きせかえしましょ
その1
=ダリの村、宿屋にて=
村にたどり着いた次の日、ジタンはダガーに旅装を買ってきてくれました。
「今の服は旅には向かないんだよ」
「これでも外出用なんですけ…なのよ?」
「飛空艇や馬車の旅ならそれでもいいんだけど、徒歩だとちょっとね」
「そういうものなのね…ありがとう、着てみま…着てみるわ」
と、受け取った紙袋の中身を見てみると…バニーガールの衣装でした。
「……地獄の火炎!!」
「ああー!!せ、せっかく買ってきたのにっ、ていうかまだ使えない技をっ」
そんなにいやだったんだね、ダガーちゃん。
=カーゴシップの中にて=
「あなたのこと、信用してますから」
「俺ってまーだ信用されてないのね」
君があんな服買ってくるからでしょうが。
その2
=リンドブルム城最下層にて=
装備を買いに行ったジタンとダガーは、ビビと合流しました。
「ジタン、こっちの袋は何?」
「ビビが今のカッコのままだと、また何か危ない目に会うかもしれないだろ。だから、変装用の服を買ってきたんだ」
「ジタン、あなたいつの間に…!」
「さ、着てみろよビビ」
「う、うん」
袋の中から出てきたのは、麦藁帽子と赤のギンガムチェックのエプロンドレスでした。
「ボ、ボクやだよこんなのー!!」
「頼む!絶対似合うから1度だけ着て見せてくれ!」
「うわーん!」
ジタンから逃げ回って、ダガーの後ろに隠れようとしたとき、
ビビはダガーの様子がおかしいのに気づきました。
「か、可愛い…似合うかも…」
ドレスを握り締め、震えながら呟くダガー。
ビビが恐怖に凍り付いているすきに、ジタンがビビを捕まえようとしましたが…、
「何アホなことやってるブリかー!」
シド大公の到着で、ビビは事無きを得ることができました。
しかし…。
=コンデヤ・パタ山道にて=
「あることについては趣味の合う、ただのお友達よ」
「とほほ、お友達までは昇格できたのね」
その趣味の合う「あること」というのが何なのか、あまり考えたくないビビでした。
おわり
頂き物イラスト「エプロンドレスビビ」
黒髪金瞳擬人化ビビのエプロンドレス姿!めっさ可愛いです!
こめんと
ただの馬鹿ネタです。
プレイ中、ビビやダガーの装備を買い込むジタンを見るたび、こんな想像をしてしまう…。
エプロンドレスってのが具体的にどんなのか思い浮かばない方もおるでしょうが、「赤毛のアン」とか「大草原の小さな家」で女の子がよく着てるようなのを想像してもらえばよいかと。よーするにカントリー風の普段着っすね。…可愛くて好きなんだよ、あの格好…。