ぼくの前に城がそびえる
ぼくは剣を握り挑む
その城 難攻不落 名は 絶望 という

ぼくの後ろにも城がそびえる
後ろの城へ向かうならば 君は
優しく暖かく ぼくを迎えるのだろう

もしも君を その城から
取り戻すことが 出来たならば
迷わなかったのに

絶対不落の城に背を向けて
ぼくは君に背を向けて

前へ 前へ

絶対不落の城を後にして
その城の名は 死 という

山月のはんこ