OLIVEOIL流DIYメンテ特集
No1
紫外線で曇ったアクリル窓の再生
UP DATE 2006.09.30
はじめに
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ヨットのキャビンの明り取りの窓には透明や色付きのアクリル板が多く使われています。 アクリル板は、透明性、硬度、強度、加工性、耐候性(耐紫外線)等の優れた特徴が有り、特に透明 性はガラスには及ばぬものの、眼鏡や、カメラのレンズ、展示品ケース等に使われています。また、強度も ポリカーボネートが開発されるまでは防弾ガラスに使われるほどの強度があります。 しかし、長期間、紫外線に晒されるとさすがのアクリルも表面が劣化し曇りガラス化し外が全く見えぬ状態 になり、新品と交換するのが一般的になっている。 OLIVEOILの窓も明り取りの役はするもののキャビンから外の景色は全く見えぬ曇りガラス状態に なっていました。 DIY店のアクリル板売場でアクリルポリッシャーなる磨粉(コンパウンド)を見つけた。 能書には曇りガラス状態が改善でき鏡面仕上げをすると言う内容であったので早速採用し試してみた。 最初は、劣化が相当進んでおりコンパウンドでは手に負えないと判断し、水ペーパー800番〜1500番で 磨き、最後の工程で鏡面仕上げをしようと施行したが、曇りガラス状は改善されず、少し外が見えるまで にはなったが満足の行く様な状態では無かった。 そこで、自動車の塗装プロが行なっている電気ドリルの先にプラポリッシュ用バフを着け磨いたところ僅かな 時間で劇的に透明度が復活し外の景色が良く見える様に成りました。 |
実施日 2006年9月27日
使用材料・工具 |
@ アクリルポリッシャー DIY店のアクリル板売り場で見つけたアクリル板用の鏡面仕上コンパウンド。 自動車用の極細コンパウンドで鏡面仕上用ならOKでしょう。 A 水ペーパー 塗装仕上げ用の800番から1500番まで。 B 中性洗剤 家庭で使っているマイペットなどの掃除用洗剤。 C たわし 柔らかい一般的なタワシ。 D 電気ドリル 回転数の低い家庭用の電気ドリル。(電動自動車ワックス磨きでも良いかな?) E バフ 電気ドリルに取り付けるバフセット。(スポンジバフに布バフカバーのセット) F ウエス 綺麗な雑巾 G 100V交流電源 家庭用の100V電源 H 仕上げ用ワックス バイクのカウリング用ワックス(シリコン+天然カルナバワックス)が良さそうだ。 |
準 備 ・ 工 程 |
@ アクリル窓の清掃 アクリル窓に砂などがあると傷が付くので、水に少量の中性洗剤を加えた洗剤と タワシを使って清掃する。 A 研磨 工程 1 研磨は室外側を研磨する。 最初は、水ペーパー800番を小板に巻いて水を付けて全体を手で研磨する。 次に1000番〜1500番と徐々に細かい水ペーパーに替えて行き手研磨をする。 B 研磨 工程 2 電気ドリルにスポンジバフとその上からバフ布を取りつけ、水を充分に含ませた 上でアクリルポリッシャーを付けてアクリル窓を研磨する。 C 研磨要領 力を要れず、一箇所に集中せずゆっくり満遍なく優しく磨き上げる。 水分が無くなりコンパウンドが無くなる寸前に鏡面仕上げとなる様でこの段階で 表面はツルッツルの鏡面化に成って行くのが判る。 D 磨き粉の除去 水で湿らせた綺麗なウエスで磨いたアクリル窓を清掃する。 E ワックス処理 ワックスを掛けると耐候性が大幅に向上するので磨き上がったアクリル窓にワッ クス掛けをし、乾いた柔らかい布で磨き上げると鏡面が完成する。 F 完了 ここまでの所用時間は10分! |
結 果 |
研磨後の写真です。 右舷外側の仕上がりの様子です。ツルッツル! ピッカピカの新品状態です。 右舷内側からの外の景色です。新品には劣るもののマヅマヅですね。 左舷の窓です。常時太陽に面した側なので右側の窓より少々荒れています。 もう少し磨いて見ようと思います。 |
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