テントと私
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私は、テントを持って山行するのが好きだ。幕営地までの重いザックを持つ苦労はあるが、後の楽しみで充分報われる。テント場に着くとまず平らな所を全員で探す。下がふかふかとした草地ならば最高だ。全員でテントを設営した後は、水場まで水汲みに行くもの、料理の準備をするものと自主的に動き出す。
背負ってきた食料をザックから出し楽しい食事作りが始まる。料理が出来るのを待ちきれないでビール、日本酒、焼酎がどんどん出てきて疲れた体にしみわたり皆の顔が生き生きとしてくる。
そのうちに料理も出来上がり飲みながら食べ語らいの時間が流れる。外は、だんだん暗くなってきたのでテントに入り、テントの真中に吊るしたランタンに火を灯す。全員の顔が灯りに照らされて山の歌も出てますます盛り上がる。ここは、我々の世界だ。大地に直接設営した天幕を通して動物の声、風の音が聞こえてくる。時間のたつのも忘れて夜が更けていく。
日常性からの脱出である。原始への回帰である。荒ぶる自然の中で我々の独自の世界が広がる。
私は、何故にこのようなテント生活に憧れるのであろう。自分のアウトドアは、学生時代の全国を自転車で旅行した放浪の旅で始まった。社会人になると重いウィンパーを担がされて山の冬山合宿に参加した。また、一人誰もいない稜線でツェルトを張ってビバークし風の音におののきながら、まんじりともしない一夜を過ごしたこともあった。
大勢での楽しいテント生活、また反対に疎外感と孤独感に包まれた単独行のテント生活は、ますます自分をひきつける。
我が支部も超軽量のテントが3張りも揃った。自分の荷物を持つ重さの限界に挑戦してテント山行に参加してみられたらいかがであろう。
衣食住を共にすることで参加した人の仲間意識は高まり小屋とは違う体験を通して自分を高めることが出来るのではなかろうか。