第64話:「涙のバースデーケーキ」
<update/2004/04/10>
まぁ、何歳になっても、人から誕生日を祝ってもらえるのは嬉しいものだ。
たとえそれがどんな形であっても。
「花まつり」「お釈迦様の誕生日」と同じ、
4月8日が誕生日な俺も、先日とうとう41歳になってもうた。
いろいろと考える事はあるが、ここではそんな事ぁ〜無視して
純粋に自分の誕生日は、めでたい日って事で。
で、
誕生日の当日は、帰社する予定だったのだが
仕事の都合で会社に戻れず、そのまま直帰となり、
翌日を迎える事となった。
翌日会社に行くと、何人かの後輩達から
「食べました?」ってなジェスチャーをされて、
「何を?」と答えては、
「あっ、まだ言っちゃいけなかったんだ」的に落とされて
こいつら何言ってんだろう?と不思議に思っていた。
業務時間も終わった頃、また聞いてきたので、
どういう事か問いただしてみると、
実は昨日、
俺が会社に帰ってくるだろうと思い、
何人かの後輩が、
俺の誕生日を祝ってやろうと、
ケーキと、
ローソクを、
用意して、
俺の帰りを待っていたのだそうだ。
泣!
久々の感激です。
しかも、ケーキを買いに行った後輩は、
「普通はローソク20本までしか差し上げられない」
というケーキ屋の店員から、
「41本」ものローソクを貰ってきた、
素晴らしきネゴシエーションの持ち主である。
そこまでしていてくれたなら、
1日遅れとなろうとも、
その行為に甘えなきゃ失礼である。
ってな事で、1日遅れではあるが、
ケーキに41本のローソクを差し、
ささやかながら俺の誕生祝いとなった。
はえっ?
ショートケーキ1個に
ローソク41本っすか?
い、いやっ、それでも嬉しいッス・・・。
それじゃぁ、火点けなきゃな。
会社の防火装置が働くんじゃないかという勢いの炎だったため、
焦って急いで一気に火を吹き消したのだが、
勢い余って、ローソクは倒れるわ、
ロウはケーキに垂れるわで、
そのケーキ、
食えねぇ〜よ。
誰かが言った。
これは、
パテシェへの冒涜ですっ!
あぁ、涙のバースデーケーキ
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