OLIVEOIL流DIYメンテ特集 No7

マリントイレの簡単ポンプ膠着修理

UP DATE 2008.09.22

はじめに

 

 

マリントイレが故障する頻度は結構多い様に思えます。
故障の原因は、給排水用の手動ポンプがグリース切れで膠着し給排水が困難に成る事が多い様です。
この様な状態で無理にポンプノブを上下させるとゴム製のOリングが破損してしまうので分解してグリス
アップをする必要がありました。
今回はポンプの分解をせずに簡単に給油する方法を紹介します。
構造を知る マリントイレで多いジャビスコのマリントイレで説明します。

ジャビスコのマリントイレは、給排水に上下に動かす手動のポンプが使われています。
ポンプの構造は、ポンプシリンダーの中にゴム製のOリングがピストンリングの様に上下動し給排水しています。
このピストンOリングは、エンジンの組立てと同じ様に、ポンプを組み込む時にマリングリスをシリンダー壁とOリン
グにタップリ塗って円滑な上下動が出来る様に組み立てます。

然し、経年使用をすると当然グリスが流れ出て消滅し乾燥状態になります。
乾燥するとオイル切れを起しピストンのOリングとシリンダーの壁が摩擦が増えてスムースに動かなくなります。
ちょうどエンジンの焼きつきと同じ様なオイル切れ現象が起きるのです。

この様な状態で無理に動かすとゴム製のOリングが磨耗しついには切れてしまいますし、シリンダー壁も傷が付
いてしまいます。
こうなると分解してOリングの交換、シリンダー壁が破損してポンプ筐体の交換と成るのです。

従って、もし、手動ハンドルが渋くなったら分解メンテの時期がきたので、決して無理をせずメンテをする事が大切
なのです。

メンテの方法  【基本メンテ】
ポンプ筐体を取り外しグリスアップをする。
@ポンプを取り付けているネジを取り外すとポンプ筐体が外れる。
A筐体下部にピストンが見える。底に見えるナットをレンチで外すとハンドルから離れる。
Bシリンダー壁とOリングにマリングリスを塗り再組立する。

【簡易メンテNo1】
ホームセンターに売っているスプレーグリスを使う方法。
@ポンプ筐体の上部の黒色のプラスチックシールドをレンチなどで左回して外し隙間を作る。
Aスプレーグリスに付属する細パイプを取りつけ隙間から満遍なくスプレーする。
B手動ハンドルを上下動しグリスを行きわらたらす。
Cスムースに動く様になる。

【超簡易メンテ】
ホームセンターで売っているシリコンスプレーを使う方法。シリコンはゴムを劣化させないのでGood!
@スルハルバルブのINとOUTバルブを閉める。
Aポンプ頭部のINホースを外しシリコンスプレーをする。
C手動ハンドルをゆっくり上下動させシリコンを行く渡らせる。
D程なくハンドルが軽く動く様になるので再度スプレーしシリコンを行き渡らせる。


作業後記 トイレの手動ハンドルが動かなくなると、とっても困るのは誰でも経験があると思います。
特に、トイレが使えない状態を考えると艇は出せない重要な問題ですし、出先で故障したときに修理出来る技術は
オーナーにとって極め重要でオーナーにとってトイレ修理は宿命となって悩みの種になっています。

ビジターのトイレ使用で無理やり動かされトイレを交換する羽目になったオーナーもいることだろう。
私も、2艘目のヤマハDX22のトイレは傷ついたシリンダーで動きが渋く、何度も何度も分解していたが直らず最後
には手製のピストンリングを何度も作り直して解決した。本当にトイレは苦労の種であった。

そこで・・・「ハンドルが渋くなったら直ちにグリスアップする!」 事が大切なのです。

安価なシリコンスプレーの出現でメンテがとても楽になりました。

 

 

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