【正解】
涼(82期)×嶺(82期)


さて、ここで突然ですが
ナパームスクエアVD2006 vol.8282




「やあ恵斗、良く来たね」
「ってお前が呼び出したんだろうが……」
 生徒会室のドアを開けた恵斗をこの部屋の主が迎えた。主とは生徒会長の、紫央のことだ。
「まあせっかく来たんだからお茶でも飲んでいきたまえ」
「せっかくも何もいつもの事だろう?何を気取っているんだか。」
 放課後のひととき、冬の午後の柔らかい光の中、会議机を並べたテーブルに差し向かいになる。いつも紫央が飲むのはブラックのコーヒー(インスタントではなく豆から挽く)、恵斗はこれが苦手でいつもミルクと砂糖がかかせない。飽和状態まで入れて、紫央に「キミはいつか糖尿病になるね」と呆れられている。個人の嗜好に文句をつけるな、と甘いもの好きな恵斗が今日も同じようにミルクと砂糖を入れようとすると、いつものところになかった。目顔で伺うと、「切らしているんだ」と。
 しぶしぶと、そのまま口をつけた。が、口をつけてきづいた。
「ココア?」
「キミに嗅覚はないのかい?口にするまで気づかないだなんて」
「あ、いや、てっきりコーヒーだと思い込んでいて……でも何で?」
「甘いものが、好きなんだろう?」
「あ、うん……うまいな」
 ほんわかと暖かいココアを更に一口啜った。恵斗の目の前では、紫央が「こんな甘ったるいもの、狂気の沙汰だね」と顔をしかめながら飲んでいる。おかしな奴だなぁ、だったら無理することないのにと恵斗が笑った。
 それからしばらくは言葉がなくて。言葉がなくてもいい時間、会話がなくてもいい空間。幼馴染同士の二人は、そんな時間を空間を当たり前のように共有する。
 しばらくして紫央が言った。
「キミもニブい男だね」
「え?」

 2月14日。
 今日はバレンタインデー。


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 すずおかin「学園物」
 「学園物」はちゃらさんちの登録商標です(もう廃盤だから問い合わせちゃ駄目よ?)(笑)。
 (ひさしぶりにやってちょうたのしかった)




 遠回りをさせてすみません、それではどうぞ→かけざんだいすき。