「きゅ〜ちゃん」

 9条に引っかけて、「きゅ〜」 と鳴るグッズを探していたのですが、ペット用のおもちゃでカワイイのがあったのでゲット。609円(税込)でした。
 こいつを「きゅ〜ちゃん」と名づけ、漫才の相方に……。
 「キミ、戦争する気がなくなるぐらい脱力的な顔やな」 「ほっといてんか! きゅ〜」

【自己紹介】

なまえ=けんぽう きゅ〜ちゃん
ねんれい=9さい (にんげんでいえば60さい)
せいべつ=?
すきなもの=へいわ
きらいなもの=せんそう、ぐんたい
いま、いちばんのぞむこと=いじめないでほしい
しょうらいのゆめ=せかいじゅうのひとびとのやくにたちたい

おまけ=きゅ〜ちゃんのなきごえ きゅーちゃんのこえ←このしゃしんをクリックしてね。
(★MP3けいしきのおんせいファイルです。「きゅうきゅう」ってきこえるかな?)
9ちゃん

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★きゅ〜ちゃんと漫才

●「みなさん、こんにちは〜」
きゅーちゃん「きゅうきゅう」  (きゅ〜ちゃんも“こんにちは”てゆうてまっせ)
●「思たよりたくさんのお客さんが来てはるなあ、きゅ〜ちゃん」
きゅーちゃん「きゅうきゅう」
●「きょうはキミの話を聞くために、こんだけぎょうさんの人が集まってくれはったんやで」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「ほんまやなあ、ありがたいこっちゃ」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「しかしキミ、“憲法9条の精”なんやろ。もうちょっとそれらしい姿になれんかったんか?」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう!!」
●「ふ〜ん、そうなんか。きゅ〜ちゃんのことを大事に思てくれる人が少のうなると、こんなちんちくりんな姿にしかなれへんのか」
きゅーちゃん「きゅうきゅう!!」
●「あ、すまんすまん。ちんちくりんやない。ころんころんやったな」
きゅーちゃん「きゅう〜!」
●「まあ怒りないな。冗談はさておき、キミの話てなんやねん」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう、」
●「うんうん、いま日本の国が危ない道に進もうとしてるてか。そやな、なんやアメリカの言うことにヘコヘコ従ごうて自衛隊を海外に派兵したりして、直接ドンパチはしてへんかもしれんけど、ますますアメリカ軍の手下ってな感じやもんなあ」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「ふんふん、キミが生まれたのは、なんでも武力で解決しようとしたらアカンという教訓からてか。なんや大袈裟なこと言い出したな」
きゅーちゃん「きゅうきゅう」
●「え? 大袈裟やないて? ふんふん、60年以上前、日本は、アジア、太平洋、世界を相手に戦争してたてか。そら知ってるけど……」
きゅーちゃん「きゅうきゅう」
●「すんません。だまって聞きます」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「戦争は、個人ではじめるもんやない。どんな大企業でも、ひとつの会社だけでどうこうできるもんやない。……そらそうやな」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「国が決定をし、軍隊に命令を出し、国民に全面的に協力させてはじめて戦争になるてか。なるほど」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「日本軍が、朝鮮半島や中国大陸や、アジア・太平洋の国々で、どれだけ人を殺したか。ドンパチだけやない。戦争のおかげで、従軍慰安婦とか、残留孤児とか、悲しいことがいっぱい起こった。……たしかに。いまもイラクとかで起こってるしなあ」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「日本かて、東京大空襲をはじめ各地の空襲でどれだけ大勢の国民が亡くなったか。沖縄戦でどれだけ若い命が散らされたか、広島・長崎の原爆ではかつてなかった地獄が生み出され、被爆者の苦しみはいまだに終わってへん」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「日本の兵隊も、ほとんどは徴兵で動員された人たちで、ええように使い捨てられた。戦争をやれ、あそこを攻めろ、特攻で自爆せえ、捕虜を見せしめに殺 せ、この武器を生産せえ、防空壕を掘れ……。いまの中学生や高校生ぐらいの子どもを兵器工場で働かせたりもした。“日の丸”振って、“君が代”歌って、戦 争にのめりこんでいった」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「そんなことをやれと命令をしたエライさんは、ほとんど安全な場所にいて、戦争中も、戦争が終わってからも、のうのうとしてた」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「日本の国民は、大きな痛手を体験してはじめて、そんなことがくり返されたらアカンと気がついた。そやから日本国憲法ができたんや。……なるほどなあ」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「憲法の起草に占領軍の人がかかわったさかい、押つけやとかいうけど、ええもんはええんや。……えらい単純明快な論理やな」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「うん、知ってるで。日本国憲法前文のなかでも有名な一節や。“政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する”」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「これは国民の気持ちやった。そやさかい日本の国民も、憲法を歓迎したんや。……そうか、そうやな、押しつけられたなんて屁理屈やなあ」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「ふんふん、そして、みんなで新しい日本を作ろうと思うた。そのとき、また政府の行為で戦争にまきこまれたらカナンさかい、それをハッキリさせて政府に勝手なことをさせへんために、9条ができた。……そうか、きゅ〜ちゃん、キミってすごいんやな。そんな顔してるけど」
きゅーちゃん「きゅうきゅう!!」
●「あ、すまんすまん。顔のことはどうでもええわな」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「戦争は人の命を奪う。家族や友だちや恋人の命を奪う。愛しい人間関係を破壊する。生活を根っこから破壊する。相手に対する憎しみがつのる。戦争はいつ も、“正義のため”とか、“自由のため”とか、“あの危険な国をやっつけるため”とか、耳ざわりのええきれいな衣装をまとって出てくる」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「けど、殺し合いや壊し合いでホンマに解決するもんてあるんやろうか。戦争をしない、軍隊を持たない、正々堂々、人間同士の話し合いで問題を解決するのは、簡単やないかもしれへん。そやけど、日本という国は、世界に先駆けてそういう姿勢でやっていこうと決意した」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「おとなの人はそのことを思い出してほしい。子どもや若い人はそのことを知ってほしい。……あ、きゅ〜ちゃん、ちょっと泣いてる」
きゅーちゃん「きゅうきゅう…」(涙をぬぐう)
●「きゅ〜ちゃん。キミの言うこと、ようわかるわ。きゅ〜ちゃんを目の敵にして憲法変えようという人らは、一番大切なことを忘れてるんやろうなあ。とくに政治家とか、財界の人。その言い分に惑わされている国民も多いけど」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「うん。ここに来てくれてはる人たちは、みんなきゅ〜ちゃんを大事に思ってくれてはる人たちや」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「うんうん。きゅ〜ちゃん=9条の“こころ”をもっと広めなアカンな。……え、ここでもういっぺん9条を読み上げてみいてか。わかったよ。

