ナパームスクエアVD2008




今年はしぃナツキ(ノンケの彼と手術前の彼)でお送りします。

【登場人物】
しぃちゃん…ノンケの彼。リーマン。
ナツキちゃん…手術前の彼。リーマン。


すでに付き合っている設定で。



ええっと、マシンガンではずっと言っていたしぃナツキです。 周辺の反応はそれって重い!と評判です(爆笑)。え、でも本人はBLラブコメのつもりなんですが!が!が!




ほんとに読む?読み飛ばし推奨





















































































「SSのないカプなどどんなに主張しても認められないことを」
「逆にどんなでっちあげのカップリングでも妄想とSSがあれば萌えは成立する」





そんな感じに合法化させます(ええー?)

それでも読む
やっぱり読み飛ばす























































































 出張中のしぃちゃんから、夜には東京に戻れそうだから、ちょっと会いにいっていい?とメールが入った。随分急だなと思い、カレンダーを見て思い出した今日は2月14日。ああ、しぃちゃんでもそういうイベントを気にするんだ、とちょっとおかしくなった。もちろん自分だって、そういうイベントをするつもりで、ちゃんと用意をしていたけれど、けれども男同士でバレンタインも何も、と急に思ったというかどちらかと言えばへこんでしまって。そもそもその日は平日だし、しぃちゃんも出張中だというし、そもそもしぃちゃんからそんなそぶりがちっとも見えなかったから、自分だけ盛り上がっているんだな、と更にへこんでしまって……でも、まあ、これで、口実は出来たかもしれない。どうせ渡せないんだし、と危うく自分で食べる直前でよかった、と思いながらしぃちゃんがチョコレートを取りに来るのを待っていた。
 かくして、しぃちゃんがやってきた。玄関に入るなり、コンビニの袋を差し出して
「はい、バレンタイン」
「え?男から?」
 言ってから、自分でおかしさに気づく。男からも何も自分だって男だ。けれどもしぃちゃんは「海外では恋人同士が贈り物を贈りあうんだからいいんだよ」と、いつものようにまるで何も気に止めていない風で。
 コンビニの袋の中はチョコ味のハーゲンダッツが二つ。
「わ」
 思わず嬉しい声が出る。
「一緒に食べよう」
 テーブルについて、ハーゲンダッツを一つずつ前に置く。しぃちゃんは丁寧に僕の分のフタを取って、スプーンを袋から出して、ひとさじすくって
「はい、あーん」
「え?いや、いいから!」
「せっかくのサービスなのに?」
「いい、自分でするから」
 こういう時のしぃちゃんは全く読めない。時々びっくりするぐらい甘い事をしだすかと思えば、びっくりするぐらい察しが悪いときもある。こちらの思いを全部見透かすようで、全然空気読んでないようで。
 慌ててしぃちゃんからスプーンを奪って、自分で口にする。おいしい?と聞かれる前に思わず漏れる。
「おいしい」
 これだけはやめられないものは?と聞かれれば、即答で甘いものと答える。けれどもどうして甘いもの好きの男は少数派なんだろう。そんなどうでもいい思考はさておき、もくもくと食べる僕を見つめているしぃちゃんに気づいて、食べないの?と聞く。聞いてからしぃちゃんは実は甘いものは得意じゃないんだよな、と思い出す。それでもハーゲンダッツを買ってくるときはいつも二つで。それで自分の分を食べても半分ぐらいで、「もういいや」と僕に押し付ける。仕方ないなぁと内心喜んでそれを食べる僕。二個じゃ多いけれど一個じゃ物足りないな、と常々思っているから、しぃちゃんの残りをもらっての一個半がささやかな幸せだ。あれ、もしかして僕そういう話をしぃちゃんにしたんだろうか?だからしぃちゃんは自分は好きじゃないのにいつも二個買ってきれくれるんだろうか、いや単なる偶然かもしれないし、意図的かもしれないし。そのどちらにも取れてしまうぐらい、やっぱりしぃちゃんは読めない人だ。
「あ、スプーンないね」
 自分の分を開けてから、それに気づくしぃちゃん。じゃあスプーン持ってくるよと立ち上がった瞬間に、別にいいよとしぃちゃんは自分の指をつっこんだ。  ああ!もうなんて事!と言うより先に、しぃちゃんがその指先を僕の前に差し出して、
「……!」
 思わずそれをくわえてしまった。
 無意識って怖い。いや、甘いものへの執着と言うべきか。それとも。
 すっとしぃちゃんが指を抜いた。そしてまた指先ですくって僕に差し出す。どう反応していいか、何を言っていいかわからないから、結局またそれも舐める。甘い。
 カップの端の溶けた部分をぐるりと掬うしぃちゃんの指、その指が差し出される度に、それを舐め取る。ひどく甘い。ふと、しぃちゃんの指が僕の歯列をぐるりとなぞる、思わず舌先でそれを追ってしまい、その指が抜き取られた時、思わず「……」という声と共にしぃちゃんと目があってしまった。そのしぃちゃんの顔に今自分がどんな表情をしているか気づいて、恥ずかしさのあまりにうつむいた。
「もう、いいの?」
「……いる」
 恥ずかしくて、顔なんか見られないと目を閉じたままそれでも欲しいと顔をあげた。
「……」
 欲しいのは、ハーゲンダッツだったのに。


