このホームページを長年御覧の方にはおなじみの景色、焼岳中腹のりんどう平から見る穂高連峰の眺めです。昨夜は中の湯温泉に泊まり、今日は焼岳を目指してきました。![]() さて、前半戦は割愛して、山頂まで5合目にあたるりんどう平に到着です。 見上げる焼岳、上高地の向こうに見える穂高岳がきれいです、今日もいい天気!! ちなみにこの辺り、火曜日には30〜40cmの大雪となり、果たしてトレースがあるかどうか気になっていたのですが・・・
実は今回のメインオーダーは焼岳だったのですが、大雪の直後の昨日の段階では登山者のトレースもなく苦戦が予想されました。(苦戦というか、頂上到達は無理だろう) なので、今週最高の天気である昨日・11日はあえて木曽駒へ行き、今日・この日に焼岳を目指したのです。 祝日の昨日には数名の入山者がいたらしく、今日はしっかりとトレースが出来上がり、スノーシューやワカンを使うこともなく、アイゼンで登ることができました。ちょうど我々が午後5時頃に旅館に着いた時にそのラッセルしてくれた登山者が下りてきて、今日の苦戦状況を聞き、しっかりと御礼を言っておきました。 ラッセル泥棒と言われようが、こちらの作戦勝ちです。おかげさまでりんどう平までは標準タイムの2時間で上がることができました。
引き続き、焼岳の頂上を目指して登ります。 ![]() ただ、さすがに森林限界を超えると風に飛ばされた雪で昨日のトレースもだいぶ薄れてきて、この辺りからやや苦戦が始まります。さらに・・・
ま、そこはガスで視界が閉ざされても地元のガイドがいれば安心ですね。こういうタイミングのガスは得てして、強弱をつけながら流れてくるので、頑張って登っていればいずれ晴れます。 ![]() というわけで、火口縁に着くころにはすっかりと青空が戻りました。
ただ、青空が戻ったのもここまでで・・・
その後はまた雲が厚くなり、視界が閉ざされました。 山頂へ至る岩場は雪不足の影響と高い地熱のせいで地盤が露出していたところへ、一回だけ降った大雪が薄く乗っかった状態で、ズボズボと雪の穴にはまり込みなかなか難儀な山頂となりましたが、なんとか無事到着。なにも見えない山頂となってしまいましたが、これで二日連続で絶景を手に入れていたら本当に罰があたりそうなので、これでちょうど良かったのではないでしょうか(笑) たぶん、焼岳なんてそれほどに高い山ではないし、地図も持って来ないなんてちょっと甘くみていたんじゃないかなあ…、と一緒に歩く足取りを見ながら感じていましたが、今日の後半の苦闘振りを見ると冬の焼岳は甘くはないと分かってもらえたかな…と。 私がご案内する信州の山の中でも、この焼岳は体力的にはけっこうハードな山の一つ。正直、自分でも焼岳に登る日は緊張します。赤岳や唐松岳、西穂などとは違う大変さのあるこの山、雪の状態でコンディションが大きく左右されるだけに甘くはありません。 と、ちょっと釘を刺しておかないと、今後こういう二日連続で高峰にチャレンジしたい!という無茶で欲張りなオーダーが増えても困りますので(笑) 一緒に歩いててもきちんと地図を見ている人も相変わらず皆無に等しいしね。 休憩のたびに地図を出して、自分の現在位置を確認するなんてことは、冬山に限らず登山の常識中の常識ですよ!! ↑、きっとドキッとした人たくさんいるはず(爆) |