第37話 :「記憶という名の麻薬」

<update/2002/05/06>

 

 

2002年のGWも今日で終わり。

 

この大型連休を皆、思い思いの形で活用しただろうが、

俺は、GW後半に実家に帰り久しぶりに仲の良い同級生達との

親交を深めてきた。

 

高校卒業時の同窓生なのだが、中には「幼稚園」や「小学校」からの

同級生もいるので、実に付き合いは30年以上にもなる友人もいる。

 

今回は、1名体調不良で残念な事に参加できなかったので、

本来なら「ワイルド7」ならぬ7人が勢揃いするのだが、

6名参加の飲み会となった。

 

やはり、気心知れた友人達と飲むのは、楽しいものだ。

ただいつも、酔うにつれ昔話に花が咲き、毎回同じネタで昔を懐かしみ

盛り上がってしまうのは、皆同じだろう。

 

今回の久々の飲み会で感じたのは、「記憶」

 

まぁ誰かが「あん時、おめぇがよぉ〜」とか話し始めるのだが、

皆が覚えている話もあるが、思い出せない話もある。

 

 

「俺が?俺がそんな事やったの?マジで?」

 

 

てな具合で。

 

友人Aが覚えていても、皆覚えていないエピソード。

友人Bが覚えていても、皆覚えていないエピソード。

友人Cが覚えていても、皆覚えていないエピソード。

 

というのがある。

 

お互いが覚えている話を言い合い思い出す。

 

そんな話を大笑いして言い合いながら、俺は思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはもう、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「記憶のすり合わせ」

 

 

そう、たまに集まって飲んでお互いに記憶をすり合わせないと、

 

青春の思い出が均一化されないのである。

 

 

 

 

 

でも、翌日になると、そんな話は「リセット」され、

「あぁ笑った笑った」という客観的に

「久々に皆で集まって飲むのは、やっぱ楽しい」

という思いだけが残る。

 

 

 

そして、また「お盆」や「年末」に集まった時に、

 

 

「リセット」された話が、

最初から始まり、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「記憶のすり合わせ」

が始まる。

 

思い出話が俺たちを覚醒させる麻薬のように、

また繰り返す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが、楽しい。

 

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