 結局、今日は二個分のハーゲンダッツが僕のお腹に収まってしまった。しぃちゃんにごめんねとあやまるより先に言いたいことがあった。
「……しぃちゃんてさ、時々すごく、エロいよね」
 照れ隠しに。むしろ呆れる気持ちを込めてたつもりだったけれど
「いや?」
 いや、そういう意味じゃなくて……そう聞き返されてなんて答えていいかわからない、そんな僕をわかっているのわかっていないのか。わざとなのかそうじゃないのか、やっぱりしぃちゃんは読めない人だ。
「ナツキちゃんも、割とエロいよ?」
 はぁ?と反論するよりも先に、その声がわざとなのかそうじゃないのか、なんだか少し冷たく聞こえたので、思わず聞き返した。
「いや?」
「好きだよ」
 そんな事を言われて僕がどんだけ困っているか、わかっているのか、わかっていないのか。
 そんな事を言われてどんな顔をすればいいのか、わかっているのか、わかっていないのか。
 けれどもいつも最後に思うのは、そんな風にまったく読めないしぃちゃんの行動は、どちらに読んでも、どちらにとっても、結局は、僕に全て向いているという事で。なんというか、その、結局は愛されているんだな、と思わざるを得ない……いま、自分でもすごく恥ずかしいことを思った。更に輪をかけて、どんな顔をしてしぃちゃんを見ればいいかわからなくなった。
 うつむいたままの僕を、しぃちゃんが笑いながら抱き寄せた。





++++++++++
ものの見事に全員ドン引きですよね!
ごめん一応あやまる!(あやまればいいってもんじゃない)

ご覧のように脳内では完全に出来上がっているコンテンツ(違)なもので、試しに切り出してみたら、最高に不親切な内容になりました。つうか君にはナツキさんがこう見えているのか多分そう(素)。
ナツキさんはノンケのしぃちゃんを自分なんかにとA型的思考でくよくよしているのですが、しぃちゃんはB型的思考でそんなこと全く気にしていませんナツキちゃんの事大好きだよ!という設定です。

現時点ではこれに、しぃちゃんのお友達の涼さんと、ナツキちゃんの同僚白羽さんが加わる予定です。反応が少しでもあれば、完全クローズド裏コンテンツ立ち上げます(マジで!)(いや現時点でも反応皆無だからないよ多分)。








そ、それでは気を取り直していつものをどうそ→かけざんだいすき。