライトを取付け るか又は、その機器を一時停止します。 注:短波受信はアンテナが命! どんな高級な受信機を使用しても アンテナがお粗末では綺麗な画像を得ることは出来ません。 感度の良いアンテナは結果的に信号/ノイズ比を高めノイズレベル を下げて綺麗な画像が受信できます。 |