ONEPIECE

※ネタばれあり。ONEPIECE未読の方、要注意。

 ノリの良い冒険活劇!素敵過ぎるボケツッコミとシリアスシーンの妙!
 男気溢れる主人公!でも超天然ボケ!
 脇を固める仲間達、しかもヤムチャ化なし!
 個性溢れる敵役脇役、使い捨てなキャラは一切なし!
 何より作者自ら「楽しんで描いてます」と言いきるプロ意識!!

 ああっ、もうONEPIECE、大好きだ――――――――っ!!!

 ぜー、ぜー、ぜー。
 …いいっすよ、本当に。
 いえね、此間購入したんですよ、尾田栄一郎カラー画集「COLOR WALK 1」。
 この人ほんとに絵描くの好きなんだなーと思いました。どの絵見ててもペンのノリが違いますもん、楽しすぎます。
 しかも「ボクは相変わらず働きもせず絵ばっかり描いてますよ」と言いきるその男気!
 やっぱ、「楽しんで描いてます」って言ってもらえると、ファンとしては嬉しい(感涙)作者が辛そうに書いてるのを見るのは、本当に辛いですから。作者の「もう続き描くのヤダ」とか「週一連載ペースしんどい」とか言う気持ちがにじみ出ちゃってるようなのって、話面白くても悲しいです。誰とか誰とか言いませんけど…。
 とはいえ、その台詞を丸のみに出来るほど、山月は純粋でも大人でも子供でもないので、「本当は色々悩んだり頑張ったりしてるんだろうなー」とか思ってしまいますのですが。でも「本物」って言うのは、どんな苦労も努力も楽しいと思ってる人のことを言うんだろうなあ。その点、きっと尾田先生はほんとに楽しいって思ってる「本物」の人なんだろうなあ。
 尊敬するなあ…。
 そんな人が描いてんだから、面白いの当たり前だよな、ONEPIECE。
 そしてそんな人を生みの親に持つルフィが男気溢れる奴なのも、ものすごく納得。

 特に、ガイモンさんのとこの話は、尾田先生とONEPIECEとルフィの性格をものすごく端的に表わしてると思います。
 まず、おかしな島のおかしな生物達と宝箱にはまった男、ガイモンさんと言うキャラクター、そのデザインの楽しさ。
ルフィ「オレ宝箱にはまった奴なんて初めて見た。箱入り息子なのか?」
ガイモン「ああ、小さい頃から大切に育てられて…って違う!!」
 ガイモンさんが手に入れることも諦めることも出来ずに、20年守り続けてきた宝箱。その宝箱は、実は既に空だったと言う、現実の残酷さ。それを、何の衒いもなくさらりと描いてしまう尾田先生の人生観。
 極めつけは、嘘が苦手なくせに、例え自分が宝箱をガイモンさんから横取りして、1人占めしたと思われてでも、ガイモンさんに残酷な現実を見せまいとしたルフィ。それは結局叶いませんでしたけれど…。
 かっこいいよ、素敵だよ、ルフィ〜、尾田先生〜…。
 大っ好きだ――――っ!!

 ゾロもウソップもサンジもかっこいい、チョッパーちょっと素直じゃないとこも頑張りやさんなとこも可愛いな、ビビ(心中複雑な名前だ…)もけなげで最高です、仲間になってくれないかなー、でもあの子には国を守ると言う役目が…。遅く出てきた仲間って、パーティのバランスを崩されるような気がして嫌なことが時々あるんだけど、そう言うのが全然ないんだもん。
 ナミかっこよくて好きさ。少年漫画、特にスポーツ漫画になるとよくありがちな、お色気要素担当のただのお飾りヒロインじゃない、芯もありキャラ起ちよし美人で男共の手綱しっかり握っちゃってるとこがもうっ!

 一番嫌いなのはワポル。いくらなんでもあいつを好きな奴はいるまい…とまでは言いきれないのがONEPIECEの怖いところだ。あのアーロンでさえ「好き」と言う奴がいるんだから(好きな方、ごめんなさい。山月は、ナミをいじめたあいつをやっぱり許せません)。クリークはそんなに嫌いじゃありません、器が小さいから。クロもそうね、クロコダイルもです。…モーガン…脱獄後はどうしてるんだろう(大汗)
 バギーは愛すべき敵役だと思います。アルビダはもうあの美しさと、ルフィに普通の美意識と「美女」と言うボキャブラリーがあることを判明させたことで免罪符です(いいのかそれで)。それよりおまえ等今何やってんだ!?再登場はいつなんだ、いつまで待たせる気だこらあ!

