１月４日（土）

１月２〜４日、年始登山でカールが大きく広がる南アルプス仙丈ヶ岳へ行ってきました。年末年始の９連休の中で一番の上天気となった１月３日に計画の日程ががぴったりと合ってくれました。 仙丈ヶ岳の登山口となる北沢峠まで冬の間はバスはありませんので、３時間の河原歩き（写真左）と２時間の急斜面の登り（写真右）で、標高差１０００ｍをまず登らなければいけません。冬の仙丈ってむつかしい・危険な場所はないのですが、少なくとも体力だけは無いと無理ですね。 ただ、辿りついた北沢峠の長衛荘（今年の春からはこもれび山荘に改称）は冬に営業している山小屋では一番至れり尽くせりといった感じの小屋で、ゆっくりと過ごせます。 料理はみんな手作りだし、雑誌のモデルをやっているようなかわいいスタッフが透明な歌声を聞かせてくれたりするし、酒は飲み放題だし・・・（笑）　　同じ小屋番仲間ということもあるのですが、本当に良くしていただきました、ありがとうございました。 そして、翌朝は３時起きで４時出発。 別に山頂の往復だけならこんなに早く出る必要はないのですが、この日の予報が朝のうちは快晴、そして徐々に雲が広がり始めるという予報だったので、どうせなら気持ちの良い青空のうちに登っちゃおうよ！ということで、ヘッドライトを灯しながらの登山となりました。 といっても、４時に出なくてもいいんですけどね、５時くらいで十分なんですが・・・ 皆さんのご意見を集約したところ、どうせ早出をするなら思い切ってこの景色を見ようじゃないか！ということで４時起きになったのです。 そう、小屋からの標高差８００ｍ・３時間かかる小仙丈ヶ岳へ日の出前に登り詰め、この朝日に赤く染まる風景を見ようじゃないか！という作戦です。 そして目を転じれば、ご来光と富士山と北岳の３者揃い踏みも見られました。この日が日本アルプスの山々から見ることのできた初日の出というわけですから、実にメデタイ光景です。 とは言っても、風は猛烈でじっとしていると寒いのでまだまだ先の山頂へ向けて進みます。 ここまで登山口から８時間、 長い長いアプローチを終えて、やっとここからが楽しい稜線歩きの始まりです。 仙丈ヶ岳の魅力は、 単なる一つのピークだけではなく、四方に広がるカールの源頭をつないでミニ縦走を楽しめる部分にあると思います。 これで天気が悪かったり、ガスったりしてしまうと最悪ですが、今日は風こそ強いものの、展望は最高ですから、疲れて足を止めるたびにその景観に癒されます。 そして山頂到着です。 背後の山は中央アルプス、もちろん左手の方には北アルプスが乗鞍から白馬まで惜しむことなくその景観を見せつけてくれていました。 およそ１年前からこの企画に参加を表明して楽しみにしていてくれたこの３名様、このような上天気に登れて本当におめでとうございます。 この日は朝が早かっただけに、小屋にも昼前には戻り、あとはラーメン＋ビール＋昼寝という自堕落な時間を過ごしました。いいんだ、いいんだ、正月だから（笑） そして、最終日は下りるだけなんだけど、それもなんだかもったいないので、小屋から往復２時間ほどで行ける仙水峠まで散歩に出かけてみました。 あいにくのどんよりとした曇り空ですが、昨日登った仙丈ヶ岳を眺めながら、「昨日登ってよかったね〜」などと余韻に浸っておりました。 ついでにもうひとつ、仙水峠から見る甲斐駒の摩利支天の迫力ある眺めも目的で、 仙丈のガイドが数年経って一段落したら、次はこっちの甲斐駒かなあ・・・などと企んでおります（笑） その後は一旦、小屋に戻って荷物をまとめて駐車場まで長い長い下山。それでも下りは３時間半で下りられました。 ああ、疲れました。年末の赤岳からの連続で身体の節々がギシギシいってますが、晴れて本当に良かったです・・・