日本国憲法 第9条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
A前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

●「きゅ〜ちゃん。これがキミのほんまの姿やねんなあ」
きゅーちゃん「きゅうきゅう」
●「キミが、力の抜けるような顔してるのがようわかったわ。戦争しようかという気がなくなるもんなあ」
きゅーちゃん「きゅうきゅう!!」
●「あ、ごめんごめん、怒らんときて。ほめてるんやがな」
きゅーちゃん「きゅう〜」
●「さっき、きゅ〜ちゃんのことを大事に思てくれる人が少ないさかい、そんな姿やとか言うてたけど、きゅ〜ちゃんを大事にしてくれる人が増えたら、もっとカッコエエ姿になれるんか?」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「え、そうなん? もっとマシな姿……あ、痛い痛いかんにんや。……か、数が増えるんか!?」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「そうか〜。国民一人ひとりのこころにきゅ〜ちゃんが宿るってことか。そらええわ」
きゅーちゃん「きゅうきゅう、きゅうきゅう」
●「そやな。“政府の行為によって戦争する国”にならんように、がんばらんとアカンなあ」
きゅーちゃん「きゅうきゅう」
●「ご清聴ありがとうございました、て。……きゅ〜ちゃんけっこう律儀やな」
きゅーちゃん「きゅうきゅう!!」
●「60歳やし……て。もうええわ」
チャンチャン


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