 再登場はいつだと言えばコビー&ヘルメッポ!彼等が必死に修行してる晩に浮いていた月は、ゾロがウイスキーピークで百人斬りやった時に出てた月と同じ欠け具合だったぞ!そしてジャンゴにフルボディ!海軍が水面下で何か怖いことになってるぞ!カヤ、おまえは再登場してくれないのかあ!?
 最近一番のヒットキャラはあいつだ、エース兄ちゃん。大人だ、強いぞ、優しいぞ、思慮深くて良識あって礼儀正しいぞ、でもやっぱルフィの兄貴だ天然ボケだ、最高だー!!カッコイイ、結婚してください。私的には、シャンクスよりも好みです。

 そーいや、エースのフルネームも、ポートガス・“D”・エース。ルフィのフルネームもモンキー・D・ルフィ。最近ちびちびと明かされつつはあるけど…Dって本当に何なんだ!?
 そうそう幻の宝「ONEPIECE」ってのも何なんだ?尾田先生の言からすると、ドラクエYの「くじけぬこころ」みたいなオチは心配しなくても良さそうだけど…パーフェクト・ポースとか言って、グランドラインのどこへでも指針を向けることが出来る方位磁石だったりとかしないかな?

 アニメはねー、第1話でルフィがちゃんとお金払ってリンゴ買ってたのでびっくりした(笑)いや、フツーに考えたらちゃんとお金払ってモノ買ってるはずってとこは山程あるんですけど。ルフィってなんかあまり経済観念なさそうな気がします。後ね、ありがとう、田中真弓様。さすがです。あなたの演じるルフィは、私の考えるルフィをはるかに凌駕いたしました。プロです。ベテランです。ただ、一つだけあえてアニメに難癖つけるとしたら、会話のテンポが微妙にのろいと思う。でも当たり前か、子供向けだし、ちゃんと聞き取れる早さにしないと、わしらみたく原作読んで話の内容大体理解してる人ばっかじゃないんだし…。ローグタウンのオリジナル部分に私はしびれてしまいました。竜爺とアピスの話も、無邪気なストレートな話でよかったなー。尾田先生のあの微妙に含ませた捻りや針や毒もいいんだけど、ああいう無邪気な話も良いよねー…。
 ああ、駄目だ、到底カタリきれん…。

※以下は、(☆)なトークもちょっとまじるので反転。
 同人誌&カップリング&やおいについて。
 昔はゾロ×ルフィが好きでした。やおいな本も買いました。今もどちらかと言えばルフィ総受派です、が。
 ONEPIECEのやおいはもう特に欲しいと思わないや。
 ゾロの刀に対する思い入れとかさ。例えばゾロとルフィの関係とかはさ。約束に対する姿勢の、互いに通じ合うところとかさ。信頼と呼応のハードボイルドなタイトロープとかさ。そやって認めたはずの相手なのに時々大ボケで頭痛くなったりさ。そう言う時の容赦ないツッコミとかさ。恋愛感情挟まない方がかっこいいと思うのです。
 ゾロとサンジも、あのちょっと険悪っぽい小競り合いのまんまが微妙に好きだったり。
 でも、ナミ×ルフィははまります。天然ボケ旦那をぐいぐい引っ張ってくツッコミ姐さん女房タイプ。どうもナミちゃんは、ルフィを信頼と言うよりは「あたしがいないと駄目だわ、こいつ」って感じがするんですよ。多分そこがツボなんだろーなー…世話女房。でも、これってカップリングか?むしろただのヒーローヒロイン関係っぽいような。彼等に関しては、少々色っぽい同人誌も嬉しいな(にま〜っ)
 ま、とにかくカップリングにはあんまり興味はないんですけど。でもアンソロジーはグランドラインだけ買い続けてます。ONEPIECEの作家さんは、ギャグセンスの飛びぬけてる人がたくさんいて楽しいから。「ああっ!ありそう!」って感じのノリのショートギャグがいいんですよ。色っぽい系じゃないシリアスは、大抵似たり寄ったりの中身になるし、自分でも想像のつく範囲だし、本編で事足りてるんであまり読まないんですが。
 グランドラインに載った事のある作家さんで山月が好きなのは、ギャグ系では前○夕暮さん、猿屋○チさん、色っぽい系では団ま○かさんです。どの方もセンス抜群でうっとりしますな。

 ああ、どこを切っても楽しすぎるぞONEPIECE!
 大好きだ――――っ!!

山月のはんこ